Hatena::ブログ(Diary)

メモリの藻屑、記憶領域のゴミ

20091130(Mon)

[]地震!雷!火事!エメリッヒ!〜映画『2012』 地震!雷!火事!エメリッヒ!〜映画『2012』を含むブックマーク 地震!雷!火事!エメリッヒ!〜映画『2012』のブックマークコメント

■2012 (監督:ローランド・エメリッヒ 2009年アメリカ映画)

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2012年、地球は滅亡しちゃうんだよ!さて2012年に何故地球が滅びるのかというと、

・アンゴルモアの大王が寝坊したのである。
・人類保管計画が発動したのである。
・タイムカプセルに入っていた予言が当たり太陽フレアが爆発したのである。
・ヴォゴン人たちが「銀河ハイウェイ建設工事の立ち退き期限が過ぎたので、工事を開始する」と言って地球を破壊しに来たのである。さようなら、いままで魚をありがとう!
・実は地球やその他の星が一団となって宇宙を落ちていて、地面に到着し「べちゃっ」と潰れたのである。
・ある男が目を覚ましたら地球になっており、その男の巨大化した糞やチンコにより地球は滅びたのである。
・核融合発電機の設計ミスで地球がブラックホールに飲み込まれたのである。
・CERNの粒子加速装置の実験失敗のせいである。
イルミナティにより奪われた反物質が漏洩したのである。
・地球のコアが回転を停止したのである。
・デス・スターのスーパー・レーザー砲テスト時に惑星オルデランと間違えられたのである。
・フリーザが襲来したのである。
スカイネットが審判の日を発動させたのである。
・邪悪な異星種族により射出されたマイクロ・ブラックホールが地球のコアを食い尽くしたからである。
・ガミラスの遊星爆弾のせいである。
・その時イデが発動したのである。
妖星ゴラスが地球に飛来したのである。
・悪魔のハンマーのせいである。
ディープ・インパクトとかハルマゲドンとかメテオとかその他もろもろ。

とまあそういう諸般の事情により地球は滅びちゃうわけなんだが、この映画を観た人は誰もがこの言葉を思い浮かべるであろうと思うので取り合えずこのオレも言っておく。

見ろ人がゴミのようだ!

見ろ人がゴミのようだ!

見ろ人がゴミのようだ!

大事なことなんで3回お願いします。

改めて言うまでも無く地震・雷・火事・エメリッヒと表現してもいいぐらい人類絶滅世界終了大大大好きなローランド・エメリッヒのディザスター・ムービー『2012』である。マヤ暦が2012年までしかないから2012年が地球滅亡の日だよ!ということらしいが、実際はマヤのカレンダー職人(当然石をノミで彫ってカレンダーを作る)が2012年までカレンダーをこさえていた所を腹痛を起こしそのまま帰らぬ人となりカレンダー作成が中断していただけの話らしく(注:勿論大嘘である)、実際大騒ぎする必要も無いのだが、ノストラダムス商法の夢をもう一度と言う訳で「今度は一丁2012年滅亡ってことで世間を煽って大儲けしましょうや」などと祥伝社と五島勉あたりが裏で小細工して始まったのが2012年滅亡説である。と思う。

まあそんな駄法螺は別にしても、この『2012』「物は壊れる、人は死ぬ、三つ数えて眼をつぶれ」とばかりに大量破壊と大量殺戮がVFX技術の粋を尽くした豪華フルコース映像となって目の前に展開し、あたかも「カタストロフ・アミューズメント」とでも言っていいような愉快で楽しいジェットコースター・ムービーに仕上がっている。いやあしかしデカイ物が徹底的に壊れる映像って何でこんなに楽しいんでしょうねえ。ビルのダイナマイト一発解体映像やドミノ倒しが実にエキサイティングなカタルシスを与えてくれるように、精魂込めてちまちまと作られたものを一瞬のうちに情け容赦なくぶっ壊すというのはマゾヒスティックな快感を伴うもんがありますよねえ。原爆や水爆のきのこ雲映像だって、あれだけ禍々しく非人道的なものであるにも拘らず見ていてキンタマがキュッとなるほどたまらなく美しいじゃありませんか。そしてそれを地球規模でやっちゃおうと言う訳ですから、この映画が面白くないわけがありません。

主人公家族がなぜあれだけの目に遭いながらずっと生き残ってるかというと、これは映画ですから、最後まで視点をひとつにしておく必要があっただけの話で、そういった意味では構成がスピルバーグの『宇宙戦争』と似たものがあったりしますな。ラストに近付くにつれ人類方舟計画みたいなSF展開になりますが、これはこれで人間同士の醜いエゴが剥き出されたなかなかに鬼畜な展開となっており、人類の救済を描くように見えて実は沢山人死んでギャッハッハッなサディズムとニヒリズムが、監督エメリッヒの豊かな人間性を垣間見せて実に素晴らしいエンターティメント作品として完成しておりました。

『2012』予告編

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20091127(Fri)

[]イスラエルの存在しなかったもう一つの世界〜小説『ユダヤ警察同盟』 イスラエルの存在しなかったもう一つの世界〜小説『ユダヤ警察同盟』を含むブックマーク イスラエルの存在しなかったもう一つの世界〜小説『ユダヤ警察同盟』のブックマークコメント

■ユダヤ警察同盟(上)(下) / マイケル・シェイボン

ユダヤ警官同盟〈上〉 (新潮文庫)

ユダヤ警官同盟〈上〉 (新潮文庫)

ユダヤ警官同盟〈下〉 (新潮文庫)

ユダヤ警官同盟〈下〉 (新潮文庫)

ヒューゴー賞ネビュラ賞ローカス賞というアメリカSF大賞三冠に輝き、さらにMWA賞、ハメット賞の最終候補にまで挙がったハードボイルド・SF・ミステリ作品。いわゆるクロスオーバー・ジャンルの作品であるが、SF色はそれほど濃くなく、むしろ非常に秀逸な比喩を駆使したハードボイルド文学であり、そしてある種の幻想小説であるという事が出来るのではないかと思う。

2007年。第2次世界大戦後ユダヤ民族がイスラエル建国に失敗したもう一つの未来。数百万人のユダヤ人達はアメリカ・アラスカ州に設けられた暫定特別区"シトカ"に住まわされ、そしてその居留区の貸与期限ももうまもなく切れようとしていた。この再び"ディアスポラ"を強いられることになるユダヤ人達の街で、一つの殺人事件が起こる。ホテルの一室で頭を撃ち抜かれていたその若者は、ヘロイン中毒であり、そして天才的なチェス・プレイヤーとして仲間内で知られていた。主人公である刑事ランツマンは事件を追ううち、アラスカ・ユダヤ人社会に巣食う闇と陰謀に気付き始める。

陰鬱である。どこまでも陰鬱である。降り積もる雪と染み入る寒さ、そしてどんよりとした灰色の空に閉じ込められたユダヤの人々。暫定居留区という失敗した楽園の囚われ人となった彼らは、皆一様に貧しく悲観的で、目を逸らしながら話し、項垂れながら雪道を歩く。主人公ランツマンもそんな一人だ。失敗した結婚、孤独、飲酒癖、ゆっくりと身を苛む絶望とあまりにもあからさまな失意。物語はこれらどこまでも陰鬱な情景と陰鬱な人々を描写しながら進んでゆく。なにしろ最初はあまりにもあまりな暗さに、読んでいるこちらまでどんよりしてきたぐらいだ。

そしてこれらを描写する一行一行に、これでもかと塗り込められた皮肉で虚無的な直喩、隠喩、換喩、提喩。この絶妙な比喩の冴えにまず唸らされる。この文章は真性のハードボイルドだ。それも感傷無しのどこまでも湿度の低いフリーズドライなハードボイルドだ。小説『ユダヤ警察同盟』を読む醍醐味はまさにこの文章を味わいつくすことにあると言える。その為それらの書き込みのせいで前半は殆ど物語が展開しない。むしろこの前半は失意の中で感情のミイラと化してゆく主人公らユダヤ人居留区の中の人々を活写してゆくことに主眼があったのだろう。まあしかしちょっとタルいっちゃあタルい。

しかし殺された青年の正体が判明する中盤から物語は俄然加速し始める。なんとこの青年は、ユダヤ社会において絶大な権力を誇る宗教的有力者の息子であると同時に、あちこちで神の如き奇跡をもたらしていたという噂のある青年だったのだ。そんな彼が何故ホテルに身を隠しヘロイン中毒になり最後に殺されねばならなかったのか?捜査するランツマンの前には闇社会まで司るとある強力なユダヤ宗派が立ちはだかる。その背後には旧約聖書の時代より連綿と続くユダヤ人の流浪と迫害、呪詛と怨嗟、そして建国への希求の歴史が地層のように折り重なり海溝のように暗く深い口を開けていたのだ。

例えばユダヤ人社会を巡る歴史的暗部を描こうとするだけなら、この小説のようなパラレルワールドを持ち出さなくてもよかったはずなのだ。しかしいわゆる歴史改変SFと呼ばれる手法を使ったこの物語は、終盤に近づくにつれ何故このようなテーマを選んだのかが次第に明らかになってくる。歴史改変SFの名作といわれるP・K・ディックの『高い城の男』は、第2次世界大戦でナチス・ドイツが勝利を収めた世界で、そうではなかった世界を夢想する人々の物語だったが、この『ユダヤ警察同盟』では、イスラエル建国に失敗した人々が、ユダヤ王国を夢想する物語として完成しているのだ。

フィクションである『ユダヤ警察同盟』の世界ではありえなかった、この現実世界でのイスラエルが、今中東で、パレスチナ"暫定自治区"で、どのような行いをしているかはここで説明するまでもないだろう。シオニズム運動についての問題は、このオレが意見や感想を言える様な代物ではないが、それにより多くの血が流され、現在も流され続けていることだけは確かだ。この『ユダヤ警察同盟』は、イスラエルが存在しなかったもう一つの世界を描くことにより、ユダヤ人にとって、イスラエル建国とはなんだったか、それが今、どのようなことになっているのかを、裏返しの視点から描こうとした物語だったのではないだろうか。

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20091126(Thu)

[]最近聴いたCD / Ian O’Brien, Oscar Mulero, Luciano, Terry Callier 最近聴いたCD / Ian O’Brien, Oscar Mulero, Luciano,  Terry Callierを含むブックマーク 最近聴いたCD / Ian O’Brien, Oscar Mulero, Luciano,  Terry Callierのブックマークコメント

