Hatena::ブログ(Diary)

メモリの藻屑、記憶領域のゴミ

20091031(Sat)

[]映画『ストレンジャーズ/戦慄の訪問者』はショボ過ぎて具合の悪くなるようなホラーだった!? 映画『ストレンジャーズ/戦慄の訪問者』はショボ過ぎて具合の悪くなるようなホラーだった!?を含むブックマーク 映画『ストレンジャーズ/戦慄の訪問者』はショボ過ぎて具合の悪くなるようなホラーだった!?のブックマークコメント

■ストレンジャーズ/戦慄の訪問者(監督:ブライアン・ベルティノ 2008年アメリカ映画)

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えーっとこの映画は↑の写真奥に立っている間抜けなマスク被った連中3人が手前にいる後ろ向きの男女2人をなぶり殺しにするというあんまり面白くない映画です。終わり。…という具合にさっさと文章切り上げてPS3の皆殺しシューティングでもやっていたほうが時間の有効活用になるよなあ、と思わせるようなグダグダな映画である。だいたい冒頭から「この映画は実話を元にして作られている」とかなんとか勿体ぶって言っているんだがそもそも登場人物がみんなぶっ殺されちゃってるわけだし何が起こったのかなんてどうして分かるんだよオイ!といつもより1オクターブぐらい声を高くして叫びたくなるような映画なのである。しかしオレの場合1オクターブ声を高くして叫ぶと何故かオネエ言葉になってしまう傾向にあり、正確には「どおしてそんなことが分かるのよォ!見てきたようなこといわないでよォ!プンプン!」とかなってしまいちょっとキモチワルイオジサンであることが露呈してヤヴァイのである。だからオレを激高させてはいけないのである。

お話をざっくり説明すると男女二人がなんだか人里離れた家にしけこんでグダグダやってると気色の悪い連中が密かに家に進入し男女二人をさんざん脅かした末ぶっ殺す訳なんだが、最初女が「あらやだ携帯の電池が切れたわ」なんて始めやがってあーこれで外界と接触できなくなったわけですねわかりますという見え透いた展開にまずイラッとし、その後なんだかアブネー連中が家の周りをウロチョロしている段階で警戒すべきなのに「煙草買いに行ってくるわ」などと男に勝手に別行動とらせ女を一人にさせるという安直な展開ぶりで案の定オカシイヒトタチが家に進入、女はわあわあ言って怯えて逃げ回るだけで観ていてイラつくし戻ってきた男は男で動転してあうあう言っちゃっててまるで使いもんにならない腰抜野郎だし、これじゃあぶっ殺されて当然じゃんかお前ら、ちっとは応戦しろよ!戦って見せろよ!どうせ死ぬなら戦って死ね!などとTVの前でオレは不出来な二等兵の屁っ放り腰な演習を眺める鬼軍曹のようにイラつくばかりだったのである。

途中この家に友人が訪ねてくるんだけどまあ死ぬだろうなー死亡フラグ立ちまくりってゆーか分かり易過ぎて白けるんだがなーなどと思ってたら案の定主人公の男が間違って撃ち殺してしまい、「まてよ納屋に通信機があるからそれ試してくるわ。だから君一人ぼっちで家にいなさい。いやダイジョーブダイジョーブ」とまたもや怯える女を部屋に一人残して納屋へと駆け出す学習能力の無い男はショットガンまで持ってる癖にさっさとアブナイ連中に捕獲、怖くなった女も家から出ようと突然全力疾走したかと思えばけつまずいて足挫き、ビッコひく結果となりますます逃走を困難にさせるなどという眠いサスペンスの盛り上げ方、なんだかもういい加減DVD早回ししてさっさとと屠殺シーンやって終りにしろや、ゲーム続きやりたいんだよ、とすっかり嫌気がさしていたことはいうまでも無い。結局見所は主演のリブ・タイラーの入浴シーンだけ、という寒々しい映画なのであった。あ、一応アブナイ連中3人には呼び名があってドールフェイス、マン・イン・ザ・マスク、ピンナップガールって言うんだってさ!

jkjk 2009/11/01 23:03 アイデア出さねーなら チチ を 出せ と思わず・・・

globalheadglobalhead 2009/11/02 09:52 同意ですな!しかしリブ・タイラーもなんでこんなしょーもない映画出たのか…。

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20091030(Fri)

[]リメイク版『13日の金曜日』はルーチンワークな殺人にジェイソン君が飽き飽きしてきている映画だったッ!? リメイク版『13日の金曜日』はルーチンワークな殺人にジェイソン君が飽き飽きしてきている映画だったッ!?を含むブックマーク リメイク版『13日の金曜日』はルーチンワークな殺人にジェイソン君が飽き飽きしてきている映画だったッ!?のブックマークコメント

13日の金曜日 (監督:マーカス・ニスペル 2009年アメリカ映画)

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『13金』といえば一般的にはスラッシャー映画の代表シリーズのように認識されているのだろうが、実はオレはたいして観たことが無い。ちゃんと通して観たのはジェイソンがエイリアンよろしく宇宙船の中で暴れ回るSF仕立ての『ジェイソンX』ぐらいだろうか。この映画はナノマシンによる蘇生などそれなりにSFしていて結構面白かった記憶があるが、それ以外となるとTVでちょろちょろやっていたのを部分的に眺めていたぐらいだ。やっぱりねーあんまり面白く無さそうなんですわ。何のひねりも無くダラダラ人をぶっ殺しているだけみたいな印象があるんですわ。

しかし考えてみると「ダラダラ人をぶっ殺す」というのも物凄い表現だよな。朝起きて「あーちょーだりー」とか言いながら一人ぶっ殺し「あーねみー」とか言いながら一人ぶっ殺し「腹減ったなー」とか言いながら一人ぶっ殺し「…うっ!?冷蔵庫空っぽ!?」とか言いながら一人ぶっ殺し「めんどくせえから卵かけご飯でいいや」とか言いながら一人ぶっ殺し「やっぱ卵かけご飯サイコー!」とか言いながら一人ぶっ殺し「TVなにやってるっけ」とか言いながら一人ぶっ殺し「またノリピーネタかよ!つまんねーんだよ!」とか言いながらここだけ怒り狂って四人ぐらいぶっ殺し「やることねーからネットでもみっか」とか言いながら一人ぶっ殺し「うひょひょこの動画くだらねー」とか言いながら一人ぶっ殺し「うわっなにこのエロ画像」とか言いながら一人ぶっ殺し「ハァハァ・・・ハァハァ・・・」とかやりながり一人ぶっ殺しその後余韻に浸ってまた一人ぶっ殺し「今日なんもやることねーんだよなー」とか言いながら一人ぶっ殺し「あーひまだー」とか言いながら一人ぶっ殺し「もっかい寝るか」とか言いながら一人ぶっ殺しその後目覚めて「ぐあ!?もうこんな時間かよ!?」と驚愕して五人ぐらいぶっ殺し「あーもー今日一日寝て終りかよ…」と心折れて三人ほどぶっ殺し「ケータイ誰からもメール来てねえや」とかうなだれながら一人ぶっ殺し「そういえば今日外出なかったな…誰とも話してないよな…」とかヘコみながら一人ぶっ殺し「ラブプラスって面白いのかな?」とか言いながらちょっとだけワクテカして三人ぶっ殺し「ゲーム買う金ないけどね!」とか言いながら一人ぶっ殺し「あー宝くじで十億円ぐらい当たんねーかな!」とか言いながら一人ぶっ殺し「ま、宝くじ買ってないけどね!」とか言いながら一人ぶっ殺し「しゃーねーもう寝るか」とか言いながら一人ぶっ殺し「明日もやることねーんだよなあ…」とか言いながら一人ぶっ殺し「ふああああまあいっか」とかあくびしながら一人ぶっ殺し「そういえば今日は13日の金曜日だったな…」とか言いながら一人ぶっ殺して眠りにつく、そんなグダグダダラダラに人をぶっ殺しているのがこの『13日の金曜日』である、ということがこのグダグダダラダラな文章からうかがい知る事が出来るであろう。

映画のほうは『悪魔のいけにえ』を『テキサス・チェーンソー』にリイメイクしたマイケル・ベイ絡みだったのでどんだけエゲツない映画に仕上がっているかと思ったらこれが実に淡白な出来で、追い詰めたりぶっ殺したりする場面が特に凝ったこともせずサクサクと進行し、なんだか主人公のジェイソン君自体がぶっ殺すのに飽きて段取りだけで機械作業しているかのような印象さえ覚えたぐらいである。なんかこう水産加工場で次々にベルトコンベアに乗って流れてくる魚を出刃包丁で頭だけザックリザックリ延々ぶった切ってゆく流れ作業みたいなもんとでもいおうか。やってるほうもたいした感情なんかなくただ仕事だから取り合えず我慢してやってるような。そんな「やっつけ仕事」みたいなもんを今回のジェイソン君から感じたオレである。

オリジナル版から30年近くスラッシャーしまくっているジェイソン君にとって、もはやぶっ殺すのは習慣と義務感でしか無くなっているのかもしれない。きっと「あーまた来やがったよバカどもがよーここ来たらぶっ殺されるって知っててなんでくんのかなーもうめんどくせーんだよなーでもやっとかないと後々うるせーしなー」とか言いながら嫌々ホッケーマスク付けて外に出てきているようにさえ思える。「顔に釘いっぱい刺したヤツとか手にいっぱい刃物付けた縞々シャツのヤツとかセリフもあるしなんかかっこいーよなーオレなんてこれだよこれホッケーマスクだけだぜ?だっせーんとちゃう?」とか思ってるのかもしれない。ま、有名になるといろいろ大変ではあるということである。

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20091029(Thu)

[]バットマン:ダークナイト / フランク・ミラー バットマン:ダークナイト / フランク・ミラーを含むブックマーク バットマン:ダークナイト / フランク・ミラーのブックマークコメント

この『バットマン:ダークナイト』は1986年に出版された『バットマン:ダークナイト・リターンズ』、その続篇であり2001〜2002年に出版された『バットマン:ダークナイト・ストライクス・アゲイン』を1冊にまとめたグラフィックノベル・コミックである。原作は『300』『シン・シティ』のフランク・ミラー

バットマン:ダークナイト・リターンズ』は「ヒーローを引退していた55歳になる老境のバットマンが現役復帰して悪を懲らしめる話」だ。当時まだ存在していた米ソ冷戦を背景に、「正義とは何か?」「ヒーローとは何か?」を問いかけるこの物語は、最近も話題になったアラン・ムーアの『ウォッチメン』と並び20世紀アメリカン・コミックの最も重要な作品の一つとされている。これらの作品が何故重要なのか?というと多分それはそれまでの善悪二元論的なヒーロー像や正義というものの概念に疑問を呈したからなのだろうと思う。つまりこの『バットマン:ダークナイト』は批評され相対化されたヒーロー像であり正義というものの概念を描いた作品であるという事が出来る。

だからこそ主人公バットマンはヒーローらしからぬ老人であり、老人であるがゆえにヒーローらしからぬ肉体の弱さを敵に晒してしまう。さらにバットマンのエゴイスティックな正義は非合法な自警団を組織させ、果てに自ら禁じていた犯罪者の処刑にまでエスカレートしてゆく。そのような暴走した正義を社会は受け入れ難いものとして否定し糾弾し、遂には政府によるバットマン抹殺指令が下ることになる。そしてその刺客として送られたのが、もう一人の正義のヒーロー、スーパーマンだったのだ…。

こういった批評性が従来のヒーロー物語のあり方を覆したという意味でこの『バットマン:ダークナイト・リターンズ』は画期的であり評価を得たのだろう。ただ、こういった相対化作業は多分に80年代的なイデオロギーの賜物であり、古臭いとは言えないとしても21世紀になってしまった現代においては、そういった批評の果てにある新しいヒーロー像こそが必要なのではないかという気がしてしまう。だから歴史的に意味のある物語として読めても、今現在最も新鮮な物語として受け取ることには抵抗がある。

そしてその続篇として描かれた『バットマン:ダークナイト・ストライクス・アゲイン』である。最初に言ってしまうと、この作品は駄作であると思う。グラフィックの稚拙さや物語構成の粗さは読み進めるのが途中で辛くなってしまったぐらいだ。しかしだ。ここで描かれる圧倒的なまでのバットマンの正義は、その正否はともかくとしても、批評と相対化の果てに獲得された確信犯的な正義である事は確かだ。2001年から描かれたこの物語は、"21世紀のヒーローの新しい正義"を模索し、取り合えず出した一つの回答である、という言い方は出来ないだろうか。期を熟さずに描かれた為に完成度は低いにしても、そこには進化しようとするヒーロー像の欠片が存在しているように感じる。

[]トップ10 Vol.1 / アラン・ムーア, ジーン・ハー&ザンダー・キャノン トップ10 Vol.1 / アラン・ムーア, ジーン・ハー&ザンダー・キャノン を含むブックマーク トップ10 Vol.1 / アラン・ムーア, ジーン・ハー&ザンダー・キャノン のブックマークコメント

ウォッチメン』のアラン・ムーア原作によるアメリカン・コミック。増え続けるコスチューム・ヒーロー=超人の人口問題解決策として建設された巨大多層都市ネオポリス。この街に住む者は全てが超人!物語は、この超人都市に設けられた超人の為の超人の警察、通称『トップ10』に務める警察官等を主人公に、彼らの目を通して描かれる"超人の街ネオポリス"の姿を描く。警官も超人、犯罪者も超人、超人だらけのこの街に起こる、奇想天外な超能力事件の数々。今日も『トップ10』は大騒ぎだ!?

