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メモリの藻屑、記憶領域のゴミ

20050711(Mon)

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Another Day On Earth [解説付・ボーナストラック収録 / 国内盤] (BRC128)

Another Day On Earth [解説付・ボーナストラック収録 / 国内盤] (BRC128)

イーノ久々のヴォーカル・アルバム。イーノはアンビエント以降もヴォーカル物は出していたような気がするが、未聴。だからオレの中では「ビフォー・アンド・アフター・サイエンス」以来、調べたら28年ぶり!?のヴォーカル・アルバム。

アンビエント仙人になってしまったイーノではあるが、「たまには歌わせろ!」と思ったのかもしれない。その「たまに」が28年ぶりというのも凄いが…。知らない人が聴いたら「ビョーンボョーンしたカラオケをバックに歌うどっかの酔っ払いおじさん」と聴こえるかもしれない。もともとヴォーカルは余技というかヘタウマの魅力というか「独特の味わい」で聴かせて来た人なので、新しいファンには「?」なアルバムかもしれない。しかしこの「涅槃の境地」とも言える枯れ切ったフラットな歌声は、それ自体アンビエントだ。(!?)歌声じゃなく読経に聴こえたぞオレは。さすが仙人。バックの音自体はいつものアンビエント職人芸でどれも遜色ない出来だが、歌物という事で多少POPで判り易いメロディラインをしている。でもビョーンボヨーンではあるが。そしてその高尚な音を自らのヴォーカルでぶち壊しにする、というのが今回のコンセプトなのか!?…というのは冗談で、イーノのヴォーカルってもともと茶目っ気たっぷりだったから、歳取ってもその中の稚気はいっしょなのかもしれないね。

アンビエントからずっと、アートだの思想だのどうもエスタブリッシュメントな語られ方をしているところがイーノにはあって、まあ、本人もそれが気に入っていたのかどうかは判らないけれど、オレは少なくともその仲間には入りたくなかったのよ。ああいうの有難そうに語りたく無いし、「空間」だの「感性」だのという言葉もあんまり使いたくないし。(いや、説明面倒臭くなると使うがな!便利なんだもん、この言葉。)

だから今回は自分の孫に「ねえイーノ爺ちゃん、昔は歌手だったって本当なのお?」なんて訊かれて、「そうじゃそうじゃ、昔はワシもグラムなんかやっとってなあ、羽飾りとか付けて歌っとったんじゃぞう。」とか言ってるうちに、「おお、久しぶりに歌ってみるかい。どっこいしょ。」と思い立った、そんな風に受け取るのがよいのかと。曲によってはタイムスリップしたのかと思わせるような往時を彷彿させるヴォーカルも聴こえますよ。これがまたオケも声も枯れまくっててイイ!ファンの方には是非聴いて貰いたい!なあに、久々のクセに、なかなかやるじゃないかイーノ爺さん!

ロックもこれだけ歴史が出来ると、「ロックの老後」っていうのもあると思うんですよ。若い奴には若い奴の音と世界があるが、年寄りには「一回やっちゃったしなぁ、それ。」という世界でもあるんですよ。結局モチベーションの問題でもあるんだけど、リタイアする人もいるのはしょうがないし、過去の遺産しょってナツメロオンリーのロック大道芸人になっちゃうのもまあ致し方ないし、ボウイみたいに何時までも「若いもんにゃ負けられねえ!オレはスターなんだからな!」というアグレッシヴさを持つのもいいけどそれもしんどいし、でもイーノはちゃんと音楽と一緒に歳取ったんだなあ、という気がする。そして、でも、音楽テクノロジーの進化もきちんと学習してて、このへんはジジイという属性が持つ薀蓄の豊かさを窺わせますよね。

まあ、ここまで書いといて、オレはというとズッコンズッコンしたテクノ聞きますけど。まだ暴れさせてくれよ。

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グラムの頃のイーノ爺さん!!

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そして今のイーノ爺さん。

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