■Kokoro/心 ― You Are Nothing Without Your Heart / Ian O’Brien

KOKORO/心 - YOU ARE NOTHING WITHOUT YOUR HEART

KOKORO/心 - YOU ARE NOTHING WITHOUT YOUR HEART

イアン・オブライアンの新旧作品・リミックスを集めたコンピレーション、そのタイトルは日本語で「心」!ロス・ヘルマノスとの共作もあり!イアン・オブライアン自身はこのタイトルをクリエティブ・マインドといった意味で付けたのらしい。コンピレーションという体裁にも拘らずアルバム全体に非常に統一感があり、驚くほどクオリティの高いトラックが並ぶ。そのどれもがデトロイト・テクノ愛に溢れたロマンチズムと美しさを湛え、そしてどこまでもソウルフルで開放的な高揚感に満ちている。時折Galaxy 2 Galaxyあたりの新曲を聴いているような気さえしたぐらいだ。今コズミック・ソウルの正統な後継者はこのイアン・オブライアンなのかもしれない。これは大傑作といってもいいだろう。聴いているとむやみやたらに希望が湧いてきてしまうぞ! 《試聴》

■Oscar Mulero Tresor Mix: Under Review

ベルリンを拠点に世界のテクノ・シーンを牽引し続けてきたテクノ・レーベルの老舗中の老舗TRESOR、その20年の歴史の中で活躍してきたテクノ・アーチストのトラックで占められたMixCD。収録されているのはMODEL 500、ROBERT HOODJEFF MILLS、MAURIZIO, X-101、DREAXCIYA、SURGEONなどなど泣く子も黙るラインナップ。Mixを手掛けるのはスペインを拠点として活躍するOscar Mulero。オレも昔はTRESORのCDはよく買っておりました。当時は実にひんやりとしたイメージのMixが多かったんだけれど、この『Oscar Mulero Tresor Mix: Under Review』は実にホットな仕上がり、そしてガチガチにハードという訳でもなく今風にマイルドなのがまた嬉しい。年末にはTRESORのドキュメントDVDも出るとか。 《試聴》

■Tribute To The Sun / Luciano

RICARDO VILLALOBOSと並びクリック/ミニマル・ハウス・シーンの最先端を走るチリ出身のプロデューサーLucianoのフル・アルバム。そのトラックはどれもラテン・アメリカ気質を感じさせる開放的で変幻自在なリズムを刻み、そして万華鏡のように様々な表情を見せる。アルバム前半はオーガニックで民俗音楽風の音も混じった実に明るくリラックスしたトラックを聴くことが出来る。これがなんだか変な音が沢山飛び出してとても楽しかったりする。そして後半では本領発揮したテッキーなミニマル・チューンが並んでゆく。なお今回のCDにはDVDが付いていて、ツアー最中のLucianoのフレンドリーな笑顔を拝むことも出来る。 《試聴》

■Hidden Conversations / Terry Callier, Massive Attack

Hidden Conversations

Hidden Conversations

Terry Callierについては全く知らなかったのだが、フォーク・ジャズのパイオニアと呼ばれ30年以上のキャリアを持つ黒人アーチストなのらしい。そのTerry Callierのマッシブ・アタック・プロデュース曲3曲を含むアルバムがこれ。勿論マッシブ・アタック目当てで聴いてみたのだが、ドラマチックで力強いヴォーカルとアコースティック主体のオケにマッシブのメランコリイがじわじわと被さる作りになっている。でもちょっとオレ好みの音じゃないなあ。 《試聴》

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20091125(Wed)

[]異なった知覚、異なった現実を生きざるを得ない少年少女たちの物語〜漫画『東京怪童』 異なった知覚、異なった現実を生きざるを得ない少年少女たちの物語〜漫画『東京怪童』を含むブックマーク 異なった知覚、異なった現実を生きざるを得ない少年少女たちの物語〜漫画『東京怪童』のブックマークコメント

■東京怪童(1) / 望月ミネタロウ

東京怪童(1) (モーニング KC)

東京怪童(1) (モーニング KC)

望月ミネタロウってあの望月峯太郎だよね?名前変えたんだ?と思いながら読んでみたんだが、これがこれまでの望月作品の中でもダントツな傑作になりそうな優れた作品世界を創造している。

脳に障害を持ち現実に対して人とは違った係わり合いしか出来ない様々な少年少女が主要人物となっているが、彼らの垣間見る一般人とは違う知覚世界や、それによって巻き起こる周囲との軋轢が描かれた物語である。『ゴーストワールド』『リトル・ミス・サンシャイン』『ナポレオン・ダイナマイト』など米インディペンデント・ムービーのキャラクター・イメージをそこここに配した実にマニアックなビジュアルが望月独特の頭抜けたセンスを感じさせるが、作品内容そのものもリリカルかつセンシティブなインディー・ムービーの味わいを持ち、その種の映画を観ているかのような錯覚にさえ捉えられる。そして望月の突出した画力はこれまで以上に洗練され、絵を眺めているだけでもその作品世界に引き込まれるだろう。

特に主人公の「事故による脳の損傷により何でも思ったことを口に出してしまう少年」のキャラが素晴らしい。怒りも軽蔑も欲望もそのまま口に出してしまう彼はそれにより何度も肉体的暴力の洗礼を浴びることになるが、その彼の痛々しいさま、常に剥き出しであることのヒリヒリとした心象が胸に迫るのだ。そしてそんな彼は怪物を主人公としたマンガ作品を描いているのだが…。まだ1巻目なので彼らのキャラクター紹介で殆どの紙数が尽きてしまうが、この先どう物語が動き出すのか実に楽しみな作品である。

[]甘ったれてたっていいけどそれだけの作品ならちょっと退屈だ〜小説『イー・イー・イー』 甘ったれてたっていいけどそれだけの作品ならちょっと退屈だ〜小説『イー・イー・イー』を含むブックマーク 甘ったれてたっていいけどそれだけの作品ならちょっと退屈だ〜小説『イー・イー・イー』のブックマークコメント

■イー・イー・イー / タオ・リン

イー・イー・イー

イー・イー・イー

前向きに生きられない奴にはうんざりだ。しかし前向きに生きようとばかり言ってる奴もうんざりだ。それは前向きに生きる・生きられないの間には、本当はたくさんの言葉が存在していて、その言葉を無視していきなり単純化された言葉だけを突きつけられどうこう言われるのは真っ平だってことなんだ。

タオ・リンの小説『イー・イー・イー』は、前向きに生きられないカスな青年が主人公だ。物語らしい物語があるわけではない。いわゆる青春期の憂鬱と鬱屈が描かれているんだ。時折熊やイルカやヘラジカが登場して奇妙なファンタジー展開になったりするが、まあこれらは主観的に描かれたこの物語の客観視された主人公であったり願望の中の主人公であったりするんだろう。しかしそれ以外は特に芸はない。青春期の憂鬱や鬱屈は、それは誰もが経験するものであろうし、それを否定したり軽んじる事は出来ないとしても、これを小説作品という商品として売るのなら、なにかもうちょっと芸のあることをしてくれないと読んでいるこっちは楽しめないし金を払う意義を感じない。いろんなロック・バンドの名前が主人公の心象の一部のように語られるけれども、この小説を読むよりそれらのロック・ミュージックを聴いていたほうがまだそれら鬱屈やらなにやらの状況に感情移入できるんじゃねーのと思った。

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20091124(Tue)

[]いいナチスは死んだナチスだ!〜映画『イングロリアス・バスターズ』 いいナチスは死んだナチスだ!〜映画『イングロリアス・バスターズ』を含むブックマーク いいナチスは死んだナチスだ!〜映画『イングロリアス・バスターズ』のブックマークコメント

■イングロリアス・バスターズ (監督:クエンティン・タランティーノ 2009年アメリカ映画)

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クエンティン・タランティーノ期待の新作『イングロリアス・バスターズ』だよ!でも『イングロリアス・バスターズ』ってタイトル長いからイングロって略しちゃうけどなんかそれだとガングロみたいだね!勿論石黒賢は出てないからイシグロなんて決して言っちゃいけないんだ!

さてこのイングロ、第2次大戦において秘密部隊イングロリアス・バスターズの連中が世紀の悪漢ナチスの連中をブチ殺しまくるためフランスにやって来るというお話なんだ!ひゃっほうッ!それとナチスに家族を皆殺しにされた美人ちゃん映画館主の復讐の物語が絡むんだね!うっひょーッ!折りしもフランスにはドイツ映画祭のために悪の帝王ヒトラーをはじめナチの親玉連中がごろごろやって来るというじゃないか!これはもうウハウハの入れ食い状態だね!さてイングロ部隊と美人ちゃんのナチ皆殺し作戦の結末はいかに!?さあ殺せ殺せナチを殺せ!悪い奴らは皆殺しなんじゃあぁあぁ〜〜〜ッ!!

しかしナチスっていうのはことフィクションに関しては「全員ぶっ殺しても全然OK!」と公認されているから便利だよね。世の中には「死んだほうがいいヤツ」とか「ぶっ殺されるべきヤツ」というのはままいるけどそれをそのまま公言しちゃうのはちょっとフツーじゃないってことになるし、「みんな死んで欲しいサイテー集団」とか「無くなってしまってほしいサイテー国家」の話をしている人もいたりするけれども、それを大っぴらに言っちゃうのは基本的に常識の無い頭のおかしいヒトってことになっちゃうよね。でもナチスに限っては「あいつら全員死んでくれたほうがいいんじゃね?」ってことで大方の意見は一致しちゃうんだよな!やっぱいいナチスは死んだナチスだ!

というわけでこれまで様々な第2次世界大戦をモチーフにした物語でナチスは格好の敵役として登場し、熾烈な戦闘の後主役の連中に撃破されてメデタシメデタシ、ナチスが死んでホントによかったね、となるわけだ。例えばフィクションの中の敵役だと北朝鮮だの中東系テロリストだのコロンビアの麻薬王だのが現れて酷い事をしては主人公に叩き潰されていたりはするけれど、やっぱり「北朝鮮もアルカイダも麻薬王もみんなブチ殺せ!」と公にやっちゃうのは社会的にも政治的にも本当はまずいわけじゃないですか。だからその辺微妙に敵の本質をぼやかしてたりするけど、ナチスにはとりあえずそれが必要ないのね。だからね、ナチ相手なら言えるんですよ、「世の中にはぶっ殺されてもいいヤツがいる!だからみんなぶっ殺せ!」ってね!

