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メモリの藻屑、記憶領域のゴミ

20050321(Mon)

globalhead2005-03-21

[]クレイジー・キャッツ ベストコレクション クレイジー・キャッツ ベストコレクションを含むブックマーク クレイジー・キャッツ ベストコレクションのブックマークコメント

クレイジー・キャッツである。1955年結成の「ハナ肇とキューバン・キャッツ」が数度のメンバーチェンジの後「ハナ肇クレイジー・キャッツ」に改名された。一流のジャズ・プレイヤーとしての腕を持ちながら、持ち前のギャグ・センスを活かしたコミック・バンドとして次第にTVのトップ・スターに駆け上がってゆく。TVやステージと平行して、『ニッポン無責任時代』などの映画でもヒットを飛ばし、1960年代のお茶の間の人気ものであった。という。オレ的には時期がちょっとずれているので、子供の頃「シャボン玉ホリデー」を見た朧な記憶があるだけなのだが。

そしてこのクレイジー・キャッツ、今年が結成50周年になるらしい。

クレイジー・キャッツの唄は高度経済成長期の日本の上り調子な躁的な様子をパッケージしたものだと思うのだが、今聴いてもこれだけ面白いのは、大法螺と自虐とそれを笑いものにした明快さ・明朗さが小気味よいからなのだと思う。なにより余計な情緒性が一切無い。愛だの恋だの自由だの真実だの思いやりだのと菜っ葉の肥やしみたいなものでグダグダ堂々巡りしている今のジャパニーズ・ポップの連中とそのファンは是非見習うべきである。

有名曲ばかりなので、今更ではあるのであるが、若い人たちの為にあえて紹介してみよう。

■スーダラ節

チョイト一杯のつもりで飲んで いつの間にやら ハシゴ酒
気がつきゃ ホームのベンチでゴロ寝
これじゃ 身体にいいわきゃないよ
分かっちゃいるけどやめられねえ

クレイジー史、そしてジャパニーズ・ポップス史に燦然と輝く名曲中の名曲である。「分かっちゃいるけどやめられねえ」、まさにその通りである。黄金のフレーズである。三番の「俺がそんなに もてる訳ゃないよ 分かっちゃいるけどやめられねえ」はオレの金言でもある。

■ドント節

サラリーマンは 気楽な稼業と来たもんだ
二日酔いでも 寝ぼけていても
タイムレコーダー ガチャンと押せば どうにか格好がつくものさ

サラリーマンなんて、たいしたもんじゃないし、たいしたことじゃねえ。気楽な稼業じゃないにしても、気楽な稼業だと言い切ってしまえば、気楽な稼業なのである。オレはどんなに忙しいときでも、「仕事どうですか」と訊かれたら、「楽しい毎日」と答えることにしようと思っている。

■五万節

(パチンコで)取ったピース(タバコ)が五万箱 …呑んだビールが五万本

大言壮語。しかし人生このぐらい大げさにサバ読んどいたほうが良い。何故か?単にその方が面白いからである。真実とか真心とか退屈な事を信奉している連中には真似出来まい。

■無責任一代男

おれはこの世で一番 無責任と言われた男 …人生で大事な事は タイミングにC調に無責任

■ゴマスリ行進曲

ゴマをすりましょ 陽気にゴマをね (ア・スレスレ)

インチキ野郎である。しかし社会で功遂げ名を成すにはインチキ野郎である事が必要である。「こつこつやる奴はごくろうさん」なのである。あと恋愛で成功する秘訣も「タイミングにC調に無責任」だと思う。

■ハイ それまでョ

フザケヤガッテ フザケヤガッテ フザケヤガッテ コノヤロー

理想と現実の相克。それに対峙する手段として、とりあえず罵声を上げること。これはジャパニーズ・パンクの草分けともいる曲だったのではないか。

■これが男の生きる道

ぐちは云うまい こぼすまい これが男の生きる道 ああわびしいナアー

ペーソスである。「男の生きる道」とか言っておいて「わびしいナアー」とC調に落とす。「飲んでさわいで ラーメン食って 毎日こうだと こりゃ泣けてくる」。リアリズムである。卑近で俗な日常。「気楽な稼業」の「無責任」男もその裏でシビアな現実を生きているのである。しかし、これが「男の生きる道」なのだ。つまり、ハードボイルドなのである。

■遺憾に存じます

学生時代は優等生…今じゃしがねェ サラリーマン コラ又 どう云う訳だ 世の中間違っとるよ

こう見えてオレも学生時代は優等生だったのである。(…ええとすいません小学校低学年までです)なにかかなりいろいろ間違ってこのような有様になってしまったのである。「吾妻ひでお失踪日記」みたいな人生を送る羽目になってしまったのである。しかしこれはオレのせいじゃねえ。世の中が間違っているのである。