ウォッチメン』同様、コスチューム・ヒーローが当たり前に生きる世界を舞台にしながら、この『トップ10』の物語はもっと下世話で庶民的なヒーローたちが活躍し、時にはスラップスティックに、時にはシリアスに物語が進行してゆく。それにしても、『ウォッチメン』でも思ったが、超人たちのコスチュームがどうにも野暮ったくって、狙ってるのかもしれないけれどなんだかヘン。このへんはアメコミのバタ臭さに免疫が無いと辛いかな。それと、"ヒーローが日常化した世界"というテーマは『ウォッチメン』で一回見ちゃうとあんまり新鮮味が無いかも。Vol.2が出ても多分買わなだろうなあ…。

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20091028(Wed)

[]『マックス・ペイン』はなんだかありがちなアクション映画だった! 『マックス・ペイン』はなんだかありがちなアクション映画だった!を含むブックマーク 『マックス・ペイン』はなんだかありがちなアクション映画だった!のブックマークコメント

■マックス・ペイン (監督:ジョン・ムーア 2008年アメリカ映画)

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映画『マックス・ペイン』である。これは主人公の名前であるが、"物凄く痛い"という意味でもある。そう、主人公マックスは七色に染め分けたカーリーヘアーに風車を3本指し、ピンク色の全身タイツに金色のブルマ&金色のマント、そして両足にはキティちゃんのサンダルを履き、「ちんぴょろすぽーん!」などと喚きながら近所の商店街を練り歩き、肉屋の爺さんに「だまれこのキチガイ!」などと怒鳴られては水をぶっ掛けられるイタイ人なのである…というのは冗談で、妻子を殺された主人公刑事の"物凄く痛い"心を表しているのである。その心の痛みは激しい復讐心に変わり、阿修羅の如く犯人を追い詰めるのだ!という物語なのである。

しかし誠に気の毒だとは思うが今日び「妻子を殺された恨み百年の主人公!」という設定だけではありきたりすぎて物語としてはちょっと弱いのではないか。もっと過激な設定でもしないと昨今の目の肥えたアクション映画ファンの御仁も納得しないのではないかと思うのである。ここはやはり主人公の一族郎党全員が拷問強姦の上虐殺、死体は全部バラして豚の餌、主人公はチンチンを"怒りの1インチ"のみ残して切断された挙げ句、宇宙からきた悪の魔人ドルゲに全身をクチビルゲに改造されてしまうのである。

(↓怪人クチビルゲ)

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しかも改造の失敗によりいつもお腹がユルく、その為四六時中紙おむつのお世話にならなければならないという屈辱を味わい続けなければならないのだ。おおなんという恐ろしい設定!これは確かに物凄く痛い!

[rakuten:mc-fukagawa:10000147:detail]

とまあ冗談はさておき、設定が弱いといいつつもそこそこ見せ場を作って盛り上げようともしているのは確かだ。物語には巨大製薬会社が軍事目的で最強兵士を作るための怪しいドラッグを闇で製造していた、なーんてプロットも挟まり、主人公の妻子が殺された背景に巨悪の陰謀が係わっていたことが明らかになってくるのである。そしてこのドラッグを摂取した連中がバッサバッサと羽ばたく鳥人間の幻覚を見、それに悩まされるのである。なんでみんなでおんなじ幻覚を見るのかはさっぱりわからないのだが、映画にオカルトっぽい禍々しさを持ち込んで、凡庸な物語をなんとか盛り上げようとしている。

ところでこの映画はサード・パーソン・シューティング(TPS)と呼ばれるジャンルのPCゲームの映画化で、実はオレも1作目2作目とプレイしてたりするのだが、銃撃戦の最中キー操作により画面をスローモーションにすることが出来る"バレット・タイム"と呼ばれるゲーム・システムが斬新であった。この映画的な演出が映画化された要因かもしれないが、既に銃撃戦でのスローモーションなんて映画では当たり前のことなので、映画化してもそれほど新鮮味が無かった、ということかもしれない。基本的には銃撃戦がメインなTPSゲームを無理矢理映画にしようとして、こんなやっつけ仕事みたいなシナリオになってしまったのだろう。

マックス ペイン【CEROレーティング「Z」】

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MAX PAYNE 2:FALL OF MAX PAYNE (輸入版)

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Max Payne 3 (輸入版) - PS3

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20091027(Tue)

[]西原理恵子の太腕繁盛記 FXでガチンコ勝負!編 / 西原理恵子 西原理恵子の太腕繁盛記 FXでガチンコ勝負!編 / 西原理恵子を含むブックマーク 西原理恵子の太腕繁盛記 FXでガチンコ勝負!編 / 西原理恵子のブックマークコメント

西原理恵子の太腕繁盛記 FXでガチンコ勝負!編

西原理恵子の太腕繁盛記 FXでガチンコ勝負!編

そもそもFXと聞いても目薬の名前かと思ってしまうオレであるが、なんでも外国為替がうんちゃらの金融バクチのことなのらしい。そしてこの金融バクチにあの西原理恵子が自腹切ってガチンコ勝負をかけた様子を描いたのがこの漫画である。サイパラが賭けた金は総額一千万!そして企画が進行している最中、あのリーマン・ショックの大津波がサイパラを襲い、サイパラの一千万円は全て海の藻屑に!

もともとFX業者から素人がFXに挑戦する体験漫画を描いて欲しいと持ちかけられた企画だったのだが、サイパラは「他人の金でバクチは出来ない」と自腹で取引をすることを決意、しかし最終的な結果が一千万円オケラの丸坊主だった!という漫画史上類を見ない恐るべきドキュメンタリーに仕上がっている。そして凄いのは「楽しく遊ばせてもらいました」というサイパラの太っ腹だろう。勿論大損ぶっこいてハラワタ煮えくり返っていることは確かだろうが「バクチとはこういうもの」という割り切りもサイパラは徹底しているのだ。

そしてその大損ぶっこいてゆく自らを描く絵が、ひたすら黒い激情にまみれていて凄まじい!サイパラ漫画でこれほど真っ黒で汚い絵は他に無いんじゃないだろうかというぐらいどす黒く狂乱しているのだ。そしてサイパラが狂乱すればするほど、気の毒ではあるんだが漫画も狂ったように面白くなってゆく。ここまで漫画に体張らなくともとは思うけれども、いや、張ったからこそのこの面白さであり、いざとなると体を張るのがサイパラ漫画の醍醐味なのだ。やぱりこの人は凄い。

それにしても「地球は中国人の持ち分とユダヤ人の持ち分とで二つに分かれるけどこの賭場はどっち?」と聞くサイパラの、本質を見抜き見極め純化してゆく感覚は流石だな。サイパラという人はずっとこの"本質"ってモノに拘っている人で、だから時にはあからさまなまでに下品になるし、魂とろけそうなぐらい感傷的にもなる。自分の感情というものに素直だし疑わない。そんなところが人気なんだろな。

[]GANTZ(27) / 奥 浩哉 GANTZ(27) / 奥 浩哉 を含むブックマーク GANTZ(27) / 奥 浩哉 のブックマークコメント

GANTZ 27 (ヤングジャンプコミックス)

GANTZ 27 (ヤングジャンプコミックス)

例によってどんどんインフレを起こしてゆく強大な敵、今度はヨーロッパ戦だ!しかし10巻ぐらい続いて戦っちゃうのか!?と思ったら何故か今回はあっさり終了。そしてお約束の戦闘終了後のまったり進行もそこそこで終わってしまい、なんだろな、と思ってたらいきなりの『インデペンデンス・デイ』なカタストロフ展開!今度の舞台は世界な訳ですね。いやあどうなっちゃうんでしょう。

[]聖☆おにいさん(4) / 中村光 聖☆おにいさん(4) / 中村光を含むブックマーク 聖☆おにいさん(4) / 中村光のブックマークコメント

聖☆おにいさん(4) (モーニング KC)

聖☆おにいさん(4) (モーニング KC)

今回も相変わらずの仏陀とキリストの御両名であるが、4巻目となると誰でも知ってるような仏典・聖書のエピソードを使ったギャグも使い尽くしたのか、よりマニアックなエピソードを掘り起こしてギャグにしているのが面白い。それにしてもやはり作者はネタを仕込む為に仏典や聖書を精読したのだろうか。編集者あたりもネタ探ししていそうだよな。そんな中で面白かったのはマンガ喫茶でネットゲームをやろうとするお二人さんかな。ネットゲーム上でもキリストは悪魔を倒し続け、仏陀は僧侶職を選んで癒しに勤しむとか、どんだけ現実から離れられないんじゃいお前らは。

[]きのう何食べた?(3) / よしながふみ きのう何食べた?(3) / よしながふみを含むブックマーク きのう何食べた?(3) / よしながふみのブックマークコメント

きのう何食べた? 3 (モーニング KC)

きのう何食べた? 3 (モーニング KC)

弁護士のゲイと美容師のゲイのカップルを主人公に淡々とした日常を織り交ぜながら日々作るありふれた料理を描いていく物語。それにしても主人公がゲイである必然性がまるでわからないまま読んでいるんだけど、そもそもこのカップル、所謂"恋人同士"な割には物語の中で抱き合うどころか手を繋ぎもしない、なーんかよそよそしい態度しか見せないんだよな。ただテーブルで向き合ってメシ食ってお話しているだけなのよ。男女カップルだと女性読者が女キャラに嫉妬するからゲイカップルってことにする、っていうのは漫画を描く上でのテクだってことを聞いたことがあるけれど、たいしたドラマの無いこの漫画ではそれも考え難いのよ。じゃあなんなんだろな、ってことを考えたんだが、
・子供がいない/子供を作らないことにした夫婦のメタファーである(ゲイなので子供が出来ないことの寂しさが時折描かれる)。
・単に自分好みで料理好きの男二人を描きたかっただけでゲイとかホントはどうでもいい。
・家で寂しく一人で料理を作りそれを一人で食べる自分(=作者)を「二人のゲイ」として分裂させ対話させている。両方が自分であるからベタベタした恋愛模様を描く必要が無い。また男女のカップルの恋愛の生臭さを描く必要もない。
…まあうがった見方だろうけどね!次回は是非このカップルのラブラブで濃厚なラブシーンを描いてもらいたいもんだが描かれても実は見たいわけではない。あと「ベッドイン前のスペシャルスタミナ料理」とか一回やってくんないかな。

KRTNKRTN 2009/10/28 00:21 私も聖☆お兄さん好きっす!! あの、絶妙なほのぼの感の中に入ってくる、経典とか。 たまらんとです。
自分を呼ぶとき「私」といっているのも好印象。ほんと、マニアック。でも、普通に楽しめる不思議な漫画です。

globalheadglobalhead 2009/10/28 09:16 俗☆そのへんのおっさんのFumoでございます。微妙な浮き足立ち感が周囲の顰蹙を買いたまらん、という噂です。聖☆お兄さん面白いですな。しかし貧乏生活ならオレもマンガのあの二人には負けておりません。むしろ勝っている、とさえ自負しております。仏陀もキリストをも超えた男Fumo。これからの活躍に期待…しなくていいです。
しかしハンドルネームKRTNはニューメタルのKORNか欧州原子核研究機構CERNみたいでクールですな!

