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メモリの藻屑、記憶領域のゴミ

20080530(Fri)

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ヴォネガットだった!

もう一人、カート・ヴォネガット・ジュニアの『タイタンの妖女』も忘れることが出来ません。人類の歴史も文化も、すべてはとある難破した異星の宇宙船の修理用パーツを作る為だけに進化させられた無意味なものだ、というこの物語は、その痛烈な皮肉や虚無的な視点とは裏腹に、世界は、ろくなもんではないが、それでも僕らはここで生きて行かなくちゃならないし、愛することを止めることは出来ない、と結ばれることで、最後のからっケツの優しさを見せるのです。

しかしここでヴォネガットは絶望しない。根拠の無い希望も口にしない。ヴォネガットは自らと同じ無力な人々に共感の眼差しを投げかけ、生きるというただそれだけのささやかさを肯定する。だからヴォネガットの小説はシニシズムニヒリズムを描きながらもどこか優しい。ヴォネガットの小説に本当の悪人は存在しない、というのはこういうことなのだと思う。そして、”圧倒的な無力感”と”生という肯定すべきもの”というアンビバレンツの狭間で描かれた小説だからこそ、ヴォネガットの小説はどこか物悲しく、切ない。資本主義社会という”プレイヤーピアノ”の中で、”スロータハウス5”の如き陰惨な現実と、”猫のゆりかご”でしかない幻想とに引き裂かれる現代人に、ヴォネガットの小説が圧倒的に受け入れられたのは、まさにそのアイロニーゆえだったのだと思う。

メモリの藻屑、記憶領域のゴミ 『国のない男 / カート・ヴォネガット』

それからも『スローターハウス5』『猫のゆりかご』『母なる夜』『チャンピオンたちの朝食』『ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みを』などヴォネガットの殆どの作品を読みましたが、彼の作品の持つ苦さと人間へのギリギリの共感は、これはSFではなくてやっぱり文学のものなんですね。しかし手法としてSFを選ぶことによってあえて物語を”寓話”に変えてしまう。現実がいかに悲惨なものであるか知りつつも、悲惨な現実を悲惨なまま描くことをヴォネガットはあえてしない。

それは、世界は悲惨やよこしまなものに満ちているけれども、それだけをあげつらって文章にしても、人の心を動かす作品には決して成り得ないことをヴォネガットは知っていたからなんだと思います。それはつまり、人間の愚かさにうんざりしながら、それでも愛することのやめられないヴォネガットという人の人間性があったからこそなのでしょう。そしてオレは、それこそが文学の正しい態度なんだと思う。

ヴォネガットの言葉で一番好きなのは「愛は負けるが親切は勝つ」というものだ。オレはこれを、愛してくれる人はいなくとも、親切にしてくれる人は沢山いるじゃないか、だから寂しいとか言っちゃ駄目だよ、というふうに取ったよ。だからオレは寂しくはない。こんな風に奇妙にヴォネガットはオレの心の支えだった部分もあった。好きな作家だったのだけれども、自分の中であまりにも大きな存在であった為に、3年も続けてきたこの日記の中でさえ触れる事ができなかった。こうして書いていても、やっぱり巧くまとめられないや。

メモリの藻屑、記憶領域のゴミ 『カート・ヴォネガット氏死去』

タイタンの妖女 (ハヤカワ文庫 SF 262)

タイタンの妖女 (ハヤカワ文庫 SF 262)

猫のゆりかご (ハヤカワ文庫 SF 353)

猫のゆりかご (ハヤカワ文庫 SF 353)

母なる夜 (白水Uブックス (56))

母なる夜 (白水Uブックス (56))

■他にも諸々だった!

ディックやヴォネガットは別格でしたが、他にお気に入りだったSF作家はラリイ・ニーブンでした。いやあ、なにしろ『リングワールド』ですよ!『リングワールド』というのは【幅が約100万マイル、直径がほぼ地球の公転軌道(周囲が約6億マイル)の人工のリング状天体である。中心に恒星があり、“リングワールド”を回転させることで地球に近い人工重力を作り出している。リングの内側は地球の表面の約300万倍の広さがあり、居住可能となっている。リングの両縁には高さ1000マイルの壁があり、大気が逃げ出さないようになっている*1】という途方もない大きさの人工建造物であり、はるか太古に建造されたらしいこの建造物の謎を探る為に人類・異星人混成の調査チームがここに向かう、という物語なんですね。当時の最新科学情報を駆使したハードSFの側面と、コミックのような異星人が活劇を繰り広げるスペースオペラの側面が上手くミックスされた傑作でした。

スタニスラフ・レムも好きな作家でしたね。代表作といわれる『ソラリスの陽のもとに』は映画を先に観てしまったもんですから小説のイメージがちょっと薄いんですが、それよりも『砂漠の惑星』『宇宙飛行士ピルクス物語』が好きでした。やはりレムといえば”究極のディスコミュニケーション”、”徹底的な相互不理解”を描いた作家、ということになるでしょうか。ここまで凄まじい【不可能】【不可知】を描ききってしまう冷徹な視線というのは、ある意味SFというジャンルでしか成し得ないような気がします。一方『宇宙飛行士ピルクス物語』は様々なテーマのSF短篇が収められていますが、その中の「テルミヌス」という物語は、オレがこれまでSF小説で読んだ最も怖い話の一つです。老朽宇宙船を舞台にした幽霊譚なんだけどね…。あー、もう一回読み返したくなってきたなあ。

あとはジョー・ホールドマンやジェイムズ・ティプトリー・ジュニアグレッグ・ベアやオーソン・スコット・カードやバリントン・J・ベイリーや、その他その他、あれこれ読みましたが、なぜかSF界の巨匠と呼ばれるアイザック・アシモフアーサー・C・クラークは文章の科学者臭さが苦手で殆ど読んでいないんですよ。あとエドガー・ライス・バローズ物やローダン物も読まなかったし、スペースオペラ、さらにファンタジィ系も全くといっていいほど読みませんでしたね。結局SF好きとか言って読んでいたのは殆どディックとヴォネガットばかりだったのかもしれないなあ。

その後ウィリアム・ギブソンとブルース・スターリングと出会いサイバーパンクにはまったり、ダン・シモンズの『ハイペリオン』シリーズにはまったりしていましたが、読んだSFを全部挙げていくときりがないのでこのへんにしておきます。以上、『オレとサイエンス・フィクション!』でありました!(ネタ振りしていただいた雪狼さんどうもありがとうございました。書いていて楽しかったです)

リングワールド (ハヤカワ文庫 SF (616))

リングワールド (ハヤカワ文庫 SF (616))

ソラリスの陽のもとに (ハヤカワ文庫 SF 237)

ソラリスの陽のもとに (ハヤカワ文庫 SF 237)

砂漠の惑星 (ハヤカワ文庫 SF1566)

砂漠の惑星 (ハヤカワ文庫 SF1566)

終りなき戦い (ハヤカワ文庫 SF (634))

終りなき戦い (ハヤカワ文庫 SF (634))

ブラッド・ミュージック  (ハヤカワ文庫SF)

ブラッド・ミュージック (ハヤカワ文庫SF)

カエアンの聖衣 (ハヤカワ文庫 SF 512)

カエアンの聖衣 (ハヤカワ文庫 SF 512)

ニューロマンサー (ハヤカワ文庫SF)

ニューロマンサー (ハヤカワ文庫SF)

スキズマトリックス (ハヤカワ文庫SF)

スキズマトリックス (ハヤカワ文庫SF)

ハイペリオン〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)

ハイペリオン〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)

(この稿おわり)

*1:■Wikipedia:『リングワールド』

shidehirashidehira 2008/05/30 14:15 で、なんであの二つの出版社隠すんですかぁ、

ってなヨタはともかく、去年フモサンにほだされて(御免)買った『母なる夜』の池澤訳にちょっと違和感あって…ちょっくらとハヤカワの探したんですが・・・・・
アマゾンがえらいことになってますね。

globalheadglobalhead 2008/05/30 16:25 いやあ、ぺヨトル工房とか国書刊行会とか格調が高すぎて手が出ませんでしたなあ。本も高かったし!「母なる夜」はヴォネガットにしては大人しめのないようだったような気が。あとオレの持ってるのは白水社のアマゾンでもっとえらいことになってる値段の版かも。「タイタン〜」以降のヴォネガットでは「チャンピオンたちの朝食」の乾いた文体が一番好きだったかもしれないなあ。

yukioinoyukioino 2008/05/30 23:04 おつかれさまでした。フモさん的SF史を振り返る五回連載、大変面白く読ませていただきましたー。ありがとうございました! これからの読書(SFに限らず)レビューも楽しみにしてますです。

灸洞灸洞 2008/05/31 04:39 堂々の完結、おめでとうございます!これでフモさんSF全史を通しで理解できました。私には欠けてるものが非常に多いので、これからはこの五部作をガイドとして、自分も早く追いつきたいです。

globalheadglobalhead 2008/05/31 09:07 >雪狼さん
ネタ振りありがとう御座いました。相当前からちびちび書き溜めて、なんとか完成させましたが、今週全5回でやろうと更新始めたら、また書き足したくなって(ディックとヴォネガットは最初あの1/3の文章量だった)、これ長さ的に7回分ぐらいあるだろ!?と思ったときには運の尽き。実は本日のはてダ隊での会話のネタにしようと思ってたもんですから、最後は物凄く長くなってしまった…。そしてさらに!まだ書いてないことがある、とか言って番外編まで書いてしまいました…。つくづく因業ですなあ…。
ネタ振りしてくださればまた何か書きますので、よろしくお願いします!


>灸洞さん
まあ全史といっても後半ははしょってるんですよ。20代から40になるまではUFOに拉致られて銀河辺境の鉱石採掘星でタコ部屋生活してましたから。この間の生活は神経ブロックされていたので記憶があんまりないんですよ。その後銀河暗黒皇帝に拾われてなんとか地球生活に戻れましたが、暫らく離れていた地球の生活は未だに難儀しますねえ。事実はSFよりSFなんですよ!

20080529(Thu)

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■欧米SFだった!

欧米SFを読んで最初にファンになったのはR・A・ハインラインですね。やはり誰もがSFオールタイムベストテンに挙げる『夏への扉』に引き込まれてしまいました。他にも『異星の客』『宇宙の戦士』『月は無慈悲な夜の女王』など名作が沢山ありますね。それとレイ・ブラッドベリ。ブラッドベリのことは何度か日記で触れたことがありますが、なにしろ『10月はたそがれの国』ですね。他にも短篇集はあったのですが、なぜかこればかり読み返していた記憶があります。

高校にあがった頃はスターウォーズのせいもあって、世間でもSFバブルが起こり、早川、創元のSF文庫の他にもサンリオがSF文庫を出し始めましたね。創刊時のクリス・フォスのイラストは今でも憶えています。実はサンリオSF文庫、ラインナップがエキセントリックで結構好きだったんです。それに比べると早川、創元はちょっと硬いかな、という気がしていました。雑誌でもSFマガジンだけではなく、SF宝石とかSFアドベンチャーとか奇想天外など様々なSF誌が出ていましたね。10代も半ばを過ぎるとになるとSFの好みも少し変わってきましたね。この頃一番ショックを受けたSF作品はフィリップ・K・ディックの『ユービック』、そしてカート・ヴォネガット・ジュニアの『タイタンの妖女』でした。

夏への扉 (ハヤカワ文庫 SF (345))

夏への扉 (ハヤカワ文庫 SF (345))

異星の客 (創元SF文庫)

異星の客 (創元SF文庫)

宇宙の戦士 (ハヤカワ文庫 SF (230))

宇宙の戦士 (ハヤカワ文庫 SF (230))

月は無慈悲な夜の女王 (ハヤカワ文庫 SF 207)

月は無慈悲な夜の女王 (ハヤカワ文庫 SF 207)

10月はたそがれの国 (創元SF文庫)

10月はたそがれの国 (創元SF文庫)

■ディックだった!

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『ユービック』は物語を読み終わった後も、今この自分が存在する現実世界が崩壊しているかのような錯覚を覚えてしまうという恐るべき作品でした。ディックの作品はその後も『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』『パーマーエルドリッチの三つの聖痕』『高い城の男』などの傑作を読み、「ディックはSFのジャンルを超えた何かとてつもない作家だ」とオレに思わしめるほどになりました。トドメは『火星のタイムスリップ』でした。いやあ。これも現実が虚構に侵蝕されてどんどん崩壊してゆくという、今思い出しても笑っちゃいたくなるほど神経症的な物語でしたね。

ディックの物語の根幹には”現実で生きることの惨めさ”が描かれていたんだと思います。惨めさゆえに現実が機能不全を起こし、得体の知れない悪夢へと地滑りしてゆき、そして誰もそこから逃れられない、というのがディックの作品です。いうなればひとつの地獄を見せてしまう、それをSF作品で描いてしまう、というのがディックの凄みなんです。

それと同時に、ディックはempathyの作家である、と言われています。よく似た言葉にsympathyという言葉がありますが、これの一般的な訳語が「同情、共感」であるのに対し、empathyの訳語はより感情的に踏み込んだ「感情移入、相手の身になる、考えていることを汲み取る」という訳語が当てられるようです。映画『ブレードランナー』の原作にもなったディックの代表作、『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』に登場する、《エンパシー・ボックス》というガジェットに注目してください。これは“殉教者マーサー”と同じ痛みを分かち合う機械として登場し、この”同じ痛みを分かち合う”という部分に人間とアンドロイドの違いを、ひいては人間性というもののあるべき姿を描こうとしたのです。映画『ブレードランナー』では冒頭の《フォークト・カンプフ測定器》と形を変えて現れますが、このマシンが判別したのは、まさしく「人間らしい感情を持っているか否か」だったのです。

この”同じ痛みを分かち合う”というディックのテーマは、後期作品の『流れよ我が涙、と警官は言った』というタイトルそのものにも表れているような気がしますし、また、ディック最重要作といわれている『ヴァリス』は、”同じ痛みを分かち合”おうとしたばかりに狂ってゆく登場人物達の姿が胸を打つのです。つまりディックという作家は、”現実で生きることの惨めさ”を、”同じ痛みを分かち合う”ことで乗り越えようとする(そして多くはそれに失敗してしまう)人々描くという、実はとんでもなく悲痛な文学的テーマを孕んだ作品を書き続けていた人だったのです。

そんな作品群を精神的に不安定になりがちな10代から20代の頃に読んだからこそ、オレはディックにあれほどまでに心酔したのでしょう。いや、今こうしてそこそこいい年齢になっても、ディックの作品の持つ重みは少しも軽くなることなくオレの心に刻まれていると思います。それほどオレにとってフィリップ・K・ディックという作家は別格の作家でした。

ちなみに上の黄色い表紙のハードカバーは、オレが所蔵する早川書房が刊行した海外SFノヴェルスの最初期に出版されたディックの作品です。これも決して手放せない1冊です。

ユービック (ハヤカワ文庫 SF 314)

ユービック (ハヤカワ文庫 SF 314)

火星のタイム・スリップ (ハヤカワ文庫 SF 396)

火星のタイム・スリップ (ハヤカワ文庫 SF 396)

流れよわが涙、と警官は言った (ハヤカワ文庫SF)

流れよわが涙、と警官は言った (ハヤカワ文庫SF)

ヴァリス (創元推理文庫)

ヴァリス (創元推理文庫)

(つづく)

yukioinoyukioino 2008/05/29 23:45 初めて読んだディックの本は『アンドロイドは…』で、そのあと上記で挙げてらっしゃるような作品を次から次へと読んだわりには脳内定着が悪かったです。どうしてだろう。中学生当時は、シマックの本ばかり読み返していた気がします。
サンリオSF文庫、ラインナップは面白かったですよね。『ラーオ博士のサーカス』『どこまで行けばお茶の時間』や、ジャン・ダーゼック・シリーズが好きでした。『ロカノンの世界』サンリオ版、まだ持ってますよ…

globalheadglobalhead 2008/05/30 00:59 あーそういえば女子のディックファンって見たことないような気がしてきた…(そもそも実人生でSFファンというのもあまり接したことが無いのだが)。あれは案外やさぐれ男子の泥沼七転八倒物語ということなのかもしれない…。
シマックは代表作の『都市』と『中継ステーション』を読んだくらいですが、『中継〜』の爽やかな読後感が気に入って、当時のSF仲間に大プッシュしていた憶えがあります。
サンリオSF文庫はディックを訳しまくってくれて重宝しました。レムの未訳作品やウィリアム・バロウズまで訳出してましたから凄いセレクトだったよなあ。訳文は評判悪かったですが…。あとサンリオの隠れた名作といえばトム・リーミイの「サンディエゴ・ライトフット・スー」というのがあってこれ大好きだったなあ。

灸洞灸洞 2008/05/31 04:46 「女子のディックファン」をふたり知ってます。ひとりは友人の元嫁、もうひとりはウチのヨメ。後者は本読みというわけではないので、単に私の偏った趣味が伝染しただけですが(笑)。それと、自分のバンド(現在休止中)のメンバー(自分を含め5人中3人がディックファンです。ひとりはサンリオ版をほぼ網羅してました。なんて偏ったバンドなんだ…。

globalheadglobalhead 2008/05/31 09:43 灸洞さんそれマジ偏りすぎ!ディックって実存だったからなあ。ただ実存って言いたかっただけなんだけど。サルトルとか実存主義って何度説明読んでも意味わかんねえんだよなあ。でもディックって実存、って言うとしっくり来るのはなぜなんだろう。
バンドはやっぱりディックな曲もやるのだろうか。曲タイトルは『ガブルガブルガブル』、サビはやっぱり『♪ガブラーが ガブルを カビッシュするぞー』で決まりだ!

globalheadglobalhead 2008/05/31 09:43 『時間の流れの中で、今ここで現実に活動している現実存在としての「私」は、ロゴス的・必然的な永遠の本質を否定された自由な実存として、予め生の意味を与えられることなく、不条理な現実のうちに投げ出されたまま、いわば「自由の刑に処された」実存として、他者と入れ替わることの出来ない「私」の生を生き、「私」の死を死ぬことを免れることは出来ない。このような生を、絶望に陥ることなく、いかにして充実させていくかが、実存主義にとっての課題ということになる。』
実存主義 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%9F%E5%AD%98%E4%B8%BB%E7%BE%A9

へー。

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20080528(Wed)

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■日本SFだった!

小松左京の『復活の日』は相当衝撃的でしたね。風邪で人類が滅亡してしまう(実は風邪に隠れたウィルス兵器)というスケールの大きさと突拍子も無さ、バクテリオファージ云々といったウィルスの科学的説明、ページを繰るほどに死と滅亡の運命が迫り来る恐るべき展開、そして人類最後の生き残りである南極観測隊員たちを待つ過酷で胸を打つ運命。SFというものに目覚めたのはまさにこの作品からだったと言っていいでしょう。その後も『果てしなき流れの果てに』といった長編をはじめとする小松SFにのめり込みました。

もうひとつは光瀬龍。最初に読んだのが恐ろしく分厚い長編作『喪われた都市の記録』です。太陽系の各惑星基地に巻き起こるカタストロフの描写、気の遠くなるような時を隔てて姿を現す”喪われた都市”の記憶、そして悠久の宇宙の時の中では全ては滅びそして喪われてゆくのだ、という光瀬一流の無常観。酔いました。それから長編『たそがれに還る』や宇宙年代記シリーズを貪り読みました(何故か『百億の昼と千億の夜』はちゃんと読まなかった)。ある意味小松よりもはまった作家だったかもしれません。

そして筒井康隆。10代のSFファンは誰もが通る道筋でしょう。筒井は様々なスタイルの傑作作品がありますが、SFとして好きだったのは地球滅亡SF『幻想の未来』、『霊長類南へ』です。そのスラップスティック趣味で好きだったのは『脱走と追跡のサンバ』、『乱調文学大辞典』あたりです。

平井和正も相当はまりましたね。『サイボーグブルース』や『死霊狩り』もよかったですが、SFかどうかは別としても、やはりウルフガイシリーズでしょう。あれも10代のSFファンは一度は通る道なのかなあ。

ところが何故か星新一だけは一冊だけ読んだきりであまり興味が沸きませんでしたね。あと当時は山田正紀やかんべむさしがデビューしたての頃で、これらもよく読んでいたように記憶しています。

復活の日 (ハルキ文庫)

復活の日 (ハルキ文庫)

果しなき流れの果に (ハルキ文庫)

果しなき流れの果に (ハルキ文庫)

喪われた都市の記録〈上〉 (ハルキ文庫)

喪われた都市の記録〈上〉 (ハルキ文庫)

幻想の未来 (角川文庫 緑 305-1)

幻想の未来 (角川文庫 緑 305-1)

霊長類 南へ (角川文庫)

霊長類 南へ (角川文庫)

乱調文学大辞典 (角川文庫)

乱調文学大辞典 (角川文庫)

■世界SF全集だった!