この映画でイングロ部隊とナチスの戦闘が無くひたすらナチスへの一方的な虐殺があるのは、ラストのアレも含めてこの映画が理由なり過程なりを全部すっ飛ばして「憎い連中を全員ぶっ殺す!」ことのカタルシスだけをただただ描きたかったからじゃないかな。結局さ、「戦争の悲惨さ」だの「戦争の無意味さ」だの「戦争における人間的行為」だの「戦争における人間の狂気」だのさ、他の映画ではさんざんやりつくしてきたけど、そういう理屈だの理由付けだの文学的思索だの良識だのイデオロギーだのはカッタリィーんだよ!ウッゼーんだよ!見飽きたんだよ!四の五の言わず悪逆非道なナチスを血祭りに挙げろ!皆殺しだ!復讐だ!処刑なんだあああ!とやりたかったのがこの映画で、それが不遜なことぐらい判ってるからわざわざイングロリアス・バスターズ=不名誉な野郎どもってタイトルになってて、そしてそれのどこが悪い!って言ってるんじゃねーの。

タランティーノ映画として観ると、第2次大戦の最中ってことでタランティーノらしい風俗描写が薄いから、これまで製作されてきた作品と比べるとちょっと雰囲気が違うかもしれないな。オレはタラ映画のチープな風俗性やギャハハ!と思わず笑っちゃう頭の悪さが好きなんで『パルプ・フィクション』や『キル・ビル』あたりと比べてどっちが面白い?と言われるとパルプやキル・ビルって答えちゃうだろうけど、タラ映画って何度も見返すと旨みが増してくる作りをしているんでこのイングロも観直してみるとまたいろんな面白みを発見するような気がするね。長い長い会話の緊張感のあとにドッカーン!と爆発する部分はこれまでのタラ映画よりも研ぎ澄まされていて楽しかったね。

■イングロリアス・バスターズ 予告編

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20091120(Fri)

[]映画『チェイサー』はリアリズムなイイ顔がイイ映画だった 映画『チェイサー』はリアリズムなイイ顔がイイ映画だったを含むブックマーク 映画『チェイサー』はリアリズムなイイ顔がイイ映画だったのブックマークコメント

■チェイサー (監督:ナ・ホンジン 2008年韓国映画)

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映画『チェイサー』は実在した猟奇殺人事件をモチーフにして作られた映画らしい。殺戮や血や死体の陰惨さ、というのならオレはホラー映画が好きだから散々観て見慣れているばかりか首チョンパなんてやられた日にゃあウヒャウヒャいいながら笑ってるような健全で成熟したメンタリティを兼ね備えた常識的な大人であるけれども、こと日本を含めたアジア圏ホラーの陰惨さは苦手だったりするのである。アジア独特の湿潤な気候のせいなんでしょうかねえ、アジアン・ホラーの恐怖の見せ方ってなーんかこうジトッ…とした感じで苦手なんですよねえ。ホラーの主題になるテーマもやぱりなーんかこうジトッ…とした情緒性というか業の深い怨念を感じさせて苦手なんですよねえ。

あとオレ韓国映画も苦手なの。別にかの国に偏見を持っているわけでは全く無いけど、これまで観た韓国映画の怒涛のような情緒性が苦手だったの。でも韓国映画ってスチール画像見たり粗筋を読んだりすると元気があるのは分かるんだよなあ。少なくともどうにものっぺりした印象しかない邦画の数倍はましな映画を作っているような気がする。だから韓国映画で猟奇殺人で…という段階でちょっとスルーしてたんですが、禍津さんのところ読んだらとっても面白そうなこと書いてるじゃないですか。で、こりゃ観なきゃあかんわい、ということでDVD借りてみたんですが、これがもう想像以上に面白い作品だった。

なにしろ主人公と犯人の追跡劇がいい。しかし犯人を捕まえたのはいいが、主人公は元刑事とはいえ今は一般人なので当然逮捕権なんてない。だから最初警察からは信用されない。そのかわり警察もやらないようなボコり方していてこの辺は妙に胸がすく。その後警察側の不手際で犯人を釈放してしまい、そこでまた追跡劇があり、またもや悲劇が起こり…というころころと変わってゆく展開もいい。そしてこれがたった一日二日の出来事として描かれるのだ。この追いつ追われつのサスペンスとスピーディーな展開。これがしっかり描かれていて思わず身を乗り出して観てしまった。

逆に最初心配していた陰惨さは、これが思ったほどではない。犯人は拉致した被害者を残虐な方法で殺戮してゆくけれども、勿論そういったシーンは悲惨で血塗れではあるが、ことさら陰惨さを強調するのではなく、これほどまでに残酷な犯人であり恐ろしい事件だったのだ、ということが分かるように描かれているだけだ。ここを隠しては何にもならないし、強調してしまってはホラー映画になってしまう。"何を見せるべきか"を心得てその結果の演出なのだ。だから陰惨ではあるが過剰ではない…とは書いたけどもともとオレがホラー耐性がある人間なんでそう思ったのかもしれんがな。

なによりこの映画に引き込まれたのは、出演者たちの"顔の良さ"があったからだろう。"顔の良さ"とは美男美女のことではない。その作品世界の中に本当に生きているかのようなリアリティを感じさせる"顔"のことだ。「元警官のデリヘル業者」「冷酷な殺人者」「剣呑な警察官」など、薄汚れた現実の中で生きている鬱屈し切った表情、憤怒と虚無、狂気と絶望。そういったものが観るものに伝わってくるリアルな"顔の良さ"があるのだ。オレが邦画が好きでない理由の一つに、日本人俳優のツルンとした生活感の無い綺麗な顔がリアルじゃなくて嫌い、というのがあって、まあいろんなメディアで日本人俳優の顔は見飽きたっていう相対的な話なのかもしれないけど、そういった点で韓国俳優の顔の良さを確認した映画でもあったなあ。

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20091119(Thu)

[]熾烈な密告社会を描いた『チャイルド44』はなんだか大味なクライム・ノベルだった! 熾烈な密告社会を描いた『チャイルド44』はなんだか大味なクライム・ノベルだった!を含むブックマーク 熾烈な密告社会を描いた『チャイルド44』はなんだか大味なクライム・ノベルだった!のブックマークコメント

■チャイルド44 / トム・ロブ・スミス

チャイルド44 上巻 (新潮文庫)

チャイルド44 上巻 (新潮文庫)

チャイルド44 下巻 (新潮文庫)

チャイルド44 下巻 (新潮文庫)

惨たらしい手口で子供ばっかり44人もぶっ殺した大量殺人犯を追うクライム・ノベルってことらしいんだが、サイコな猟奇殺人モノなんて今更感漂うよなあ、なんでこんなので売れてんだろ、などと思いいつつ読んでみると、どうやら主題は猟奇殺人って訳でもないらしい。じゃあ何が主役かっていうと、この小説の舞台となっているスターリン体制時代のソヴィエト社会主義連邦、その恐怖政治の中で行われる密告、逮捕、拷問、収容所送り、裁判無き処刑、密殺、そして徹底的な人間不信と疑心暗鬼による悪夢のような監視社会なんだね。

さらに共産主義により理想的な国家が達成されているという建前から、"犯罪"は存在せず、あったとしてもそれは全て国家への反逆であり西側の謀略であると認定される。だから大量殺人のような凶悪な"犯罪"があったとしてもそれを認めようとせず、適当に反社会的な人間に濡れ衣をかけそれを処刑することで捜査は終了する。そして本当の殺人者はのうのうと犯行を繰り返してゆく…というムチャクチャな社会が背景として描かれるんだ。

だから主人公の国家保安省捜査官は連続殺人に気付いても「捜査が終了した事件を再捜査するということは国家への不信であり即ち反逆である」とされちゃうからまともな捜査が出来ない、というジレンマの中で犯人を追おうとする訳なんだよ。物語はそんなオソロシイ背景の中、密告社会と官僚社会の足の引っ張り合い潰し合いで主人公が罠に掛けられ、女房ともども逮捕され処刑寸前になり、身分を落とされ僻地に飛ばされ、そんなこんなでボロボロになりながらも犯人逮捕の執念だけは忘れず密かに独自の捜査を続けていくところが描かれていくんだね。

いやーでも正直イヤッたらしい小説だったのは確かだな。スターリン政権下のソ連がどれだけイヤラシイ国だったかがこれでもかこれでもかと描かれるんだけど、まあ確かに当時のソ連は実際この程度にはろくでもない国だったとは思うが、そういった現実を抜きにしても物語の描かれ方に悪意を感じるんだよなあ。今は存在しないソ連という国の恐怖を、西側自由経済諸国の安全圏から「ソ連って怖いですよねえ、ソ連って酷いですよねえ、資本主義社会に生きてて本当によかったですよねえ」と見世物的にあげつらってるだけみたいに読めてしまうんだよなあ。なんなんだろうこの違和感。多分ソ連で生活している人々が皆蹂躙され抑圧されているだけの蒙昧な連中みたいな描き方しかされていなかったからかもな。

それとは別にクライム・ノベルとしてもアリャッ?と思う場面が多々あった。まずなにしろ最初は徹底的に体制べったりだった主人公が逮捕され拷問され僻地に追放された後に、なぜか正義に目覚め「命を賭してでも連続殺人犯は捕まえなければならない!」と秘密捜査をはじめることなんだよな。そうしなきゃお話は進まないんだろうけど、ここまで主人公に思い込ませる動機が希薄なんだよなあ。あと殺人現場をあたってたら「ここは人目につかない場所だから探せばもうひとつ死体があるかもしれない」とか言ってその辺歩き回ったら、やった!もう一個死体がありましたよ!これで連続殺人であることが特定できましたね!とか話が進んでいくんだけど、なにこの絵に描いたような偶然。

そして最終的には殺人犯を追い詰めていくんだが、まあその明かされる動機っていうのがねえ、なんかドラマチックにしたかったんだろうと思うんだけど、「フツーこれで何人もガキ殺さないだろ?」というこじ付けがましい動機で、ちょっとアリエネーと思いましたよ。動機も何もそもそも犯人がアタマノオカシイヒトであればそんなのはなんだって構わないんだけど、そういうわけでも無さそうなんだよな。じゃあなんなの?なんなのこれ!あちこちで評判の高いクライム・ノベルということで読んでみたんだが、随分大味な小説だな、というのが最終的な感想だな。

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20091118(Wed)

[]ベヨネッタ・オワッタッタッ! ベヨネッタ・オワッタッタッ!を含むブックマーク ベヨネッタ・オワッタッタッ!のブックマークコメント

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ようやく『ベヨネッタ』をクリアしたんである。それもPS3版で3分の2ぐらい進んでいたやつを、どうにもグラフィックとロード時間に納得が行かず、なんとXBOX360版に買い替えもう一度最初からやり直した上でのクリアなのである!…まあ偉そうに書いてるけど難易度EASYでクリアだっちゅうのはナイショだ!