20091026(Mon)

[]君の知らないメロディ、聴いたことのないヒット曲。〜映画『パイレーツ・ロック』 君の知らないメロディ、聴いたことのないヒット曲。〜映画『パイレーツ・ロック』を含むブックマーク 君の知らないメロディ、聴いたことのないヒット曲。〜映画『パイレーツ・ロック』のブックマークコメント

■パイレーツ・ロック (監督:リチャード・カーティス 2009年イギリス映画)

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■内ポケットにいつも トランジスタラジオ

オレが10代のガキだった頃は今みたいにインターネットなんか存在しておらず、音楽の情報を得るのはもっぱら雑誌かラジオ番組だった。当時よく聴いていたのはNHK-FMでやっていた渋谷陽一のサウンド・ストリート。この番組はいつも最新の海外のロック・ミュージックを流してくれていた。ハード・ロックやアメリカン・ロックなどよりもパンクやニュー・ウェーブなどインディペンデントなレーベルの音楽に強い番組で、誰もが知っているような"売れ線"のロックばかり流していた他局の番組とは明らかに違う選曲が素晴らしかった。オレはこの番組を毎回カセット・テープに録音しては、何度も何度も繰り返し聞いていたものだ。オレの音楽的なルーツは多分この番組と、渋谷陽一が編集長をやっていた雑誌『ロッキング・オン』によるところが大きいだろう。(当時のロッキング・オンって読者からのレビュー投稿で成り立っていた同人誌っぽいノリのある雑誌だったんだぜ?)当時録音したテープはオレの思い出の塊として、今でも押し入れの奥に仕舞ってある。

それとあの当時、FM放送というのはTV番組みたいに随分前からプログラムが決まっていて、週間TV番組雑誌みたいにFM番組情報雑誌というのが存在していたのだ。

FM放送が開始された頃は、電電公社の中継回線がステレオに対応しておらず、テープネットで放送していたため、番組の曲目があらかじめ数週間前から決められており、これを逆手にとって演奏曲目を雑誌に掲載されたのが始まりだといわれている。

FM情報誌が出版されていた時代は音源としてアナログレコードとFM放送が中心であった時代であり、いかに音を記録・再現するかといったことについて多くの紙面が割かれていた。音を取り出すアナログプレイヤーのカートリッジから音の出口であるスピーカーにいたるまで詳細に検討されそれが記事となった。読者の視聴する部屋を紹介してその環境改善のアドバイスをするといった企画すら存在していた。

「FM情報誌」Wikipedia

アルバム1枚まるまる放送することもよくあって、これもあらかじめ番組表で調べてカセット・テープに録音して聴いていた。当時はFM番組の音楽を録音することを"エア・チェックする"と言っていたよ。FM雑誌には『FMレコパル』や『FM Fan』なんていう雑誌があって、どちらも時々買っていた。小遣いの少ない学生にはありがたかったが、ただどうしてもクラシックや歌謡曲のほうが割合で言えば多かったし、ロック・ミュージックにしてもオレのあんまり好きではない"売れ線"な音楽が多くて、普通の音楽番組はそれほど熱心には聴いていなかったかもしれない。どちらにしろ、オレにとって"ラジオとロック"というのは非常に思い出深いものであることは確かだ。

■ホットなナンバー空に溶けて行った

映画『パイレーツ・ロック』は、1966年のイギリスを舞台にしたロックを愛するラジオDJたちが活躍する映画だ。当時イギリスには民放のラジオは存在せず、国営のBBCラジオは1日45分しかポピュラー・ミュージックを流さなかった。しかし、公海沖に停泊する海賊ラジオ局《ラジオ・ロック》は1日24時間、船からロックをはじめとするありとあらゆるポピュラー・ミュージックを流し、イギリスの人口の半分に当たる2500万人以上の人がこれを聴き熱狂していた。しかしイギリス政府は"品の無い破廉恥な音楽"を流す《ラジオ・ロック》を快く思わず、彼らを叩き潰そうと画策していた…。そして《ラジオ・ロック》とイギリス政府との戦いが始まるのだが!?というお話だ。

"ラジオとロック"、そして反体制。こんなお話をオレが嫌いなわけが無い。だが映画が始まって物語を追っていくと、だんだん違和感を感じてきたんだよな。ご機嫌なロックを流すご機嫌なDJたち、そして彼らのご機嫌な毎日。彼らの番組に首っ丈で、ラジオから流れるロック・ミュージックにあわせてご機嫌になって踊る人たち。いや、悪くは無いさ、オレもご機嫌なのは嫌いじゃないからさ。でもさあ、なんだか浮かれ過ぎだと思ったんだよ。そもそもロックってそんなにご機嫌なものだったっけ?少なくともオレにとってロックって、ご機嫌なものでもあったけど、同時にヒリヒリした辛くいたたまれない現実を歌うものでもあったんだ。みんなでハッピーになろうぜ、というのはいいんだけど、でも、それだけじゃなかったろ?

ただこれって、時代背景である1966年というのが原因だったかもしれないんだよな。60年代中期、ブリテッシュ・ロック・シーンにはローリング・ストーンズビートルズザ・フーもいたし、アメリカはヒッピー文化隆盛の時期でフラワー・ムーブメントだのウッドストックだのがあったんだ。つまりまだ幻想が幻想として存在していた時期のロックだったと思うんだよ。だが70年代からのロックは、即ちビートルズが解散したあとのロックというのはもっと暗く重くヒリヒリしたものに変わって行ったんじゃないかな。それは60年以降からの『英国病』とよばれるイギリス経済の停滞、オイル・ショック、1965年勃発し1975年まで続いたベトナム戦争の影響があったはずなんだ。どちらにせよ、幻想は終わり、(そう、ジョン・レノンが『GOD』という曲で「The dream is over. 」と歌ったように)ささくれた現実が目の前に広がってゆき、それに呼応する形でロックというのは暗く重くなっていったと思うんだよ。そしてオレがよく聴いていたロックと言うのは70年代以降、そんな、暗く重く内省的になっていった音楽を指す言葉だったんだ。

■ああ こんな気持ち うまく言えたことがない

だから、時代背景的に言ってしまえば、ロックを巡る幸福な時代の映画だったって事で納得するしかないんだけどさ。しかしそれと監督のリチャード・カーティスってぇのがオレちょと苦手だったというのもあったのかもな。リチャード・カーティス初監督作の『ラブ・アクチュアリー』、あれがオレ駄目でさ。観始めて5分で嫌になってDVD止めちまったよ。あのラブ&ハッピーで浮かれ過ぎで能天気な連中ばかりが出てくるオープニングでそれこそゲロ吐きそうになっちまったんだ。浮かれ過ぎで能天気な連中ばかり出てくるバカ映画なら大好きなんだがな。結局「幸福そうな人たち」を見せられるのが嫌だったんだろうな。その点バカ映画っていうのは本人たちがどんなに浮かれていようと結局は社会の上澄みみたいな負け犬ばかりが主人公だから、オレの心情にはフィットするのよ。ゴメンな卑屈なヤサグレ者で。ただ逆に言えばリチャード・カーティスのハッピーさを愛する人には極上の映画かもしれないけどね。

そんなだったから映画は中盤までちょっと居心地が悪かったのは確かだよ。セックス・ドラッグ・ロックンロールってヤツなのか、セックスが大いに開放的なのもちょっと面白くなかったのも認めるよ。でもドラッグが出てこないというのも嘘クセエ話だよな、とも思ったね。あと敵役である政府の役人というのもアホっぽく戯画化され過ぎててグダグダだったね。とは言いつつ、政府から海賊放送禁止令が出てからは、「えええ!?そういう話になっちゃうの!?」という息も付かせぬ怒涛の展開になっちゃうんですよ!いやスマン、この熱さってやっぱロックじゃないっすか!?そしてここまで危機的な状況でヘラズ口叩くのっていうのはハードボイルドな男の常套手段ですよ!そしてクライマックスのああああ書けないけどあれやこれはゼッタイ胸熱くさせ涙させること必至であります!やっぱヘニャチンじゃなかったんだなお前ら!オレが誤解していた!やっぱりロックンロール最高ってことで締め括っておくぜ!

■映画『パイレーツ・ロック』予告編

D

lazy-daisy5113lazy-daisy5113 2009/10/26 13:47 ないぁぃぁ〜ぃ♪

globalheadglobalhead 2009/10/26 18:47 ピザばっかりぃ〜食ってたらぁ〜体がピザにぃ〜なっちまったぁ〜OH YEH〜♪
バカ映画ばっかりぃ〜観てたらぁ〜頭がバカにぃ〜なっちまったぁ〜BABY〜♪

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20091024(Sat)

[]最近聴いたCD / Andrew WeatherallとかThe Orbとか3 ChairsとかBad Lieutenantとか 最近聴いたCD / Andrew WeatherallとかThe Orbとか3 ChairsとかBad Lieutenantとかを含むブックマーク 最近聴いたCD / Andrew WeatherallとかThe Orbとか3 ChairsとかBad Lieutenantとかのブックマークコメント

■A Pox On The Pioneers / Andrew Weatherall

テクノ界隈ではSabres Of Paradise、Emissions、Two Lone Swordsmenと様々な名義で活動してきたAndrew Weatherallの本人名義のニュー・アルバム。オール・ヴォーカル入りでロックっぽいアプローチ…という話だったが実際聴いて見るとこれまでのAndrew Weatherall作品らしいダビーな音を基調にしたクラブの匂いのする作り。ダビーっていうぐらいだから全体的にズブズブドロドロとスモーキーな音を響かせ、これがもう格好イイったらありゃしない!季節ももう冬だし曇り空の日はこんなどんよりした音を聴くのがまた楽しい。

試聴

Andrew Weatherall vs. The Boardroom

Andrew Weatherall Vs Boardroom

Andrew Weatherall Vs Boardroom

Andrew Weatherall vs. The Boardroom VOL.2

そしてそのAndrew WeatherallがThe Boardroomと組んで仕上げたエレクトリック・ダブ集2作。といいつつThe Boardroomについては何も知らなかったんだが、「Two Lone Swordsmenの『Wrong Meetings』にも参加したUKのベテラン・プロデューサー、Steve Boardmanを中心する音楽集団」ということなのらしい。これがまたズブズブドロドロとした音で、そこに時折差し込まれるリリシズム溢れるメロディがまた素晴らしい。Weatherallのアルバム『A Pox On The Pioneers』のダブ・バージョンも聴ける。これは合わせて聴かなきゃだね。

試聴 Vol.1》《試聴 Vol.2

■Orbsessions Vol.3: Baghdad Batteries / The Orb

Orbsessions Vol.3: Baghdad Batteries

Orbsessions Vol.3: Baghdad Batteries

The Orbも久しぶりに聴くのだけれど、これがまたWeatherallを髣髴させるグレイでスモーキーな音をさせていて心地良い!テクノやダブが混じりあいながらブワブワと芯の無い音を響かせているところは、やはりThe Orbらしいアンビエント・サウンドと言っていいのかもしれない。意識して聴き込むのも、流して聴くのも可。Thomas Fehlmann参加。

試聴

■Spectrum / 3 Chairs

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真っ黒クロスケでディープなグルーヴを展開するデトロイト・ビートダウン系ユニット・3 Chairsのニューアルバムだが、1stアルバム発表前にリリースされていた12インチの再発なんだとか。そのせいか1st収録曲の試作品のような曲も何曲かあり新鮮さはいまひとつなのだが、宝石の原石のような荒削りな魅力を湛えているように思う。

試聴

■Never Cry Another Tear / Bad Lieutenant

ネヴァー・クライ・アナザー・ティアー

ネヴァー・クライ・アナザー・ティアー

いやー、New Orderが解散したことをすっかり忘れていて、バーナード・サムナーがニュー・アルバムを出すと聞いた時は「ああまたガス抜きのソロか」と思っちゃったぐらい。彼の新しいバンドBad Lieutenantの曲はギターが3人もいるだけに当然ギター・ロックに仕上がっているけど、バーナード・サムナーのヴォーカルが被るとやっぱりNew Orderを思い出しちゃいますな。30年もやってたわけだからその雰囲気を無くす事は出来ないでしょうが、やっぱりどうしても打ち込みが恋しい…。(Bad Lieutenantインタビュー

試聴

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20091023(Fri)

[]巨人の神話/スルタンの象と少女 ロワイヤル・ド・リュクス 巨人の神話/スルタンの象と少女 ロワイヤル・ド・リュクス を含むブックマーク 巨人の神話/スルタンの象と少女 ロワイヤル・ド・リュクス のブックマークコメント

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■巨人の神話 ロワイヤル・ド・リュクス

横浜開港イベント《Y150》で披露された巨大ロボット蜘蛛を製作したフランスのアート・カンパニー、ラ・マシンと、ラ・マシンとともに活動するパフォーマンス集団ロワイヤル・ド・リュクスによる"巨大人形劇"の様子を収めたドキュメンタリー・ドラマである。

1993年、フランス北西部に位置する港湾都市ル・アーブル。この町にある日突然、巨人が降り立ち、町を闊歩するのだ。町の人々はまるで自らが「ガリバー旅行記」の小人になってしまったかのように巨人を見上げる…。

この『巨人の神話』はそれから10年余りをかけてル・アーブルに、そしてアフリカの小さな町に出現した巨人とその子供、そして2頭のロボット・キリンが人々を熱狂させ感動させる様を追って行く叙事詩である。

■スルタンの象と少女 ロワイヤル・ド・リュクス

2006年のある朝。ル・アーブルの町に巨大な砲弾の形をしたロケットが降り立つ。その中から出てきたのは巨大な少女だった。そして町を練り歩く少女を出迎えたのは、邸宅を背中に背負った小山のような巨大象とそこに住むスルタンの一行だった。そこで少女と巨大象は一大パレードを繰り広げる…。この『スルタンの象と少女』はラ・マシンとロワイヤル・ド・リュクスが再び放つ幻想絵巻である。あとこれはマジなんだが巨大少女のシャワーシーンや放尿シーンもあるよ!さすがラテン系はやること違うな!