■だまって俺についてこい

ぜにのないやつぁ 俺んとこへこい 俺もないけど 心配すんな

プロレタリアートの憂鬱と連帯。っていうか単に滅茶苦茶な唄である。ペシミズムについての唄でもあるが、曲調は限りなく明るい。っていうか単にバカ。バカサイコー、という唄でもあるのだ。

■ホンダラ行進曲

どうせこの世は ホンダラダホイホイ 何をやっても ホンダラダホイホイ

個人の現実への無効性。この唄もニヒリスティックである。そして、「ホンダラダホイホイ」と狂ってみせるのである。絶望の底に沈むのではなく佯狂(=ようきょう/にせきちがい)を身にまとって笑うのだ。個人は現実に対して無効なのかも知れない。しかし、現実だって、個人に対して無効なのだ、と宣言する。まさにマニフェストともいえる曲なのだ。(ホントかよ)

■ウンジャラゲ

月曜日はウンジャラゲ 火曜日はハンジャラゲ

そう、日本の誇る天才ボードビリアン、志村けんがヒットさせたこの曲は、実はクレージー・キャッツの持ち歌だったのである。この先見性と革新性。画期的なレトリックに満ちたこの歌詞は、クレイジー・キャッツというグループがこの日本でいかにオンリーワンの個性を持っていたかを窺わせるだろう。もう、なんか、この唄聴いてると、何もかもどうでもよくなってくるよな。もう、自分がバカでもサイテーでもクソ野郎でもOK、上等上等、怖いモンなんかねえ、お前らみんなナンセンスの肥溜めに叩き落してやるから覚悟しとけ、という気分になる。

それにしても、デビッド・ボウイ・レビューを6日間書き続けた後の次がクレイジー・キャッツであるというオレのメンタリティはどうなっているのであろうか。いや、きっと凄い男なのかもしれんなオレは。(無意味な自画自賛)

ecmecm 2005/03/21 11:06 余り音楽に執着しないうちの父の愛唱歌です。数年前に母が生死の境を彷徨った折、毎日往復100舛良賊…未い瞭暫罎縫ーステでかけまくりやがり家でもカラオケで歌いまくりやがり非常にイライr、いえ、和ませて貰った思い出が。おかげさまでこのアルバムの歌、ほぼ唄えます、等にいやんの動作物真似付きで。ウルフルズの初期は現代関西版C.Catsて印象でした。好きよ。(DBのレビュに追いつけなくてこっちに食いつく)

ecmecm 2005/03/21 11:09 てえゆうかええ??自主制作盤???えええ????そんなの出すのか、こんな超有名著名な人たちでも。。。

globalheadglobalhead 2005/03/21 11:23 ナベプログループの渡辺音楽出版、って名前があるけど、流通から言うとインディペンデントの扱いになっちゃうと言う事なんでしょうかね。他のクレイジーのCDは東芝EMIから出てたりしますもんね。この辺の違いはオレもイマイチよく判らん。
クレイジーの唄はヤケ気味・開き直りな感じが好きなのであった。
等にいやんってよく知らないので今度その動作物真似見せて下さい是非是非!(あとはぴさんの伝説の心斎橋エアギターも見てえ)

だ☆だ☆ 2005/03/21 23:03 私、高校生の時、「理想の男性☆」が植木等さんでした♪
その前、奥田民生が好きで、好きすぎて、民生が「いい」と発言したものをチェックしまくり、民生が「いい!」と言ってたクレイジーキャッツに嵌ったのです・・・映画が大好きです☆

globalheadglobalhead 2005/03/22 03:25 クレイジーの映画なんてよく見れましたね。だ☆さんの近所はレンタルビデオが充実してるんでしょうか。DVDを探したら「大冒険」というタイトルのが1本だけしかリリースされてなくて、しかも6千円ぐらいしやがるので買うの止めました。でもクレイジーの映画みたいなあ。昔TVでちょっと紹介されていたのを見たとき、かなりモダンな印象だったのを憶えています。

だ☆だ☆ 2005/03/22 20:00 フツーにTVでほぼ全部制覇したと思います・・・私、レンタル屋さんとか行かないんですよ、返却とかめんどくさそうで。
女優さんがみんな綺麗でウットリしながら観てました。
「失踪日記」面白いですか?
帯の文を菊地さん(ネットアイドル)が書いてらっしゃるし、面白いとよく聞くのですが実物見た事ないんです。

globalheadglobalhead 2005/03/22 20:28 オレもレンタルは返すの面倒くさくて嫌いだなあ。だからって見たい映画全部DVDで買っちゃうのも問題があるよなあオレ…。
「失踪日記」は今日の日記でレビューしました。よかったらどうぞ。

globalheadglobalhead 2005/03/22 21:13 ああそうかTVって今衛星とかケーブルとかあるもんね…。TV放送って見ないのでピンとこなかったよ。かといって加入とかしないだろうけど。

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