それと前後して図書館で発見したのが早川書房の《世界SF全集》全35巻でした。凄いですよ。世界のSFが全35巻の中に網羅されているわけですよ。もうね。陶然としましたね。その棚一つ持って帰りたかったですね。棚の前でひとつひとつ全ての巻を引っ張り出しては、この中にはどんな物語が書かれているのだろう、と想像するだけでうっとりしていましたね。35巻の内容をリンクで貼っておきますが、凄まじいラインナップですよ。欧米、東欧、日本の古典から当時の最新作まで、長編短篇が余すところ無く収録されているんです。

例えば18巻はベスターの『虎よ、虎よ!』とディックの『宇宙の眼』が同時収録されているんですよ!さらに23巻はレムの『ソラリスの陽のもとに』と『砂漠の惑星』が一つの本に収まっている!もうこの全集があればSFの歴史は殆ど抑えたといっても過言ではないし、また、全集のラインナップを目安に現在書店で手に入る作品を集めていく、というのもSF作品を知る道しるべになると思いますよ。

ちなみにこの全集は当時まだ書店でも手に入ったので、何冊か購入して今でも手元にあります。”ベスター・ディック篇”の18巻はオレにとってバイブルなので実家から東京に持ってきてあります。奥付を見ると1970年7月20日初版の初版本。定価は970円。こ、これってひょっとしたらお宝本なのか!?

◎世界SF全集 http://homepage1.nifty.com/ta/haya/zen_sf.htm

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(つづく)

yukioinoyukioino 2008/05/28 18:22 わー、世界SF全集はさわったことないんですよ。お宝! ベスターとディックが抱き合わせなんて濃すぎる(笑)ウルフガイシリーズでは虎4が好きでした。

globalheadglobalhead 2008/05/28 23:40 ベスター&ディックは濃いですよねー。あとハヤカワは最初、SF本もいわゆる”ポケミス”サイズで出版していたんですよね。著名な作品はポケミス→SF全集→文庫本みたいな感じで形を変えながら出版されていたようです。ロートルミステリファンが”ポケミス”に独特の愛着を感じるせいで今でもこの版形のミステリが出版されているように、ロートルSFファンはポケミスサイズのSF本にやはり独特のノスタルジーを感じるんではないでしょうか。
あとフースーは当時のオレにとっても胸ときめくアイドルでありました。しかしあの最期は!ああ!

jkjk 2008/05/29 00:27 世界SF全集 って存在すら知りませんでしたー! ディックはブレードランナー観てから原作辿ってサンリオ文庫とかで長編読み始めて、短編集のほーが濃縮されててイイわこのひと な気分になった口です。 日本の特撮モノは、それを語っている濃いヒトの評論や拡大解釈のほうが面白くて、実際に観てみるとショボぼーんな事の方が多かったりー で、続きの4/5に期待してます。

globalheadglobalhead 2008/05/29 08:50 学生の頃世界SF全集を発見した時はかなり興奮しましたね。そんなようなことを本文では書きましたが、今冷静になってラインナップを見ると、う〜ん、やはり半数以上は古典みたいなっちゃうのかなーという感じがしてきました。この全集以降にも優れた作品は山のように刊行されてますからねえ。まあ「SF史前期」ぐらいでとらえたほうがいいのかな。
ディックについては本日更新の日記で、かなりあれこれ書きましたのでお楽しみに(個人的にはかなり良く書けたと思ってるんですが)。
日本の特撮モノについては同じ意見ですねえ。いつだか観た「地球防衛軍」が、村祭りのシーンから始まったときはずっこけましたもん。やはりノスタルジーの中の存在なのでしょうか。

灸洞灸洞 2008/05/29 10:05
子供時代には、SFやミステリはエロシーン目的で読んでました(笑)。特に平井和正「狼の紋章」。もうね。青鹿先生っ! で去年の3月に唐沢俊一主宰の第二回トンデモ映画会(「アマゾン無宿/華魁/狼の紋章」三本立て)に行って、映画版を初めて観たのですが、これは「と」じゃなくて原作に忠実な名作だろう!という感想を持ちました。特に面堂終太郎コスの松田優作(逆か)がかっこよかったです。うちは父親が乱読派だったのでポケミスもSF含め実家に相当あったんですが、死去の際、母親が勝手に全部処分しちゃいました。すごい惜しいことをした…。

globalheadglobalhead 2008/05/29 10:36 オレの場合エロシーン目的のSFは半村良の「石の血脈」でしたね!本編全然読んでないくせにエロシーンだけ探し出して読みましたよ!ってかそれ半村さんに失礼だろ!というわけで半村良は「妖星伝」が大傑作なのでみんな読もう!メッチャ長いけどな!
それにしても青鹿先生!名前を読んですぐに思い出しましたよ!オレら年代のSFファンにとって萌えといえば青鹿先生!その後もシリーズでしつこく陵辱されてませんでしたっけ!?あんまり毎回だとギャグだよなあ。あと殺し屋の西条恵が好きだったなあ。殺し屋のくせに恵って名前がなんか合わないなあ、といつも思ってましたが。それと刃物といえばゾーリンゲンだ!

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20080527(Tue)

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■SF映画だった!

子供の頃は外国映画といえばTVの洋画劇場でしたね。SF映画もたまにやっていましたが、やはり忘れられないのは『猿の惑星』でしょうか。たいがいTV洋画劇場が始まる夜9時台というのは子供の寝る時間で、子供のオレはその時も布団に入っていたんですが、オレの親が「なんだか面白そうな映画をやるぞ」と言って起こしてくれたんですよ。そして始まった『猿の惑星』は、それまで自分が観たことのある特撮映画のイメージを遥かに超えた恐るべき映画でした。今でこそラストのアレは一般常識みたいなものですが、何も知らずに始めてみた時のショックは相当なものでしたよ。続編の『続・猿の惑星』も血の気が引くようなラストで大好きでしたねー。

以前日記に書いたことのある『人喰いアメーバの恐怖』もかなりインパクトの強い映画で、「本当にあんな怪物が現れたらどうしよう…」と、子供心に怯えながら毎日を過ごしていた覚えがあります。それ以外ではレイ・ハリーハウゼンの『アルゴ探検隊の大冒険』や『シンドバッド七回目の冒険』あたりも好きだったなあ。

そういった映画作品よりも親しみ深かったのは海外のSFTVドラマシリーズです。特に好きだったのは『謎の円盤U.F.O.』ですね。迎撃機や宇宙シャトルなど未来的なデザインのマシーン、どこかクールな登場人物にはかなり惹かれました。プラモデルなんかも買って作ってましたよ。もう一つは『宇宙大作戦』でしたね。今は『スタートレック』シリーズと言ったほうが分かりやすいかもしれません。

ちょっと古いのだと『宇宙家族ロビンソン』や『タイムトンネル』なんてTVシリーズを観ていました。この頃何故か駄菓子屋にこれらSFドラマのブロマイドが売っていて、よく買っていたのを覚えています。勿論『サンダーバード』や『キャプテン・スカーレット』、『ジョー90』などのパペットムービーもお気に入りでした。ただ『インベーダー』や『アウターリミッツ』あたりまで行くとオレがまだ小さすぎて多分観ていないと思うなあ。

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■早川だった!

本格的に子供向けでないSF小説を読み始めたのは多分小学校高学年の頃、最初に読んだSF小説はC・L・ムーアの『大宇宙の魔女』だったのではないかと思います。なぜこの作品だったかというと、表紙が松本零士だったから、というだけの理由でした。あの頃は松本零士の結構なファンだったんですよ。同じ頃フランク・ハーバードの『デューン砂の惑星』が石森章太郎の表紙で出ていて、1巻だけ買いましたが結局積読、全巻読破したのはD・リンチが映画化した時でしたね。

それとマイケル・クライトンの『アンドロメダ病原体』。これが当時映画化されていて、そのポスターのイメージにとても心がざわめき読んでみました。バイオハザードレベルの克明な描き方がリアルでとても面白く読みました。SFマガジンを買い始めたのは中学2年生頃からだったと記憶しています。ひどいもので、当時一般には”SF”なんてものがあんまり知られていなくて、”SFマガジン”を買いに行ったら書店のオバチャンに「これは子供が読んじゃいけない本よ!」と怒られた事があります。”SM”マガジンと間違われたんですね。冗談のようですが本当の話です。

他にSF単行本では当時話題になっていた『日本沈没』の小松左京の本を読んでみることにしたんです(といいつつ『日本沈没』は結局読んでいません)。その作品は『復活の日』でした。

デューン砂の惑星 (1) (ハヤカワ文庫 SF (76))

デューン砂の惑星 (1) (ハヤカワ文庫 SF (76))

アンドロメダ病原体 (ハヤカワ文庫 SF (208))

アンドロメダ病原体 (ハヤカワ文庫 SF (208))

(つづく)

yukioinoyukioino 2008/05/27 14:50 いいなー。SFマガジンに早川…王道を進まれたのですね。
猿の惑星やロビンソンは、生まれるのが間に合いませんでした。残念。ハリウッドの人間国宝、ハリーハウゼンの映画は『虎の目大冒険』を劇場で見ました。大好きでしたよ。あのころはCGなんか無くって、ストップモーションアニメさまさまでしたね。スミスといえば「シャンブロウ」(笑) 当時流行していた少女漫画『エイリアン通り』の主人公の名前が、あの作品からとられていて「ほー」と思いました。

globalheadglobalhead 2008/05/27 16:43 いやー、なにしろ年寄りなだけで…。今回は年寄りの思い出話を連発して日記を読むワカモノ達に顰蹙をかう目的もあったんですよ!オレのセーシュンのいちページを読んでくれワカモノたち(おいおい)!ストップモーションアニメは今観ても本当に新鮮ですよねえ。でもDVD欲しかったけど自粛しております。スミスものはたまたま読んだだけだったのですが、どうも結構ファンが多かったらしくて、あとから驚きました。かの栗本薫も初期作品に結構影響が出ているんですよ。

灸洞灸洞 2008/05/29 09:39 ・猿の惑星:かつて関西ローカルでやってた「TV広辞苑」という深夜コント番組で、浜辺を彷徨うボロ服の男女が見たものは……くいだおれ太郎だった!というのがありました。原作の猿メイクには当時ほんとうに感動しましたね。
・ロビンソン:子供の頃、Dr.スミスが嫌いで、なんであんなの飼っとくのか、とっとと置き去りにすればいいのに、と思っていたのですが、大人になって再放送を見て、ああ、あれはスミスとウィルとフライデーのトリオ漫才なんだと気づき、彼が大好きになりました。熊倉一雄だし。だから映画版のLOST IN SPACEは許せません(笑)
・アンドロメダ:子供の頃、映画も原作もみてたのに何一つ記憶に残ってない…自分のおつむがウラメしいです(泣)。それにしてもあれがマイケル・クライントンだったというのに恥ずかしながら最近気づき、驚いている次第です。
・和製SFは、筒井以外はほぼスルーしてました。特に小松左京は、手塚マンガに登場するあのご本人キャラのイメージが強すぎて(笑)。でも今回のレビューで日本作家古典も改めて順に読んでみたくなりました。

灸洞灸洞 2008/05/29 09:43 あ!しまった、最後の段落は、次の日用のコメントでした。…なにやってんだオレ。クライ ”ン” トンって書いてるし。毎回こんなんばっかでどうもすいません。

globalheadglobalhead 2008/05/29 22:04 かの星新一氏は「猿の惑星」こそがSF映画で、「2001年」を「SFを訳が分からないものだと思わせる作品だ」と言って評価していなかったりしますね。そして「猿の惑星」といえば「猿の軍団」。あのめくるめくバッタもん感覚!あそこまで堂々としてると凄いよなあ。嫌いだったけど。
ロビンソンはオレもDr.スミスの腹黒さに毎回じれったい思いをして観ておりましたよ。しかし今思うとあのキャラがいなかったらピリッとしたお話になっていなかったかもなあ。
アンドロメダは科学考証の確かさがいかに面白さに繋がるかを初めて知った物語でした。
当時の和製SFというのは、世間のSFというものへの偏見を打破する為に、物凄く生真面目にSFに取り組んでいたんですね。だから逆に和製スペオペやヒロイックファンタジィみたいなのがなかなか現れなかったらしいです。

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20080526(Mon)

[][]オレとサイエンス・フィクション!(全5回・その1) オレとサイエンス・フィクション!(全5回・その1)を含むブックマーク オレとサイエンス・フィクション!(全5回・その1)のブックマークコメント

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■えすえふだった!

いつぞや雪狼さんからリクエストがあった、SFへの思いの丈を今回語りまくってみようかと思います。最初に書くと、20代まではSFって結構読んでたんですが、その後リタイアしていた空白期間があるんですね。「世の中にはSF小説以外の面白い読み物が沢山ある。これからはいろんなものも読んでみなきゃダメだ」と思ったんですね。あと、SFって、青春の文学だという気がして、いつまでもこればっかりじゃな、という気もしていました。

それがここ最近また読むようになったのは、はてなダイアリーを始めて、SF小説を読んでいる方が結構おられるのを発見し、さらに若い方が、オレが昔読んでいたSF小説を見つけ、楽しそうに読んでいるのをみて、なんだか懐かしくなってしまった、というのがありますね。だから、今この歳でまたSFを読み始めたのは、はてなダイアリーのお陰もあるんですよ。全5回ということで、またダラダラと長いんですが、宜しくお付き合いください。

なお、この歳まで接したSF関係のものを全て挙げてもきりがないので、幼少時から20代ぐらいまでに接したSF関連物を中心に、思い出話みたいな感じで書いてみたいと思います。

■SFマンガだった!

最初に触れたSFって、なにしろ手塚治虫のマンガだったんですよ。それは少年キング連載中だった『ノーマン』(1968年4月〜12月まで連載)。《遠い昔月には人類が住んでいて、侵略宇宙人との戦闘を繰り広げていた。主人公は現代の地球からタイムリープしてきた少年。彼は様々な特殊能力を持つ異星人の仲間達と一緒に侵略宇宙人軍団を撃滅する為立ち上がる》といった内容です。なにしろ溢れかえるSFアイディアの数々に魅了されました。ワープ航法なんて言葉を知ったのもこのときです。そして、ラストに用意された悲痛極まりない愛するものの死!子供心に、納得いかなくて、読み返したら結末が変わってるんじゃないのかと思い、何度もそのページを行ったり来たりして読んでいたのをおぼえています。あれは本当に悲しかったなあ。”物語”というものからトラウマを受けるという初めての体験だったんじゃないでしょうか。

もう一つは同じく手塚治虫の『ザ・クレーター』。SFやホラータッチの今で言う”奇妙な味”をした1話完結の短篇集ですが、これが手塚治虫の”裏面”を見せる実にダークでペシミズムに溢れる作品が多く、幼少時のオレは「物語というものの持つ深淵」を垣間見たような衝撃を受けたものです。手塚短篇には傑作中の傑作が多く、他にも『タイガーブックス』『ライオンブックス』などもメッチャお薦めです。絶対面白いから読みなさい。読め。

手塚と並んで非常に好きだったのが石ノ森章太郎(当時は石森章太郎)でした。『サイボーグ009』や『仮面ライダー』などのヒーローもので知られる石ノ森ですが、当時オレがはまったのは『リュウの道』という長編です。恒星間飛行から帰ってきた主人公の見たものは、核戦争で破滅した文明と退行した人類、異形の生物とミュータントたちだった…という物語なんですが、『猿の惑星』『タイムマシン』『トリフィドの日』『2001年宇宙の旅』など様々なSF映画へのオマージュに満ちた作品で、映画ビジュアルを上手く作品に生かしたSF愛に溢れる漫画でした(まあパクリといえないこともないが!)。

ノーマン(1) (手塚治虫漫画全集)

ノーマン(1) (手塚治虫漫画全集)

ザ・クレーター(1) (手塚治虫漫画全集)

ザ・クレーター(1) (手塚治虫漫画全集)

タイガーブックス(1) (手塚治虫漫画全集)

タイガーブックス(1) (手塚治虫漫画全集)

ライオンブックス(1) (手塚治虫漫画全集)

ライオンブックス(1) (手塚治虫漫画全集)

リュウの道 (1) (竹書房文庫)

リュウの道 (1) (竹書房文庫)

■ジュブナイルだった!

小学校低学年の頃親に買ってもらったSFジュブナイル作品も忘れられないですね。タイトルは『恐竜三億年』というタイムトラベルものと、確か『タイムパトロール』とかいうタイトルの作品でした。後者はポール・アンダースンの同名長編の関係あったのかどうかは分かりません。そしてもう1冊は福島正実・著『地底怪獣マントラ』。そう、あのSFマガジン初代編集長の書いたジュブナイルだったんですよ。もうねー、小学校1,2年でSFマガジンの魔の手が迫ってたんですねー。この『地底怪獣マントラ』、ウルトラマンの怪獣物みたいな作品では全く無く、宇宙線の影響で地底から甦ったダイヤモンドより硬い触手を持った巨大な化物が地球を壊滅寸前まで追い込むという作品で、正直とても怖かったですね。この3作は何度も繰り返し読みました。

その後小学3年の頃に買った子供向けSF短篇集には様々な作家の短篇が収められていましたが、その中で一篇、異様な作品がありました。自分が侵略異星人が人間に成りすました”にせもの”であると疑いをかけられ政府に追われる男の恐怖を描いた『にせもの』という短篇でした。冷徹なラストには驚愕させられました。そしてこの作品こそ、その後これこそがSFだ、と大ファンになったフィリップ・K・ディックのものだったんですね。いやー、小学校低学年でSFマガジン編集長とディックの作品を読んでいたオレの人生は、既にSFへのレールが敷かれていたようなものですよねえ。

(つづく)

yukioinoyukioino 2008/05/26 17:03 リクエストにかくもきちんとお答えいただいて感涙です皇帝様! フモさんのSF話、是非聞いてみたかったんですよー。むりむりな願いをかなえてくださってありがとうございます。
SFは「青春時代に入門しなければ一生縁がない読書」のような気がします。小さい頃にかかった水疱瘡のウイルスが神経節中に潜伏して、すっかり成長して忘れた頃に突然激化して帯状疱疹を引き起こすのに似た、寿命の長いあこがれの因子を読んだ人間の中に植えつけていくといいますか…(長い上によくわからないたとえですいません)いやとにかく、続きを楽しみにしております。

globalheadglobalhead 2008/05/26 18:38 いやー、慢性ネタ不足だったので渡りに船だったのですよー。以前雪狼さんからリクエストあってからすぐ書き始めたのに随分長くかかりました。しかしもうホンット、水増ししながらダラダラ書いたせいで長くなっただけなんですけどねー。全5回分は書き終わってるんですが、読み返すにつけ内容薄くて暗澹たる思いです。読んでて途中で飽きてくるような気がしますけど根性で読み終えてください(強要かよ)!

lazy-daisy5113lazy-daisy5113 2008/05/26 23:48 日記を書き溜めたり、読み直したりする事自体がまず凄いと思います。私など常に行き当たりばったりですから。そして、幼少期に読んだ物をきちんと憶えていて、分析までしているフモさんを尊敬します。きちんとインプットされているから、的確な言葉を使い“自分の文章”が書けるのですね。

globalheadglobalhead 2008/05/27 08:48 おおお!レイジーから久々お褒めの言葉を戴いてドキドキしているオレだ!飲み会が近いから根回ししてるんじゃないだろうなレイジー!ってかたまには敬ってくれ!これでもオレはナイーブなんだ!
しかしねー。書き溜めは趣味みたいなもんですねえ。ストックないと不安なんですよ。1年ぐらい寝かしてある記事もあったりします。で、寝かしておくと自分の中で鮮度が落ちて、UPする気が無くなる、だからまた新しいのを書く、という悪循環です。
子供の頃の記憶って、20代30代の頃のより鮮明なんですよ。三つ子の魂なんとやらで、まだ世界が真新しかったんでしょうねえ。逆に20代過ぎてからの記憶は櫛の歯が抜けたように貧弱なんですよ。つまんねえ毎日だったもんなあ。日記書くようになってから記憶が補完出来るようになって、ある意味助かりましたね。もうやっぱグダグダのジジイだしさあ。

灸洞灸洞 2008/05/27 12:18 フモさんの読んでたのが自分のと全然重なってないことに驚きました。それとレイジーさんも書いてるけど、当時の印象を鮮明にご自分の中に焼き付けているという凄さ!大変参考になったので、上記紹介作品を少しずつ読んでみようかと思います。
自分のSF体験でいうと、手塚は「火の鳥」「ふしぎな少年」、石森は「幻魔大戦」、ジュブナイルは A.A.スミスの「スカイラーク」シリーズ、あと円谷怪獣特撮。そしてなんといっても EXPO’70です。だって、あのときって、”SFでみた未来” が現実に目の前にあったんだもの!