ラ・マシン製作の巨大ロボットもロワイヤル・ド・リュクスのパフォーマンスも実に素晴らしかったが、それは鍵括弧つきの「アート」の名の下に持ち上げ鑑賞するものではなく、市民参加のお祭り、大道芸の一つである、といった敷居の低さと見世物としての馴染みやすさもそこにあるのだと思う。

それとこの2枚のDVDを観て感じたのは、こういったパフォーマンスに対する市民の受け皿の広さと、安全対策や交通規制、運営資金などパフォーマンスの裏側に存在するであろう困難な問題に取り組みこれを実現させた行政のアートへの理解の高さだろう。このような巨大機械を町の真ん中で動かすのだから危険もあるだろうし手間も金も時間も掛かる。そういったリスクを踏まえながらもそれをやり遂げる事に臆することの無い市民性というか国民性がこのパフォーマンスの背後にはあるような気がした。

2枚組DVDも発売されている。

■DVD「巨人の神話/スルタンの象と少女」ロワイヤル・ド・リュクスPV

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■ラ・マシン

ラ・マシン(La Machine)は、機械を作って他の劇団などに提供したり、機械を作ると同時に動かすパフォーマンスをするフランスのカンパニー。ナント市に拠点を置く。

ラ・マシンは、フランソワ・ドゥラロジエール(Francois Delaroziere、1963-)が、1999年に、劇団ロワイヤル・ド・リュクスや他のカンパニーで、ショーのマシンを作っていた技術者や彫刻家、建築家、クリエーターと共に立ち上げたカンパニーである。それ以来、2006年までは、ロワイヤル・ド・リュクスのほとんどのプロジェクトに参加し、同時に他の組織やフェスティバルとの仕事も行っていた。

設立時は主にロワイヤル・ド・リュクスのための巨大人形を創作していたが、2008年の'Les Mecaniques Savantes (La Princess)' からは、独自で人形を動かすパフォーマンスを行なっている。

Wikipedia「ラ・マシン」

■ロワイヤル・ド・リュクス

ロワイヤル・ド・リュクス(Royal de Luxe、1979年-)は、ジャン=リュック・クールクー(Jean-Luc Courcoult)が南仏・エクサンプロヴァンスに設立したパフォーマンス集団(大道芸劇団)。創立以来、フランス国内はもちろん、世界各地(フランス、ベルギー、イギリス、アイスランド、チリ、オーストラリア等)で実施している。

マネキンを使ったショー等も行っているが、主には、ひとつのストーリーに沿って、動物や巨人などの巨大な人形が、まるで生きているかのように町中を練り歩くショーをしている。ストーリーは事前に公表されず、ひとつのストーリーを数日間にわたってする。2007年まで巨大な人形を製作していたのは、フランソワ・ドゥラロジエール(ラ・マシン芸術監督)ほか。

Wikipedia「ロワイヤル・ド・リュクス」

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20091022(Thu)

[]怖い絵3 / 中野 京子 怖い絵3 / 中野 京子を含むブックマーク 怖い絵3 / 中野 京子のブックマークコメント

怖い絵3

怖い絵3

なにげない1枚の絵画から西洋史の暗部を読み取ってゆく中野京子の『怖い絵』、3巻目にして完結である(1巻目の紹介はここ、2巻目はここで)。いやあしかしこのシリーズは本当に面白かった。例えば中世〜近世の絵画は画家が有力者や教会など体制側のパトロンとして描いていたものが殆どだったのだろうが、そうして描かかれた美麗壮麗な筈の絵画が、無意識的にそれら権力者や宗教の抱える歪さや暗部をも内包してしまっているということを暴き出しているという点がまず面白かった。またそういった背景で描かれたものではない近代の絵画にしても、現在では知ることの出来ない習俗や忌避され公にされない社会背景などを孕んでいることを看破してみせる点でも興味深かった。

また、歴史や文芸に疎いオレのような人間でも分かりやすく丁寧に最初から説明されていることも好感が持てた。今回はボッティチェリ『ヴィーナスの誕生』やルーベンス『メデューサの首』、 伝ブリューゲル『イカロスの墜落』、ドラクロワ『怒れるメディア』やベックリン『ケンタウロスの闘い』など、神話を材にした作品も多く語られているが、こういった伝説に造詣が深い人ならば言わずもがなであろう内容を一から説明してくれているので、オレのような不勉強な輩にも実に分かりやすくその内容が伝わった。

今回も様々な『怖い絵』がお披露目されている。寂しげな微笑を浮かべたあどけない少女の肖像、伝レーニ『ベアトリーチェ・チェンチ』は、その少女がおぞましい事情により不当な死罪を言い渡され、牢獄の中で処刑を待つ日々の中その肖像が描かれたことを伝える。

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レッドグレイヴ『かわいそうな先生』は、喪服を着た美しい令嬢の表情に隠された19世紀ヴィクトリア朝時代の大英帝国の、女性差別が起こす悲哀を記している。

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レオナルド・ダ・ヴィンチ『聖アンナと聖母子』はその絵画構図の中から天才ダ・ヴィンチが幼少時に叔父から受けたとされる性的陵辱を透かし見せる。

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アミゴーニ『ファリネッリと友人たち』は貴族的な人々が集い微笑むありふれた絵の中に去勢歌手であるカストラートの残酷な運命とその黄昏を見出す。

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今回一番"怖い絵"だったのはホガース『ジン横丁』だろうか。粗雑なジンに酔い痴れ廃人となった人々が荒廃した町の中で餓鬼のように烏合するさまを描いたこの絵は、まさに地獄絵図としかいいようのない絵であり慄然とさせられた。

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20091021(Wed)

[]PS3買ったもんだから調子に乗ってソフトも買い過ぎエライことになってしまった (その2) PS3買ったもんだから調子に乗ってソフトも買い過ぎエライことになってしまった (その2)を含むブックマーク PS3買ったもんだから調子に乗ってソフトも買い過ぎエライことになってしまった (その2)のブックマークコメント

■アンチャーテッド エル・ドラドの秘宝 

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『アンチャーテッド エル・ドラドの秘宝』。全くノーチェックでした。でもPS3ソフトのお薦め一覧を見ると物凄い上位なんですよね。レビューも絶賛なんですよ。まあいくらお薦めでもオレはガンダムものとコーエーと恋愛ゲームはやりませんが、これはちょっと興味が湧き、値段も安かったんで手に入れてみました。ジャンルはアクション・ゲーム、秘境に隠された財宝を追いかけるといった雰囲気は『トゥームレイダー』といったところですが、男性が主人公でワルモノとドンパチやる物語展開は映画『インディ・ジョーンズ』に近いかもしれません。そしてやってみると実際これがよく出来ている。設計が親切で難易度が絶妙、セーブポイントも適切、殆どストレスの溜まらない、痒いところに手が届くような素晴らしい完成度なんですね。だから「次はどうなるんだろう」と思ってずっとやってしまう。アクション・ゲームって実はオレ苦手で、この間Xbox360で出た『プリンス・オブ・ペルシャ』も挫折したぐらいなんですが、これならクリア出来そう(…といつも思うんだけどね)。

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■アンチャーテッド 黄金刀と消えた船団

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そして『アンチャーテッド』が終わってもいないのについこの間出た続篇を買っちゃったオレだ!今回もどのメディアを見ても満点に近い絶賛振りで、「これは買わねばならん」とやる暇も無いのに購入!いったいいつできるんだこれ!?取り合えず「1」を終わらせねばな!絶対やるんだからね!えーっと、絶対…!?

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アンチャーテッド 黄金刀と消えた船団 - PS3

アンチャーテッド 黄金刀と消えた船団 - PS3

■WET

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二挺拳銃に刀を背負った女殺し屋ルビイが華麗なアクションを展開しながらワラワラと現れる敵をズドンズドンバッサバッサとぶっ殺してゆくと言うアクションゲームである。アートワークや物語の雰囲気が非常にタランティーノ映画を意識しており、ロードの最中に『グラインドハウス』を髣髴させる変なCMが入っていたりするところも細かい。ただ意識しすぎてゲーム画面全体にフィルム汚れ風の雨を降らせたりとか粒子を荒くしたりとか、芸が細かいと言えば細かいがアクションゲームなんだから画面が見にくいのはちょっと不味いんじゃないのか?あと初っ端から処理落ちやバグが酷いものいただけないぞ。難易度もオレがヌルゲーマーだからなんとも言えないがシーンによって妙にバラツキがあるような気がする。トレイラーが格好いいのと『Fallout2』のベセスダ製作だからちょっと期待したが少々作りが雑かもしれん。

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WET - PS3

WET - PS3

戦場のヴァルキュリア

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…スマン、これはオレ的にはなかったわ…。

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戦場のヴァルキュリア PLAYSTATION 3 the Best

戦場のヴァルキュリア PLAYSTATION 3 the Best

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20091020(Tue)

[]PS3買ったもんだから調子に乗ってソフトも買い過ぎエライことになってしまった (その1) PS3買ったもんだから調子に乗ってソフトも買い過ぎエライことになってしまった (その1)を含むブックマーク PS3買ったもんだから調子に乗ってソフトも買い過ぎエライことになってしまった (その1)のブックマークコメント

MGS4クリア。

MGS4やっとこさ終了。クリア時間24時間てとこだった。評判通りシリーズ最高傑作であり最高のゲームと断言してもいいと思うけど、案の定エピローグのバカ長さとクサい人間ドラマと生硬なセリフまわしは相変わらず。これはもう小島秀夫の芸風だと思って諦めるしかないのかな。小島は優れたゲームデザイナーだけど作家・映画監督として見たら素人丸出しなんだよなあ。とりあえずゲッコーの太腿と「ぶもぉおぉ〜!」という泣き声が可愛かった!あの腿は焼いたら食えんのか?

(↓ゲッコー)

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さてMGS4も終わったことだし他のPS3ゲームもプレイだ!とここで大いに調子に乗ってしまい、MGS4購入時に同時に買ったソフトもまだやってないというのに大量のPS3ソフトを購入…。ぐはっ!こんな大量のゲームいつ片付けるんだよッ!端っこからバンバンやってかないとおわんねーじゃねーかよッ!というわけで現在危険なゲーム厨状態に突入中のオレであります…。というわけで今回はそんなゲームをあれこれ紹介。そしてなんと2回連続かよオイ。

■レジスタンス2

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FPSです。まあオレにとってゲームといえばFPSですよ。突撃銃をバリバリぶっ放しながらグロい敵どもを血塗れの肉塊に変えているときが人生における一番の至福のときですねえ。やっぱ殺戮ってサイコーだよね!で、この『レジスタンス2』なんですが、なんか宇宙からキモい連中がやってきて地球を危機に陥れる訳なんですよ。このキモい連中を主人公らレジスタンスが突撃銃バリバリぶっ放しながらブチ殺しまくる、というゲームなんですね。素敵ですね。「2」というぐらいですから「1」もあったんでしょうが、きっと前回で敵を殺し足りなかったんでしょうね。それで「もっと敵を!もっと殺戮を!」ということで今作が作られたんだと思います。所々大味な部分もありますが、FPSゲームとしては楽しめるし及第点でしょうね。

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RESISTANCE 2(レジスタンス 2) - PS3

RESISTANCE 2(レジスタンス 2) - PS3

■KILLZONE2

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これもFPSかよ。また「2」かよ。この『KILLZONE2』は未来の架空の惑星に存在する独裁国家ヘルガストを打倒せんと、特殊部隊の一員となり突撃銃をバリバリぶっ放し、血とハラワタにまみれた死体の山を築き上げるという心温まるゲームな訳なんですな。『レジスタンス2』と違うのはこっちのほうが敵が人間に近くあまり突飛な姿をしていないというところ、それと銃撃戦の激しさが段違いに凄いというところでしょうか。カバーアクションのシステムもこちらのほうが練りこまれているように感じました。でも『レジスタンス2』の怪しいSF風味も全然悪くないからね?それと『レジスタンス2』にしろこのゲームにしろ全体的にくすんだ暗いカラーが基調になっているのが戦争の殺伐さをかもし出していていいですねえ。こちらも良作です。ちなみに昨晩は『レジスタンス2』と『KILLZONE2』をそれぞれ2ステージづつクリア、しかし睡眠時間は2時間半…。ああハマリまくり…。

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KILLZONE 2(キルゾーン2) - PS3

KILLZONE 2(キルゾーン2) - PS3

デモンズソウル

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ジャンルとしてはスラッシュ&ハック系のゴシックファンタジー・アクションといったところでしょうか。これもかなり評価の高いソフトで、「ハマるハマるハマり過ぎて死ぬ」という絶賛というか断末魔に近い声をあちこちで聞くんですが、ちょっとやってみたけどいやーこれ確かにヤヴァイわ。マゾっぽい難易度だが何度もチャレンジしたくなる中毒性も強いんですな。じっくりやるためのデータ集めも必要な気がするので、やるんだったらこれ一本に絞って集中しないとできなさそうだなあ。時間掛かりそうだなあ。ホントに出来るのかなあ…。

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Demon's Souls(デモンズソウル) - PS3

Demon's Souls(デモンズソウル) - PS3

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20091019(Mon)

[]地獄へおいでやす!『ロボゲイシャ』は悪乗りしまくりのハチャメチャ・ムービーどすぇ! 地獄へおいでやす!『ロボゲイシャ』は悪乗りしまくりのハチャメチャ・ムービーどすぇ!を含むブックマーク 地獄へおいでやす!『ロボゲイシャ』は悪乗りしまくりのハチャメチャ・ムービーどすぇ!のブックマークコメント

ロボゲイシャ (監督:井口昇 2009年日本映画)

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ロボゲイシャ
ロボは少年の夢!ロボは日本の匠(たくみ)!
ロボゲイシャ
ゲイシャはオヤジの夢!ゲイシャは日本の雅(みやび)!
そのロボとゲイシャが華やかに合体した夢の中の夢の映画、それがロボゲイシャだッ!
みんなでロボろうロボゲイシャ
ゲイシャがムフフだロボゲイシャ
ロボゲイシャロボゲイシャロボゲイシャ

あの『片腕マシンガール』で世のボンクラ映画好きを狂喜乱舞させた監督・井口昇による新作ボンクラ映画『ロボゲイシャ』!ゲイシャ・アーミー!ニンジャ・ガールズ!天狗軍(テングン)!尻刀!ゲイシャ・ミサイル!ゲイシャ・トランスフォーマー!城ロボ!その他その他、その場の単なる思い付きをそのまま映像化したら右に出るもののいない井口昇の面目躍如なトホホな特撮満載です!妄想爆発、というか妄想ダダ漏れ、もう好き勝手やって楽しそうだなあ…という雰囲気が観ているもんにも伝わってきますな。

とか言いつつ実は「好き勝手やって」た訳ではなく、前作『片腕マシンガール』ではアメリカ資本ということで笑っちゃうほど過激なスプラッタ描写がてんこ盛りでしたが、今回は角川出資の日本映画なんで「ダメ!スプラッタ!」な状況で製作されたらしいんですな。だから観ていて「あー、ここはホントは鮮血ドバーッ!とかやりたかたんだろうなあ」「ここは首チョンパだろフツーッ!」と思ったシーンも無難に流しています。しかしこれはこれで功を奏していたと思います。制約あったら制約あったでそれなりのもんを作るのが製作者の心意気ってもんですよ!