結論から言うならこの『ベヨネッタ』、近来稀に見る素晴らしいアクション・ゲームであった!これを読んでるあんたも買うといいよ!それも箱○版を!ハードを持ってなければハードごと買うがいいさ!当然箱○ね!なにしろ買い換えてみてグラフィックの艶の違いに唖然としたのですよ。箱○版のベヨネッタが新車の輝きだとしたらPS3版は古物屋の土瓶程度の輝きですよ!箱○版のベヨネッタのロード時間がクシャミ1回程度の長さだとしたらPS3版のロード時間はお湯入れたカップラーメンが伸びちゃうような長さだったね!(スイマセン相当誇張しています)なにしろ箱○版でフモさん納得爽快プレイだったよ!

もうラストへ近付くにつれただでさえド派手な演出がさらにギンギラギンに音と光が炸裂し、ストーリーはどこまでもドラマチックに盛り上がり、コントローラーのキーを叩く指はダンスステップのように踊り、脳内からはヤヴァイ汁がグヂュグヂュ溢れまくり、それらが渾然一体となってあたかも宗教体験のような至福と法悦の境地へとプレイヤーを導くのだよ!まあその法悦の60%ぐらいはベヨ様のエロエロな肢体があんなポーズやこんなポーズをとって戦っている画面を眺めてのエクスタシーだけどね!

そしてクリア後のオマケがまた素晴らしい!ゲーム終了後のタイトルロールをバックに流れるあんな映像や、最後の最後に見ることが出来るこんな映像は、「ああああああ!こんなベヨ様が見たかったんですううううううう!!」とベヨ様原理主義者たちの歓喜と勃起を促すこと必至のセクシーポーズ満載だ!さらに映像特典として見ることが出来る3Dデータ集では、ベヨ様の3D画像をコントローラーを使ってあんなところをアップにしたりこんなところをつぶさに観察したりできる男泣きに泣ける至高のデータ集だ!ハァハァ!これはもう見るしかないね!

とりあえずクリアはしたけれど、取り逃がしたアイテムもあるし、今難易度Normalで再挑戦しているところだ!ちょっぴり難易度が上がった分ベヨ様との一体感がさらに増してゲームが実に楽しいよ!1回クリアしたゲームを2回目やるなんて殆ど無いオレだけどこのベヨ様は別格だ!さあまたベヨ様の戦いが始まるのだ!それにしてもベヨネッタ、『2』をゼッタイ作ってください!

※以下にエンディング後のベヨ様ダンス映像をこっそりUPしておくけど、ゲームをこれからやる人は楽しみが無くなるから見ちゃいけないよ!

■[XBOX360] BEYONETTA [Spoiler Alert] Ending Staff Roll 〜fry me to the moon〜

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■[XBOX360] BEYONETTA LET'S DANCE,BOYS![Spoiler Alert?]

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BAYONETTA (ベヨネッタ) (特典無し) - Xbox360

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BAYONETTA ORIGINAL SOUNDTRACK

BAYONETTA ORIGINAL SOUNDTRACK

lazy-daisy5113lazy-daisy5113 2009/11/19 00:07 おしり!おしり!おしり!!

globalheadglobalhead 2009/11/19 08:59 オケツ!オケツ!オケツ!!

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20091117(Tue)

[]映画『ザ・スピリット』は一見ハードボイルド、実はズッコケヒーローの活躍する怪作だった!? 映画『ザ・スピリット』は一見ハードボイルド、実はズッコケヒーローの活躍する怪作だった!?を含むブックマーク 映画『ザ・スピリット』は一見ハードボイルド、実はズッコケヒーローの活躍する怪作だった!?のブックマークコメント

ザ・スピリット (監督:フランク・ミラー 2008年 アメリカ映画)

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ロバート・ロドリゲスにより映画化されたハードボイルド・バイオレンス・グラフィック・ノベル、『シン・シティ』の原作者であるフランク・ミラーがメガホンを取ったのがこの『ザ・スピリット』である。一応『シン・シティ』同様、グラフィック・ノベル作品が原作になっているらしい。初っ端から漂うバイオレンスな臭いと白黒の強烈なコントラストで描写されるその映像からは「おお!?『シン・シティ』の再来か!?」と一瞬胸ときめかされることだろう。ああ大好きだったなあ『シン・シティ』!やっぱジェシカ・アルバたん(ハァハァ)の腰ヘコヘコなダンス・シーン最高だったねハァハァ!他にもぶっ殺しまくりシーンがいっぱいあったしね!ぶっ殺しまくりバンザイ!やっぱ映画は暴力とエロだね!…しかし映画が始まってしばらくすると、そんな期待を裏切るかのような妙に不穏な空気を感じること必至である。「うーん…なんか変な映画…大丈夫なのかコレ?」

だいたいヒーローのコスチュームってのがさあ、目の周りを覆う黒いマスクだけで、あと帽子にスーツ、ちょっぴりここだけピンポイントでオシャレした真っ赤なネクタイ、というだけの井出たちで、芸が無いっていうかそれって大昔TVでやってた『グリーン・ホーネット』じゃね?と思ってしまう簡素さなんである。というか手ェ抜いてないかお前?さらにこの主人公、大昔街を出て行った元カノに未だに未練たらたら、湿っぽく回想してはグチグチブチブチと悔恨したり哀愁したりしているのである。もー!あんたヒーローなんだからもうちょっと男らしくしなさいよ!あたしあんたみたいなウジウジタイプが一番嫌いなの!…などとオネエ言葉で主人公を糾弾したくなるオレなのである。しかし激高するとオネエ言葉を使うというネタはこの間もやったが、こうもネタにするという事は実はネタではなくフモさん本当にウッキーッとなるとオネエ言葉を使うらしい。困ったものである。

そんな主人公と相対する敵のオクトパスもなんだかよくわかんないヤツで、悪の秘密結社のボスらしいのだけれども、これがまた狙ってるだろお前と言いたくなるようなどこまでもマンガ的な秘密結社であり、部下であるアホアホ・クローン兄弟がショッカーの戦闘員並みにポコポコと現れては死に、また現れては死ぬさまなんかはきっちりギャグとして作られている。さらにその首領たるオクトパスも、白装束の羽織袴を着ては刀を振り回したり、ナチス・ドイツの軍服に身を包んでは世界征服の野望に燃えてたりするコスプレマニアなのだ。いったいなんなんだこれは。こんな腰抜けヒーローとズッコケ悪党の戦いだから、世界の平和の為というよりはジャイアンとのび太がじゃれあっているようにしか見えなかったりするのである。だいたい便器で殴りあうってあんたたち…。全くこの映画、マジなのかコメディなのか分からなくなってくる。

しかしそんなトホホな主要人物達を囲む女性陣が、VFXの特殊効果もあってか誰もがエロエロな美女!やんややんや!こんな分かりやすいぐらい美人しか出てこない映画も無いね!そして主人公はこれら美女にモテモテなわけなんだね!監督のミラーさんあんた正直なヤツだよ!好みもあるだろうがこの美女美女美女のオンパレードを眺めるだけでも価値のある映画かもしれんぞこれは!?映画としてみるならばコミックを映画的に撮ったというよりは映画の画面でコミックを再現しようとしたっていう感じかな。だから世界観がかなり破綻してるんだけど、マンガと思えば納得できるんだよ。これってアニメ作家の押井守が撮った実写映画と似ているとちょっと思ったな。押井守の実写映画は詰まらんが、よく観ると実写にアニメの動きをさせようという試みをしてたりするんだよな。この『ザ・スピリット』は怪作だけどその辺の見せ方はユニークだったと思う。

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20091116(Mon)

[]キングの新作長編『悪霊の島』は偉大なるマンネリズム、と言っちゃっていいのだと思う キングの新作長編『悪霊の島』は偉大なるマンネリズム、と言っちゃっていいのだと思うを含むブックマーク キングの新作長編『悪霊の島』は偉大なるマンネリズム、と言っちゃっていいのだと思うのブックマークコメント

■悪霊の島 / スティーヴン・キング

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スティーヴン・キングの新作長編である。例によって上下刊合わせて1000ページのごっついボリューム、通勤時に読もうと鞄に入れて持ち歩いていたが重いわかさばるわで読み終わったときはやっとこれを持ち歩かなくて良くなるのかと内容とは別の意味で感慨深かった。まあしかしキング小説の分厚さはファンにとっては社会の常識みたいなものでファンはキングにいつも分厚くてありがとうございますと涙ながらに感謝しなければいけないのだ。

さて今回のキング作品、タイトルは『悪霊の島』、フロリダの小さな島にある保養地に滞在し始めた主人公が得体の知れない《力》と、死の権化たる悪霊とに対峙するという話である。主人公は事故により右手を失った壮年の元会社経営者エドガー、事故が原因のいさかいで離婚した妻と成長した二人の娘がいる。彼はリハビリを兼ねてフロリダの小さな島デュマ・キーに一人住む事になるが、そこで憑り付かれたように絵を描き始める。それはデュマ・キーの落陽、そして怪しげな船と少女の絵。自らの意思とは関係なくカンバスに描かれてゆくこれらの情景はいったいなんなのか。何を語りかけようとしているのか。折りしもエドガーはデュマ・キーに伝わるある一家の悲劇を知ることとなるのだが…というお話。

