3121 / プリンス

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プリンスの新作。昔結構プリンスがお気に入りで聴いていた時期があって、1stから『ダイアモンズ&パールズ』あたりまではアルバムを買っていた。最初にヤラレタのはあの『パープル・レイン』。いやあ、ベタベタのヌルヌルでしたねえ。R&Bとロックが合体して変態の味付け(?)をした名作です。丁度バブル真っ盛りの頃で、MTVでもディスコでも良くかかってました。ってかディスコ行ってたんかいオレ。はい、行ってました…。変態とは言いますが音も声も本人もファンキーにうねっていたということでしょうか。体を張ってファンクネスを体現していたということですね。ラブセクシー!


しかしその後のアルバムはどんどんアーティスティックに化けていき、一筋縄ではいかない鬼才・天才振りを発揮していたと思う。その中でもたった一人で楽器演奏をオーバーダブして製作された2枚組の大作『サイン・オブ・タイムス』は恐るべき集中力と緊張感を漂わせた傑作中の傑作でした。その後のアルバムではレーベルやバンドのごたごたもあったせいか散漫な音作りになって行き、オレのほうも聴かなくなっていました。


というわけで久々のプリンス、こうして聴くと昔聞いていた頃のプリンスそのままで、これが、なかなか良い。しかし贅肉の削ぎ落とされたぶっとくて黒い音はやはり凄みがあります。ヒットチャートも上昇中とのことですが、これまでのプリンスのいいところが凝縮されたアルバムって事なんではないでしょうか?オレは暫くテクノばかり聴いていた時期があったけれど、例えばデトロイトテクノのブラックネスとファンキーさを体験した後でプリンスに戻ってみると、ファンクの聴こえ方がまた違ってきて面白かった。
シングルカットされた『Black Sweat』のエレクトロ・ファンク、『Beautiful, Loved & Blessed』の美しいバラードに乗せられた相変わらずの絶叫、曲も粒揃いです。最近は移動時にはダブ・ミュージックをボリューム目一杯にして聴きまくり、部屋に帰ったらプリンスのこのアルバムをエンドレスで流しています。


ところでアマゾヌで「プリンスが最大50%オフ!」とか銘打たれているので見に行ったら… http://www.ikyu.com/area/brand/prince.htm