じゃあどうしたかというとギャグでそれを補填したんですな。馬鹿馬鹿しい特撮もそうですが、キャストに松尾スズキ、志垣太郎、竹中直人を揃えて細かいボケを連発させておりました。逆に『片腕マシンガール』の時は「日本人のギャグセンスは白人にはわかんないから入れちゃダメ」というお達しが出ていたそうですから、これって構成的に"裏"『片腕マシンガール』ということになるんじゃないでしょうか。確かに小ネタが多くて「それはちょっとビミョー」なギャグもありましたが、そこはノリでカバー出来ていたと思います。

このノリ、というのは重要で、撮るもんのノリもありますが観るもんのノリも必要だったりするんですな。結局この映画というのは悪ふざけと悪ノリがテーマになっておりますから、バカ映画と割り切ってお祭りに参加するつもりで観ることも大事かもしれません。だから客観的な批評をするのはちょっとナニではありますが、僭越ながらちょっとだけ気になった点を申しますと、やっぱり相当低予算だったんだなーと分かってしまうセットや設定の寂しさが見受けられます。ここもうちょっと金掛けてればいい映像なのになあ…というシーンが多々あったんですが、この資金は全部「城ロボ」に持っていかれたんだろうなあ…と思うといたしかたありません。"ゲイシャ"とタイトルに銘打たれているのにもうちょっと可愛い女の子が揃えられなかったのか…とも思っちゃいました。ゲイシャなのに「うふん(はあと)」なエロ度が足りないんですよ。これだけはちょっと致命的な気がしました。

それとシナリオや台詞はもう少し練り上げたほうがよかったかも…とやはり僭越ながら思う次第であります。物語のメインは姉妹の愛憎ドラマということになるのですが、割とどうでもいい紋切り型のドラマ展開になってしまい興味が沸かないんですな。ここは前作『片腕マシンガール』のように"復讐のドラマ"ということにしたほうがシンプルで分かりやすかったのではないでしょうか。あとやたら説明的な台詞も気になりました。映像の状況を見れば分かるのに、それをわざわざ台詞で補完していることが多くて、これは必要なかったと思うんですな。とまああれこれ余計なことを言ってしまいましたが、絵的なインパクトの面白さ・バカさと言った点で、こういう映画をこれからも作られ続けるよう井口監督にエールを送りたいと思います。

シアターN渋谷に「城ロボ」出現だッ!?

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■『ロボゲイシャ』予告編

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agatha03agatha03 2009/10/19 21:40 うわあ! いいなあ!
ロボたんご覧になったんですね♪ 
岡山は「ロボ」も「エスター」もやらないんですよ・・・まったくこれだから地方は・・(`ω´*)
観れる日がくるのを気長に待つです!

globalheadglobalhead 2009/10/19 23:58 観てきましたよロボたん!「片腕」よりはハッチャケ度がイマイチで、想像を超えるところの無い映画ではありましたが、しみじみと「アホだなあ…」と思わせてくれました。
井口さんにはこの按配でバカ映画撮ってもらわなあきまへん。DVD出たらとりあえず観といてください!ちなみにエスターのほうはDVDまで待とうと思います…。

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20091016(Fri)

[]ちょっぴりスカ・ブーム ちょっぴりスカ・ブームを含むブックマーク ちょっぴりスカ・ブームのブックマークコメント

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オレが高校生だった80年代頃っていうのは、丁度ポスト・パンク世代のブリティッシュ・ニューウェーブが華やかなりし頃で、オレもこれらの音楽をよく聴いていました。その中でも最高に流行ったのがブリティッシュ・スカ、通称「2トーン・スカ」のスペシャルズ。白黒の市松模様をトレード・マークとして、白人・黒人混成の文字通りツートーンなスカ・バンドでした。

スカはレゲエの前身ともなるリズムですが、イギリスへのジャマイカ移民がこれを持ち込み、パンク・ミュージックと合体することで、よりアグレッシブなビートとして結実したもの、これが2トーン・スカということが出来るでしょう。(当時のイギリスの社会情勢とスカとの関連性を考察したWebページ『スペシャルズ〜80年代イギリスの暑く長い夏が生んだポスト・パンク・ヒーロー』がその辺の経緯に非常に詳しいです。)

このスカの持つリズムは当時のオレの耳に物凄く新鮮に響き、オレの音楽好きの友人やそれまでロックをあまり聴かなかった友人までも巻き込んで、オレの周りではちょっとした2トーン・スカ・ブームになっていました。ではその頃に聴いていたスカ・バンドなどをちょっと紹介しておきます。

■ザ・スペシャルズ

と言う訳でスペシャルズ。スカのリズムの面白さもありましたが、全体的にスカスカ(シャレじゃないってば)でシンプルな音作りが風通しよくて気持ちよかった。パブやクラブの場末な匂い、町のその辺のニイチャンがやってそうな気安い感じ、モッズ風のタイトなスーツでキメたチープなオシャレさ、チンピラ臭いがマッチョじゃない、そういう要素もカッコよかった。あと、当時よく聴いていたニューウェーブ系ロックっていかにもアートスクール出の人たちが作ったみたいな、センシティブでエキセントリックなものが多かったけど、そういう音とは真逆な分かりやすさ、ストレートさも新鮮だったな。

スペシャルズ

スペシャルズ

Stereo - Typical: A's B's & Rarities

Stereo - Typical: A's B's & Rarities

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※今回も長いのでスペシャルズ以降のバンドについては《続きを読む》をポチられてください!

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ミヤーミヤー 2009/10/16 23:01 お久しぶりです!紅葉見に行ったり音楽聴いたりイケイケな秋じゃないですかー!
このスカのバンドどれも私好みです。何でですかね〜どれも耳になじみますね!
秋のお供にさせてもらいま〜す!

globalheadglobalhead 2009/10/17 19:15 久しぶりだ!昔聴いていたロック・ミュージックを今聴いてもあんまりピンとこなかったりするもんだが、ことスカに関しては今でも素直に面白く聴けたんで逆にびっくりしたな。余計な情緒性が無いからいいのかもしれない。考えてみるとこれ30年位前に聴いてたことになるんだよな。秋のお供にしといてくれ!

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20091015(Thu)

[]駒ケ岳に登ってきた (その3) 駒ケ岳に登ってきた (その3)を含むブックマーク 駒ケ岳に登ってきた (その3)のブックマークコメント

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■山を降りてそののち

時間は午前9時、《千畳敷カール》もあらかた見尽くして山を降りることに。この下りのロープウェイは時間が早い為にまだガラガラで、ここでも待ち時間無し。そして降りながら紅葉した周囲の山々、時々見える滝などをゆっくり鑑賞。

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ロープウェイ始発の《しらび平駅》に着くと駅は既にロープウェイ待ちの人でごった返していた。待ち時間の書かれたホワイトボードを見るとこの段階でもう3時間待ち…。早く来てよかったねえ、とつくづく相方さんと頷きあう。

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時間がまだ早いので《しらび平駅》から徒歩15分にあるという《日暮の滝》を見に行く。

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lazy-daisy5113lazy-daisy5113 2009/10/16 01:14 ふう、やっと最後まで読めました。(一)も(二)も容量の関係で携帯では最後まで拝見できず、かと言ってパソコンを開いている時間もなく、寸止めでアレェな状態でした。
天候に恵まれて良かったですね。それにしても空気が澄んでいると空の青さが痛いほどになるんですね。暫くこの色を忘れていました。写真でこれだけ眩しいのだから、その中に佇んだら五臓六腑も脳も浄化される感じでしょうね。水も然り。水!これが水だよね!私は海より断然山派なので、心から羨ましく思いました。日本もまだまだ捨てたもんじゃないですね。
シーズン中は混んでいるとは言え、やはりその場に立つ価値はありますね〜。
あちらのブログも最後まで読めないのでここでまとめて『本当に素敵な旅行でしたね☆本当に』

globalheadglobalhead 2009/10/16 09:20 だいたい1週間前に突然旅行を決め、2時間で予定を組むという、勢いと思いつきだけで生きている自分の人生が垣間見える旅でありましたね。そしてそれでなんとかなってしまうというのが怖い。旅行中のスケジュールはいつ変更やキャンセルになってもまたその時組み直せばいいや、アクシデントも旅の醍醐味だぜ、ぐらいのアバウトさで行きました。オレ最強かも(自画自賛)。
空気も水も綺麗でした。空の青さは星が透けて見えるかと思いました。渓流の水はすくって飲んでみましたが本当に美味しかった。でもここ住むかというとやはり穢れた東京の方が自分には性に合ってると思ってしまうというアンビバレンツ。
ただこういうのって満喫するというよりは予定を消化し下調べした情報通りだったかを確認することで満足を得てしまうんですよね。旅行って計画の段階で殆ど済んでいるというのはこういうことなんでしょう。だから驚きというのは実はそんなに無いんですよ。
だから今回一番びっくりしたのは星が綺麗だったことです。これは想定外でしたから。なんでこんなに見えるんだろうと思ったぐらいです。オレ、実家にいた頃に見た、水平線から立ち上る天の川の美しさが今でも忘れられなくて、もう一度見てみたいとずっと思ってたんですよ。今回は視力の関係か確認できなかったんですけどね。
とりあえず結構面白かったので相方さんとはまたどこかいこう!と話しています。ただ散在してしまったのでお金貯めるのが先決ですが!

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20091014(Wed)

[]駒ケ岳に登ってきた (その2) 駒ケ岳に登ってきた (その2)を含むブックマーク 駒ケ岳に登ってきた (その2)のブックマークコメント

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■いよいよ駒ケ岳千畳敷

なんでも駒ケ岳千畳敷まで登る《駒ケ岳ロープウェイ》は紅葉の季節などは相当混むらしく、時間によっては4時間5時間待ちもあり得るというのだ。当然降りる時もそのぐらい待つことになってしまう。それでは大変だ、ということでロープウェイの始発に間に合うよう朝一番で出ちゃうことにしたのである。それにはまず宿泊地のある駒ヶ根から《駒ケ岳ロープウェイ》の出る《しらび平駅》まで定期バスに乗らねばならない。これの臨時便始発が午前5時5分。《しらび平駅》までの山道は自然保護の名目で専用バス以外の一般車は進入禁止になっているので、始発のバスに間に合えば間違いなく待ち時間無くロープウェイに乗れるはず。

という訳で4時半起床、ペンションを5時前に出発。空はまだ真っ暗だったが、昨日の夜も思ったけれど星がやたら沢山見える。勿論空気が綺麗で街の明かりが無いからなんだろうけれども、こんなに沢山の星を見たのは数十年振りぐらいかもしれない。

そしてバス停に一番乗り。観光案内のHPで見るとロープウェイ行き専用バスは駒ヶ根駅と駒ヶ根バスセンターからしか出ていないような風に書いているけれど、実は宿泊先前の駒ケ池停留所からも出ているのだ。朝一とはいえ駒ヶ根バスセンターは既に結構並んでいるから、そこより手前の駒ケ池停留所で乗るとその並びさえすっ飛ばせる。これはペンション主人のおばちゃんから聞いた情報だったのだけれど確かにドンピシャ、5時5分に現れた始発のバスはガラガラでオレ等が一番乗り、さらに出口の先頭に席を取り到着したら真っ先に降りられるように準備する。

さてここからロープウェイの出る《しらび平駅》まで約35分。車一台分の道幅しかない山道をグネグネとヘアピンカーブの連続で登ってゆく。ここで不思議だったのが一般車両通行禁止の筈なのにタクシーがたまに通るんだよな。帰りの道でも結構タクシーを見た。認可がどうなっているのかは知らないけど、これも観光案内には載ってないことなので参考までに。すれ違う時には道のあちこちに作ってある車寄せの場所に車を止めてどちらかが通り過ぎるのを待つ。山肌に作られた山道は片側が切り立っているからかなりスリリングなバス登頂だ。

5時半頃《しらび平駅》に到着、勿論待ち時間無しにロープウェイに乗車、ここからロープウェイで《千畳敷駅》へ。このロープウェイは定員61人、標高1,661.5mのしらび平から標高2,611.5mの千畳敷までの高低差950.0m、斜頚長2334.47mを運転所要時間7分30秒、秒速7mで一気登っていく、あれこれと日本一なロープウェイだということだ*1

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azecchiazecchi 2009/10/14 19:06 空が青いー! さぞ気持ちよかったことでしょう。

ところでこのアウトドアエントリー、タグつけてシリーズ化するのも間近ですね。
次は(無謀にも)いったいどこに行くのか?! 期待しています。

globalheadglobalhead 2009/10/14 20:56 自分でも写真見てつくづく思いましたが空青すぎです。山の形切り抜いて青色紙に貼ったみたいにムラのない青一色ですね。
この日は本当に雲ひとつない晴天でなんだか怖いぐらい突き抜けている空でした。
しかしアウトドアエントリー…なんだか妙なところばかり行きそうで怖いです。ってかそんなにアウトドア好きじゃないんだってば!