灸洞灸洞 2008/05/27 12:23 おっと A.A.だってwそれアスキーアートじゃんwwwバカじゃねーの>自分。「E.E.スミス」でした。すみません。こんだんだから毎日怒鳴られるんだよなあ。

globalheadglobalhead 2008/05/27 16:33 ああいかん火の鳥忘れてた!あれも大好きだったなあ。今回はガキンチョの時代から話を始めたのでついつい抜けちゃいましたね。EEスミスとかハミルトンとかスペオペ関係は全く通ってないんですよ。あとバロウズとかね。これはこのあとの回で書きますが、すぐ小松左京に行っちゃったんです。あと今回は怪獣・ヒーロー特撮・アニメは意識的に省きました。大阪万博はオレも行きたかったなあ。以前日記で大阪万博のDVDに触れたエントリを書いたことがあるのでよかったら読んでみて下さい。
公式記録映画 日本万国博 http://d.hatena.ne.jp/globalhead/20050626

shidehirashidehira 2008/05/28 02:33 >少年キング
『ワイルドセブン』『サイクル野郎』『俺とカネやん』『俺の甲子園』あたりを全部スルーしてそうなのが、らしい。
>スペオペ
だから『キャプテン・フーチュー』なんてスポ根ならぬスペ根もパスとみた。

ちなみに僕が好きだったのは『サイボーグブルース』とか『タイムスリップ大戦争』。

globalheadglobalhead 2008/05/28 08:51 いかん、ワイルド7以外知らない…。しかし調べたら1969年からの連載といいますから、案外いっしょに読んでいたかもしれませんね。ワイルド7自体は小学校高学年くらいから面白さに気付き、単行本集めて読んでいましたね(やっぱり小学1,2年生には分からない話だしねえ)。あの当時は「緑の墓」が連載中だったんじゃないかな?TVドラマ版もリアルタイムで観ていましたよ。
「サイボーグブルース」もよかったよねえ。あの頃から平井って他のSF作家とちょっと雰囲気が違ってましたね。

20080525(Sun)

globalhead2008-05-25

[]ランボー 最後の戦場 (監督・脚本・出演:シルベスター・スタローン 2008年アメリカ映画) ランボー 最後の戦場 (監督・脚本・出演:シルベスター・スタローン 2008年アメリカ映画)を含むブックマーク ランボー 最後の戦場 (監督・脚本・出演:シルベスター・スタローン 2008年アメリカ映画)のブックマークコメント

■帰ってきたランボー者(ベタ過ぎ)

あのランボーが帰ってきたんだよ!ええとシリーズ3作目だっけ?え、4作目なの?このシリーズちゃんと観てねえからわかんねえや!だいたい昔はスタローン派かシュワ派かという派閥があって(どこにだよ)、オレは断然シュワ派だったからスタローンの映画なんてまともに観てねーんだよ!スタローンってウェットだったから嫌いだったんだ!その点シュワはロボットだからな!機械で出来た体なんだよ!ああオレも機械の体が欲しい!そして寝ないで日記書きまくったり寝ないでゲームしまくったりするんだ!でも絶対寝ないで仕事はしないんだね!なぜってフモさんは仕事が大嫌いだからだよ!でも今はスタローンでもシュワでもどっちでもいいや!

映画はミャンマーの窮状を訴える為、冒頭からモロマジ死体写真が大連発だ!うおおッ!千切れてるう!腐ってるう!穴の中でてんこ盛りになってるうう!下手なホラー映画よりもキモイぞ!グロイぞ!そして映画本編もこれと負けず劣らずの大スプラッタ大会だ!なんもここまで力入れてくれって言ってないけどとにかく凄いぞ!いやあ、ここまで人体の破壊の様子を克明微細に再現してくれた映画がかつてあっただろうか!?いやない(反語)!DVDが出たら「人体炸裂の様子を精密に描写したCG製作画面」とかいう特典映像が入ってそうだな!ってか入れてくれ!一昼夜かけてリピートしまくったるわ(しないって)!どうやら今回監督・脚本・出演を務めたシルベスターさんはやる気満々のようだ!久々のランボーシリーズだったからテコ入れが必要だったのかな!?「おし、今回のテーマは死体。いっぱいやっちゃって」と企画会議で葉巻ふかしながら宣言するシルベスターさんの姿が目に浮かぶようだ!ってかそれミャンマー関係ねーじゃんかよ!

ランボーはご機嫌ななめ

という訳で映画が始まるわけだが、なんだか東南アジアのひなびた田舎町で蛇取ったり魚取ったりして生活しているランボーたんだ!前作憶えてないので何でこんなところでくすぶってるのかオレは知らん!しかし「くすぶる」「すねる」「やさぐれる」「鬱屈する」がランボーシリーズのテーマであるということはよくわかったぞ!ランボーは巨大なルサンチ映画なんだ!そして最後は暴発、大殺戮、というわけなんだね!ってかそれ、やってることは学校で銃乱射して級友皆殺しにするアメリカのコーコーセーと、あんまし変わんねーじゃんかよランボー!?だいたい「仲間のため」とか「国家のため」とか「理解者のため」とかこれまで散々理由をつけて暴発してきたランボーたんだが、結局オメーは「○○のため」ばっかり言ってるから鬱屈すんだよ!なんで自分の人生生きられないんだよランボー!?そうか、ランボーたんは自分の人生を生きられない人たちの悲しい代弁者だったんだね…。

さあいよいよ今回の物語のきっかけとなったボランティア団体御一行さまの到着だ!「ミャンマーに行く足がないんですう。だから船出してください〜」って、お前ら来る前に交通機関ぐらい調べとけよ!マヌケなバックパッカーよお前ら!で、最初はしぶりまくるランボーたんだが、ボランティア団体御一行さまにいたパツキン女のビボーにやられてついつい船出しちゃうランボーたんだ!ケッ、なんだいなんだいオメー単なるスケベじゃねーかよ!ルサンチはどうしたルサンチは!?しかもこのボランティア団体御一行さまって、もう分かりやすいぐらい死亡フラグ立ちまくってんのな!「あー、死ぬねー。やられるねー。男は皆殺しで女は犯されて、物干し竿にハラワタが干されるねー」と観客誰もが期待でムンムンする劇場だ!まーったく、ランボー観に来る客ってエゲツない連中ばっかだよ!ってかオレも含まれるがな!

そんなこんなで村にボランティア団体御一行さまを送り届けるランボーたんだが、ええっと、なんで「帰りはどうすんだ?」て訊かない?往路さえない場所に運んでいったら普通復路のこと気にすんだろ?ホッポラかしかよランボー!?そんなことも全部忘れて自分の村に帰って鍛冶屋の真似事かよ?「うーんよくできた」って、お前戦争やりすぎてクルクルパーになっちまったのかよ?いや、実はランボーたんはこの後の展開をすっかり予想していたんだね!「ウシシ、久々に暴れられるかも?」とかね。そしてお約束のようにボランティア団体御一行さまの着いた村はミャンマー軍の焼き討ちに遭い、血飛沫と人体破壊のフェスティボー・アンド・カーニボー状態だ!しかし、ミャンマー軍ってなんで殺してばっかりいんの?単なる山賊じゃんこれ?で、夜になると掘っ立て小屋みたいなキャンプで、さらって来た女にポールダンス踊らせてゲラゲラ笑って喜んでるけど、これ単なるアホじゃん?

■本日開催ハンバーグ祭り!

とまあ、いろいろあって重い腰を上げ、傭兵達と救助に行くことになったランボーたんだが、この映画の中で一番リアルで言ってることもまともだったのがこの傭兵達だったね。変なルサンチなくて「だってこれでメシ食ってるし」って、仕事は仕事かもしれないけど、やっぱり真っ当なんだよ。できるならこいつらのキャラ分けをもうちょっと描いて欲しかったような気がするけど、そうするとランボーたんの影が薄くなっちゃうから、監督・脚本・出演のシルベスターさんは決してそういうことはしないんだね!だってルサンチについての映画なんだから、まともだのリアルだのなんてどうでもいいんだよッ!「ああ…今日もまた人を殺してしまった…」と最後の最後に自己憐憫&自己陶酔するのがこの映画の目的なんだからなッ!

そして始まる復讐の大殺戮!うわはははは!あんまり凄くて途中でゲラゲラ笑っちまったよ!いやー殺しまくっとるわ!やってやってやりまくりだわ!画面いっぱいにグジャドロだわ!もうミャンマー兵がボロキレのように肉片飛び散らかしながらくたばっていってくださりますわ!ミンチですよミンチ!やったーおかあさん今夜はハンバーグだね!このエグさグロさエゲツなさは観ていて思考停止しますね!もはや快感といってもいいぐらいですよ!アメリカの覇権だの軍国主義だのミャンマー軍事政権の非道だの、この映画はそんなもんと全くカンケーねーんだよ!これはただぶっ殺しまくることに血道をあげた映画だったんだ!ぶっ殺す理由とぶっ殺される理由、あとはゼーンブその説明だ!ただただ殺戮の陶酔を味わう為のアクション映画、それがこの『ランボー 最後の戦場』だったんだよ!う〜ん、ひょっとしてコレ、おバカ映画…?

という訳で実に面白かった!続編もあるらしいが、楽しみにしてますぜ、シルベスターさん!

■The new Rambo Trailer

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灸洞灸洞 2008/05/28 03:43 ランボーの一作目はリーマン時代にタダ券で観ました。例の武器めったやたら装着シーンを覚えてます。それにしてもひとりであんなにやっつけられるかっての!今で言うとガンダム無双とかああゆうのですね。しかしそんなに鬼畜な映画なんだったら観に行こうかなあ。スカっとしそう。

globalheadglobalhead 2008/05/28 08:33 なにしろ怒りのアフガンではたった一人でソ連軍全て撃退しましたからねえ(違ったっけ!?)。湾岸戦争が起こった時も「ランボー一人送り込んどけばすぐ解決するんじゃない?」というジョークがオレの周りの不謹慎な輩の間で流行っておりました。しかしランボーシリーズってちゃんと観てないんですが、とりあえずこの作品が最高傑作ということでいいんじゃないかと思います(意外と適当)。

20080524(Sat)

globalhead2008-05-24

[]チャーリー・ウィルソンズ・ウォー (監督:マイク・ニコルズ 2007年アメリカ映画) チャーリー・ウィルソンズ・ウォー (監督:マイク・ニコルズ 2007年アメリカ映画)を含むブックマーク チャーリー・ウィルソンズ・ウォー (監督:マイク・ニコルズ 2007年アメリカ映画)のブックマークコメント

テキサス出身の下院議員・チャーリー・ウィルソン(トム・ハンクス)は、政治よりも美女とお酒が大好き。目立った功績はないものの、大らかな人柄でみんなから愛されている。そんなお気楽な彼に、ある日ひとつのニュース映像に目を止める。ソ連に攻め入られ、難民にあふれるアフガニスタンの悲しい現状を目の当たりした彼は、テキサスで6番目にお金持ちのセレブ、ジョアンヌ(ジュリア・ロバーツ)と、CIA(アメリカ中央情報局)の変わり者・ガスト(フィリップ・シーモア・ホフマン)に後押しされながら、ひとり小国を守るため一大プランを打ち立てる!

■cinemacafe.net『チャーリー・ウィルソンズ・ウォー』

酒と女が好きなドスケベ政治家が、ハクいスケに欲情して、そのスケの言われるままに一つの国を救っちゃう、という嘘のような本当の話である。実はその救われたはずの国アフガニスタンにいたアルカイダが、アメリカに提供された武器と戦争ノウハウで今度は同時多発テロ起こしてアメリカを大パニックに陥れる、というオチまでついて、各所で変な話題になっている話でもある。しかしこのアルカイダのくだりは映画でははっきりとは言及されない。この結果から見るならば、これは皮肉な因果を描いたものなのか?とも思えるが、オレにはそういう映画には見えなかった。むしろこれは徹頭徹尾政治のドロドロと、歴史の不確定性を描いちゃった映画のようにオレには思える。

そもそもさあ、アフガニスタンに供与された武器が巡り巡ってアルカイダの手に渡り、そしてオサマ・ビン・ラディンが911テロを起こした、だからチャーリー・ウィルソンはろくでもない奴なんだ、みたいな言及があるけれど、アメリカ裏ルートによる武器供与が旧ソ連のアフガニスタン侵攻をことごとく叩き潰し、その為軍事費が増大した旧ソ連は経済的に疲弊して遂には解体、それと前後してベルリンの壁は崩れ、東西冷戦は終結し、ヨーロッパには新しい春がやってきたのではないか。この部分を取り上げるなら、それほど悪い話じゃなかったと思えません?そして実は、旧ソ連のアフガニスタン侵攻自体、「モスクワをベトナム戦争のような泥沼に引き込む為に」アメリカが仕組んだ秘密作戦だった、という真実が後に分かっており(『アフガン戦争の真実―米ソ冷戦下の小国の悲劇 (NHKブックス)』金 成浩 著)、そうするとチャーリー・ウィルソンという政治家は、その作戦の中で勝手に動いた駒の一つでしかなかった、という見方だって出来るんだ。

そういうふうに見ると、チャーリー・ウィルソンという男の行動は、どこか喜劇の道化師めいた役割だったわけで、むしろ、トンチンカンな『アメリカの善意』を振り回したこの男に、滑稽であると同時に、なんだかひどく人間臭いものを感じてしまうんだよ。酒好きで女好きで、美人の言った事にコロッと参ってしまって、あとはリビドーの赴くままに、猪突猛進でなにかを成し遂げてしまう。なんか、凄く分かりやすい人間じゃありません?そんなの、美人を前にしたらオレだってやっちゃうぞ。それがたまたまアフガニスタンへの武器供与で、長〜い歴史から見たらそれは新たな悲劇を生んだだけなのかもしれないし、歴史の一つの断片を個人の物語として俯瞰するのなら、「結構いうまくやったじゃん!」という成功の物語になる、というだけの話じゃないか。

後もう一つ、そうは言いながら、チャーリー・ウィルソンも、金持ちのセレブ、ジョアンヌも、よく考えると、ちょっと怪しげな人間だ、という部分も面白かったな。テキサス出身の下院議員が、孤軍奮闘して武器供与の為の資金を集めたように最初思っていたけれども、実は彼は、アメリカの秘密予算を決定する《国防歳出小委員会》のメンバーだということが分かるんだね。それナニ?と思って観ていると、国防の為、議会の承認無しに際限なく予算を決定できる機関だっていう話じゃない。そういうのを決定できる機関の委員っていうところに、どことなく灰色なものを感じません?あとジョアンヌという女性も、とどのつまりキリスト教原理主義者で、さらにアメリカの富豪という支配層なわけで、こいつらがつるんでやったという所に、あんまり手放しに善行だなんて言えない部分があると思うんだよな。だから、オレなんかは、アルカイダ云々という結果の話よりも、こういった白人富裕支配層の、気まぐれが起こした奇妙な成功の物語、として観たんだよ。あと、CIA役のフィリップ・シーモア・ホフマンが、胡散臭さ全開で、実に面白い役だったな。

■Charlie Wilson's War Movie Trailer in 1080p High Defination

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20080523(Fri)

[][]JOY DIVISION ジョイ・ディヴィジョン (監督:グラント・ジー 2007年イギリス/アメリカ映画) JOY DIVISION ジョイ・ディヴィジョン (監督:グラント・ジー 2007年イギリス/アメリカ映画)を含むブックマーク JOY DIVISION ジョイ・ディヴィジョン (監督:グラント・ジー 2007年イギリス/アメリカ映画)のブックマークコメント

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イアン・カーティスは、全米ツアーの前日に23才で死んだ。

−「俺たち4人、曲を書いて、イカした演奏をするのは、とてもたやすい事だった。
 そう、簡単さ…死んだらそれが出来なくなるだけ」ピーター・フック(ニュー・オーダー

ニュー・オーダーの前身であり、今なお伝説として影響を与え続けるバンド、
ジョイ・ディヴィジョンとは何だったのか?
そして、『24アワー・パーティー・ピープル』、『コントロール』で描かれた、
イアン・カーティスの真実の姿とは…。

そして、ずっと俺を呼んでいる。
彼らは、俺を呼んでいるのだ…。

1976年、イギリスの荒廃した都市マンチェスターで、セックス・ピストルズのライブに衝撃を受けた4人の若者が、バンドの結成を決意する。
彼らは後に“ナチス・ドイツ将校専用の慰安所”=ジョイ・ディヴィジョンという名をバンドに冠し、瞬く間にスターダムへとのし上がっていく。

しかし、わずか4年後の1980年、全米ツアーへ出発する前日にボーカルのイアンは、23歳にして、自らの手で短い生涯を終える。アートと絶望、そして孤独を歌った音楽だけを残して…。

”伝説の”バンド、ジョイ・ディヴィジョン。この映画『JOY DIVISION ジョイ・ディヴィジョン』は、パンク・ミュージックに魅了された若者達が自らバンドを興し、時代の寵児として多大なる注目を浴びながら、ヴォーカリストのイアン・カーティスの死によって終焉を迎えるまでを、当時のライブ映像や関係者達のインタビューを交えて構成されたドキュメンタリーである。

平日の最終回に観に行ったのだが、客席はほぼ満席。観客はやはり若い方が多かったが、あの年代の若者がジョイ・ディヴィジョンの音楽をどう捉えているのか、なんとなく気になった。勿論オレと同じようなかつてのニューウェーブ・ロック・ファンらしき年代の方も何人か見られた。映画のインタビューではスロッビング・グリッスルのジェネシス・P・オリッジやキャバレー・ヴォルテールのリチャード・H・カークが登場していたのに少し驚かされた。当時はあの手のインダストリアル・ミュージックが大好きだったのだ。

イアン・カーティスの死を、ジョイ・ディヴィジョンのメンバー、ピーター・フックは食事中に電話で知り、しかし電話が終わってもそのまま普通に食事を続けてしまったのだと言う。そのピーター・フックも同じくメンバーのバーナード・サムナーも、イアンの葬式には出席しなかった。関係者の中には映画を観に行っていたものもいたらしい。彼らは、別に冷酷な連中だと言うわけではない。あまりのことに、現実を受け入れたくなかったのだ。人は、悲劇的なことに立ち会うと、泣き叫んだり喚いたりするよりも、むしろ現実感を喪失してしまうものなのかもしれない。

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映画のチラシに掲載された様々な業界からのコメントの中には、ゲーム『メタルギア・ソリッド』シリーズの監督、小島秀夫氏の名前もあった。氏も30年も前からジョイ・ディヴィジョンの音楽のファンだったのらしい。そういえば、サイバーパンクSF作家ウィリアム・ギブソンは、処女作『ニューロマンサー』を執筆している最中、ずっとジョイ・ディヴィジョンを聴いていたのだという。理由は分からないが、それぞれのジャンルで先鋭的なものを生み出してきた人々とジョイ・ディヴィジョンとは、奇妙な親和性があるのらしい。ただ暗く内向的な音以上のものが、彼らの音楽にはあったということなのだろう。

彼らの音楽について、そしてイアン・カーティスについては、以前のオレの日記でアントン・コービンの映画『コントロール』を取り上げた時に殆ど書いてしまったような気がする。思い入れたっぷりだし、十分に感傷的で、湿っぽい文章だ。死によって伝説となったカリスマロックミュージシャンと、その陰鬱さに満ちた音楽と、その音楽を聖典のように崇拝していた自分自身の青年期の記憶。まあ、そういう時代もあったのだ。セーシュンなんてそんなもんなんじゃないのか。

だからこの映画で、イアン・カーティスやバンドの面々の顔を見るにつけ、ああ、みんななんて若かったんだろう、と思い、そして、彼らの音楽を愛していた自分も、きっと若かったんだろうな、と思うだけだ。青年期には青年期の鬱屈があり、高揚と全能感があり、希望と絶望があったのだ。ただもうオレはその青年期にはいない。あの頃、自らを苛んだそれらの思いを、オレは数十年の歳を重ねて、学習するか、放棄するか、あるいは適当にやり過ごすこと覚え、なし崩しにチャラにすることにしたのだ。