以前もこの日記で書いたことがあるけどキングのホラーというのは「自分や家族があんな目やこんな目に遭ったらどうしよう…」という家族単位の狭い人間関係の中での妄想を元にして書かれているものが多いんだよね。例えば『シャイニング』なんかだと「作家の僕が仕事し過ぎて頭がおかしくなって家族襲うようになっちゃったらどうしよう…」という妄想だし、前作『リーシーの物語』は「僕が死んじゃったら残された妻はどうやって生きていくんだろう…」という妄想が元になっている。自分が一番怖いこと=自分と家族がとんでもない目に遭うこと、というのは書くほうも書きやすいだろうし読むほうも感情移入しやすい。こんな風に大概のキング作品は主人公=キング自身だ。

そして今回のキングの「僕の怖いこと」は「自分がとんでもない事故に遭って不具になったらどうしよう」であり「女房と離婚する羽目になったらどうしよう」であり「自分の子供に身の危険が迫ったらどうしよう」というもので、この妄想が核になって物語が綴られている。実際にキングは1999年ひどい交通事故に遭って入院したことがあるし(この時ワープロを使わずに万年筆で書かれたのがあの『ドリーム・キャッチャー』)、主人公が壮年で金持ち、というところから今や印税ガッポガッポの年老いたキング自身を連想するのは容易い。

ただやはりキングも歳のせいなのか物語がどうにもまったり進行だし恐怖や不安の質もちょっと薄くなっているような気がしたのは確かだな。冒頭からそれらしいほのめかしや思わせぶりはあれこれあるにせよ、読み進めていてもなかなか怪異らしいことが起こらず、殆どは主人公を取巻く人間ドラマが展開していて、事故からの奇跡的な回復とか絵画に目覚めて一躍注目を集める主人公とか離れ離れになっていた家族との再会とかイイ話が書かれていて退屈こそしないんだけれど「キングさんオレホラー読みたくてこの本買ったんだからそろそろでっかい花火揚げて下さいよ」という気分になってくるんだよなあ。

で、ようやっと「俺っす俺が悪霊でーっス!これからガンガン怖いことしちゃうYO!」みたいな話になってくるのが下巻3分の1読んだくらいか。遅いよ遅すぎるよ悪霊君。オレはすっかり焦れちゃったよ。『悪霊の島』っつー邦題付けられている位だから島にはなんか怪しげなものがいるというのはとっくにバレてるんだよ。もったいぶりもたいがいにしなされ。

この悪霊というのがキングの『デスペレーション』みたいな太古のあれがこれでなんちゃらいう類のヤツなんだが、あの長編ほどエグくて悪趣味じゃないんだよな。だいたい今作はこれまでのキング小説のパッチワークみたいになっていて、事故後に変な能力付いちゃうってのは『デッド・ゾーン』みたいだし、絵が物語に大きな意味を持つというのは『ローズ・マダー』みたいだし、最後は仲間同士で暗がりへとバケモノ征伐という展開は『IT』みたいだし、でも怖さの質はというとやっぱり薄口でこれらの作品ほどじゃないんだよな。ただ、こういった具合にマンネリっちゃあマンネリなんだが、相手はキングだししゃあねえか、と言いつつ読んでしまうのがファンの弱みってやつか。次作『Under The Dome』も翻訳出たらきっと読むよ。原著でも1088ページって話だけどね…ハハハ…。

悪霊の島 上

悪霊の島 上

悪霊の島 下

悪霊の島 下

新装版 シャイニング (上) (文春文庫) 新装版 シャイニング (下) (文春文庫) リーシーの物語 上 リーシーの物語 下 ドリームキャッチャー〈1〉 (新潮文庫) ドリームキャッチャー〈2〉 (新潮文庫) ドリームキャッチャー〈3〉 (新潮文庫) ドリームキャッチャー〈4〉 (新潮文庫) デスペレーション〈上〉 (新潮文庫) デスペレーション〈下〉 (新潮文庫) ローズ・マダー〈上〉 (新潮文庫) ローズ・マダー〈下〉 (新潮文庫) IT(1) (文春文庫) IT(2) (文春文庫) IT(3) (文春文庫) IT(4) (文春文庫) デッド・ゾーン〈上〉 (新潮文庫) デッド・ゾーン〈下〉 (新潮文庫) Under the Dome

20091114(Sat)

globalhead2009-11-14

[]人面犬!いやそうじゃなくて人間ドック! 人面犬!いやそうじゃなくて人間ドック!を含むブックマーク 人面犬!いやそうじゃなくて人間ドック!のブックマークコメント

  • 昨日は会社休んで人間ドックに行ってきたオレである。齢も50に近くなるとあれこれ診なきゃいけないのである。
  • 当日ヴァリウム飲むからってんで前日は8時以降何も食わないでくれというお達しだったんだけど、9時近くにしっかりピザ食ってあろうことかビールまでかっくらってたオレである。
  • ちょいとばばっちい話で恐縮だが、実は検便も2日分ってことだったんだが当日2日分作成していた…。
  • 人間ドックをやる病院に入る前に「出るまでは吸えんから」と思いっきりモクふかしてから入ったな。
  • やる気無くてスマン…。
  • まあだいたい人間ドックなんざ行かんでも「体重減らして酒減らしてよく運動するように」って言われるのは分かりきってんだけどな。
  • 体重と酒は減らすようにしてるけど運動は嫌いなんで、そのかわりなるべく歩くようにしているよ。でもエスカレーターは割と乗っちゃうなあ。
  • それとタバコ減らしたいんだがこれがなんとも。結構咳払いすることが増えて、あかんなあとは思ってるんだが。電気タバコにしようかなあ…。
  • というわけで人間ドックはお昼前までにつつがなく終了。
  • そういえば「つつがなし」の"つつが(恙)"ってなんなんだろうかと思って調べたら"憂"のことなんだってね。ツツガ虫(ダニ?)とは関係無いらしい。勿論「筒が無い」って意味じゃないからね!
  • 一緒に会社のオヤジ仲間と行ったんだが、こういう時は不健康自慢と病気自慢をするのが定番だな!
  • 病気自慢は鬱陶しいという人もいるが、同じように健康自慢も鬱陶しいもので、要するに人は他人の自慢が嫌いだってことだ!だからどんどん自慢すればいいんじゃない?
  • まあしかしこの歳になって思うのは、健康にさえ生きてたらなんとかなるじゃないかってことだな。
  • なんらかの理由でメシ食えないとか眠れないとかいう人がオレにとってはとっても気の毒で、健啖なオレは食うのが好きなだけ幸せかもなと思うことがあるな。睡眠に限っては眠れないというよりも寝てない、という状況なんであるが。ゲームが…ゲームが終わらないの!
  • 幸福の基準というか敷居が低い人間なんで、結構単純なことで自分は幸福だなと思うほうなんだよ。
  • しかしなんだな、日々細胞その他が更新されているとはいえ、人間の体というのはよくも半世紀余りも使用できるものだな。メンテナンスさえよければ1世紀もつ事もあるわけではないか。これって動物としちゃあ案外凄くね?
  • こんなに永く生存すると、動物と言うよりも樹木に近いものになってこないか。だから人は歳を取ると古木みたいな雰囲気になるのかな。
  • 歳取るとあんまりモノ食わなくなって動きもゆっくりになってさ。たいした食わず動く事も無く生存してるってのはまさに樹木だよな。霞食ってる仙人ってそういうことか。
  • まあオレはまだ樹木というよりは普通に牛や猪あたりのケダモノみたいなもんだがな。おいおいそこ「単細胞生物じゃねーの?」とか言わないように!

梅松竹子(すいか)梅松竹子(すいか) 2009/11/14 15:38 人間ドッグ相手に検便誤魔化しとは、男の中の男ではないですか。
他人のを貰わなかっただけ上等でしょう。(?)
タバコはそれが平常状態ですし、健康診断前に急にダイエットをはじめる自分が超みみっちく思えてきました。
私は最近薬漬けでしたが(ヤクでなくてくすりですよ。)薬なくても平気になってきたので薬をストップして
今は真昼間からもらったワインを飲んでいます。おおお、酒は美味い。
・・・が久々なんで少量で酔っ払ってきました。
それとフモさんには超今さらなんですが、いままで「すいか」を名乗ってきましたが梅松竹子でコメントさせていただきます。
はてな界隈が面白そうなので、趣味が他ジャンルの人ともオープンに付き合ってみたくなったんですわ。
きっかけはフモさんなので、ありがとうございます。
実ははてな用に「すいか」でブログをやろうかと思ったんですが、はてなの機能が覚えられませんでした。(笑)

lazy-daisy5113lazy-daisy5113 2009/11/15 01:46 スミマセン!私は友達の検便を分けて貰った過去があります。だって朝、出なかったんだもん、デリケートだから。んでも、忘れたって言うのが嫌だったんだもん、学級委員で検便係だったから。

globalheadglobalhead 2009/11/15 10:30 >梅松竹子さん
すいかさん改め梅松竹子さんこんにちは。ところでこのハンドルは「ばいしょうちくこ」と読むべきでしょうか「うめまつたけこ」と読むべきでしょうか!?
いろいろ誤魔化しましたがまあ単になんでもグズグズにしてしまう心の弱い人間だからなのかもしれませんな!そういう梅松さんのお体の調子はいかがでしょうか。
いろんなジャンルの人の日記を覗いてみるのはいいんじゃないでしょうか。ただ、はてなはブログサービスの中でもあれこれ言われている部分がありますので油断大敵です。
そういっといてなんですが楽しんでくださいね(どっちだよ)。

>レイジーさん
ビローな話でナニですが飯も食わず水も飲まずじゃあ出るもんも出ませんよフツー。
それにしてもレイジーさんは検便委員という実にレアで短期集中的な委員を1年を通じて担当していたと誤解しておいてよろしいでしょうか。

lazy-daisy5113lazy-daisy5113 2009/11/15 17:42 違う。『デリケートだから!』「明日は検便だ」と思っただけで出なくなるの。修学旅行とかも駄目。あと、検便委員ではなく係です。学級委員が兼任するんです。だから面子にかけても忘れたとは言えなかったのです(笑)

梅松竹子梅松竹子 2009/11/16 07:42 惜しい・・・。「ばいしょうたけし」なんです。 ※嘘
でも女優っぽく「ばいしょうちくこ」にすればよかったかも。(ー_ー)
レイジーさんって、、繊細なのか大胆なのか???