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20091013(Tue)

[]駒ケ岳に登ってきた (その1) 駒ケ岳に登ってきた (その1)を含むブックマーク 駒ケ岳に登ってきた (その1)のブックマークコメント

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■ことのはじまり

この土日に長野県は中央アルプス駒ヶ岳、標高2600mの位置にある《千畳敷カール》に登ってきた。

そもそもは1週間前。「今度3連休あるけど、紅葉でも観に行く?」と相方さんと話していたのだ。そして旅行雑誌などをパラパラめくっていたら目に付いたのが長野県駒ヶ根、《中央アルプス駒ケ岳ロープウェイ》。「日本でも最初の山岳ロープウェイ。終着駅の標高2611.5mにある千畳敷駅は、ロープウェイで最も高い位置にある駅」とかなんとか書いてあるではないか。なんでも日本で一番早く紅葉が観られる場所のひとつらしい。「おお!これは凄い!これに乗りたい!ここ行こうここ行こう!」駒ケ岳の位置も知らずに簡単にその気になったオレは相方さんに同意を求める。「うーん…いいんだけど一週間まえでしょ?宿とか交通機関とかもう予約でいっぱいじゃない?」「なんとかなる!だから探してみて」「…」肝心なことはすっかり他人任せのオレである。

それでも相方さんにあれこれ検索してもらい、ああだこうだ言いながらやっと空いている宿と駒ヶ根までの高速バスを見つけネットで速攻予約、どれも最後の1室、最後の空き席みたいなもんだったから幸運だった。「やった!これで来週は紅葉が観られるね!」とはしゃぐ計画性皆無のオレ。まあ取り合えずよかったよかった、ということで駒ヶ根の近所で他に観光するところあるかねえ、などとルンルン気分でネットを眺めていたオレと相方さんの目に、恐るべき事実が書かれている観光案内が目に飛び込んだ。なんと10月の駒ケ岳は平均気温6度、最低気温は−3度まで下がると言うではないか。「こ、これ、普通に東京の冬だよね…」「…着てくもんどうすんの?」「オレアウトドアっぽい服持ってないし」「私も冬物まだ仕舞ったままだし…」そしてそれから大慌てで押入れかき回したりユニクロで安い防寒着手に入れたりしていたオレと相方さんであった。

■という訳で1日目

出発は新宿発高速バス10時の便。所要時間3時間半のところ渋滞で遅れ駒ヶ根インターチェンジに2時頃に到着。《女体入口》なる「いやそれってあからさま過ぎんだろ!」という名前のバス停を通り過ぎ、たわわに実る稲穂に「秋だねー」などと相方さんと呟きながらこの日の最初の目的地《光前寺》を目指す。

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20091009(Fri)

[]焼〜け落ち〜た館の中に〜立つ影はぁ〜ミラーズ!ミラーズ! 焼〜け落ち〜た館の中に〜立つ影はぁ〜ミラーズ!ミラーズ!を含むブックマーク 焼〜け落ち〜た館の中に〜立つ影はぁ〜ミラーズ!ミラーズ!のブックマークコメント

■ミラーズ (監督:アレクサンドル・アジャ 2008年アメリカ映画)

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タイトルは特撮TVシリーズ『ミラーマン』の主題歌の節で読んでもらいたい。…ってか今時誰も『ミラーマン』なんて知らんか。知ってても手鏡痴漢事件の植草教授のことだと思っておる人も多いかと思うが実はそうではないのである。この映画『ミラーズ』は「鏡を覗いたら映ってる自分が勝手に動いているよ!」というホラー映画である。その鏡の中には悪霊がいるらしく、鏡の向こうの自分が自らを傷つけると鏡の前の自分は自由を奪われたまま自分自身を傷つけ、しまいには死に至るのだ。そして火事で焼け爛れ廃墟となったデパートの守衛を始めた主人公がその鏡の呪いに取り付かれ、家族にも命の危険が迫るというお話である。廃墟の守衛というのもよく分からん仕事だが、多分夜中に近所のガキが入り込んで「廃墟ですよ!ユーレーいますよ!」などと2chで実況中継したりしないように雇われたのだろう。

しかしなんだな、「鏡の向こうには得体の知れないものが潜んでいる」といったテーマってなーんか今更な感じしないかなあ。鏡の向こうの光景がよく見ると現実とはちょっと違っているとかいう恐怖の盛り上げ方って、小ネタとして今までいろんなホラー映画で散々やられたことなんじゃないのかなあ。だから幾らこの映画で「鏡の向こうの鏡像が現実とは違ってますよ!?どうです怖いでしょ怖いでしょ!?」とかやられても白けるんだがなあ。元になったという韓国映画『Mirror 鏡の中』は観てないんだが、東洋系ホラーの持つ湿った恐怖感をリメイクの段階でうまく脚本に写し切ることが出来ずこんな凡庸な物語になっちゃったのかもしれんな。監督は『ハイテンション』『ヒルズ・ハブ・アイズ』のアレクサンドル・アジャだが、なーんか居心地悪そうにリメイクしていたような気がする。

ところが物語後半、鏡の中に悪霊を解き放ってしまった少女の正体を突き止めた主人公が、今はすっかり老婆になったその彼女に「おいババア!おめーのせいで家族が命の危機なんだよ!責任取れコラ!」と詰め寄るあたりからお話は乱調してくる。「いやもう随分昔の話だし私如きなんも出来ないですよ?」と拒むバーサンに拳銃突きつけ「るせー!廃墟来い廃墟!」と拉致ってくる主人公!老人なんかいたわってたまるものか!愛する家族の為なら棺おけに片足突っ込んだ赤の他人のババアの命なぞうまか棒より安い!10本買ったって100円+消費税だ!んなもんなんぼでも買ったる!とばかりに廃デパートの地下で繋がっている廃病院の鏡張りの部屋に婆さんを連れ込む主人公だ!そもそもこの鏡張り部屋でバーサンが少女の頃精神治療を受け、その時少女の中にいた悪霊が鏡の中に入ってしまったということなんだな!

「こんな鏡張りの部屋で私を椅子に縛り付けていったいどんなプレイを!?」とワクテカじゃなくて恐れ戦くバーサンに「グヘヘ、お前の中にもう一回悪霊を呼び戻せば全ては一件落着なんだよ!」と黒い笑みを浮かべてバーサンをねめつける主人公!「いやーんそんな変なもの入れないで!ワタシ壊れちゃう!」とバーサンが言ったかどうかは定かではないが、言ったとしても相手はバーサンだしあんまり嬉しくないことは確かだ!そしてお待ちかね、悪霊さん登場!主人公の目論み通りバーサンに憑依する!すると大変、なんとバーサン大爆発!?「やた!これで一件落着!」と小躍りする血も涙も老人をいたわる気持ちもない主人公の前に恐るべきものが姿を現す!ぬぁんとそれは、悪霊と合体することにより超人的な力を得た「スーパーヴァーさん(©アガサさん)」であった!?

そして超人ハルク状態になったスーパーヴァーさんと主人公との骨きしみ肉うなる力と力のぶつかり合いがこの後展開される!繰り出される強烈パンチ!風を切る殺人キック!投げ飛ばされ紙屑のように宙を舞う主人公!血反吐を吐き怒号を上げながら襲い掛かるスーパーヴァーさん!強力な戦いにより既にして壁は壊れ天上は崩れバラバラと落ちる瓦礫の中で戦いはまだ終わらない!さあ、地球最強の戦士はどっちだッ!?…って、そんなお話だったっけ?

agatha03agatha03 2009/10/09 17:21 ご機嫌いかがでしゅか!
私も観てから随分経つので記憶が曖昧ですが、たしかそんな映画だったような気がww。
ハリウッド進出一発目がこれだったので、ちょっと不安も過ぎりますが「リメイク版・殺人魚フライングキラー」に期待したいと思います!

すいかすいか 2009/10/10 00:18 私も観たのですが、悪霊がおばーちゃまに憑依してからはスゴかったです。
前半の暗さは何だったのかというような、思い切りのいい痛快アクション映画に方向転換したかと思うと
最後はとってつけたようにホラーに戻っちゃって。
かなりの予算をかけたでしょうアクションシーンのおかげでワケの分からん仕上がりになって・・・笑えます。

globalheadglobalhead 2009/10/10 01:01 >アガサさん
ナマステー!
アガサさんのレビューから「スーパーヴァーさん」を拝借させて頂きました。ありがとうございます。
オレの場合観てからたいして経っていないのに記憶が曖昧です。
最後のほうはスーパーヴァーさんが両手から火の玉のような"気"を放ち一方主人公は戦闘形態に変身して目からビームを出していたような気がしますがこの記憶は正しいでしょうか。
「リメイク版・殺人魚フライングキラー」はオレも楽しみにしています。

globalheadglobalhead 2009/10/10 01:19 >すいかさん
おおすいかさんも観られてましたか。
ホント憑依してからが大変でしたね。監督はなにかお婆さんに恨みでもあったのでしょうか。なにもあんなにボコボコにすることもないでしょうに。
だいたい憑依させてぶっ殺すなんて主人公鬼畜ですよね。やってることが悪霊とどっこいどっこいです。

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20091008(Thu)

[]炭鉱労働者がツルハシ持って襲い掛かる!〜映画『ブラッディ・バレンタイン』 炭鉱労働者がツルハシ持って襲い掛かる!〜映画『ブラッディ・バレンタイン』を含むブックマーク 炭鉱労働者がツルハシ持って襲い掛かる!〜映画『ブラッディ・バレンタイン』のブックマークコメント

■ブラッディ・バレンタイン (監督:パトリック・ルシエ 2009年アメリカ映画)

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○炭坑節(ブラッディ・バレンタイン篇)
ハラワ〜タ〜出た出〜た 血飛沫〜出た〜 ヨイヨイ
ハーモニー炭坑の 中に〜出た〜
あんまり死臭が〜 キツイ〜ので〜
さ〜ぞや〜お月さん 吐きたかろ〜 サノヨイヨイ

バレンタインの日に炭鉱の町で惨劇が起こる!というホラー映画『ブラッディ・バレンタイン』である。炭鉱で惨劇、とか言っても坑道に巣くう巨大ヤゴ・メガヌロンが人々を襲いさらにそれを餌にする空の大怪獣ラドンが町を蹂躙する、という話ではないのである。この映画はツルハシを持ったDOKATAの人が「うああああああああ」とか喚きながら暴れ回るという映画なのである。DOKATAの人が暴れ回るからといってシャブやって電波が飛んできてるんだろ?とか思っちゃいけないのである。即ちこれはブルジョワジーに搾取されたプロレタリアートの叛乱を描いた映画なのだ、ということなのである。鎌と金槌ならぬツルハシによる革命、マルクス・レーニン主義者の皆さんなら涙を流して喜びそうなプロパガンダに満ちた社会派リアリズム映画、それがこの『ブラッディ・バレンタイン』なのだ。やっぱ肉体労働者を怒らせちゃあかんよ!立て万国の労働者!…というのは勿論冗談である。

まあしかしバレンタインを血に染める!というのならショボイ田舎の炭鉱町じゃなくて、溢れるリビドーで脳ミソそれ自体が怒張する海綿体状態になっちゃた若者たちが闊歩する都会が舞台の方がお話になりそうな気もするけどな。チョコレートボックスの中にデッドリー・スポーンみたいのこんなヤツが潜んでいて、開けると犠牲者にガジガジ噛み付くのよ!こうしてバレンタインチョコレート食おうとするヤツはみんな血塗れ死体に!という『ブラッディ・バレンタイン』だったら面白かったかもな。この映画だとツルハシでえぐった心臓をチョコレートボックスに入れて大事なアノ人にプレゼント(はあと)したりしているけど、あんまりバレンタインデーの必然性を感じないんだよなあ。

でまあ、映画の方は誰が真犯人なのか!?とかいうミステリ仕立てで展開するんだけど、最初っからこっちは不死身のバケモノが下手人なんだろ?と思ってるもんだから逆に普通の人間が真犯人だったりすると白けるんだよなあ。それに主要人物である警官とその女房とその元カレの三角関係が描かれたりするんだが、その元カレというのが炭鉱会社の御曹司で、町を捨てて都会に出てたんだけどまた町に戻ってきてるとかいう設定なのね。だいたいそれなりにイケメンで御曹司なら都会でそこそこモテたろうに、なんでまたド田舎戻って他人の女房のケツ追い掛け回すのかわかんないんだよな。

で、ケツ追い掛け回すなら追い掛け回すで、御曹司らしく金にモノ言わしてオラオラと迫るとか黒い手段もあるだろうに、いい齢こいて真心一路なのよ。その割には簡単に炭鉱閉鎖言い渡していたけどな!あとどうもいまひとつ乗れないなあと思って考えてみたらヒロインが可愛くないんだよなあ。だって最初「ああこいつは真っ先にブチ殺される役だから不細工なんだろな」とか思ってたらそのまま主要人物になっちゃうじゃないですか。ホラー映画でヒロインが可愛くないのはちょっと致命的だよなあ。