そしてオレは自らを、怠惰の生んだ諦念と、小市民じみたみみっちい充足でもって自己肯定し、ずさんに誤魔化した胡乱な人生に、満足することで自己完結し、それら全てを、社会適応だと呼んで、納得することにしたのだ。まあしかし、歳を取るのは、そんなには、悪いことでもない。少なくともオレは、あの頃と比べるなら、それほど不幸ではない。多分オレは、馬鹿げた人生を生きることは、死を選ぶことよりは、ほんの少しはましじゃないか、と思い込みたいんだろう。そして、やはり思ってしまう。イアン・カーティスが今でも生きていたなら、どんな人生を歩み、どんな音楽を作っていたのだろうか、と。


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映画『JOY DIVISION ジョイ・ディヴィジョン』オフィシャルHP

■『JOY DIVISION ジョイ・ディヴィジョン』予告編

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shidehirashidehira 2008/05/23 12:52 『ミスト』を観終わった時、頭の中で鳴っていたのは「The eternal」〜「Decades」でした。

globalheadglobalhead 2008/05/23 12:59 2ndアルバム「クローサー」は出来過ぎなくらい葬送行進曲じみていましたよね。しかしその後彼らのライブ音源に触れて、実は暴力的なまでに荒々しくパンキッシュなバンドだったことに驚かされました。

jkjk 2008/05/24 04:43 日本橋ヨヲコの『G戦場ヘヴンズドア』で創作者はとても弱く不安定なところから作品を発信してる ってな話で涙しました。 創作する人間にとっては死語に作品が残り記憶に残されるというのは最上の幸福で、それが死によって加速するのならそれも厭わない瞬間もあるのでしょうね。 あんまし関係ないですが、カートコバーンの遺産口座から毎年数十億の金が抜かれていたのに最近気がついたコートニーラヴが激怒してましたが、毎年40数億入ってくるから気付かなかったというすごいオチがついてましたね。

globalheadglobalhead 2008/05/24 17:30 こういったアーティストは「坑道のカナリア」だという話もありますね。敏感だからこそ先鋭にその時代を切り取りますが、同時に敏感であるばかりに周りの人間より早く疲弊し破滅してしまう、といったような。それと、オレがよく使う言葉に「創造者のデーモン」というのがあるのですが、これはユング心理学の言葉で、物事を創造する人間は、その奔放な創造力ゆえに自らを食いつぶしてしまうことがある、といった意味なんです。そのような思いをして作り上げた創作物だからこそ、時代を超えて人の心に響いていくものなのでしょう。

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20080522(Thu)

[]最近聴いたCD / ジャズ篇 最近聴いたCD / ジャズ篇を含むブックマーク 最近聴いたCD / ジャズ篇のブックマークコメント

Helen merrill / Helen Merrill with Clifford Brown

helen merrill

helen merrill

Helen merrillはレコード回転数を落としたかのようなスローなテンポと柔らかくハスキーなヴォーカルが聴いててトロトロになってしまいます。『What's New』なんて聴いた日にゃあ部屋でスライム状態。トロトロ。

■Ballads / John Coltrane Quartet

BALLADS

BALLADS

『Ballads / John Coltrane Quartet』はジャズ・スタンダードとしてとりあえず押えておかなければならんバラード集ということで。

■We Get Requests / The Oscar peterson

We Get Requests

We Get Requests

『We Get Requests / The Oscar peterson』はピアノ・トリオの演奏ですが、雨音のようにピロピロと鳴り渡る演奏もさることながら、引き締まった硬質な鍵盤の音それ自体が心地よいという、実に素晴らしいアルバムであります。

■The Scene Changes / Bud Powell

Scene Changes

Scene Changes

『The Scene Changes / Bud Powell』も軽快なピアノ・アルバム。乗り過ぎて演奏者であるBud Powellの「らららら〜」という鼻歌まで一緒に収録されている、という茶目っ気ある一枚。

■Study in Brown / Clifford Brown Max Roach Quintet

STUDY IN BROWN

STUDY IN BROWN

1曲目「Cherokee」から勇ましくスピード感溢れる演奏が楽しい Clifford Brown Max Roach Quintet。「パラパラパラパラ!」と歌いまくるトランペット!哀愁や静謐よりも最近はこんな賑やかさがお気に入りであります。

■Heavy Weather / Weather Report

HEAVY WEATHER

HEAVY WEATHER

『Heavy Weather / Weather Report』はフュージョンも押さえとかにゃならんか、と思って聴いたがあまり好みではなかった。

Jaco Pastorius / Jaco Pastorius

Jaco Pastorius

Jaco Pastorius

Jaco Pastorius』はそのWeather Reportのベーシストのソロアルバム。こちらはブブブブ〜ンというベースの音が心地よいが、素人のオレが聴いてもなんか凄い弾き方しているのが分かるわ。

■Cool Struttin' / Sonny Clark

COOL STRUTTIN' '99

COOL STRUTTIN' '99

『Cool Struttin' / Sonny Clark』はハード・バップ、ファンキー・ジャズといったジャンルの王道ということで押えておきました。

■Bitches Brew / Miles Davis

Bitches Brew

Bitches Brew

『Bitches Brew / Miles Davis』はマイルスのフリージャズ期の名盤、ということで聴いてみましたが、オレにはまだまだフリージャズはよく分からんなあ。

■In A Silent Way / Miles Davis

IN A SILENT WAY

IN A SILENT WAY

『In A Silent Way / Miles Davis』は『Bitches Brew』の半年前に録音されたアルバムだという話だが、こちらはあくまでもリラックスした雰囲気。でもアルバム全2曲の大作で、長すぎて掴み所が無いんだよなあ。

[]最近聴いたCD / クラブ篇 最近聴いたCD / クラブ篇を含むブックマーク 最近聴いたCD / クラブ篇のブックマークコメント

■Return to the Playboy Mansion / Dimitri from Paris

Return to the Playboy Mansion

Return to the Playboy Mansion

パリからやってきたDimitri兄さんの新作ミックスアルバム2枚組。Disc 1”Partytime”ではどこか懐かしいソウル・ディスコでじっくりまったり攻め、次第に身も心も熱くさせてくれるDimitri兄さん、さらにDisc 2”Sexytime”ではメロウなソウルナンバー連発でトロトロのメロメロ、アアンもうどうにでもして!という気にさせてくれます。やっぱフランス人だけあってテクニシャンだなあ。Dimitri兄さんってかなりエッチそうだし。やっぱ男はエッチに限るよな。なおリミテッド・エディションはちょっとゴージャスなボックス入り。デザインもちょっとエッチです。

■Cocktail Disco / Dimitri from Paris

COCKTAIL DISCO (IMPORT)

COCKTAIL DISCO (IMPORT)

Dimitri兄さんお得意のオールドディスコ発掘篇なアルバムですが、CD2枚ともノン・ミックスだったのがなんだか物足りなかったなあ。

■Kings of Jazz / Jazzanova, Gilles Peterson

The Kings of Jazz

The Kings of Jazz

『Kings of Jazz / Jazzanova, Gilles Peterson』は最近ジャズを聴いているオレにはもってこいのコンピレーション。CD1はクラブ・ジャズの御大将・Gilles Petersonがジャズ名盤名曲をこれでもかとセレクトしたもの。でも通して聴くとやっぱりクラブっぽいんですよねえ。CD2はJazzanovaによる90年代以降のクラブジャズを集めたもの。どちらも美味しく戴けました。

Gilles Peterson Digs America: Brownswood U.S.A.

Gilles Peterson Digs America: Brownswood Usa

Gilles Peterson Digs America: Brownswood Usa

Gilles Peterson Digs America, Vol. 2

Gilles Peterson Digs America 2

Gilles Peterson Digs America 2

Gilles Petersonによるアメリカ・知られざるポップス発掘篇。幻の名盤解放同盟かいGilles兄さん。でもマニアックすぎてなんだか退屈だったかも。

■Fabric 39 / Robert Hood

Fabric 39

Fabric 39

『Fabric 39 / Robert Hood』はロンドンのメガクラブFabricから出されている良質DJアルバムの最新作。今回のDJ・Robert Hoodデトロイトテクノの人だが、このアルバムでは意外にも端正なテック・ハウスな音が聴くことが出来る。最近はテクノもこっちの流れなのね。聴きやすくてグッド。

■Boogybytes, Vol. 4 / Ellen Allien

Boogy Bytes 4

Boogy Bytes 4

『Boogybytes, Vol. 4 / Ellen Allien』は美人DJ・Ellen Allienたんによるダーク&ディープなテクノ・ミックスだ!

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20080521(Wed)

[]ゾンビーノ (監督:アンドリュー・カリー 2006年カナダ映画) ゾンビーノ (監督:アンドリュー・カリー 2006年カナダ映画)を含むブックマーク ゾンビーノ (監督:アンドリュー・カリー 2006年カナダ映画)のブックマークコメント

ゾンビーノ デラックス版 [DVD]

ゾンビーノ デラックス版 [DVD]

あの怖いゾンビが召使やペットになっちゃった!?という映画である。「ヴーッ、ヴーッ」とか言いながら料理運んできたり庭掃除したりしているわけだ。で、子供とボール遊びしてついでに婆さんを食い殺しちゃったりもするんである。いくらなんでも腐りかけてババッチイ顔したゾンビをお部屋の隅において家事やらせたいですか!?という意見や、死ぬ前の遺族にはなんも問題ないんですかね!?といった意見はこの際置いておこう。動きがぎこちないから実はあんまり使えない、ということにも目をつぶっておこう。まあ映画を観た人はだいたい気付いていると思うが、これってかつてのアメリカの奴隷制度のパロディってことなんだろうな。ゾンビを制御できる科学はあるけれど、物語世界はアメリカが最も幸福だった古き善き60年代の雰囲気で描かれていて、そしてこの世界には黒人が全く存在しないんだよね。アメリカ60年代といえば公民権運動が最も盛んだった時代で、この時代に黒人が公民権運動なんかしないで奴隷のまんまだったら良かったのになあ、という恐ろしい意図の透けて見える物語だったりもするんである。しかしこの映画、実はカナダ映画なので、そんなことを考えかねないアメリカ人への皮肉であるということかもしれない。しかし、この映画の生きている登場人物を全員黒人にして、ゾンビを全員白人にして、その白人ゾンビを黒人が召使にしている、なんて設定だったらもっときついジョークになっていただろうな。これがホントのブラック・ジョーク、なんつって(おいおいやめとけって)。

[]ダークシティ (監督:アレックス・プロヤス 1998年アメリカ映画) ダークシティ (監督:アレックス・プロヤス 1998年アメリカ映画)を含むブックマーク ダークシティ (監督:アレックス・プロヤス 1998年アメリカ映画)のブックマークコメント

ダークシティ [DVD]

ダークシティ [DVD]

闇に閉ざされた街、連続殺人の容疑者にされた記憶喪失の主人公、午前0時にいっせいに気を失う街の住人、地下に潜む不気味な黒コートの一団、世界を司る不気味な機械、植物のように成長し形を変えてゆく建造物、そして合成された”新たな記憶”を人々に注入して歩く謎の男。「クロウ 飛翔伝説」「アイ、ロボット」の監督アレックス・プロヤスによる異様なSF世界。ジェニファー・コネリーキーファー・サザーランドウィリアム・ハート主演。作品のテイストはセットのせいもあってかどことなくヨーロッパ風。しかしこんな暗くどんよりとして掴み所の無い物語を、いくら前作「クロウ 飛翔伝説」が出来のいい作品だったにしろ、ハリウッドのプロデューサーがよくもまあ製作させたもんだなあ、とちょっと感心した。しかし興行成績は知らないが、観ていて非常に惹きつけられるものを持った作品であるのは確かだ。要するに、世界も自分の記憶も全て作り物であり、得体の知れない誰かなり何かが謎のテクノロジーでもって捏造したニセモノである、というお話なのだが、こういう「現実だと思っていたものが実は現実でもなんでもない」なんていう離人症めいた感覚というのは、結構誰しも感じたことのあるものなのではないか。この映画は、その感覚をSFとして発展させ料理したもので、映画「マトリックス」もそんなコンセプトの元に作られたものだし、神林長平の短篇『甘やかな月の錆』(短編集『言葉使い師』収録)、あるいは板橋しゅうほうのコミック『アイ・シティ』あたりにも非常によく似ているなあ、と思って観ていた。こういうテーマって嫌いじゃないんだよなあ。

jkjk 2008/05/21 14:45 ゾンビーノよかったっス! ちゃんとガキんちょもドつきまわすし。ガキと犬は無傷で生き延びる、ヌルい映画はまっぴらでっス。 ダークシティはあれですね、うる星やつら2を観たことがあるヒトだと評価が反転しますが、監督さんは知らんと言い張ってますねーhttp://d.hatena.ne.jp/TomoMachi/20040708

globalheadglobalhead 2008/05/22 00:12 ゾンビとコメディって結構合うんですよね。ゾンビ・コップなんて映画があったし、ショーン・オブ・ザ・デッドやバタリアンあたりも実はコメディだったし。このゾンビーノは万人受けしそうな作りがよかったですね。しかしこうしてみるとゾンビ映画というジャンルも一巡してしまったのかなあ。ロメロの新作『ダイアリー・オブ・ザ・デッド』あたりでゾンビ映画の新たな展開が見られそうで楽しみです。ダークシティはねえ、実はジェニファー・コネリーを眺めたくて観た、というのがあるんですよー。

rinjirinji 2008/05/22 01:12 ダークシティは買おうかどうしようかと悩んでいたのに、フモさんの文章を読むと買っちゃうよな、やっぱり。

globalheadglobalhead 2008/05/22 09:28 プロヤスは「クロウ」が一番でしたね。「ダークシティ」は掴み所がないから観る人選ぶかもなあ。そして「アイ・ロボット」って実はあんまり好きじゃなかったりするんですよー。段々つまらなくなってゆく監督なのか?

jkjk 2008/05/23 03:07 先日、アイロボットのDVDBOXが投げ売り価格で半額になってましたが、んーもう一息安く!なカンジです。あのオマケの頭がヘルメット乗せるのにちょうどいいサイズで。本編は別にいらないんですけど。ゾンビコップはアメリカでは一昨年DVD化されたので日本でも期待したんですが、来ませんね。で、ジャニファーコネリーといえば自分的にはHOT SPOTですね。輸入のLDは持ってんですが、国内版DVDはなんかプレミアついてるみたいですね。発売元がハピネットって時点で金払ってまで買いたいものでもないですが、サントラはジョンリーフッカーのブィンブィンブルースにマイルスデイビスが絡むナイスな曲が鳴りまくりでース プロヤスの話題からそれまくりでスイマセン

globalheadglobalhead 2008/05/23 08:49 jkさん思ったよりマニアックだなあ。だいたいゾンビコップで話が合うとは。しかもホットスポットの輸入LDて。ホットスポット見たことないけどジェニファーたんがあれでそれなそうじゃないですか。アイロボットのヘッド付きDVDBOX、他にヘッド付きといえばスペクトルマンDVDBOXもお薦めです。しかもこちらのほうが高いうえにメットを載せるにはちと無理のある形状。ってダメじゃんそれ。

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20080520(Tue)

[]全自動似顔絵 全自動似顔絵を含むブックマーク 全自動似顔絵のブックマークコメント

全自動似顔絵 

名前を入れるだけで勝手に似顔絵を作っちゃうというサイトだよ!早速オレの本名を入れてやってみたのでお見せしてやるよ!

●(オレの本名)の似顔絵

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●(オレの本名)のステータス

先祖の居住地はおそらく関東地方。
名前のゴージャスさは98点。非常に豪華な名前です。スゴイ!
名前のシャープさは49点。普通の名前です。可もなく不可もなく。
名前の都会っぽさは94点。非常に都会風の名前です。コンクリートジャングルが似合いそう。

ぎゃはは!なんだこの金髪とヒゲ。
目ぱっちりし過ぎ。キメエ。

それにしてもオレの名前はゴージャスで都会っぽいのかよ。そしてコンクリートジャングルかよ。なるほどやはり伊達ワルなわけだわな!

[]かむろば村へ(2) / いがらしみきお かむろば村へ(2) / いがらしみきおを含むブックマーク かむろば村へ(2) / いがらしみきおのブックマークコメント

かむろば村へ 2 (ビッグコミックススペシャル)

かむろば村へ 2 (ビッグコミックススペシャル)

銀行勤めがたたり、お金の恐怖症になってしまった男が、貨幣経済に依存しない自給自足の農耕生活に憧れて寒村に移住するが、田舎は田舎で都会もんには想像もつかない世界であった…というお話。1巻目に続いて密で鬱陶しいぐらい濃い田舎の人間関係が描かれるが、都会には存在しない共同体意識は、それはそれで悪いものではないのかもしれない。それがイヤなら都会に帰ってサバサバした人間関係に甘んじればいいのだ。ただ、ここで描かれる共同体意識が現実に地方にあるものなのかどうかはオレは分からない。田舎は決してユートピアではないが、いがらしはここでぎりぎりにリアルなユートピアを描こうとしているのか。実際、地方出身者で、地方独特の人間関係が苦手だったオレでさえ、このかむろば村の人々が、奇妙に温かく見えてしまう。ここで描かれるかむろば村の人々には、都会で通用するような論理も倫理も無かったりはするのだが、逆に論理と倫理がありながら殺伐としている都会というものへのアンチテーゼとなっているのだろうか。

[]原色日本行楽図鑑 / 山上たつひこ 原色日本行楽図鑑 / 山上たつひこを含むブックマーク 原色日本行楽図鑑 / 山上たつひこのブックマークコメント

原色日本行楽図鑑 (THE VERY BEST OF Tatsuhiko Yamagami)

原色日本行楽図鑑 (THE VERY BEST OF Tatsuhiko Yamagami)

山上たつひこ撰集》の第4巻。山上たつひこの漫画は『がきデカ』でファンになったオレだが、その真価を認めたのは山上の漫画家生活後期に描かれた旅行モノ漫画だったのではないかと思う。それまでギラギラとした狂気と爆発的なスラップスティックを描き続けてきた山上だが、ここではすっかり脂も力も抜けた作品が描かれている。そこが何故かいいのだ。登場人物たちは作者本人とその友人達をモデルにしているようだが、そんな彼らがなんだか茫洋としながらひなびた温泉街をさまよう様は、くすぐられるような面白みがあるのと同時に、なんだか奇妙に心落ち着くものがあるのだ。しかしそこは山上、かつて狂気とナンセンスのどす黒い世界を描き続けたものだけにしか描けないような深みと情趣がそこには存在する。いってみれば若かりし頃切った張ったの任侠の世界に生きた者が足を洗い、市井の人となって柔らかに老年を迎えながらも、その佇まいにはどこか一点の緊張感を孕んでいる、といった風情か。枯れてこそなおその輝きを感じさせる山上たつひこという漫画家は、真に優れた作家であったのだとしみじみ感じさせる。

[]これが怪物【満手湖亞】じゃ! これが怪物【満手湖亞】じゃ!を含むブックマーク これが怪物【満手湖亞】じゃ!のブックマークコメント

暗黒皇帝である。苦しゅうない。レイジーどのコメントの返事として我が暗黒皇帝星に住む怪物【満手湖亞】の貴重な画像をUPしておくぞえ。見るがいい!恐れおののくがいい!

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lazy-daisy5113lazy-daisy5113 2008/05/20 14:22 ジャニーさんとこにいそうでもあるし、便所で吐いてはピンドンを一気飲みする、若手ホストの哀愁が見え隠れする顔ですなぁ。(/_;)ウウッ。

暗黒皇帝暗黒皇帝 2008/05/20 23:44 惜しい!この顔は我が暗黒皇帝星に住む【満手湖亞】のものなのじゃ!その姿は赤い毛皮、コウモリのような皮膜の翼、サソリのような毒針が無数に生えた節のある長い尾、そして3列に並ぶ鋭い牙を持つ人面のライオンの形態をした怪物なのじゃ。際限ない食欲の持ち主で、その食欲は一国の軍隊を食い尽くすほどだと言われておる。以上、ウィキペディアの丸写しじゃ。全身像をUPしておいたから見るがよい!

lazy-daisy5113lazy-daisy5113 2008/05/20 23:53 申し訳ございません皇帝様!御意に反して私、萌えてしまいました!!

暗黒皇帝暗黒皇帝 2008/05/21 02:08 この怪物【満手湖亞】は我が暗黒皇帝星の銀河に名だたる暗黒サファリパークで絶賛公開中じゃ。レイジーどのも暗黒皇帝星にお立ち寄りの際は是非来園されるがよい。ただしこの間も観覧中のマイクロバスがこの【満手湖亞】によってひとのみにされるという血も凍る恐ろしい事故が起きたがな!

灸洞灸洞 2008/05/21 04:46 ELP!ELP!
タルカス!!!!