globalheadglobalhead 2009/11/16 08:55 >レイジーさん
デリケート。かつては「牛殺し」「豚いじめ」の異名までとったレイジーさんに最も似つかわしくない言葉のような気がしますがオレはこれをどう受け取ればよいのでしょうか。ここは素直に受け取らないとイスラエル軍のガザ侵攻並みの報復が待っているのでしょうか。

>梅松さん
最初はずっと「しょうちくばいこ」だと思ってたんですが漢字の並びが違うんですよよねえ。多分旦那様のお名前は「冨士鷹なすび」さんではないかと睨んでおりますがいかがでしょう。
あとレイジーさんはアバウトが服着て歩いてるようなナイスなご婦人です。

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20091113(Fri)

[]『電脳コイル』とはなんだったのか? (後編) 『電脳コイル』とはなんだったのか? (後編)を含むブックマーク 『電脳コイル』とはなんだったのか? (後編)のブックマークコメント

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■『電脳コイル』の謎

しかしこの物語には一つ疑問点というか謎がある。この『電脳コイル』ではAR空間を維持する為に全市街を仔細洩らさず電脳マッピングし、執拗なまでにメンテナンスを繰り返して「古い世界の情報」を駆逐しているのだが、現実的な技術からすればGPSの位置情報を確保するだけでそれは事足りるはずなのだ。多分これはコンピュータで言うところのプログラム更新やウィルス・セキュリティをこのアニメの世界観に当てはめているのだろうが、コストの面から考えてもそこまで仔細に執拗に膨大なメンテナンスを繰り返す必要があるのかいま一つ理解し難い。

また、主人公らをはじめとするそこに住む住人達の身体も全て電脳マッピングされているらしく、現実的な肉体と"電脳体"との二重の肉体=二重のアイデンティティを持ち、その"電脳体"に攻撃ないし、なにがしかの不都合があった時に、フィードバックという形で現実側の肉体・精神に痛み、心身喪失症状を引き起こす、という現象が描かれているのだ。自己暗示が現実的な肉体の痛みに変わるというのは有り得る事例だし、"電脳体"=電脳的に構築された《魂》である、という物語のコンセプトがそこにあるのだろうことは分かるのだが、そもそもひとつのサーヴィスでしかない拡張現実という技術になぜ使用者の精神・肉体に強いダメージを与えるほどのフィードバックが必要なのか、なぜダメージを軽減したりシャットアウトする仕様がないのかというのが疑問であった。

■"マトリックス"

自分はここで『電脳コイル』の物語がコンセプト的に正しくない、と言いたい訳ではない。むしろ、こういったコンセプトを合わせて考えた時に、『電脳コイル』という物語の裏には、語られていないもう一つの世界が存在していたのではないか、と推理してみたいのだ。ここからは自分の勝手な妄想になるのだが、実はこの『電脳コイル』という物語は、『現実世界に重ね合わされた拡張現実を描いた世界』なのではなく、そもそもが、あの映画『マトリックス』のような、『全てが電脳的に構築された仮想現実の世界』だったのではないか、ということだ。

・全市街を仔細洩らさず電脳マッピングしプログラム更新とウィルス・セキュリティを施し古い世界の情報をデリートし続けるというメンテナンスを行う世界。これは、AR世界というよりも、仮想現実=VR世界での作業である、と言ったほうがしっくりこないか。
・現実の肉体とそれに"魂"のように重なる"電脳体"。この"電脳体"が必要以上にVR世界の刺激をフィードバックする仕様になっているのは、これらがもともと不可分の情報同士であるからこそなのではないのか。つまり、現実の肉体など最初から存在せず、深層/表層の二層状態になった"電脳体"が存在しているだけなのではないか。
・そして、この世界の住人達は、なにがしかの理由で、この仮想現実世界を現実世界と思い込まされているだけなのではないか。

■新しい世界

その中で、主に子供達のみが「電脳メガネ」を多く用い、AR世界(と思い込まされているVR世界)を垣間見ているのは、『電脳メガネ』というガジェットを世界に供出している"何か"が、子供達のような新世代にこの世界は実は仮想のものであると認識させる為の前段階を作り出そうとしているからなのではないか。

仮想現実の世界に暮らす人々の、その実際の肉体がどこにあるのかは分からない。肉体など存在せず、既にデータのみが存在しVR空間に暮らしているのかもしれない。即ち、『電脳メガネ』に登場した様々な人々は、既に実体を持たない"幽霊"なのかもしれない。そして、なぜ世界がそのようになってしまったのかは分からない。もしかしたら、世界はとうの昔に滅び去り、生きている人間は一人もいないのかもしれない。

しかしそんな世界にもたらされた『電脳メガネ』は、それまでVR空間内時間では連綿と続いてきたであろう世界の秩序を、覆そうとするものなのかもしれない。それはこのVR空間を存続させている"何か"が、この世界に暮らす電脳人格たちに、新たな世界の段階へ入ることになったのを知らしめる為なのかもしれない。または、このVR世界を存続させているものとは別の勢力が、ゲリラ的に仕掛けた起爆剤なのかもしれない。そしてそこから導かれるであろう"新しい世界"とは何なのかは分からない。もう一度新たな血肉を得てこの現象世界に蘇ることなのかもしれない。これまでとは異なったVR空間へ移行することの前触れなのかもしれない。

ここで書いた事は全て自分の勝手な妄想であり、『電脳コイル』という物語の真意である、というつもりはサラサラ無い。だが、TVアニメ『電脳コイル』は、これらの妄想を喚起する、圧倒的なイマジネーション に溢れていたという事は出来るのだと思う。

(了)

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20091112(Thu)

[]『電脳コイル』とはなんだったのか? (前編) 『電脳コイル』とはなんだったのか? (前編)を含むブックマーク 『電脳コイル』とはなんだったのか? (前編)のブックマークコメント

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■「電脳メガネ」の見せるもう一つの世界

最近になってやっとTVアニメ『電脳コイル』全26話を観終えた。知ってる人には説明はいらないとは思うが、『電脳コイル』は2007年にNHK教育テレビで放送され、第39回星雲賞メディア部門、第29回日本SF大賞など多数の賞を受賞したSFアニメである。当時話題になっていたのは知っていたので気にはなっていたのだが、どうもTVアニメを観る習慣が無いものだから、ソフト化された後もなかなか手を出せないでいた。しかし最近作品全話がネットで有料配信されているのを知り、やっと観る機会に恵まれたというわけである。結論から言えば、この『電脳コイル』は噂通りの傑作SFアニメであった。

簡単に物語を説明するなら、この『電脳コイル』は、「電脳メガネ」と呼ばれる眼鏡型インターフェイスが一般的になった世界で、主人公である小学生の少年少女達が、「電脳メガネ」が見せる異世界を巡り、あるひと夏の事件を共有し成長してゆく、という物語である。その異世界とは、電脳空間が作り出したもうひとつの世界であり、それはこの世界と重なってはいるものの、バグやアップデートされていない"古い空間"、そしてイリーガルと呼ばれるコンピュータウィルスによって、現実世界とは微妙に異なる光景を垣間見せ、それは時には、現実とは全く違う異世界そのものとなって電脳世界を侵食して行くのだ。

■彼岸と此岸

この、現実世界と重なった、電脳世界というもうひとつの世界がこのアニメの主要な舞台となるのだが、それをありがちなキラキラしたSFチックで未来風の世界として描くのではなく、あたかも仏教で言うところの"彼岸の世界"、お化けや幽霊や得体の知れない暗闇が横溢する霊的な"あの世の世界"として描いているところがこのアニメの大きなポイントだろう。つまりハイテクを駆使したウェラブル・コンピューターが実現した近未来社会が、都市伝説の囁かれる仄暗いオカルト世界と直結してしまう、という逆転現象が新鮮味を生んでいるのだ。不可視の世界を可視することができる技術、これがあたかも科学ではなく呪術であるかのように扱われるが、クラークの弁を持ち出すまでも無く進化した科学のメソッドは魔法や呪術と変わりないものなのだ。

勿論、電脳と神秘主義が係わりあうというアイディア自体そのものは新しいものではなく、ウィリアム・ギブソンのサイバーパンクSFには電脳世界の彼方に存在するブードゥーの神々が描かれるし、「攻殻機動隊」ではアーサー・ケストラーの「機械の中の幽霊(Ghost in the Machine)」を引用した"ゴースト"という単語が頻用される。即ち、肉体とはいうなれば微細かつ精緻に織り込まれた機械/システムでしかないのにも関わらず、そこに"魂"という概念はどこに外挿されるのか?という問いかけである。同じように、電脳=AIとはアルゴリズムの集積でしかないということもできるが、人はそれがあたかも"生あるもの"の振舞いのように見てしまうことがある。さてここで、生命と非生命の違いとは何か?という議論が出てくるだろう。いうなれば機械論的唯物論への疑問と反証がこれらの作品には存在している。

■オカルトとテクノロジーの狭間

翻って、『電脳コイル』の世界は一見オカルトのように見えるテクノロジーが存在する世界である。そして、一見神秘主義的な異世界のように見える電脳世界/拡張現実空間が存在する世界でもあるのだ。『電脳コイル』のキーアイテムであるガジェット「電脳メガネ」は子供だけのオモチャではなく、このメガネをかけることによって仮想パソコンや仮想携帯電話を呼び出し操作することが可能であり、また「電脳メガネ」でしか見えないバーチャル・ペットを飼う事も可能だ。この《拡張現実(Augmented Reality=AR)》のテクノロジーは現実でも研究が進められており、『電脳コイル』ほどではないにしても具体的な実用・商品化に入っているものもあり、ビジネス・カンファレンスが開催されているほどである。

作品としてみるならば、こういったテクノロジカルな側面を強調することなく、「電脳メガネ」の見せる"彼岸と此岸"を行き来しながら、その狭間の中で生の意味を読み取ってゆく少年少女たちの瑞々しい情感を描いた、文句無しに素晴らしい作品であるといえるだろう。10代に満たない子供達にとっては、"生”とはまだ未分化のものであり、世界とはまだ不確かなものでしかない。だからこそ彼らは容易く"彼岸=あの世の世界"を妄想し垣間見てしまうけれども、それを「電脳メガネ」というガジェットを持ち込むことにより、決して御伽噺やオカルト話ではない、現実的なドラマとして"彼岸=あの世の世界"を視覚化することができた、という部分がユニークなのである。

(続く)

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灸洞灸洞 2009/11/12 23:56 こちらではお久しぶりです。
ツンデレ好きのわたしとしては電脳コイルでは当然イサコなわけですが、それはさておき、ネット上に知的生命体なり神なりが生まれるのが先か、人間がサイバー化するのが先か、そもそもそのときまで自分は生きているのか、なにか非日常が到来するのをひたすら待ちわびておるのであります。

globalheadglobalhead 2009/11/13 15:31 おお灸洞さんお元気ですか!でもついったでいつもポスト読んでるからそんなに久しぶりな気がしませんね。オレの場合電脳ペットの「おやじ」派ですな!
ネット上の知的生命体よりもオレは早く体をサイバー化したいです。そして寝ないでゲームできるようにするわけですな。
インプラントもいいですがナノマシンが早く実用化されてナノマシンドーピングされた肉体となりあれやこれや出来るといいなとかように思っております。
ピザをいくら食っても太らない体とかね!