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20091007(Wed)

[]アン・ハサウェイたん(ハァハァ)の『パッセンジャーズ』はUFO映画であるはずもなかった! アン・ハサウェイたん(ハァハァ)の『パッセンジャーズ』はUFO映画であるはずもなかった!を含むブックマーク アン・ハサウェイたん(ハァハァ)の『パッセンジャーズ』はUFO映画であるはずもなかった!のブックマークコメント

■パッセンジャーズ (監督:ロドリゴ・ガルシア 2008年アメリカ映画)

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プラダを着た悪魔』『ゲット スマート』のカワイ子ちゃん女優、オレの嫁ことアン・ハサウェイたん(ハァハァ)主演のサスペンス映画である。今回のオレの嫁アン・ハサウェイたん(ハァハァ)の役どころは旅客機事故で奇跡的に生き延びた5人の乗客のセラピスト役なのである。セラピーを続けていくうち生存者達が失踪したり航空会社は不審な動きをしたり怪しい影が蠢いたり…といったスリラーなのである。

まあしかし、基本的にオレの嫁アン・ハサウェイたん(ハァハァ)のアイドル映画以上の物語でもなく、スリルもサスペンスもあんまり盛り上がらず、オレの例のナニが盛り上がるだけ(いやんお下品)、といったショボショボの内容である事は残念である。

だいたい航空機事故!謎の失踪!陰謀ぽい組織!怪しい影!とこれだけ並べられたら、ごく常識的な社会生活を営むオレのような知的な一般人なら「ぐへへへへぇ!こりゃもうUFOとエイリアンが絡んだオハナシ以外に考えられないよな!X-FILEだよな!おおおアブダクト!インプラント!キャトルミューティレーション!」などと物語展開を期待するのが普通ではないか。やはり一度男に生まれたからにはUFO話に死ぬほどのめり込みパソコンハードディスクの中身はUFOやエイリアンの写真だらけ、ブクマは全部UFO目撃関係、というのが人として正しい生き方であることに間違いないといえよう。

だからオレは映画を観ながら、いつ『未知との遭遇』クラスのUFOが赤青黄色の光を放ちながら空を飛び交い、目ん玉が麦球で光るリトルグリーンメンの着ぐるみがヨタヨタと暗闇を闊歩し、メンインブラックな政府特殊機関の人間が「これ以上事件に立ち入るな」などと剣呑な態度で脅しにかかり、それにもめげずオレの嫁アン・ハサウェイたん(ハァハァ)が「真実はここにある!」とか叫びながら腹にダイナマイト巻いてUFO基地に突撃してゆくのかと待ちかねていたのである。しかし待てど暮らせどUFOのユの字もエイリアンのオケツもオレの嫁アン・ハサウェイたん(ハァハァ)の人間爆弾も飛び散る真っ赤なハラワタも出てこないではないか。これが映画といえるだろうか。いったいこの映画の監督はUFOマニアをなんだと思ってるのか。

あまりの困惑と激高でDVDに一度ポーズをかけたオレは冷蔵庫から近所の安売りドラッグストアで買ったライオンの「冷えピタ」を取り出し額に貼り付けると少し気を静めることにしたのである。そして冷静に考えると航空機事故!謎の失踪!陰謀ぽい組織!怪しい影!が描かれたからと言って必ずしもUFO映画だというわけではない、という厳しい現実に目覚めたのである。ああ、オレのUFO、オレのエイリアン、オレのアブダクト…。一抹の寂しさを胸に去来させながら、もう一度DVDをスタートさせたオレであった。

するとああなんということか、TV画面にはオレの嫁アン・ハサウェイたん(ハァハァ)がどっかの生き残りの男とパフパフしてたりする映像が展開しているではないか。なんだよ。なんなんだよこの映画。オレと夢を囁きあったあの夜は、あなたしかいないと泣いてみせたあの涙は、みんなみんな嘘だったのかよ。まあみんなその場の妄想なので嘘に決まってるのだが。オレの妄想も危険な領域に突入しまくってるよな。全くヒヤヒヤもんだぜ(ニヤリ)。ただまあ、なんかそういう風に流れていった物語は、最後までグズグズのままで、なーんだか女性映画っぽいスピリチュアルに終わっていくんである。うーんそれにしてもあのラストはどう考えたって「ジェイ○○○・ラ○ー」か「シッ○○・セ○○」…。まあアイドル映画だからしゃーねーか…。

パッセンジャーズ 特別版 [DVD]

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agatha03agatha03 2009/10/07 12:36 こんちはっス!
フモさんのパソコンは、「お」と入力すると「オレの嫁アン・ハサウェイたん(ハァハァ)」と変換されるよう、単語登録がされているに違いない!
オチが「○○○コブス・○ダー」なのですか。
あの映画自体はキライじゃないのですが・・・ アイドル映画とか・・むう・・
WOWOWでやってくれないかなぁ!(`・ω・´)

paseyopaseyo 2009/10/07 12:54 そんで「j」で「ジェシカ・アルバたん(ハァハァ)」と変換されるんですね、わか(ry 
嘘じゃないもん、見たもん! と嘘をつくときは大胆に!

globalheadglobalhead 2009/10/07 14:39 >アガサさん
ジャンボー!
オレのパソコンは「お」と入力すると「オレの嫁アン・ハサウェイたん(ハァハァ)」と変換する他に「いがい」を「似外」、「しまね」を「鳥根」、「びみょう」を「徴妙」と変換するよう単語登録されています。こうしてとても個性的な誤字脱字をするオレを演出しているわけですね。
それにしても「シッ○○・セ○○」ではなく「○○○コブス・○ダー」のほうに反応するアガサさんはさすが映画好きですね。

globalheadglobalhead 2009/10/07 14:40 >ぱせよさん
いや実は「j」と入力すると「ジョンジョロジョロリコジョンジョロリン」と変換するように登録してあるのだがこれまでこの言葉を使う機会が一度も無いのが悩みなんだよな。

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20091006(Tue)

[]「最終絶叫計画」シリーズ新作はハリウッド隠し芸大会だった!? 「最終絶叫計画」シリーズ新作はハリウッド隠し芸大会だった!?を含むブックマーク 「最終絶叫計画」シリーズ新作はハリウッド隠し芸大会だった!?のブックマークコメント

■ディザスター・ムービー!最‘難’絶叫計画 (監督:ジェイソン・フリードバーグ,アーロン・セルツァー 2008年アメリカ映画)

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劇場公開時は『ディザスター・ムービー!おバカは地球を救う』というタイトルだったのがDVDリリース時に『ディザスター・ムービー!最‘難’絶叫計画』と変わっているが、そんなものを気にする人間はこの世界に殆ど誰もいないであろうショボショボのバカ映画である。DVDタイトルからも分かるように「最終絶叫計画」シリーズから「鉄板英雄伝説」までずっとこのバカ映画シリーズを製作している監督・脚本コンビの手によるものだが、実はオレ、このシリーズを今まで1本も観たことがなかった。いくらバカ映画好きのオレだとはいえ、このシリーズのDVDパッケージから漂うショボそうな臭いからは例えレンタルであろうともこのDVDを部屋に持ち込んだが最後貧乏神が部屋に取り付きそうな雰囲気がしてイヤだなあと思わせるものがあったのである。

そんなシリーズ最新作を観ることになったとはもはや魔が差したと言わざるをえない。でまあ、結論から言うなら、こういう映画があってもいいんではないかと。結局これって元旦にTVでやってる「芸能人隠し芸大会」みたいなもので、たいした面白いもんではないけどあの芸能人が出てるこの芸能人が出てるとか思いながらボーッとみてしまう、それと同じふうにこれはあの映画のパロディ、あれはあの映画のパロディ、とか思いながらボーッと時間を潰すだけの映画なんだろな。「隠し芸大会」に芸を求めてる人間なんて誰もいやしないのと一緒なように、この映画にもストーリーがどうとかギャグがどうとか誰もホントは気になんかしてなんかいないんだよ。観てああ下らなかったと溜飲が下がればそれでいい映画なんだ。そんな映画があってもいいとまでは肯定はしないが、あってもなくてもどうでもいい、だからあったからといって気にもしない、深夜にTVでやってたらボーッと観てるかもしれないしね、とまあそういう映画なんだろうな。

[]『ザ・クリーナー』は特殊清掃のお話だった!? 『ザ・クリーナー』は特殊清掃のお話だった!?を含むブックマーク 『ザ・クリーナー』は特殊清掃のお話だった!?のブックマークコメント

■ザ・クリーナー 消された殺人 (監督:レニー・ハーリン 2007年アメリカ映画)

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事故や犯罪で部屋に残った血のりやらゲロゲロなものやらを清掃処理する仕事の男が主人公なんですけどね。死体処置の話はよくありますが死体搬送後処理の仕事というものに目をつけたのが面白いですね。それにしても実際、殺人事件とか自殺の現場とかを掃除する専門の業者なんてあるんだろうか、と思って調べたら日本でも「特殊清掃」と呼ばれる業種があるようなんですね。検索すれば「特殊清掃110番」なんて会社が出てくるし、特殊清掃に携わる人の体験を綴った「特殊清掃「戦う男たち」」なんていうブログがあったりするんですね。特にブログに書かれたあまりにリアルな特殊清掃の様子は鬼気迫るものがありますよ。グロ耐性がある方だったら一読の価値アリです。

でまあ、映画のほうなんですが、冒頭から殺人現場の特殊清掃の様子が淡々と語られてなかなか面白いんですよ。主人公のサミュエル・L・ジャクソンの語り口調や神経質そうに何度も手を洗ったり部屋のドアに何重もロック掛ける日常生活の描き方もいいんですね。でもこの描写が後の物語に反映されないのが難なんですけどね。物語は特殊清掃を頼まれた主人公が実は殺人現場の現場証拠隠滅の道具に使われたらしい、と気付く所からミステリーが始まるんですが、そもそも事件もみ消しの為に無関係な第3者を殺人現場に派遣しちゃう、という部分で有り得ない話なんですよね。無用な目撃者が増えるだけだし、そういった場合はその第3者を次に殺すべきじゃないですか。かといって物語では主人公は命を狙われるわけでもなく逆に事件を探り始めたりするんですよねー。人間模様の描き方は好きだったんですが、そんな意味ではサスペンスとしてはちょっとイマイチだったかな。

ザ・クリーナー 消された殺人 [DVD]

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20091005(Mon)

[]『アドレナリン:ハイ・ボルテージ』はバイオレンスとナンセンスが錯綜するお下劣壮絶おバカ映画だった!? 『アドレナリン:ハイ・ボルテージ』はバイオレンスとナンセンスが錯綜するお下劣壮絶おバカ映画だった!?を含むブックマーク 『アドレナリン:ハイ・ボルテージ』はバイオレンスとナンセンスが錯綜するお下劣壮絶おバカ映画だった!?のブックマークコメント

■アドレナリン:ハイ・ボルテージ (監督:ネヴェルダイン/テイラー 2009年アメリカ映画)

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前作『アドレナリン』のラスト、ヘリコプターから落下して死んだはずのアイツが何故だか蘇ったッ!?主人公シェブ・チェリオス(ジェイソン・ステイサム)はその強靭な肉体に目をつけられ、マフィアの首領のボディ・パーツにされる為延命措置を受けていたのだ!そして目を覚ましたチェリオスは自分の心臓が既に人工心臓に取り替えられえていたことを知る!「ザけんなタコ!オレの心臓返しやがれこのクソ!」マフィアの施設から逃走し自分の心臓を探す主人公チェリオス!しかーし!人工心臓は充電し続けなければ停止してしまう!「だったら身体に電気浴びりゃあいいじゃねえか!」そしてチェリオスはシガレット電源プラグ、ブースターケーブル、スタンガン、高圧電流、ありとあらゆる電気をその身に浴びながら心臓を奪ったマフィアを追い詰めていくのだがッ!?

『アドレナリン:ハイ・ボルテージ』、いやもう爽快なぐらいに最低バカ映画でありました!だいたいビルよりも高い所から落ちてなんで生きてるんだよッ!?普通全身グチャグチャ御煎餅状態の筈だろうがよッ!?で、皮膚から充電できる人工心臓ってなんなんだよッ!?充電できたって体焼けちまうだろうがよッ!?ってか最後はさすが焼けてたけどなッ!しかし「静電気もOK」ってなんでもアリ過ぎだよッ!?それでその辺の兄ちゃんとか婆さんに体こすり付けてるんじゃねーよッ!?挙句の果てに「摩擦といえばセックスだよな!」とか言って公衆の面前でセックスしてんじゃねーよ!まあ前作でも「アドレナリンと言えばセックスだよな!」なんてことで街の真ん中でセックスぶっこいてたけどな!それはいいとしても(全然よくないんだが)なんで途中で巨大化して変電所なぎ倒しながら戦っちゃってるんだよ!?もう訳わかんねーんだよッ!ホントもうこんなメチャクチャな映画観たことねーやッ!ぐわっはっはっはっ!!