暗黒皇帝暗黒皇帝 2008/05/21 08:27 現在、我が帝国の銀河暗黒クリニックでは「ノーミソサラダ化手術」を格安で提供しておる!ノーミソが新鮮シャキシャキになるぞよ!灸洞どのも一度試されることをお薦めする!

(「エキサイト翻訳」でBrain Salad Surgeryを翻訳したら「恐怖の頭脳改革」って訳された!マジです! from FUMO)

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20080519(Mon)

[]終わりの街の終わり / ケヴィン・ブロックマイヤー 終わりの街の終わり / ケヴィン・ブロックマイヤーを含むブックマーク 終わりの街の終わり / ケヴィン・ブロックマイヤーのブックマークコメント

終わりの街の終わり

終わりの街の終わり

この長編小説『終わりの街の終わり』は、SF3割・文学6割、あとスピリチュアル系1割な感じの小説です。物語の世界観はちょっと独特です。死後、人の魂は”街”という場所で生活します。その町に住んでいる魂は、生者の世界で生きている人の記憶に残っている人だから、そこで生活できるんです。そして生者の世界にその死者のことを記憶している人がいなくなってしまうと、その魂は”街”から消え去り、本当の死を迎えます。つまり世界は、生者の生きる世界、生者の記憶にある死者たちの生活する世界、そして真の死の世界の三つがあるとされているんです。これはアフリカに伝わる伝承を元にしているのだそうです。

そしてある日、生者の世界で、《まばたき》と呼ばれる致死率100%の疫病が猛威を振るい、世界は絶滅してしまうんです。ただ一人、南極観測基地に生き残った女性、ローラを除いては。彼女は最初、通信の途絶えた南極の奥地に居たために、世界が滅んだことを知りません。そして、先行して救助を求めに出かけた仲間を追って、一人南極の地を横断することを決めるのです。一方、”死者の街”では、人類が滅んだせいで”死者を記憶する人”が存在しなくなり、地上に生きるローラただ一人の記憶の中にいる人々(死者)だけが住む街となってしまいます。物語は、この、人類最後の生き残りとなった女性・ローラの、過酷な南極の自然の中での生死を賭けたサバイバルと、彼女の記憶の中に存在した人々だけが暮らす死者たちの街とが交互に語られていきます。

”死者の住む街”、つまり”死後の世界”というスピリチュアル系な設定になんとなく白けて、最初本を放り出しそうになりましたが、読み始めてみるとこれが意外に読ませるんです。”死後の世界”とはいいながら、一般に知られているような宗教性を思わせるようなものが皆無だったからでしょう。そしてこれは何かに似ているな、と考えてみたら、コニー・ウィリスの傑作長編『航路』なんですね。コニー・ウィリスの『航路』は、臨死体験を研究する認知心理学者の、擬似臨死体験実験中に観る”どこかで見たような”不可思議な光景と、現実世界で巻き起こる事件とをオーバーラップさせながら、ラストに《生》と《死》を巡る驚くべきドラマが用意された感動作で、誰にでも薦められる名作です。この作品でも”臨死体験””死後の世界”などという、ちょっと胡散臭げなモチーフを題材にとりながら、それらの言葉から連想されるような宗教臭さを抜き取り、ミステリアスな伏線と想像力豊かな謎解きを用意した優れたエンターティメント小説として完成しているんですね。まあぶっちゃけ、今回のケヴィン・ブロックマイヤーよりもこの小説を読んでもらいたいぐらいですが、あくまでフィクショナブルな”死後の世界”と現実世界を対比させた部分で似ているなあ、と思ったんです。

ではこの作品で”死後の世界の街”を用意することでケヴィン・ブロックマイヤーは何を訴えようとしたのでしょう。勿論そういった世界が本当にある、あるかもしれない、などと言っているわけではありません。最初に書いた通り、この”死者の街”は生者の記憶に残されている人々の街です。見方を変えるならば、死んでいるいないに係わらず、人の記憶の中に、このような自分と係わった人々が住む”街”のようなものが、あるいは”世界”のようなものが、存在している、あるいは存在していたら、という空想を働かせてみたものがこの作品なのではないか。そしてそこに世界の滅亡という極端な状況を作り出すことにより、”たった一人の人間の記憶の中にある、これまでその人間の係わった全ての人々の記憶の街”という架空世界を生み出したかったのではないか。

人が、一生とは言わないものの、例えば20年なり30年の人生で出会う人々の数というのはいったいどれくらいのものなのでしょう。この小説でも、死者の一人がその数を概算しようとします。知り合い、だけではなく、道ですれ違い、ちょっと記憶に残っているだけ人もそこには含まれます。それは数千人なのでしょうか。数万人なのでしょうか。記憶の表層に現れなくとも、脳の貯蔵庫に永遠に仕舞われてしまうものであっても、その数は膨大なものでしょう。そして、それら記憶野に貯蔵された人々が、自分が知ることなく一つの街に住んでいる、という想像は、なにか不思議なものがあります。そしてまた、それら係わった人々の幾ばくかは、善きにつけ悪しきにつけ”自分”という人格を形作る血肉のもととなった人々です。つまりそれらは、単なる記憶、ではなく、”自分”というものの一部でもあるんです。

そう考えると、”世界の終わり”を、自分と、自分の周りの世界と、そして自分の記憶世界とから描いたこの物語は、肉体の死ばかりではなく、記憶の死をも描写したという点で、非常に面白い試みをしたものなのかもしれません。作者は、現実の事象だけではなく、メンタルな部分での世界、というものに拘りたかったのでしょう。作中人物の造型にリアリティを与える細かな描写やエピソードの積み重ね、そしてその意識の流れを描く筆致もとても巧みです。この物語の読み所はそこにあると言っても良いかと思います。そういった点では実に文学の香りがします。難点を言えば、SFとして読んでしまうと捻りの無いそのまんまのラストにちょっと不満が残ってしまい、そういった物語性は弱かったかな、という気もします。

航路〈上〉 (ヴィレッジブックス)

航路〈上〉 (ヴィレッジブックス)

航路〈下〉 (ヴィレッジブックス)

航路〈下〉 (ヴィレッジブックス)

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20080518(Sun)

globalhead2008-05-18

[]Body&Soul Live In Tokyo Open Air 2008 Body&Soul Live In Tokyo Open Air 2008を含むブックマーク Body&Soul Live In Tokyo Open Air 2008のブックマークコメント

去年に引き続き今年も行って参りました《Body&Soul Live In Tokyo Open Air 2008》!お台場のオープンコートで青空見ながられっつだんしん!天気も良くって絶好のダンス日和でありました。

DJの面子はいつもの通りFrancois K.、Joaquin"Joe"Claussell、Danny Krivitの3人。これにBody&SOUL Dancersによるジャングル・ダンス、そして今年は日本人女性ハウスヴォーカリストAKが加わり、前回とはちょっと違った趣向で盛り上がっておりました。

今回一緒に行ったのはいつものクラブ通いメンバー、D君・T君・コムスメとその友人、さらにぱせよさんが「こーゆーのどんなもんなんだかちょっと観てみたい」ということで同行しました。

ま、しかし、”NYの伝説のクラブパーティー”とは言っても、フジテレビ社屋の見えるお台場で青空眺めながらズンドコズンドコ踊っていると、なんだか電子盆踊りといった風情でありますよ!踊りに行った我々は果てしなくユルイです!ダラ〜ンとしてます!ドデカイ音の鳴り響く広場で寝転がってビール飲んでホゲホゲ〜です!

オープンエアはこのユルさがいい!深夜のクラブのように頑張って踊らなくてもいいところがミソですな。6時間ぐらいいましたが、基本的にみんな地べたに座ってビール飲んでだべっておりました!

■Body&SOUL 2008 Tokyo PV_new

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オフィシャルHP

 

■去年の模様

・Body & Soul Live in Tokyo Open Air 2007 #1

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・Body & Soul Live in Tokyo Open Air 2007 #2

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・Body & Soul Live in Tokyo Open Air 2007 #3

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lazy-daisy5113lazy-daisy5113 2008/05/19 00:43 パセヨさんもついに、暗黒舞踏の世界へ行ってしまわれたのですね。南無〜(-_-)

暗黒皇帝暗黒皇帝 2008/05/19 08:26 暗黒皇帝である。苦しゅうない。暗黒舞踏こそ舞踏の基本でありそれ以外の舞踏は単に”地団太を踏んでいる”だけに過ぎないのじゃ!舞踏するものよ暗黒に舞踏せよ!もの皆全て暗黒に染めるのじゃああ!

20080516(Fri)

[]カルビースナックおむすび! カルビースナックおむすび!を含むブックマーク カルビースナックおむすび!のブックマークコメント

ファミリーマートではカルビースナックをイメージしたおむすびが売られているんですよ。発売されているおむすびは3種類、価格はそれぞれ128円。ええもう早速買って食べましたよ!という訳でそれぞれのおむすびを紹介してみましょう!

◆かっぱえびせん韓国のり風味おむすび

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「かっぱえびせん 韓国のり風味」をイメージ。おむすびの包みには「かっぱえびせんは入っておりません」の文字が!?えびせんの入ったおむすびはあんまり美味しくなさそうですね!?じゃあエビでも入っているのかと言うと、エビパウダーなるもので誤魔化されていますよ!?エビのパウダーってなんやねん!?日本語に訳すと【海老粉】ですか!?いや別に訳さなくても分かりきった名前ですけどね!?あと青海苔がご飯に混ぜ込まれていて、韓国海苔で包んであります。普通に海苔風味の美味しいおにぎりでした。…エビの味は全然しなかったけど。

◆ポテトチップス コンソメパンチ おむすび

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「ポテトチップス コンソメパンチ」をイメージ。えーっと包みには「ポテチトチップスは入っおりません」の文字がお約束のように!ポテチの入ったおむすびってどんなやねん!?とオレもお約束のように突っ込んでおきましょう!鶏肉やジャガイモ、ニンジン、タマネギを具材にした、よくあるチャーハンおむすびですね。勿論コンソメの味が濃厚ですよ!この”濃厚”という部分が”パンチ”にあたるんですね!ほうなるほど!しかし平たく言えばコンソメ味チャーハンおむすびと言うことですね!?でもこれも普通に美味しいおむすびでしたよ。

◆ピザポテト風おむすび

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「ポテトチップス ピザポテト」をイメージしたそうです!だからピザポテトは入ってないんだってば!そろそろ気付けよ!いい加減学習しろって!こちらはピザポテト味ということですが、ピザといえばチーズ、そしてトマト!そう、これはトマト味を効かせたチーズ入りチキンライス風のおむすびということなんですね!オムライスのオム無しという言い方も出来ますね!いやライスだけ、って意味じゃないってば!チェダーとエメンタールの2種類のチーズパウダーを混ぜ込んだごはんに、ダイスチーズとベーコンを加えた、ということなんですが、チーズの味が結構きついです!オレ、チーズは好きだけどこれはちょっとイマイチだったなあ!オムライスおむすび、なんていうのもありますから、これはそれから卵取ったやつみたいですが、だったらオレオムライスおむすびのほうが好きなんだけど!?

という訳で3種類紹介しましたが、今後は「サッポロポテトバーベQおむすび」や「じゃがりこおむすび」、「ポテトチップス 石垣の塩赤しそ仕立ておむすび」なんていうのも出来るんでしょうか!?じゃがいも系が多いから、いっそのこと天むすみたいにおむすびのなかにポテトフライ1個ゴロッと入れるなんていうのもありなんじゃないでしょうか!?それって美味しいのかどうかよくわかりませんが!というわけでカルビースナックおむすびの紹介でありました!ちなみに6月9日までの期間限定発売です!

◆参考:マイコミジャーナル〜ポテトチップスやかっぱえびせんがおむすびに! - ファミマで期間限定発売 

lazy-daisy5113lazy-daisy5113 2008/05/16 23:27 サッポロ一番おむすびに続くファミマの企画おむすびですね。

これは秘密だが、ご飯を炊く時に、コイケヤポテトチップス“ガーリック味”を砕いて入れると、意外と美味しいのだ。

globalheadglobalhead 2008/05/17 11:09 とんこつラーメンうまかっちゃんにポテチを大量投入→さらにタバスコ絨毯爆撃状態→ウマー というのがお好みでありました。しかしほかのとんこつラーメンでは何故か一味足りない。最近近所にうまかっちゃんが売ってないのが悲しい。

20080515(Thu)

globalhead2008-05-15

[]ハンティング・パーティー (監督:リチャード・シェパード 2007年アメリカ映画) ハンティング・パーティー (監督:リチャード・シェパード 2007年アメリカ映画)を含むブックマーク ハンティング・パーティー (監督:リチャード・シェパード 2007年アメリカ映画)のブックマークコメント

戦場リポーターのサイモン(リチャード・ギア)とカメラマンのダック(テレンス・ハワード)は、命知らずの戦地取材で注目を浴びる名タッグだった。しかしサイモンはボスニアの紛争地をリポート中、そのあまりの惨たらしさがTVの向こう側に伝わらないもどかしさから生放送中にブチ切れ、そのキャリアを失う事となる。一方、ダックは功績を買われアメリカ国内でTVのチーフカメラマンに抜擢されるほど出世していた。それから5年後、ボスニア紛争終結記念式典を取材する為サラエボを訪れたタッグは、行方不明になっていたはずのサイモンと再会する。落ちぶれ果てた姿のサイモンはタッグにこう呟く、「物凄いスクープネタがあるんだ」。それは、500万ドルの報奨金を掛けられ、さらに国連やNATOやCIAが追っているにもかかわらず未だ所在が掴めない、重要戦争犯罪人フォックスの潜伏先の情報だった。

戦場カメラマンとか戦場リポートって、スゲエなあ立派だなあとは思いますが、なんもそこまでして危ないことしてくれって頼んでないけどなあ、とも同時に思っちゃうんですよねえ。ジャーナリズムの重要性とかうんたらかんたら理屈はあるのでしょうが、煎じ詰めるなら危険なことに直面するのが好きで好きで堪んないんだよ!というのが、案外彼らの本心なんじゃないのか?なんてうがった考えかたをしてしまいます。この映画のサイモンとダックも、大義や名目なんかより、命を危険に晒しながら戦地を駆け回ることにアドレナリン出まくりの無上の喜びを覚える連中として描かれるんですが、意外と実際の戦場カメラマンもこれと同じような部分を持っているんではないのかしらん?なんて不謹慎に思うオレなんですがね。

戦場カメラマンに「危険を感じないのか?恐怖は無いのか?」と問いかけたところ、カメラのファインダー越しに世界を眺めていると、自分が無敵になったように感じる、だから危険も恐怖も感じない、みたいなことを言っていたような記憶があります。きっとその時、カメラマンは肉体を超越した”視線”だけの存在となるのでしょう。カメラやビデオで映像を撮る、という行為には、そのような魔物の如きものが潜んでいる、ということなのかもしれません。素人でさえカメラを手に取らせたら案外傍若無人に振舞ったりするものではないですか?

飢饉に苦しむスーダンで、今しも餓死しようとする少女をハゲワシが狙う映像を写真に収め、ピューリッツァ賞を受賞したケビン・カーターというフォトジャーナリストがいたんですが、彼はその後「シャッターを押す前になぜ少女を助けようとしなかった」と世間から強い批判を浴び、それを苦にして自殺しちゃう、なんてことが昔あったんですね。これはよく「ジャーナリズムか倫理か」といった一つの試金石として議論されることがあるのだそうですが、オレに言わせるなら「んなもん人間なんてファインダー覗いたらシャッター押しちゃうように出来てる生き物なんだよ!」ということでしかないような気がするんですよ。まして写真を撮って身を立ててるような人間は、一般人よりも強烈に”撮影する”という行為にデモーニッシュな喜びを持っているはずなんですよね。だからそこで報道だの倫理だのの言葉を持ち出す以前に、人間の”見る(観る)”という行為の根源的な理由を掘り下げないと、全てはナイーブなだけの取って付けたような理屈にしかならないと思うんですが、どうざんしょ。

さて映画は、最初金の為だけに戦争犯罪人フォックスを追っていたようにみえたサイモンが、実はボスニア紛争中自分の恋人をナニされたという苦悩があってそれで…などと正義に目覚める動機が語られたりするんですが、”動機としての悲惨なトラウマ”という映画的文法が結構どうでもいいオレとしては、そこよりも”国連やNATOやCIAが5年も追っていたのに探し出せなかった戦争犯罪人を、たった3人の男が3日で見つけ、あまつさえ追い詰めてしまう”といった部分に面白さを感じましたね。さらに、”国連やNATOやCIAが5年も追っていたのに探し出せなかった”その理由が、国際社会の大人の事情だったという描き方に苦い現実を感じました。とはいえ、この映画は決して暗く重苦しいガチガチの社会ドラマなんかではなく、すんごいスクープ見つけて一発当てようぜ!そしてついでに悪いヤツを懲らしめちゃおうぜ!と意気を上げる男達の、痛快な追跡劇として仕上がっています。戦争の傷跡がいまだ生々しい世界を、深刻ぶらずに軽快なテンポで描いてゆきますが、案外戦場ジャーナリストというのはこんな身の軽さ、腰の軽さを本分として生きている連中なのかもしれません。

◆ハンティング・パーティ劇場予告

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灸洞灸洞 2008/05/24 12:39 やはりフモ節で書かれるとキョーレツに観たくなりますね。公開時は無理だけど、お買い物リストに入れときます!

以下自分語り御免、です。
月刊コミックIKKI連載中の西島大介「ディエンビエンフー」は、兵役で報道部に回された(そんな制度あるんかな?)日系カメラメンが主人公なんですが、こいつがまた天真爛漫というか、頭に花の咲いたぽよよんバカでなんです。で、そいつが、一匹狼ばっか集めた特殊部隊へ配属されて最前線に出るんですが、そこのスナイパー、通称インソムニアってやつから「やはり君はカメラマンだね。僕と同じ徹底した ”部外者”。戦争を外から見つめる非登場人物。”優秀なカメラマンは優秀なスナイパーになれる”。僕の持論だ」というシーンがあります。本人は「ふぇ?」とか言ってんですけど、試し撃ちさせてもらったら、何の関係もない民間の老人の脳天を見事ブチ抜いちゃう(笑)。
この話はベトコン側と、冷酷非道な米軍特殊部隊の凄惨を極める闘いが「非現実的(史実は踏まえている)」かつメルヘンチックな絵で描かれていて、いい作品なのかなんだかよくワカランのですが(アホかオレ)、毎月楽しみに読んでます。ベトナム戦争の詳細も実は私全然知らんので、一度ちゃんと押さえなきゃなーとは思ってます。
戦争って、現場にいない自分にとっては今のところ完全に人ごとですが、いつか日本が内戦でも始めたりした場合には、自分の信念みたいなものを持った上で敵をじゃんじゃん殺さんとな、とは思ってます。

globalheadglobalhead 2008/05/24 18:00 いやー、映画としてはそこそこだったんであんまり期待しちゃダメよ!でも久々のリチャード・ギアはわりかし良かったですよ。
「ディエンビエンフー」面白そうだけど”メルヘンチックな絵”というところがひっかかる…。オレもベトナム戦争は映画でオベンキョした程度なんですが、『地獄の黙示録』とか『フルメタル・ジャケット』とか良作が限りなくありますのでもしまだなら観てみるといいかも。

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20080514(Wed)

[][]英国美術の現代史 ターナー賞の歩み 英国美術の現代史 ターナー賞の歩みを含むブックマーク 英国美術の現代史 ターナー賞の歩みのブックマークコメント

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ターナー賞とはイギリスのテート・ギャラリーが1984年、英国アーティストを対象に設立した賞制度で、「現代美術界のアカデミー賞」とも呼ばれているらしい。この『英国美術の現代史 ターナー賞の歩み』はそのターナー賞の2007年度受賞者まで総勢23名のアーティストの作品を集めたものである。英国アーティストということのせいか、どことなくパンキッシュなアート作品が多く思えるのは気のせいか。森美術館でもこの回顧展が開催されているらしく、ちょっと行ってみたくなったな。

■森美術館:英国美術の現代史/ターナー賞の歩み展

[][]妖怪おりがみ cochaeのグラフィック折り紙  妖怪おりがみ cochaeのグラフィック折り紙 を含むブックマーク 妖怪おりがみ cochaeのグラフィック折り紙 のブックマークコメント

cochaeのグラフィック折り紙 妖怪おりがみ (おとなのORIGAMI-BOOK)

cochaeのグラフィック折り紙 妖怪おりがみ (おとなのORIGAMI-BOOK)