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20091111(Wed)

globalhead2009-11-11

[]さらばジャガイモ、あるいは和カレーの日々 さらばジャガイモ、あるいは和カレーの日々を含むブックマーク さらばジャガイモ、あるいは和カレーの日々のブックマークコメント

おおそうじゃ、たまにはカレーでも作ろうかの、と思ったオレである。長きに渡る清貧の日々、その中で連綿と食卓に上り続けてきた具の無いスパゲッティに身も心もそして胃も疲れ果てたのである。しかし薄給とはいえ中小企業において47歳課長職に就くこのオレが何故にしてこれほどお金がないのかは謎であり真相は秘密のベールに包まれているのである。即ち「fumoさんの秘密のベール」であるがこうして書くと我ながらとてもいやらしく気持ち悪く感じるのは何故であろう。

そんな訳でカレーである。カレーと言ってもインド風とかそういうのではまるで無く、ハウスだのS&Bだののカレールーをば使った白い飯に合うありふれた和カレーである。人並みにカレー好きなオレはインドカレーだのタイカレーだのパキスタン風だの散々食い歩いたものだがやはりこうしてオッサンになり落ち着くのは和カレーなのである。言うなればロックだパンクだと騒いでいた時代が終りようやっと演歌の歌声が心に沁みる歳になったという事なのであろう。おふくろさんよ〜おふくろさん〜〜。ちなみにオレの好みはハウスジャワカレー辛口である。あれこれ使ってみたがこれが一番安心できる味なのである。

さてそんな和カレーであるが勿論凝った作り方など一切しない。切って炒めて煮るだけである。単純至極である。そしてカレーを作るメリットの一つはたっぷり作って数日それで食いつなぐということが出来ることにあるだろう。即ち清貧の徒にとってカレーは一度作れば少なくとも3日は持たせられるという非常に経済的な食物なのである。

ところでこの件について21世紀に入ってから最も驚愕した事実が存在していたのである。
なんと、カレーに入れたジャガイモは傷みやすいというではないか。
これはショックであった。今までカレーで腹を壊したことは無いが(食いすぎたり辛くしすぎて胃を悪くしたことはあるが…って結局腹壊してんのか?)、カレーのジャガイモが痛みやすいというのは40も過ぎてからはじめて聞いた話だったのである。

そんなことを聞かされるとどうも落ち着かない。そしてあんなに好きだったジャガイモをカレーに入れるのを躊躇してしまう自分を発見する。これまで仲良く遊んでいた隣のチイちゃんのお父さんが実は刑務所にいると聞いて急に遊ぶのを止めてしまった子供のような気分である。そう、オレにとってカレーとはジャガイモだった。ご飯の上に転がるゴロンとした大きなジャガイモ。出来たてだと芯まで熱くて頬張ると必ず口の中を火傷したジャガイモ。煮込みすぎると溶けちゃって跡形も無くなってしまうジャガイモ。カレーを作るときに皮をむくのがとても面倒だったジャガイモ。でも、オレは、オレは、そんなジャガイモのことが、大好きだったんだ。

しかしそんなジャガイモはもういない。オレとジャガイモの幸福な蜜月時代はもう終わってしまったのだ。いつか子供が大人の階段を上り大切にしていた様々なオモチャたちとの思い出を忘れるように。でも、人は、そうして成長してゆくものなんだ。ちょっとオレは感傷的過ぎたかもしれない。まあジャガイモなんざ無くともカレーはカレーである。ピーター・ガブリエルが抜けてもジェネシスはジェネシスだったようなものである。よし、前向きに生きよう。ジャガイモのいない新しい人生を受け入れよう。オレはそう思ったんだ。と言う訳でジャガイモ抜きカレーで今週も食い繋いでいるこのオレなのである。

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水曜どうでしょうDVD第12弾 香港大観光旅行/門別沖 釣りバカ対決/北極圏突入〜アラスカ半島620マイル〜

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税込4179円しますがDVD2枚組でトータル約6時間入ってます。6時間びっちり「水曜どうでしょう」の面々とまったり出来るわけです。このまったり感がいつもたまらなくいいんですよねえ。今回は「香港大観光旅行」とか「門別沖釣りバカ対決」とか実にどうでもいい「どうでしょう」らしい企画が和みます。そして「北極圏突入〜アラスカ半島620マイル〜」。こんな金掛かったであろう企画でさえ「どうでしょう」の面々はグダグダです。ホントこの人たちって力抜けてていいんだよなあ。でもアラスカの景色はなかなかに素晴らしかったですよ。

■ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!! (祝)通算300万枚突破記念DVD(14)(負)大メインクライマックス2008 山崎VSモリマン 炎のファイナルリベンジマッチ

「山崎VSモリマン」です。これも実際やってることはいつも同じなんですがなんだか観ちゃいますねえ。今回は2008年大晦日放送ということでそれなりに派手にやろうとしていますが所詮「山崎VSモリマン」。このまま伝統芸のようにやり続けられるのでしょう。その代わりと言っちゃなんですが今回はゲストが盛り沢山。お馴染みのダイナマイト四国も相変わらず肉離れしております。

すいかすいか 2009/11/11 20:10 私も研究に研究を重ね和カレーはジャワの辛口と思いましたが、ジャワの辛口より辛い和カレールーって発見できなかったような。
しかしフモさんって和カレーはどうも、、、と勝手に想像していたので意外でした。
まさかラーメンもどんな美味しいお店より、結局のところインスタントがお好き??
カレーに入れたジャガイモが傷みやすいことは・・・知らんかったです・・・。( ̄▲ ̄) へへへ。

globalheadglobalhead 2009/11/11 23:12 まあ煮込むときに鷹の爪一杯入れちゃえば甘口でも何でも辛くなっちゃうんですが、それでもなんか辛口買っちゃいますね!和カレー作るの簡単だし安上がりだから好きですよ。
ラーメンなんかも流行ってるようなのってあんまり興味ないし食べたことがありません。昔風のラーメンが一番いいです。生まれ北海道なんで味噌味好きだけど。
インスタントならまるちゃん派ですな!チープでジャンクな食いモンが一番好きであります。なんたってピザ大好物だし。

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20091110(Tue)

globalhead2009-11-10

[DIARY]かっこいいスキヤキ! [DIARY]かっこいいスキヤキ!を含むブックマーク [DIARY]かっこいいスキヤキ!のブックマークコメント

  • どうでもいいカンソーブンを書くのにも疲れたのでたまにはどうでもいい日記でも書くことにする。
  • ちなみにオレのカンソーブンは感想文ではなくあくまでカタカナのカンソーブンであり即ちカタカナ文字の見た目の如く軽薄かつ蒙昧なものであるということを字面から表現しているのである。
  • さらにいってしまえばレビューという言葉もあるがこれがどうにも面映く感じてしまうのはレビューというと宝塚歌劇団あたりのお星様がキラキラした絢爛豪華な映像が頭に浮かんでしまい「レビューしました」なんぞと言ったが最後この自分自身が金ラメジャケットにシルクハット蝶ネクタイに網タイツでハイヒール履いた足を上げ下げしているような眩暈にも似た錯覚にとらわれ悪寒悪心冷や汗身体の震えが止まらなくなるという症状を巻き起こしてしまうのであまりこの言葉は使いたくないのである。
  • まあそんなことはどうでもいい。
  • そういえばこの間すき焼きなんぞを食ったのである。
  • 清貧として生きることを人生の訓とし清く正しく美しく生きることを是としているオレ様にとって贅沢とは鬼畜米英の如き不倶戴天の敵であり竹槍にてこれを撃退する撃ちてし止まん大和魂はこの身に満ち満ちているのではあるが清貧というのは時として飽きるものであり稀にこのような蕩尽に走りあえてこの身を汚すのである。しかしこの心の弱さこそが清濁併せ呑むこのオレ様の人間味溢れるキャラクターを生み出しているといっても過言ではない。…と誰も褒めてくれない寂しい人生を生きるがゆえにそっとネットの片隅で自画自賛してみるfumoさん47歳初老の冬が身に凍みる男である。
  • ちなみに実際は清くなく正しくなく美しくなく生きているのが現実でありそれならfumoさんあんたは「汚貧」というのが正しいんじゃないかとおっしゃる方もおられるかもしれないが自らの生活を「汚貧」と呼び貶めるのはあまりにも汚れちまった悲しみにであり今日も風さえ吹きすぎるのである。
  • さてそのすき焼きであるがなにしろこんなものを食うのはダグラス・マッカーサーが厚木海軍飛行場に降り立ち「コーヒーはbossだね」と宣言して以来久しぶりなので作り方などをおさらいしてみる。そしてそうだそうだあれは醤油をベースに肉や野菜に酒だの砂糖をぶっ掛けてグツグツ煮る食いモンだったわなと記憶を引っ張り出したのである。というわけで野菜を刻み格安オージービーフをパックから引っ張り出し醤油をぶっ掛け砂糖をぶっ掛け酒をぶっ掛けカセットコンロでグツグツ煮たオレなのである。
  • そして火の通った頃合を見はかりそのすき焼きを小皿の溶き卵に落とし込みおもむろに一口頬張るとおお美味いあら美味いこりゃ美味いなんて美味い食いモンなんざんしょと身を走る衝撃に滂沱の涙を流して咽び泣くこのオレだ。今までこんな美味いものを食べられなかったなんて…みんな…みんなビンボが悪いんじゃ!と天に唾を吐きかけるか如き勢いのオレ様であった。
  • ううむしかし鍋などという食いモンはその曖昧な味わいからそれほど好きではなかったオレ様がなぜにしてこのすき焼きに限ってはこれほどまでに美味に感じるのかと暫し熟考してみたのである。
  • そして閃いたのはやはりこのすき焼きなる食いモンはまず醤油のピリッ!そして日本酒のピリッ!さらに砂糖のピリッ!のそれぞれのピリッ!が三位一体となって醸しだす刺激が牛肉という肉の中の肉の王にじっくりと染み入り味の濃いもんが大好きなオレの舌に歓喜のハーモニーを奏でるのではないだろうかとそう解釈したのである。
  • ここで「fumoさんすき焼きってそんなピリピリした濃い味付けなんかしないよー」などという一般論などは一切受け付けるつもりなぞ無い事をここに明記しておく。
  • そして醤油酒砂糖によりどこまでもピリピリ舌を刺激するこの料理は実はジャンクフードなのではないのかとオレは思い立ったのだ。なにしろこの味の濃さそして牛肉の肉肉しさ全体的なカロリーの高そうな感じは鍋物という概念の中から導き出されるヘルシーなイメージとは真逆の位置に存在していると思ったのである。
  • だいたい「〆にうどんをぶっこむ」ってもはやお前はたっぷり太ってくれと言ってるようなもんじゃねー?
  • そう。すき焼きはジャンクフードなのである。味が濃くて美味くてひたすら身体に悪そうなジャンクフードなのである。今オレの中ですき焼きはピザやポテチやハンバーガーと同じ位置にある食いモンとして認識されたのである。そしてオレはジャンクフードが大好きなのである。そのオレがすき焼きを食って感激したのはこれは既に運命であり宿命であったといっても過言ではないであろう。
  • と言う訳でオレとすき焼きの新たな未来がこれから始まるのである。道は遠く険しいかもしれない。しかし求めればそれは与えられるものなのだ。そして今日もすき焼きを食うことを夢見ながら幸薄き人生を模索してゆくこのオレなのである。
  • 完。
かっこいいスキヤキ (扶桑社文庫)