という訳でオレの中の「最低バカ映画史」の殿堂に入ること間違いなしの大傑作、『アドレナリン:ハイ・ボルテージ』である。主人公チェリオスは会話なんかしない。とりあえず相手に飛びかかり蹴り上げぶん殴り言う事を聞かすのである。単なるケダモノ、狂犬、キチガイである。そして合間合間に電池が切れてヘニョヘニョになり、その度に電気に手を突っ込んで火花バチバチいわせながら復活するのだ。なんなんだよこれ。出てくる他の連中も五十歩百歩でイッちゃってるキャラばかり。パッパラパーの恋人イブ、インチキ臭い闇医師マイルズ、チック持ちの仲間ヴィーナス、訳のわかんない売春婦(しかもこいつも車にはねられて怪我一つしない)リア、カッコばかりつけてる敵役のエル・ウロン、そしてデビッド・キャラダイン演じるマフィアのスケベ首領プーン・ドンなど、はっきり言って誰ひとりまともじゃない。ちなみにこのクソバカタコ映画、デビッド・キャラダインの遺作でもある。う〜むいろんな意味で壮絶だよなあ…。

こんな連中が常にブチ切れ気味に追いかけ追いかけられ、わめき叫び怒号を上げ、ぶん殴りあいぶっ殺しあい、これらバイオレンスとナンセンスに満ち満ちたお話は、ラストのメチャクチャな格闘&銃撃戦へと怒涛のようになだれ込むのだ。ビデオ撮影のザラザラした安っぽい映像と下手なロックPVみたいなせわしない編集は、この映画の漫画みたいなおバカさをさらに盛り上げる。さらにその中に入れる必要も無かったような悪趣味なスプラッタシーンや、やりすぎズッコケすぎのお下品極まるネタも投入、全てが過剰で馬鹿馬鹿しい、文字通りハイスピード・ハイテンション、ハイリスク・ハイリターン(?)な壮烈なバカ映画として完成しているのだ。ああなんて下らない映画だ!そしてオレはこんな映画が大好きだ!

■アドレナリン:ハイ・ボルテージ 予告編

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20091002(Fri)

[]SFドラマ『ギャラクティカ』のもう一つの物語:『RAZOR/ペガサスの黙示録』 SFドラマ『ギャラクティカ』のもう一つの物語:『RAZOR/ペガサスの黙示録』を含むブックマーク SFドラマ『ギャラクティカ』のもう一つの物語:『RAZOR/ペガサスの黙示録』のブックマークコメント

■RAZOR/ペガサスの黙示録

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米SFTVシリーズ『バトルスター・ギャラクティカ』のスピンオフ作品である。シリーズの中でも傑作の誉れ高いシーズン2ラスト《ペガサス三部作》を題材に、本編では会話の中で語られるだけだった「空母ペガサスの悲劇」を描く。

物語は空母ペガサスの女提督ケイン暗殺後のギャラクティカ/ペガサス・クルーの回想として語られる。ギャラクティカとは別に人類の滅亡を目の当たりにした空母ペガサスはサイロンの追撃を逃れる為無作為空間転移を行い宇宙の迷い子となる。サイロンへの復讐を誓うケイン提督は過酷な任務を部下に課すが、絶望的な戦いの中次第に戦艦の資材は尽きてゆく。そんな時遭遇した生き残りの民間船に、ケインはあまりにも無慈悲な選択を強いる…。

ギャラクティカ本編を観ていて感じるのは、殆どの人類が死滅し、さらに敵の熾烈な追撃が止まないという危機的状況の中にあるにも係わらず、政府機関と軍部があくまでも民主主義を貫き通そうとするその潔癖な姿勢の描き方である。政府と軍部はしばしば衝突し離反することもあるが、それは権力を目的としたものではなくあくまで状況を打破する為の方法論が違うといったことに対する衝突であり、睨みあったとしても物語が終わる頃にはきれいに和解が生まれていたりする。

即ち『ギャラクティカ』というSFドラマは戦争万歳撃ち合いサイコーの単純なSF冒険活劇では決して無いということなのだ。逆に言えばそういった分かりやすいエンターテインメント性を捨ててまで民主主義のあり方というものを描くことに拘り、その結果SFドラマとしてのカタルシスが希薄になってしまっている場面も多々あり、そういった奇妙に理想主義的なスタンスが物語への興味を殺いでいるのではないかという不満もあった。

しかしだ。この『RAZOR/ペガサスの黙示録』では、軍部が全てを統括し提督ケインの独裁による恐怖政治が行われていた様を描いているのだ。これは本編である『ギャラクティカ』とは危機的状況に対する真逆のアプローチをした物語であり、『ギャラクティカ』の陰画とも言えるドラマなのだ。本編『ギャラクティカ』によって民主主義の理想を描いた製作者達は、次に『RAZOR/ペガサスの黙示録』において民主主義が失われたもう一つの『ギャラクティカ』を描いたのである。そしてそれは、『ギャラクティカ』という物語の世界観をより深める結果となっていると思う。

かといってこの物語は決して堅苦しいものではない。粛清と弾圧の血に染まったペガサス号の悲劇はどこまでも感情を揺さぶる物語として完成しているし、1話完結という事で大盤振る舞いされたのであろう宇宙戦闘シーンのド派手さはシリーズでも最高の部類に入るであろう。さらに冒頭から登場する主役級の新女性キャラクターはその後の『ギャラクティカ』ストーリーとは何も絡んでいないことを考えると既にして死亡フラグ立ちまくりであり、魅力的に描かれれば描かれるほどラストに待つであろう最大級の悲劇を予感させて終始身震いしながら作品を観ることになるのだ。

作品としてはシーズン3完結後に製作されたものだという事だが、シーズン3の辛気臭さに辟易となって途中で放り出した人にも是非観てほしい。なぜならこれこそが『ギャラクティカ』というドラマの魅力を濃縮した作品だといえるからである。

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■宇宙空母ギャラクティカ (監督:リチャード・A・コーラ 1978年アメリカ映画)

ギャラクティカ熱が高まってきたので、1978年のオリジナル劇場版である『宇宙空母ギャラクティカ』のDVDを観てみましたよ。この作品自体は劇場公開時に映画館で観てるんですが、丁度『スターウォーズ』ブームで世間がSF映画に沸いていた時期で、柳の下の二匹目のドジョウを狙って作られたのがミエミエなんだけど『スターウォーズ』のアートワークと比べると格段に劣るバッタもん臭い仕上がりに実に白けさせられた作品だったという記憶があります。おまけにもともとがTVシリーズとして製作された作品を何話か繋げて劇場映画の体裁にしたものなので、お話がどことなくしょぼい上に完結していない映画なんですよよねえ。

で、今回30年振りに見直してみて、取り合えず冒頭のコロニー滅亡のシークエンスや宇宙戦闘シーンなんかは結構頑張ってるんじゃない?という印象でした。なによりリメイク版『ギャラクティカ』に登場したブーマー、スターバックら女性キャラがオリジナルだと男性だったのがこそばゆくて可笑しかった。

あと『スター・ウォーズ』の特撮を手掛けていたジョン・ダイクストラがこの『宇宙空母ギャラクティカ』にも参加していて、この特撮の部分だけはとてもよく出来ていた。まあかなり『スター・ウォーズ』っぽいんだけどね。ただやっぱり登場人物が陽気なヤンキーって雰囲気で、緊張感まるで無いんだよなあ。なにより戦闘機乗るときのヘルメットがスフィンクスみたいで、これがもうカッコ悪くてカッコ悪くて…。あと低年齢層の人気を狙ったのかロボット犬が出てくるんだけど、これが不気味なだけで全然可愛くないんだよな。

全体的にはなんだかしょぼしょぼのB級SFなんだけど、これを原作にリメイクしようなんてよく考えたもんだなあ、とちょっと不思議だった。本国のアメリカでは案外人気のあるシリーズだったのかなあ。TV放送版のDVD-BOXも出ているようです。

20091001(Thu)

[]人にはススメられない仕事 / ジョー・R・ランズデール 人にはススメられない仕事 / ジョー・R・ランズデールを含むブックマーク 人にはススメられない仕事 / ジョー・R・ランズデールのブックマークコメント

アメリカ南部のド田舎を舞台に、落ちこぼれ白人ハップとゲイ黒人レナードの凸凹コンビが、悪党相手に大立ち回りを演じるという愉快なシリーズの中の1作。貧乏白人こええよ!アメリカのド田舎は無法地帯だよ!という世界で、やさぐれダメ野郎のくせに何故かやたらタフなハッブと、ゲイのくせに男気溢れるレナードが、減らず口とシモネタを3行に1回ブチかましながら血腥く陰惨な暴力事件に巻き込まれてはボコボコにしてやりかえすといったストーリーである。

ジョー・R・ランズデールの描くこのシリーズは以前『罪深き誘惑のマンボ』を読んでかなり面白かったんでまた手にしてみようと思った次第。なにしろ主人公二人の下品な掛け合いが楽しい。もしオレが小説なんかを書く事が出来るなら、ジョー・R・ランズデールみたいな小説を書きたいとさえ思った。

今回の物語はハップが彼のガールフレンドの売春婦に身をやつした娘を足抜けさせようと大奮闘するといった内容である。しかし相手は凶悪なギャング集団、簡単に足抜けなんぞさせてくれはしない。そこでハップとレナードは拳銃・ライフル・ショットガンで完全武装、戦争でもおっぱじめるような気合で悪党どもの根城に乗り込んでゆくが…。

まあストーリー自体は単純だけど、主人公ハップとレナードのみならず、敵役も一癖も二癖もある怪しさといかがわしさに満ち満ちており、彼らが丁々発止のやり取りをするさまがなにしろ面白い。よくもまあこれだけダメでカスで下品でクソな連中を生き生きと描けるものだ。心情的にダメでカスで下品でクソに限りなく近いオレとしては物凄くシンパシーを感じる。シリーズは何作か出ているのでちょびちょび読んでいきたいな。

[]モンスター・ドライヴイン / ジョー・R・ランズデール モンスター・ドライヴイン / ジョー・R・ランズデールを含むブックマーク モンスター・ドライヴイン / ジョー・R・ランズデールのブックマークコメント

ジョー・R・ランズデールのスラップスティック青春SFホラー。B級ホラー映画オールナイトをやっているドライブインシアターが突然異空間に飲み込まれ、数千人の観客全員がそこに閉じ込められてしまう。逃げ場の無いドライブインでは延々とB級ホラーが上演され、昼夜も時間の流れも判別しない異空間の中、人々は次第に狂気に囚われ、殺戮と食人行為が横行し始める…。『ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド』やら『死霊のはらわた』やらのB級ホラー映画をやっている劇場で、マンマB級ホラー的状況に陥ってしまうというB級ホラー小説。

映画といえばポップコーンということなのか、電撃に撃たれた二人の人間とポップコーン用紙バケツが合体したポップコーン・キングなんていうモンスターが現れたりして、もう悪ノリもいいところ。基本は食料が無くなることによるパニックと絶望と殺し合いがメインで、異空間やポップコーン・キングみたいな超常現象的なことはあまり起こらないのだが、この辺の悪趣味さやサディスティックさ、物語の救いようの無さ、そして感情移入しやすい登場人物の描き方はS・キング小説と実に近いものを感じた。

[]ニッポン昔話 下巻 / 花輪和一 ニッポン昔話 下巻 / 花輪和一を含むブックマーク ニッポン昔話 下巻 / 花輪和一のブックマークコメント

ニッポン昔話 下巻 (ビッグコミックススペシャル)

ニッポン昔話 下巻 (ビッグコミックススペシャル)

以前ここで紹介した花輪和一版日本昔話、下巻登場。今回も「鶴の恩返し」「カチカチ山」「花咲か爺」「桃太郎」などのお馴染みの昔話を、花輪流の因果と猟奇とニヒリズムに満ち満ちたオドロオドロしくもまたエグさ100%の作話で展開させています。その結果「鶴の恩返し」は蛇男やかさ地蔵の物語がミックスしたニューストーリーとなり、「カチカチ山」は山岳信仰の物語で、「花咲か爺」「コブとり爺」は超能力宇宙人が登場し、「桃太郎」は"下層階級者"桃太郎と"まつろわぬ民"鬼ヶ島の鬼が因業な長者にレジスタンスを挑むお話になり、「猿蟹合戦」ではリアルな絵で描かれた猿や蟹や臼や蜂が本当に合戦を繰り広げてしまう、というとんでもないことになっています。ラストの「ニッポン現代話」はつちのこを追う父娘が例によっておぞましい事態に落ちて行く、というエゲツない話。

[]ベルセルク(34) / 三浦建太郎 ベルセルク(34) / 三浦建太郎を含むブックマーク ベルセルク(34) / 三浦建太郎のブックマークコメント

ベルセルク 34 (ジェッツコミックス)

ベルセルク 34 (ジェッツコミックス)

怪獣大戦争(笑)。文字通り"天を衝くような"大怪獣が暴れまわりますが「こんなのどうすんの?」と思っててもちゃんと収まるのが三浦建太郎の凄いところ。しかし日本人ってファンタジー作ってもやっぱり特撮怪獣のDNAは拭えないんだろうなあ。いやこれはこれで全然OKです。それにしてもあのラストってデビルマンのクライマックスだしAKIRAの覚醒だしサードインパクトだしその結果現世と幽界が交じり合っちゃう新世界が出来上がっちゃうし、もうここまで大風呂敷広げてこれもちゃんと収めてくれるのだろうか、そしてちゃんと完結するのだろうかベルセルク