河童や天狗、ろくろ首など日本の馴染み深い妖怪計24体を折り紙で折っちゃおう!という楽しい折り紙本。全てカラーの台紙がついており、それぞれの折り方が解説され、完成すると妖怪が一丁出来上がり、といった按配だ。折り紙の基本形である正方形の紙から様々な形の妖怪たちの姿が立ち現れるのは実に面白い。ただ、やはり本にハサミを入れるのは抵抗があるから、折られる前のページと完成図の写真を見て妄想するだけなんですけどね。cochaeというのは軸原ヨウスケ氏と武田美貴氏による紙遊びのグラフィックユニットで、このような折り紙本の製作の他にも様々な活動をされているらしい。

[][]GALLOP ! / Rufus Butler Seder GALLOP ! / Rufus Butler Sederを含むブックマーク GALLOP ! / Rufus Butler Sederのブックマークコメント

Gallop! (Scanimation)

Gallop! (Scanimation)

"A Scanimation Picture Book"と副題の付けられたこの本は、ページを開くとあら不思議、中に描かれた動物達が動き出すという仕掛けがされている。絵の上部に黒く細いスリットが縦に入ったプラスチックが被せられており、本の開閉で下の絵が動いて、スリットを通過した絵があたかも動いているように見える、という、古典的なアニメーションの仕組みだ。しかしシンプルな分素直に楽しくて、何度も何度もページを開け閉めしている自分に気付いてしまう。登場するのが馬や鶏、犬や猫といった動物達であることも親しみやすい。とっても楽しいから誰かに見せてやりたくなるんだよなあ。

あと”スキャニメーション”でググったらこんなものが発売されていた。”傾けるとアニメが動き出す楽しい定規”というものらしい。

lazy-daisy5113lazy-daisy5113 2008/05/16 03:00 明日あたり、フラフラと森美術館へ行ってみようかな…。

globalheadglobalhead 2008/05/16 08:15 そのままフラフラと行方不明にならないように。

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20080513(Tue)

globalhead2008-05-13

[MOVIE]ミスト (監督:フランク・ダラポン 2007年アメリカ映画) [MOVIE]ミスト (監督:フランク・ダラポン 2007年アメリカ映画)を含むブックマーク [MOVIE]ミスト (監督:フランク・ダラポン 2007年アメリカ映画)のブックマークコメント

舞台はアメリカのとある片田舎。嵐が猛威を振るった翌日、主人公がスーパーマーケットで買い物をしていると、異様な濃さの霧が街に立ち込めはじめる。突然その霧の中から血を流した男が店に駆け込み、「霧の中に何かがいるっ!」と叫んだ。騒然となる店内。そして店の外で、得体の知れない不気味な生き物の蠢く気配がし始める。それは、軍の科学実験の失敗により異次元より押し寄せた、異形の生き物たちだった…。スーパーマーケットに閉じ込められたまま、一人また一人と化け物の餌食となってゆく人々。さらに神の代理と称する女の妄言により、彼らは次第に正気を失っていく。主人公はここから脱出できるのか。この世界はどうなってしまうのか。

えーっと、もう楽しくってしょうがなくなるぐらい救いようの無い物語でした!あまりにも救いようが無いので、映画の最中何度かクスクス笑ってしまいましたよ!クスクス!いやあ、絶望っていうのは、どこまでも突き詰めてしまうと、ある種の爽快感さえ憶えますね!人間ってあんまり深い絶望に至ると、精神を平静に保つため逆に気持ちよくなる脳内酵素が出てくるって話を聞いたことがありますが、そういった意味では実に気持ちいい映画だと言えるのではないかと!絶望の甘き香りってヤツですね!下手な救いなんぞ無い方がいいんですよ!救いが無ければ無いほど気持ちいいわけですからね!

さて映画の“絶望へと至る道”はこんな段階を経て進んでいきます。
・常識では考えられない異常な事態が起こる。
・大量の人間がひとつところに幽閉される。
・外からの情報は全く入ってこない。
・助けが来る見込みは全く無い。
・懐疑的な連中がまず餌食になる。
・次に知性とか理性とか言ってる連中が餌食になる。
・残された有象無象の連中は危機に対して何の役にも立たない。
・そして基地外が神となる。
・当然この時点で民主主義は崩壊している。
・というわけでみんなお手々繋いで破滅へと真っ逆さまに落ちてゆく。
とまあこんな按配です。

で、ふと書いていて気付きましたが、これってナチスドイツによるユダヤ人大量虐殺や、ポル・ポトがカンボジアで行った大粛清を何故か思い出させますね!というか大量虐殺って同じ轍を踏むって言うことなのかな!?逃げ場などどこにも存在せず、ただ豚のように屠殺される運命でしかないのだ、と徹底的に思い知らされることの絶望。そしてそれを統べる者が理性も知性も倫理も民主主義も通用しない基地外であるという恐怖。いやーやっぱ化け物に食い殺されるのも怖いが、この映画のキリスト教原理主義者の電波ババアみたいのに「生贄が必要なのだああああ」とかやられ、しかも周りがそれをすっかり信じ込んでいる、という図式もかな〜り怖いわ!

でまあ、あれこれ取り沙汰されている《戦慄のラスト》ですが、普通のホラーであればやるべきことをきちんとこなしたラストなんではないですか!?ってかホラーなんてこんなもんなんだよ!いったいみんなホラー映画に何を期待しているんだ!このやりすぎの悪趣味極まりない幕引きこそがホラーの正しいラストなんだよ!あれを観て慄然とするよりは「ギャハハ!」と笑って拍手喝采するのが正解でしょう!賛否両論とかなんとかお行儀のいい客観主義を持ち出してこの映画を評する輩はハリーポッターでも観ていればいいんだ、とオヂサンは思いました。

ただ一つだけ細かいことを言えば、これは好みの問題なのかもしれませんが、ダラポンの画面作りってホラーらしくないんだよなあ。だからホラーのビジュアルとしては楽しめないのね。はったりが薄いのよ。だからモンスターがイマイチ魅力に欠ける。「ぐわあああ気持ちワリイイ、グヘヘ!」というセンスが無い。そこだけがちょっと不満だったか。スティーヴン・キングの原作『霧』はホラー・アンソロジー『闇の博覧会』で以前読んだことがありましたが、いやこれがもう数あるキング作品の中でもかな〜り怖い作品で、トラウマの如く記憶に残る傑作でした。長さ的にもキングとしては短めのものだし、興味を持たれた方は是非読んでみてください。

■The Mist Trailer

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yukioinoyukioino 2008/05/13 15:21 さっき観終わりました。フモさんに全面的に同意。微笑みながら映画館をあとにしましたよ(おーい) あの展開を狂信者サイドから見ると、解釈が逆になるんでしょうね。ネタバレになるから自重しますが(笑)

globalheadglobalhead 2008/05/13 20:43 ちょっと真面目に書くと、原作のラストには小説的余韻があり(…「そのひとつはハートフォードで、もうひとつは希望(ホープ)だ。」)、このぎりぎりのなけなしのからっけつな”希望”が切なかったんですよ。本当に素晴らしい作品だったと思う。でもダラポン作品には、もうその”希望”を呟くことさえできない荒涼とした光景しか残っていない。これが作品の書かれた1969年と現代との時代の差なんだと思う。それほど現代ってキツイ状況になっているような気がする。だからこそ、ダラポンのあのラストも実は正しい、と言うことが出来るんだと思う。
しかし狂信者サイドから見ると、あのラストは、更に禍々しい意味を持っていることに気付かされますよね。つまり、狂信者達は正しかった、ということになってしまうんですよね。あー!なんか物凄いことに気付いてしまったぞ!ぐはあ!なんて恐ろしいラストだったんだ!

nikuzombienikuzombie 2008/05/14 11:03 いやあ、ホントに恐い映画でした。自分も後で気付いて「ウゲエー!」となりましたよ。ハッタリが薄いというのは全く同感です。悪くはないけど、でもこの怪物のフィギュアは買わないなあと思いました。

globalheadglobalhead 2008/05/14 12:28 あと観ている間中「これってクローバーフィールドと繋がった話だったら面白いのにな!」とか考えちゃいましたよ。でもクローバーの化け物は見入っちゃうデザインでしたが、ミストの怪物のフィギュアは確かにいらないなあ。あとなんかスターシップトゥルーパーに出てくるヤツみたいのもいませんでした?”異次元”なのに昆虫や翼竜みたいなデザインだったからちょっと白けたのかも。やっぱねえ、石川賢のマンガに出てくるようなグヂャドロなデザインが欲しかったですね!
ダラポンのはったりのなさ、というのは逆に言えば監督としての誠実さということなのかもしれませんね。監督の他のヒット作を思い浮かべてみるとやっぱりきちんと作ってるもの。

globalheadglobalhead 2008/05/14 12:29 それにしても、ミストってあれこれ語りたくなる映画だなあ…。

灸洞灸洞 2008/05/29 18:21 私も今しがた観てきました。ホラー映画をそんなに観てる方ではないので、普通にドキドクワクワク楽しめましたが、感想としては「トンデモにしろ理性や勇気にせよ、あんまつきつめて考えるとしっぺ返し喰らうよ。みんなもっと肩の力抜いた方がいいんじゃねえの?」でした。あと店内火の海ボウボウみんな大慌てのシーンでは、私個人の日常が重なって、別の意味で笑えました。トホホ。

灸洞灸洞 2008/05/29 18:25 追加追加!石川賢であるべきというのは全く同感です。あの触手に目玉が無数についてなきゃダメ!

globalheadglobalhead 2008/05/29 22:13 やっぱりねえ、人間、ホラーな状況に直面したら、悪魔のいけにえ2のデニスホッパーみたいに二挺電ノコ装備してアホアホの極致へと上り詰めるのが正しいと思います。しかし「私個人の日常」って、灸洞さんいったいなにがあったんだ!?あとミストの化け物はあまりに生き物っぽかったんでダメだったんでしょうね。なんか形自体で異次元を主張してくれなきゃね。やっぱりミストは石川賢の漫画でリメイクするべきでしょう。でもそうすると、なぜか銀河系全てを巻き込んだ宇宙戦争になって、ラストがチンプンカンプンになる可能性大だけどな。

灸洞灸洞 2008/05/30 01:41 酔った勢いで連投失礼します。
観終わったあと、新宿駅前で沖縄集団自決問題についての演説をやってるひとがいたんですが、それを横目で見ながら、ああいう極限状態で情報も届かず、かつ見えない敵に取り囲まれているという恐怖があると、誰もが加害者であり被害者でもある状況になってしまうように感じました。つまり、理性派も狂信派もどっちかの目盛りに振れちゃって、暴走したあげく自滅しちゃうんじゃないかと。映画では、狂信者側も別に神に救われたわけじゃないですから、その意味では負けたという解釈も成り立つようにも思います。
ガラにもなく小難しいことを書きましたが、観てるときはギャハハでしたし、ラストも斜め45度オチではなかったので心静かにスタッフロールの余韻を楽しめました。
それにしても原作にますます興味が湧いてきました。また読まなきゃいけないリストが増えちゃった。

globalheadglobalhead 2008/05/30 09:02 ま、理性だ知性だとかいいながら、人間なんざ基本はドーブツということですな。長い歴史を重ねて積み上げてきた文明とやらも、実はエッチと死の恐怖というドーブツ的な感情の上に建っている砂上の楼閣ということですよ!
極限状態に直面すると人間性が現れる、とよく言われますが、これはホントはドーブツ性が現れるということですな!逆に、理性と知性で形作られたこの文明というのは、ドーブツ性を否定した上で成り立っているわけですから、時折ドーブツ性の逆襲に遭う、という事も出来るわけです。
ですから、いかに文明や民主主義を享受していても、自分も一つのドーブツである、ということを忘れないことが肝心なんですな。
だからこそオレは今日もネットでスケベな画像を探し、血まみれホラーにゲラゲラ笑うということなんですな(そういう結論かよ)。

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20080512(Mon)

[][]Still Life / Irving Penn Still Life / Irving Pennを含むブックマーク Still Life / Irving Pennのブックマークコメント

Still Life

Still Life

オレは結構普通に綺麗な写真やオシャレな写真が好きだったりします。オレ本人はワードローブ全てイトーヨーカドーブランドで統一したストロングスタイルの小市民ファッションの人ですが。この『Still Life』はアメリカのフォトグラファー、アーヴィング・ペンの静物写真集。アーヴィング・ペンはファッション雑誌 "Vogue"のカメラマンとしても有名な方だとか。ただ綺麗と言ってもこの写真集に収められている写真には、どこかピリッとしたユーモアと、気取らない直接さを感じます。煙草の吸殻だけを集めた写真や、イカいっぱいがまるっと写されただけの写真、調理前のタコ糸で結わえられた鳥の写真、ステーキ用生肉、溶け出したカマンベールチーズなど、普段目にするような何気ないものをとても美しく写し出すセンスが楽しい。ってかこう書いちゃうと食べ物の写真ばかりみたいに思えるけど、確かに多いですね?勿論とても繊細に写された花の写真や女性のポートレートも素敵なんですよ。

◆アーヴィング・ペン作家紹介

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yukioinoyukioino 2008/05/12 12:34 チーズがとろり。おいしそう。カメラをさわるようになると、こうして自在に撮るのがどれくらい難しいかよくわかりますね…。

globalheadglobalhead 2008/05/12 19:05 オレもオニンギョ写真撮りながら「雪狼さんみたいなくっきりした接写がしたいよー」といつも悶絶しておりますよ!

FuetaroFuetaro 2008/05/12 20:15 ピーカンの太陽の元で撮るときれいに接写できるよ!ただし場所を選ばないと大変な事になるけど…。

globalheadglobalhead 2008/05/12 20:40 そうそうそれなのよ。オニンギョ写真撮る時は天気が晴れの日が一番いいんだけれど、なにせ場所が昼でも薄暗いオレの部屋ですから!日光入らないですから!かと言って外で撮りたくもないし、こうしていつも写真撮影時にはフラストレーションが堪って行くという按配なんです。

FuetaroFuetaro 2008/05/12 21:00 家中の蛍光灯をかき集めたり、アルミホイルでレフ板作ったりしていろいろやってみるんですけど、どうもうまくいかないんですよねぇ。ライティングって本当に難しい。ハッキリ言っていいカメラ買うよりいいライティングする技術の方が大事っす!!

FuetaroFuetaro 2008/05/12 21:01 その点、上のようなプロがスタジオ撮りした静物のライティングは質感とか陰影とか上手いなぁと関心させられるんすよ。

globalheadglobalhead 2008/05/12 21:19 オレも撮影用の専用ライト買ったけれど、やっぱり日光での発色と比べるとまんまライトの色がイヤで結局使ってないんだよねえ。プロのライティングは確かにさすがですよねえ。あと、食べ物や花みたいな生のものにライト当て続けて綺麗に撮れるのもさすがだよなあ、とか唸っちゃいますよ。

yukioinoyukioino 2008/05/12 23:47 そうなんですよね、家の中で撮ると電球の光で全体が黄色くなってしまうので、がっかりします。ふだん自分の眼で見てるのと同じような画像を撮るのってものすごーく技術が要るんですね…。この数日天気悪くてぜんぜん虫を撮りに行けないので、つまらなくて本ばかり読んでます。

globalheadglobalhead 2008/05/13 00:27 で、くどいけど何しろオニンギョなんで、上からの光だと顔に陰が出来てうまくないもんですから、それで電灯光ダメなんですよ。写真も休みの時しか撮れないから、撮ろうと思ってた日が曇天や雨だとがっかりです。かと言ってオニンギョしか撮らないのにカメラ関係にこれ以上資本投入もしたくないしなあ。でも本読んでるのもまた楽しいではないですか。オレは今日も無意味に長い日記の作成に勤しんでおります。寝たい…。

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20080511(Sun)

[]爛れた日々 爛れた日々を含むブックマーク 爛れた日々のブックマークコメント

シチューとパスタ美味しゅうございました。
サンドイッチも美味しかったであります。
ありがとうございます。
またよろしくお願いいたします。

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FuetaroFuetaro 2008/05/12 01:10 爛れてたのか…いいなぁ。

lazy-daisy5113lazy-daisy5113 2008/05/12 02:05 誰と爛れていたんだか…?

globalheadglobalhead 2008/05/12 08:20 いやいやいや。

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20080509(Fri)

[]生と死のドン・コスカレリ 〜『ファンタズム』と『プレスリーVSミイラ男』〜 生と死のドン・コスカレリ 〜『ファンタズム』と『プレスリーVSミイラ男』〜を含むブックマーク 生と死のドン・コスカレリ 〜『ファンタズム』と『プレスリーVSミイラ男』〜のブックマークコメント

プレスリーVSミイラ男 [DVD]

プレスリーVSミイラ男 [DVD]

ドン・コスカレリの『ファンタズム』と『プレスリーVSミイラ男』のDVDを続けて観たんですよ。

■映画『ファンタズム』

『ファンタズム』は1979年製作の映画で、少年が葬儀屋のオヤジや、空飛ぶ殺人球や、スター・ウォーズに出てくるジャワズみたいな謎の小人に追い掛け回され、終いには異次元世界まで垣間見てしまう、という映画なんですが、ホラーというよりもどこか悪夢っぽいダーク・ファンタジー的な作品に仕上がっております。殺人銀球や死体の詰められた樽や、異次元世界への扉などのヴィジュアルが、どことなくサイバーな雰囲気で、よくあるようなホラー映画とは違ったテイストを醸し出しているんですな。異次元世界などはどこか遠い惑星の地のようにさえ見えました。

主人公が少年で、葬儀屋が怖い!怪しい!という所から物語が始まるわけですから、これは子供が持つ《死への恐怖》をイメージ化した映画だといってもいいでしょう。ただ面白いのは、この映画で描かれる”死後の世界”が、欧米では当たり前なキリスト教的な死生観と奇妙に断絶している所なんですな。死んだら小さな小人にされて、見知らぬ惑星で奴隷として使われる、なんて、キリスト教信者にとっては、日本人が考えるよりも不気味だし、訳が分からないものなんではないですか。

■ホラー映画とキリスト教

例えば同じホラーでも、『ゾンビ』という映画では、”死者の蘇り”というキリスト教的なモチーフを裏返しにして、それを”この世の地獄”にしてしまったという部分で、逆にキリスト教的な映画であるんですよ。その他のホラー映画でも、魂や霊の存在、埋葬や墓地などの扱いにやはり宗教観が見え隠れしますよね。スラッシャーホラーという、単にぶっ殺しているだけの映画にも、”神との契約”という概念が存在してるんです。キリスト教的に言うならば人は神と契約しますが、それはつまり神を介さずして人は人と契約しないということなんですよ。海外の法廷ドラマで証人が証言前に聖書に誓うのはこれだし、欧米が契約社会だと言われるのはそこに彼らの宗教観があるからなんです。これが欧米における個人主義の源流となるものなんだと思います。

そして、スラッシャー・ホラーにおけるジェイソンなりレザーフェイスは、なんだか分からない超越的な神/破壊者と契約したその代弁者、あるいは顕現として振舞う、というわけです。超越的なものと結びついている自己は、それ以外を排除しても毛ほども痒くないんです。だからあれほど無慈悲なんですね。即ちスラッシャー・ホラーの無慈悲さは個人主義社会のなれの果て、と言うことも出来るんです。ところがこの『ファンタズム』では死んだらSFになっちゃうんです。変なんですよ発想が。逆に言えばそこが受けた理由なんでしょう。

そして少年やその家族はその《死そのもの》と戦うのですが、当然《死》に勝てるものなどいないんです。だから物語はクライマックスで葬儀屋を負かせたように見えて、でもラストで少年は暗い穴ぐらへと引きずり込まれてしまうんです。そして勝てないからこそ延々戦っちゃうということが、その後も何作も続編が作られる理由の一つであるのでしょう。

■映画『プレスリーVSミイラ男』

さて『プレスリーVSミイラ男』は同じコスカレリ監督の2002年の作品です。自分がプレスリーだと思い込んでいる主人公と、ケネディ大統領だと思い込んでいる黒人が、老人ホームでエジプトミイラと戦う、という荒唐無稽な物語です。しかしこれは実は”老いる”ということの無情さと悲哀を巧みに描いた名作なんです。オレの日記のここらへんで大絶賛の記事が書かれているのであなたは読むがいいんです。

ここでも描かれるのは《死そのもの》との戦いです。エジプトミイラは他でもない《死そのもの》を体現しているものなんです。そしてこのエジプトミイラは人の魂を食べて、それをウンコとして排泄してしまうんです!ここでもキリスト教的な死生観を逸脱しているのがお分かりでしょうか。なにしろ相手はエジプトですからねえ。魂がウンコになる。こんな怖いことは欧米人には無いでしょう。

さて、《死そのもの》との戦いには、この映画でもやはり勝てはしないんです。エジプトミイラを退散させたプレスリーとJFKですが、最後はやっぱり死んでしまうんです。エジプトミイラに魂は食べられなかったとはいえ、それにより彼らの魂がキリスト教的な意味で守られたとはいえ、やはり《死そのもの》に打ち勝つ方法なんて何処にも無いんです。ではこの映画は『ファンタズム』と同じペシミスティックな映画なのでしょうか。

■《生》と《死》

プレスリー(と思い込んでいる男)とJFK(と思い込んでいる男)は、エジプトミイラ=《死》との最後の戦いに赴く時に、プレスリーは彼がかつてステージで活躍していた時代のキンキラキンの衣装を、そしてJFKは大統領らしいカチッとしたスーツに身を包んで出かけます。エジプトミイラと戦うキンキラキンのエルビスとスーツ姿のJFK。画面だけ観るならこれはどこもまでも滑稽なシーンです。しかしこういう見方もできます。彼らは、《死》に相対する時に、彼らが(それが妄想であろうとなかろうと)その人生で最も誇り高かった時代のコスチュームで臨んだのです。つまりそれは《生》の《尊厳》ということです。

《死》には決して勝てはしない。しかし、人であるならば、それに《尊厳》でもって臨みたい。『ファンタズム』が闇雲に《死》は怖い、《死》はイヤだ、と言っていたのはそれが少年が主人公だったからです。翻って『プレスリーVSミイラ男』の主人公達は老人です。《死》は必ずやってくることを彼らは知っている。そしてそのとき、《尊厳》でもって《死》と対峙したい。勝ち負けではなく、その《尊厳》こそが、《生》というものの証なのだ。映画『プレスリーVSミイラ男』は、《死》の恐怖を描く『ファンタズム』から一歩踏み出し、《生》の《尊厳》のあり方を描いた映画だったのだと思います。

灸洞灸洞 2008/05/13 02:45 ううむ、と唸りました。なるほど〜《死》との闘いか…。《死》への恐怖も、《尊厳》へのこだわりも特にない私が、ゾンビ映画やダークな映画を見てもゲラゲラ笑ってるだけなのはそういうことだったのですね。次回から少し視点を変えて見てみるようにします。なんせ、バイブル読んでも、ただの珍妙なファンタジーだなあという感想しか出て来ないし、特に旧約なんて、こいつらただの鬼畜じゃんプププって読み方だけじゃ、さすがにマズいかと。でも私にそれができるかなあ。
※せっかくのフモさん渾身のレビュー、レスがついてないときに、読んでますよの証として、今回のようにときどき遅レスさせてください。交換日記みたいになっちゃうかもしれないけど。「オレの日記のここらへん」も読みました。なんで「ロクデナシ」で鼻からピーナッツなんだよ全く(笑)。

globalheadglobalhead 2008/05/13 09:18 いやあ、オレの文章なんざ基本的に思い付きと捏造と詭弁なので話半分で読んだほうがいいです。「書くことなんにもねえやあ」とか言いながら書き終わると2000字ぐらいになっていることなんてざらなんですよ。ただ思い付きではありますが、「こんな見方誰もしねえだろ」ということをわざと書いたりもしているので、なんだか画期的なこと書いているように思い込まされちゃうことはあるかもしれませんな。そうはいいながら「プレスリーvsミイラ男」はやっぱり傑作だと思います。なんでこんなくだらない設定の映画を大真面目に撮るんだ?と考えたらいろんなものが見えてきた、てな感じでしたね。

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20080508(Thu)

globalhead2008-05-08

[]ジャズを聴く。 ジャズを聴く。を含むブックマーク ジャズを聴く。のブックマークコメント

実はここん所暫らく、ジャズばかり聴いている。ジャズというのは今までずっと避けてきたジャンルで、半ば退屈・半ばよく分かんない、あとジャズってなんか気取ってねーか?ムッキーッ!という理由からだったが、数枚のジャズアルバムは何故か持っていた。マイルス・デイヴィスである。

もう20年以上前、FENあたりのラジオ番組でたまたま耳にしたマイルス・デイヴィスの音に魂も凍らんばかりの感銘を受け、すぐさまレコード店に足を運び買ってきたアルバムがあった。当時ロック・ミュージックばかり聴いていたオレにしては有り得ない行動だった。そのアルバムこそ、あまたのジャズ・アルバム・ベストで常にナンバーワンの座を保ち続ける名作《カインド・オブ・ブルー》だった。この静謐と緊張はオレの知っている”ジャズのようなもの”の音を超えた”何か”だった。

ジャズという音楽を言い表すボキャブラリーの無いオレではあるが、言葉足らずを承知で表現するなら、オレが知っていた”ジャズのようなもの”の音は常に”走って”いたし”乗って”いたが、《カインド・オブ・ブルー》の音はどれも”止まって”いた。”ジャズのようなもの”の音の持つ賑やかさやパッション、ダイナミズムではなく、音響そのもので構築された未来的なオブジェを眺めているような静的な緊張感を孕んだ感銘があった。

後に他のマイルスの音源を漁ってみたが、このような音世界を持っている作品は他に見当たらず、まして他のジャズ・アルバムにも存在していなかった。ジャズというジャンルの中でも唯一無二の音、それが《カインド・オブ・ブルー》だったのではないかと思う。勿論ジャズの門外漢の人間が言っている話なので、ファンの方には鼻で笑ってしまうような物言いだとは思うのだが。ただ、ジャズを知らないし理解力の無いオレでさえここまで引き込まれたこの音は、やはり、ジャズを超えた”何か”であったという確信は強くある。そしてそれだけ強力な音であるからこそ、ジャズのオールタイム・ベストで常に上位をキープし続けているのだろう。

結局、オレにとって理解の出来たジャズ・アルバムはこの《カインド・オブ・ブルー》一枚であり、学習と食わず嫌いを避ける為買った他のアーティストのジャズ・アルバムは、ピンと来ないまま長らく押入れに仕舞われていた。しかし最近押入れ整理であれこれCDを取り出し、その中から昔買ったジャズアルバムを何とはなしに聴いてみたら、これが、結構、いやかなり、いいではないか。つまり、オレは、数十年掛けて、やっとジャズなる音楽を聴く耳が出来たと言うことらしいのである。

これには長らく聴いてきたクラブ・ミュージックの影響も強いと思われる。クラブ・ミュージックには、なにも電子楽器を多用したテクノやハウスばかりではなく、ジャズ的なアプローチのダンス・ミュージック、即ち《クラブ・ジャズ》なるジャンルが存在し、これらのジャンルが交じり合いながら、クラブでDJプレイされることは良くあることなのだ。最近のお気に入りだったジャイルズ・ピーターソンもそういったクラブ・ジャズのDJだったりしたし、こういった音をよく耳にするようになったが為に”ジャズのようなもの”の音に抵抗がなくなってきたのだろう。

というわけで最近聴いているジャズ・アルバムをピックアップ。ジャズは歴史も古く、個々の作品の評価が既に定まっているジャンルなので、作品のセレクトはさして難しく考えずに、いわゆるジャズ・ベスト10なり100なりの作品を上から聴いていっただけの話であり、”オレの薦めるアルバム”などというおこがましいものではさらさら無い。しかし何度も聴くにつけ、やはりジャズというのは枯れたジャンルなのかな、オレも歳を取ったのかな、となんとなく思えてくるのである。

Kind of Blue

Kind of Blue

COOKIN-RUDY VAN GELDER RE

COOKIN-RUDY VAN GELDER RE

Round About Midnight

Round About Midnight

A Night at Birdland, Vol.1

A Night at Birdland, Vol.1

Art Pepper Meets The Rhythm Section

Art Pepper Meets The Rhythm Section

Waltz for Debby

Waltz for Debby

Somethin' Else

Somethin' Else

Blue Train

Blue Train

SAXOPHONE COLOSSUS

SAXOPHONE COLOSSUS

灸洞灸洞 2008/05/09 04:30 ’My Foolish Heart’ はいまでもメソメソモードのときに聞いてます。私もズージャをちゃんと聞こうかなと思って今日中古CD屋に行ったんすけどマイルスもコルトレーンもロリンズも欲しいのがなかったのでON-Uコンピとレジデンツ買っちゃいました。全然関係ねえ!
歳とって経験積んだからこそ改めて好きになるものってのもありますよね。

globalheadglobalhead 2008/05/09 08:36 あいかん、オレもズージャと言うべきだった!オレの場合ズージャは割とフラットな気分で聴ける所が好きですね。昔は単なるイージーリスニングじゃないか、なんて失礼なことを思ってたんですが、勿論そんな音楽なんかではなくて、今聴くと普通に楽しいから、歳とって耳が変わって来るというのは面白いもんです。
ただやっぱりフュージョンは今聴いても面白くないんだよなあ。この辺、古いレゲエは好きだが、新しめのやつはイマイチ好きじゃない感覚とどこか似てますね。
なんかスカスカな感じの音が好きなのかも知れないが、そう考えるとテクノのシンセネットリな音が好きなのが説明できなかったりして、音楽の好みって一概に言えないもんだなあという気がします。

灸洞灸洞 2008/05/09 12:22 ひゅーじょんは演奏してる側のほうが楽しんじゃってる傾向があるからかもしれませんね。そんなひゅーじょん嫌いのあなたへの入門編(笑)としては、ウェザー・リポートなんかどうすか? 厳密にはフュージョンじゃないですが、その嚆矢となったもんですし。ジョー・ザヴィヌルのウニョピロシンセが変態っぽくていいですよ!あと、ジャコパスのベースはすげぇ。…あ、やっぱ演奏者側視点かも。

globalheadglobalhead 2008/05/09 12:26 いや実はそのウェザー・リポートがダメだった!ジャコパスのソロはよかったんですが。

灸洞灸洞 2008/05/09 16:51 そっかー。たしかにスカスカでも枯れてもなく、饒舌でベタ甘なとこもありますしね。しかしひととおり聞いてから好き嫌い言うところはさすがフモさん。…って個人的メールみたいになってきたのでこのへんで自重します。失礼しました。

globalheadglobalhead 2008/05/09 21:10 いいっすよ灸洞さん!あとマイルスもフリージャズになった頃のビッチズ・ブリューとかイマイチピンと来ない、というか、それだったらロック聴いてるしなあ、という感想だったりするなあ。このへんもまた、いろいろズージャ聴いてくると感想も変わってくるだろうなあ、という気はするね。何年も掛けて理解して行くって、なんか盆栽みたいなジャンルだなあズージャは。

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20080507(Wed)

[]音響シミュレーション・ソフトウェア ホロフォニクス ライブ 音響シミュレーション・ソフトウェア ホロフォニクス ライブを含むブックマーク 音響シミュレーション・ソフトウェア ホロフォニクス ライブのブックマークコメント

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押入れ探索物件第3弾はカセットテープ・ブック《音響シミュレーション・ソフトウェア ホロフォニクス ライブ》である。【ホロフォニクス】というのはヒューゴ・ズッカレリという神経生理学者の人が開発した【なんだか物凄い立体音響録音システム】のことなのである。そして【なんだか物凄い立体音響録音システム】で録音された音は【なんだか物凄いリアルな再生音】で聴くことが出来る、というわけだ。このカセットブックには、そんな物凄い【ホロフォニクス】で録音された様々な生々しい物音、音楽が収録されている。出版は1988年、八幡書店

10分間の”サウンド・エフェクツ”では「ジッパーの開閉」「マッチを擦る・マッチ箱を振る」「粘着テープを剥がす」「ヘアカット(ハサミ)・ヘアドライヤー」などの物音が聴く事ができるが、マッチ箱を振るカシャカシャいう音や、髪の毛を切っているかのようにシャキシャキいってるハサミの音が、それこそ上下左右、頭の周りをクルクル回っているように聞こえ、耳元がこそばゆくなって来るほどの臨場感がある。録音原理は人間の耳の参照音がどうとかいう特殊なものらしいが、その録音方法は秘密にされているらしい。ちなみに再生にはヘッドフォンを着用することになっている。

サンプル:マッチ箱がカシャカシャいう音(※ヘッドフォンで聴いて下さい!)
その他のサンプル《おまけ ホロフォニックス》

いやー、これは凄かったですね!普通のステレオ音と違い、左右の位相だけではなく上下にも音が動くのが分かる!でも、マッチカシャカシャやハサミシャキシャキのリアルな音を聞いて「おおスゲエ!」と驚いて終わり、という側面もありましたね!そしてこれでこのカセットブックは¥4800!一応”物音”だけではなく中南米音楽やオーケストラのライブ音源も収録されていますが、【なんだか物凄い立体音響録音システム】は音楽聴くよりも「どうだ凄いだろ!こんなに超立体なんだああ!」と自己主張しまくってる物音のほうが面白かったですね。

しかしどんなに超立体でもマッチとハサミの音だけ、というのもある意味しょぼくないですか!?これって【超能力】とか言ってる割にたかだかスプーン曲げたり止った時計動かしたりとかしてなかった、昔の超能力番組のしょぼさを思い出させますね!まああれは単なる手品だってすぐバレましたがね!

それに聴いているこっちだって「これは【なんだか物凄い立体音響録音システム】なんだあ!だからなんだか物凄いんだあ!」と気合入れて聴くわけですから、どんなしょぼいマッチシャカシャカ音だって「うおおおおなんだか物凄い!」って反応してしまうじゃないですか。なんだか物凄いわりにその後【ホロフォニクス】についてはあんまり話を聞きませんから、結局これって”裸の王様”だったんじゃないのかなあ。

◆ホロフォニクスを紹介しているサイト。詳しい原理などはこちらを参照されてください。
23net.tv - Psychic TV Research Laboratory - Holophonics ホロフォニクス特集1
Keiziweb ver β - ホロフォニックスという立体音響技術 

灸洞灸洞 2008/05/08 04:41 すげえやこれ!つか、俺にまとわりつくな!ってかんじっすね(笑)。大昔、富田勲のシンセ版「惑星」聴いたときに、音がスピーカーの外の手前側に出てきた!って驚いたことがあるんですが、そんなものメじゃないですね。これ使ってレジデンツの曲かなんかやられた日にゃ、気が狂って死んじゃいそうです。誰かやればいいのに。それにしてもフモさん何考えてこんな高いもの買ったんですか?

globalheadglobalhead 2008/05/08 08:23 凄いっしょ。でも驚いてオワリ、みたいな悲しい技術ですよねえホロフォニクス。それにしても¥4800て、やっぱ高いよなあ。ホント何考えて買ったんだか。オレも冨田の「惑星」好きでしたよ。あのアルバムの冒頭ですよね変な方向から音聞こえてくるの。

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20080506(Tue)

[]デヴィッド・ボウイロキシー・ミュージックのライブ公演パンフレット デヴィッド・ボウイ、ロキシー・ミュージックのライブ公演パンフレットを含むブックマーク デヴィッド・ボウイ、ロキシー・ミュージックのライブ公演パンフレットのブックマークコメント

前回に続く押入れ探索物件第2弾はデヴィッド・ボウイロキシー・ミュージックのライブ公演パンフレット。

デヴィッド・ボウイは大ヒットを飛ばしたアルバム『レッツ・ダンス』の発表直後であり、また映画『戦場のメリークリスマス』で日本でも大いに知名度が上がった時期における『シリアス・ムーンライト・ツアー’83』の日本公演、横浜スタジアムでのライブのもの。そしてロキシー・ミュージックはこれも大ヒットしたアルバム『アヴァロン』発表後の『ジャパン・ツアー1983』、日本武道館公演でのもの。

どちらもそれぞれのアーチストの最盛期のライブであり、それが同じ1983年に日本にやって来たとは!?同じ年にボウイとロキシーを合わせて観てたんですね!武道館ライブなんてアナタ、席が前から8番目ぐらいでしたよ!フェリーさんの汗だく乱れ放題の姿がこーーーんなに近くで見られたんですよ!アンコールで「ロキシー!(チャチャチャ)」と一番最初にやり始めたのはこのオレ様ですよ!いやーしかしこれも25年も前ですか…。♪とーきーのーすぎゆくままーにー…。

DAVID BOWIE SERIOUS MOONLIGHT TOUR '83

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ROXY MUSIC JAPAN TOUR 1983

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◆おまけ:ボウイ映画主演作『地球に落ちてきた男』パンフ
1976年公開ですから、これって30年以上前のパンフということになるんだろうなあ…。一応ボウイファンのオレの宝物であります。

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アヴァロン(紙ジャケット仕様)

アヴァロン(紙ジャケット仕様)

地球に落ちてきた男[完全版] [DVD]

地球に落ちてきた男[完全版] [DVD]

lazy-daisy5113lazy-daisy5113 2008/05/06 17:26 “地球に落ちてきた男”はもう30年以上も前の映画なんですね〜。今観ても、全く遜色なしの名作ですね。ところでフモさん、押し入れの発掘作業を余り奥までやると、ロン毛の白骨が体育座りをしているかもよ…。「ヤットミツケテクレタノネ〜〜〜〜」

globalheadglobalhead 2008/05/06 19:52 お!「地球に落ちてきた男」を名作と評するとはレイジーさんもお目が高い!一時はオレの心象風景にまでなったぐらいのお気に入りの映画です。しかし”ロン毛の白骨死体”の意味がイマイチよく分からなかった…。

lazy-daisy5113lazy-daisy5113 2008/05/06 22:37 ギャハハハ!今日は炎天下で作業をしていたので頭がボ〜っとして、自分の中だけで物語が進行し、起承転結の“結”だけ書いてしまった(最悪だ)。テケトーに想像して下され。

globalheadglobalhead 2008/05/07 08:24 ぎゃふんっ!

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20080505(Mon)

[]映画ブレードランナー1982年初期劇場公開版パンフレット 映画ブレードランナー1982年初期劇場公開版パンフレットを含むブックマーク 映画ブレードランナー1982年初期劇場公開版パンフレットのブックマークコメント

押入れを整理していたら映画ブレードランナーの初期劇場公開版パンフレットが出てきたので、珍しいからここで各ページをUPしてみるよ。これはオレがブレードランナーのロードショー公開時に買ったものなのだ。1982年07月01日公開だというから実に四半世紀前の映画パンフレットなのだ!はてな界隈ではブレードランナーファンが多いからちょっとしたお楽しみになってくれるといいな。ちなみにどれぐらいのお宝モノなのかな?と思ってとある中古パンフレット販売のHPを見たら¥2700という値になっていたな。現物のパンフレットは結構傷物で染みなんかも多いからそんなに値打ちは無いと思うけど、まあオレにとって手放せない一生もんのアイテムということは出来るかな。写真の枚数が多いから全部見たい方は《続きを読む》をクリックされて下せえ。

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[]牡蠣食った! 牡蠣食った!を含むブックマーク 牡蠣食った!のブックマークコメント

先日は友人と品川のオイスターバー【ジャックポット品川】に行ってシャンパン飲みつつ生牡蠣や焼牡蠣やアンチョビのフォカッチャや半熟卵の乗ったピザ・ビスマルクなんぞを優雅に食してきたぞよ。いやあ、牡蠣マジ美味かったぞよ。フォカッチャもオリーブオイルの香りが濃厚(いかん何度も”のうあつ”と入力していた)でいい味しておった。牡蠣メインの店だったが、他のメニューは基本イタリアンのようだな。なかなか気に入ったのでまた行ってみたいぞよ。しかしシャンパンに牡蠣だなんてオレも出世したもんだなあ…。とか言いつつ今日の朝めしはボンカレーだったけどな。

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yukioinoyukioino 2008/05/05 12:24 初回公開パンフ、うちも探すとたぶん出てきます…。当時はちゃんとパンフ買ってたんで。82年ですか。ついこのあいだのような気がw

globalheadglobalhead 2008/05/05 14:27 雪狼さんだったら保存状態良好だろうなあ。ここ最近の掃除でパンフも大量処分しましたが、これの他に手元に残しておくことにしたのは「遊星からの物体X」…。しかし初代ブレードランナーが観客不入りで早々に上映が打ち切られたという話がいまだに信じられません。82年と言えばサンリオ文庫でディックの《ヴァリス》が刊行され、個人的に大ディックブームでしたからねえ。

灸洞灸洞 2008/05/05 21:03 ブレランパンフ: やめてよ、泣きそうになっちゃったじゃん!こんど現物みせてください!涙で汚しちゃうかも知んないけど。わたしは公開時には知らなくって、卒業間際の大学の映研のオールナイトイベント「全開!SFターボ」(時代が偲ばれます。なんのCMのもじりかわかったあなたは立派な中高年!)が初見でした。併映は「エイリアン」「未来惑星ザルドス」「アルタード・ステーツ」でした。困ったもんです(笑)。

牡蠣: おいしいですよね牡蠣!ぜひとも今度はここへどうぞ。その名もズバリ、「オイスターバー」http://www.oysterbar.jp/ 。国内・海外の、季節に応じた旬の牡蠣がズラリ勢揃い!名前なんか知らなくてもOK!お店がチョイスもしてくれます。淡白なものから徐々に濃厚なものへ順に並べてくれるので、味の違いがわかって感激しました。私のお気に入りは、伊勢の「的矢」。小ぶりでやや淡白な部類に入りますが、海外産の濃厚さとはまた違う、凝縮された滋養のようなものを感じました。牡蠣の種類なんて気にしたこともなかったんですが、目から鱗でしたよ!なお、最近私は食パンオンリーの毎日(泣)。

jkjk 2008/05/05 23:35 おぉー ブレードランナーの初公開の時のパンフレットですかー! このブラスターでないとレプリカントの息の根を止めることができない みたいな事がまことしやかに書かれてた記憶がありますが、別れたオネーチャンの手元に残したままで返してもらってないや そいや・・・

globalheadglobalhead 2008/05/06 07:49 >灸洞さん
ブレランて何度もVer.UPして公開されてるから、このパンフもちとウマミが少ないのが玉に瑕。映研の併映映画は当時としては結構頑張ったんじゃない?「宇宙から来たツタンカーメン」とか「火星から来たデビルガール」が併映じゃなくてよかったかも!牡蠣美味かったです。しかしこの連休はお金使い果たしたから、次に行けるのはいつになるやら…。オレもボンカレーオンリーの毎日。


>jkさん
あー、今引っ張り出して読んでみたら、確かにそんなこと書かれてるわ。「唯一レプリカントに対抗できるブレードランナーの愛用銃」だって。てかjkさんなんでそんなの憶えている!?実は結構なマニアだった!?オネーチャンといえば貸した本が3年後に帰ってきたことがあったなあ…。別の男(しかも知り合い)の手でなあ…。

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20080504(Sun)

[]灸洞さんと飲んできたのだよ 灸洞さんと飲んできたのだよを含むブックマーク 灸洞さんと飲んできたのだよのブックマークコメント

昨日はWeb上に怪しげな動画を配布し、ネットの世界を恐怖のズンドコに陥れている謎の人物、灸洞さんと初のご対面を果たして来たよ!最初に灸洞さんの作った動画をここでちょっと紹介してみよう!

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他にもいっぱいあるからリンクを辿って観てみるがいいさ!

【ニコニコ動画】VOCALOIDとしていかがなものか

さてそんな異能の人物・灸洞さんだけれど、その素性は全て謎に包まれていたんだ!でもきっとこんなアニメ作れるぐらいだからIT業界でブイブイ言わせているスーパーエリートに違いない、今日はたっぷり奢ってもらおう、シメシメ、と卑しい期待に胸膨らませながら待ち合わせのお店に向かったオレさ!

ただ、実はこの日、夕方に灸洞さんと飲みに行く位しか予定が無くって、やること無いから昼間っからピザ頼んでビール飲みまくっていたオレさ!そしてちょっくら昼寝したのが運の月、じゃなくって尽き、ちょっと遅刻して行ってしまったんだよ!ホントにお酒が好きなんだねフモさんは!実はアル中かもしれないね!

この日待ち合わせたお店はまたもやパブ!品川のグランドセントラルタワーB1にあるアイシッシュ・パブ【ダブリナーズ】ぐるなび)だよ!他にお店を知らない時は取り合えずパブ!喰いたいもんが思いつかないときはフィッシュ&チップス!頭使わなくていいから楽なんだ!

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さてお店の前で待ち合わせていた灸洞さんはなんとソンブレロにポンチョを羽織り、ギターをたすき掛けしての登場だ!なんなんだ灸洞さん!?

(イメージ映像)

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「初めましてフモさん。いやあメキシコ巡業から帰ってきたばかりで」パブでエールを飲みながら聞いた所によると、灸洞さんはシリコンバレーでITベンチャーを興し一財産作ったあと、あとは悠々自適の毎日で、最近では趣味のマリアッチとして南アメリカを演奏して歩いているらしいんだ!この日は灸洞さん自慢のスパニッシュギターで、持ち歌『スナッキーで踊ろう』『ハートを狙い撃ち』『ダイナマイト・ロック』などの名曲を聴かせてもらったよ!カッコいいぜ灸洞さん!

f:id:globalhead:20080504111606j:image幻の名盤解放歌集 Columbia編 スナッキーで踊ろう

f:id:globalhead:20080504111605j:image幻の名盤解放歌集 クラウン編 ハートを狙い撃ち

f:id:globalhead:20080504111604j:imageダイナマイト・ロック?幻の名盤解放歌集/テイチク編

…とまあ以上は冗談です。ホントの灸洞さんはプログレッシブ・ロックとSFと楽器演奏と下らないものと下らないものと下らないものが大好きなとっても若々しいナイスガイだったよ!

そんなこんなで夜も更け、あれこれ語り合って大いに盛り上がったあと、10時半ごろお開きとすることにしました。灸洞さん感動をありがとう!またお会いしましょう!

灸洞灸洞 2008/05/04 14:13 はははは。そうきましたか(笑)。
マリアッチでメキシコ巡業というのは大ゲサですが、ほんとはケチな流しのカリプソ唄いでして、明日は東急イスラマバード店の屋上で着ぐるみショーの営業があるんで、のんびり帰るべえ、と自家用の山手線で座って帰ったら、マレーシアの代々木までは覚えてるんですが、気がついたらテヘランの大塚でした。久々に乗り越しましたよ。気持ちよかった!あ、私は勝新みたいに大麻はやってませんよ。パンツに隠してるのは萌えフィギュアだけです。

フモさんこそ、店がラストオーダーですが、と言ったとたん、「まだ早えだろうがウォオオオオオー!」と叫ぶなりカウンターをひらり、と飛び越えて、店の酒かたっぱしから全部飲んじゃったじゃないですか。そのあと二人で脱兎のごとく高輪あたりまで走って逃げたんで事無きを得ましたが、お酒、足りましたか?マイペースでちびちびやってすんません(笑)。

冗談はさておき、フモさんは想像してたとおりの陽のパワーに満ちた、でも実はすごく繊細で、そして懐の広い方だというのがわかってうれしかったです。(作品紹介も大々的にしていただいてどうもであります。次作も頑張ります。なんとか年内には…)
もんのすごく楽しいひとときをどうもありがとうございました!これに懲りずにまた誘ってくださいな!

lazy-daisy5113lazy-daisy5113 2008/05/05 04:16 コメレスがつかないって事は、ぶっ倒れているか、小娘と呑んだくれているかだな?って私もこの時間にまだ飲んでいる。赤ワインと日本酒のチャンポンだ。GWなんだからいいよね。最近気付いたが、肉体労働がキツイと、味のある強い酒が欲しくなる。日本酒なんて呑んだ気がしないのだ。ここは一つ、芋か、スコッチを買ってみよう。ラムもいいかな。

globalheadglobalhead 2008/05/05 10:45 >灸洞さん
先日はどうもありがとうございました!パンツに隠していた萌えフィギュア見たかったです!しかしオレがいかに酒に意地汚いかがバレてしまいましたなあ。あれから帰って飲み朝起きて飲み要するにずっと飲んでいるので顔が土気色しております。ひょっとしたら先日見たオレの姿が最後のものになるやもしれません。ちょっとシャレにならないので取り合えず今日の昼は酒抜く事にしています。代わりに般若湯を少々やっております。え?夜ですか?そりゃ飲みますよ!世界中の酒はオレのものだ!また次もよろしくお願いいたします!


>レイジーさん
想像通り呑んだくれてぶっ倒れておったよ。ゴールデンウィークの予定は限界まで酒飲むことだからな。忙しくてかなわんわ。最近はなにしろシングルモルトスコッチだ。レイジーさんにもお薦めだ。レイジーさんともまた飲みにいかなアカンな。

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20080503(Sat)

globalhead2008-05-03

[]暗黒皇帝はツイッターを始めたのである。 暗黒皇帝はツイッターを始めたのである。を含むブックマーク 暗黒皇帝はツイッターを始めたのである。のブックマークコメント

暗黒皇帝である。苦しゅうない。我が下僕・犬・虫のフモの提案により、ツイッターなるものを始めることとなった。これでこの日記に下僕・犬・虫のフモの下らぬ戯言が載っている日でも、このオレ様の玉音を下々の貴殿らに伝えることが出来るようになるというわけだ。ありがたく拝読するがよい、そして従属の至福に心打ち震えるがよい。ひれ伏せ皆のもの!我を崇めよ!我を讃えよ!

■暗黒皇帝ツイッター:http://twitter.com/ANKOKU_KOUTEI







(※フモより えーっとなんかこういうことになっちゃいました。ツイッターは日記のサイドバーに埋め込んであるので、いつでも暗黒皇帝さんの呟きが読めると思います。フォローとか友達とかOKだと思いますが、やってるのは暗黒皇帝さんで、オレは一切内容に関知しておりませんので、そこんトコよろしく。オレ自身はツイッターとか今更やる気ないし)

灸洞灸洞 2008/05/03 14:12 下僕のフモさんへ
全知全能の暗黒皇帝陛下が、どうして「第三の男」のあの楽器を突如お始めになるのかといぶかしく思い馳せ参じましたが、”とぅいったあ” のことでございましたか。と思って検索したらツイッターのほうがポピュラーなんですね。このことはけして皇帝陛下のお耳に届かぬようご配慮願います。まだ死にたくないんで。

lazy-daisy5113lazy-daisy5113 2008/05/04 00:26 虫のフモさんへ。私もやってみようかな…。モバツイッターってのもあるし。

「今、何してるの?」「ツイッター」

ってやつでしょ?

globalheadglobalhead 2008/05/04 09:46 >灸洞さん
英語バージョンがトゥイッターで、日本語バージョンがツイッターだと角のタバコ屋のふねさん(72)がこの間オレに教えてくれました。ちなみにふねさんは今度ツイッターでジジイを集めて合コンするのよウッヒッヒ、と笑っておりました。なかなかお盛んな婆さまであります。


>レイジーさん
実はハンミョウの仲間で中央アフリカの一部の地方に生息する”モバツイッター”という虫がいるらしいね。鳴き声が「モバモバ」というところからこういう名前が付いたらしい。嘘だけど。
>「今、何してるの?」「ツイッター」
「今なんどきですか」「今ラーメンどきよ」というのを思い出してしまった。

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20080502(Fri)

[]のんのんばあとオレ / 水木しげる  のんのんばあとオレ / 水木しげる を含むブックマーク のんのんばあとオレ / 水木しげる のブックマークコメント

のんのんばあとオレ (講談社漫画文庫)

のんのんばあとオレ (講談社漫画文庫)

”のんのんばあ”はまだ小さな子供だった頃の水木しげるに、妖怪や精霊たちの棲む”目に見えないもうひとつの世界”を垣間見せた人だった。つまりそれは、世界というものは不思議に満ちているのだということ、自分達はその世界に生かされているのだということ、そして自分というものもその不思議の一つである、ということを示してくれたことなのだと思う。生命というものは不安定なもので、世界は目に見えるものだけが存在しているわけではない。それが”不思議”ということだ。不思議であるからこそ人はそれを敬うのではないか。畏敬とはそういう心のことをいうのではないか。人へも、自然に対しても。そして愛する、ということも、それと似たもののようなことのような気がする。

そんなとても豊かな心に溢れたのんのんばあではあるけれども、前回読んだ『水木サンの幸福論』に書かれていた現実ののんのんばあは、決して幸福な人生を歩んだ人ではなかったようだ。のんのんばあは二十歳の頃、水木の祖父の家に女中奉公しにきたのだが、その後ぐうたらな男と駆け落ちし、ひどい目に遭ってまた水木の祖父の元へ戻ってきたのだという。哀れんだ水木の祖父が彼女に家を建ててやり、その後「拝み手」と呼ばれる祈祷師の男と結ばれるが、祈祷を頼む人は僅かで、家々を回って米や野菜を恵んでもらうことも多かったという。その夫も亡くなり、一人で生きなければならなくなったのんのんばあは、近所の家で賄や掃除の手伝いをしてなんとか生計をたてていたのだそうだ。言ってみれば、赤貧の人生を歩んだ哀しい女性だったのだ。

今の世の中でこれを考えるとどうだろう。怪しげな宗教を信奉する夫を持ち、かと言ってそれに寄り付くものも無く、貧しさのあまり無心をしに近所の家の玄関をくぐり、夫が亡くなった後もやはり周りの家々に日銭を稼ぐ為に訪れる。子供たちには不気味な化け物の話ばかりして、本人には宗教以外救いを求めるものが無い。そんな貧困が糊のように張り付いた老婆。同情はされるだろうが、むしろ疎ましがられたり、厄介がられることのほうが多いのではないか。現代の社会では、のんのんばあのような存在を受け入れられるような器はむしろ小さいような気がする。逆に言えば、そんなのんのんばあが地域社会の一員としてきちんと存在が確立され、受け入れられていた過去の境港という町が、いかにおおらかなものだったかがうかがう事が出来る。つまりこののんのんばあの物語は、のんのんばあのやさしさや心の豊かさを通して、当時の時代のおおらかさを描いたものなのだろう。

それに、なにしろ、当時はみんな貧しかったのだ。貧しさゆえに助け合うこともあれば、貧しさゆえにもうどこにも立ち行かれないこともあっただろう。だから、”昔はおおらかでよかったんだ”などと紋切り型の口調で言うことは出来ない。この『のんのんばあとオレ』では幼少時の水木と彼が出会う3人の少女との淡い恋情も描かれるが、そのどれもが、貧しさゆえに悲しい結末を迎えることとなるのだ。最初に登場する”近所の馬車屋の松ちゃん”はハシカをこじらせて亡くなった。肺病を病み療養に来た千草さんは美人で頭の良い子供であったが、水木が彼女にプレゼントしようと絵を描いていた最中に、やはり病気が悪化して亡くなった。不思議なものを見、水木と幻想を共有する吉川美和さんは、人買いに買われて遠い土地へと旅立っていった。豊かであれば、そして現在のような医療技術があれば、彼女らは決してこのような不幸な目に遭わずに済んでいた筈だ。

だからこの『のんのんばあとオレ』は現代と比べてどちらが幸せなのかなどというお話なのではない。どちらにしろ水木は、もう帰ってこない時間を慈しむ様にこの物語を描く。それを懐かしさの為ではなく、水木自身の魂の雛形であるからこそ、描かなければならなかったものなのだろう。そして、決して覆すことの出来ない辛い現実を前にした時、水木は幻視する。この世のものではない美しく不思議な世界を。全てが豊かで愉悦に満ちた世界を。光り輝く極楽浄土と永遠の幸福が待つ十万億土を。ここに見えている、寂しく辛い現実だけが本当の世界なのではない。救済と安らぎの待つ世界がどこかにきっとある。そしてそれが、のんのんばあが水木に教えたことだったのである。

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20080501(Thu)

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水木サンの幸福論 (角川文庫)

水木サンの幸福論 (角川文庫)

ゲゲゲの鬼太郎』でお馴染みの水木しげる氏(大本尊)が自らの半生を振り返り、”幸福とは何か”を語った著である。ここで氏の挙げた《幸福の7ヶ条》を紹介してみよう。

幸福の7ヶ条

第一条 成功や栄誉や勝ち負けを目的に、ことを行ってはいけない。

第二条 しないではいられないことをし続けなさい。

第三条 他人との比較ではない、あくまで自分の楽しさを追及すべし。

第四条 好きの力を信じる。

第五条 才能と収入は別、努力は人を裏切ると心得よ。

第六条 なまけ者になりなさい。

第七条 目に見えない世界を信じる。

ご存知の方も多いと思うが、水木氏は太平洋戦争中、既に戦況が劣勢なラバウルへと出征し、ここで片腕を失うという悲劇に見舞われている。終戦を迎え復員した後も生活は貧しく、紙芝居絵師から貸し本屋作家、漫画家へと転身しながらも、ヒット作をモノにし赤貧から抜け出せたのは40歳を過ぎてからなのだという。決して順風満帆な人生を歩んできた方ではないのだ。そんな氏の心を支えてきたのは絵に対する情熱であったり、持ち前のおおらかな性格であったりしたのだろう。

そして今漫画界の巨匠として誰もが知る有名作家になった氏ではあるけれども、氏にとって重要だったのは好きなことをやり続けることだけだったのであり、まあ生活は楽であるに越したことは無いにしろ、決して成功の為だけに生きてきたわけではないのだ。だからこの《幸福の7ヶ条》は、漫画家水木しげるが今の自分にとっての幸福をもたらしたものを示しているだけであり、誰もがこのように生きるべきだということを言っている訳ではない。

ただ、水木氏の半生記を読むと、そこには常に楽しみや喜びを見つけようとする子供時代があり、そしてその”好き”なものを続けるということが世間と相容れなかったとしてもそれを貫き通そうとする頑固さがあった。いや、それは頑固というよりも、単に現実的なことに頓着しないボンクラさだったのかもしれないが(水木先生すいません!!でもワタクシも大いにボンクラであります!)。ただどちらにしろ、もともと水木氏は、心の中に”幸福の種”を持ち続けてきた人なのではないかと思う。それが社会的な成功や、経済的な豊かさに繋がらなかったとしても、それでもきっと水木氏は自らを幸福と思えるだろう。そもそも本来幸福とは、心の裡にこそあるもののはずだから。

さて、水木氏のプロフィールはなんとなく知っていたつもりだったが、この本で幾つか新発見があったので、ちょっとトリビアの真似事などをして抜き出してみよう。

・氏はゲーテの大ファンであり、戦地に送られるときも『ゲーテとの対話』全3巻を雑嚢に忍ばせていたのだという。

・子供の頃自分の名前「しげる」が上手く言えず「げげる」になった。これが『ゲゲゲの鬼太郎』の「ゲゲゲ」の元となった。

・妖怪研究家として知られるようになった今でも、水木氏は妖怪がちょっと怖い。

・鬼太郎のモデルは三歳になる兄の息子だった。顔に髪の毛が垂れていても気にせず遊びまわる姿をモデルにした。

・戦争で水木氏が左手を失ったと知った母は、自分の左腕を三角巾で1週間吊り、息子の不自由さを追体験しようとしたという。

・一方父親は片腕を失った息子に「お前ははもともと無精者で、両手を使うところを片手でやっていたんだから一本で大丈夫だろう」と変な慰め方をした。

・水木氏の兄はB・C級戦犯として巣鴨プリズンに収監され、死刑になる一歩手前だったという。

・27歳の水木氏はアパート経営を始めた。アパートが神戸市の水木通りにあった為、《水木荘》と名づけ、その”水木”が後のペンネームとなってしまった。

・現在結婚している婦人とはお見合い結婚。お見合いの時一生懸命”洗練された都会人”を演じていた水木氏だったが、婦人は逆になんと素朴な人だろうと思っていたのだという。

・バナナ好きの夫妻、貧しかった頃痛んだバナナばかり食べていたので、痛んでいないバナナを食べることを生活の目標とした。

・漫画が売れ始めた60年代頃のアシスタントは池上遼一つげ義春鈴木翁二というそうそうたるメンバーであり、また現在評論家の呉智英も資料整理のアルバイトに来ていた。

灸洞灸洞 2008/05/02 17:46 いつだったかわりと最近のテレビの水木しげる特集で、センセは「水木サンは、ホントはものすごく努力したんですよ」と、「なまけ者」のイメージを根底から覆すような発言をしておられ、ショックを受けたことがあります。記憶だけなのであいまいなのですが、ああ、やっぱり努力はしないとダメなんだ、と思って軽い絶望感(笑)にとらわれたことを覚えています。まあどちらにしても唯一無二、生ける妖怪であられるセンセが、願わくば不老不死となりこのまま永遠に世間を跳梁跋扈してほしいと願うばかりです。

globalheadglobalhead 2008/05/02 21:47 水木大本尊は現人神であらせられます。世の中で自分が一番偉いと常に自負しているこのオレ様が10歩も100歩も下がって土下座してもいいほど尊敬しているのがこの水木センセであります。本を読むと水木センセは確かに努力もしたようですが、それは自分の好きなことだけ、です。だいたい努力なんてしようしようとしてするものではなく、我を忘れるほど打ち込んでいたらそれが後から考えると努力だった、というのが努力なんだと思います。その点このオレ様は我を忘れるほど日記を書きぼけーっとし酒を飲んでいますから、これはもう世間に胸を張って誇れるほどの努力家なのでないかとここで強く強く訴えたいのであります。(詭弁

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