かっこいいスキヤキ (扶桑社文庫)

washburn1975washburn1975 2009/11/10 12:20 おぉ、この作り方は…ここへきてまさかのフモさん関西人説発生ですか…?

globalheadglobalhead 2009/11/10 12:33 北海道に住んでた頃にあまり北海道人ぽくないとまわりから敬遠されていたオレであります。
告白するとこのオレがすき焼きを初めて食べたのは高校生の時なんですな!当時は高くて牛肉自体あんまり食わなかった!
で、なんかの弾みで家ですき焼きする事になって、そのとき母親が作ってくれたのがこんな関西風?なやりかただったと思います。
別にこだわってはいないんですが出汁で煮ちゃうより肉焼き!砂糖ぶっかけ!酒しょう油ぶっかけ!のほうがワイルドで男の魂に火が付くような気がします。

paseyopaseyo 2009/11/10 12:52 あれ、これって関西風なんです?
実家ではどうしてたかなぁ…(遠い目)

jkjk 2009/11/10 13:53 関西風と関東風の違いを初めて知ったのは『トイレット博士』の作中だった気がします

globalheadglobalhead 2009/11/10 14:06 >ぱせよさん
というかオレも今ググってはじめて関西風と知った!たしかに味的にコテコテかもしれない!でっせ!関東風に割り下から作るとやっぱ水っぽくなるかな?

>jkさん
トイレット博士!メタクソ団!マタンキ!7年殺し!だ、大好きだった!クラスでメタクソ団作ってた!しかしjkさんもっと若いと思ってたけどまさかオレと同じぐらい!?

lazy-daisy5113lazy-daisy5113 2009/11/10 23:54 確かに関東風の割りしただと水っぽいかも。とゆうか、うちのすき焼きはどちらかと言えば「牛鍋」です。焼くとは程遠いです。

globalheadglobalhead 2009/11/11 00:38 実はネットで「すき焼きに白菜は入れる派?入れない派?」というのがあって、入れない人は「水っぽくなるから」という意見だったんだけど、それって関東風だからかな?と思ったんですよ。まあしかしそんなに味が違う訳でもないような気がするのでオレは「牛鍋」でも全然分からなくて食ってるような気がしますけどね!
それよりもオレ肉じゃがって牛肉じゃなくてずーっと豚肉で作るもんだと思ってました!

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20091109(Mon)

[]アコギなババアに呪いをかけられ私は地獄に真っ逆さまよ!〜映画『スペル』 アコギなババアに呪いをかけられ私は地獄に真っ逆さまよ!〜映画『スペル』を含むブックマーク アコギなババアに呪いをかけられ私は地獄に真っ逆さまよ!〜映画『スペル』のブックマークコメント

■スペル(監督:サム・ライミ 2009年アメリカ映画)

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ビンボ臭くて小汚いアコギなババアのローン返済延長を断ったら逆恨みされてとんでもない呪いをかけられてさあ大変、という映画だよ!言ってみればタチの悪いクレーマーのお話ってわけなんだね!ババアの呪いで悪魔みたいなヤツが現れて主人公を地獄に引きずり込もうとするんだけど、だいたいあのババアこんな凄い能力持ってんなら最初からこの力で脅かして融資受けさせりゃあよかったじゃん!融資以前にこの悪魔使っていろんな悪辣なことが出来ただろうから貧乏することもなかったじゃん!それをこの程度のことにしか悪魔使うことを思いつかないんだからそりゃ貧乏もするわけだ!「貧すれば鈍す」ってこのことだね!でも「きんらんどんす」とはちょっと違うから要注意だ!勿論「お迎えでゴンス」とも全然違うから手塚マニアは変なところでワクテカしちゃあいけないよ!以下ネタバレ注意!

なにしろこのババア、銀行で断られたその日に駐車場で待ち伏せ主人公の女に襲い掛かる襲い掛かる!おいおい婆さん病気だとか言ってたくせになんなんだよそのパワーは!あんた力強すぎるよ!でかいコンクリのかたまり持って車のガラス割ったりとかやることが老女じゃないんだよ!ってか呪いかける以前にこれだけ相手ボコボコに出来るんなら悪魔なんか呼ばなくとも十分復讐出来てるだろうかよ!そもそもそんだけ気色悪い顔してたら暴力以前にお前の顔夢に出てきて怖くて眠れんわ!挙句の果てにこの時エキサイトし過ぎたかその後ババアは自分ちであっけなく頓死!葬式じゃあ親類縁者知人集まってガヤガヤやってたけどこんだけ知り合いいるんなら最初から金ぐらい借りろよ!ってかお前らも貸したげろよ!

で、主人公の女も女で「あたし呪いかけられたかも」とか言ってすぐさま霊能力者頼るけどなんなのこのスピリチュアル展開!まあオカルトホラーだからスピリチュアル行かないと話になんないけどこれ観た頭の弱いヤツが「私も最近変なヤツに絡まれてそのあと体調おかしいけど呪いかけられたかもしんないから霊視のセンセーのところ行って壷買ったほうがいいかしら」とか思ってスピリチャル系にはまったらどうするよ!そして霊能力者から「やっぱ良く効くのは生贄の血っすかねー」とか言われて早速ペットの子猫血祭りにあげてんじゃねーよ主人公!お前はインターネット猫虐殺事件のディルレヴァンガーさんかよ!?さらにこの霊能者、「もう1万ドル払えばもっと凄い霊能力者紹介しますぜ」とかっておいおいちょっと足元見すぎじゃねーかそのボッタクリ方は!全く世知辛いお話だよな!?

しまいには「呪いのかけられたボタンどうにかすれば助かりますぜ」っていうデスノート展開なんだけどじゃあ最初の1万ドルはなんだったんだ!?まあしかし世の中死んで欲しいヤツなんざ山ほどいるからなんとかなるよなメデタシメデタシとか思ってたら急に「他人に呪いなんか渡せない!」とかしおらしくなる主人公!子猫惨殺しといて今更それはないだろ!サクッとやっちゃえサクッと!という訳でお話はさらに二転三転する訳だが、ライミ初期作品を髣髴させる過剰でわざとらしい演出が冴えまくったお笑い要素満載のローテクホラーでなかなか楽しませてもらったけど、コネタが多くてちょっと散漫だったかもな。しかしヒロインがあんまり可愛くなくて恋人の男がとっちゃん坊やみたいな顔してるっていうのはライミ映画では定番なのか?

■スペル予告編

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すいかすいか 2009/11/09 21:35 タイトルは「スペル」でなくて「スベル」でえーかもしれませんね。邦題ですし。
子供の頃のび太のドラえもんとの付き合い方に「なんでもっと利用しないのだ」とギモンを感じていた私は、出だし文にウケました。

globalheadglobalhead 2009/11/10 09:38 すいかさんいきなりダジャレだし!映画はオーバーすぎて笑えるホラーとしていい味出してましたよ。いわゆる"ホラーのお約束"を連発して、お約束すぎて笑えるってやつですね。監督のサム・ライミは「スパイダーマン」で有名ですが、もともとはこういう感じのホラー映画撮ってた人なんですね。ドラえもんの話はウルトラマンが怪獣と戦う時なんで最初っからスペシウム光線出さないの?という疑問と通じるものがありますね。あれ、通じてないか?

masamasamasamasa 2009/11/12 12:15 観て来ました!いや、あのババア、まじでにくたらしかったですね!ババア死ねとか思ってしまいました。死んでるけど(苦笑)。あいつに一矢報いてやりたかったですねえ!

globalheadglobalhead 2009/11/12 12:25 もうあまりに理不尽すぎる呪いだったよなあ!なんでこんなことでいちいち地獄落ちなあかんねん!って感じでした!あれでOKならオレだったら1万人ぐらい地獄落としてますよ!落としたいなあ落としたいなあ!(そっちかよ!)あとあのババア、汁出し過ぎ!

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20091106(Fri)

[]フランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッドのリミックス集を(またもや)買ってしまった フランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッドのリミックス集を(またもや)買ってしまったを含むブックマーク フランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッドのリミックス集を(またもや)買ってしまったのブックマークコメント

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フランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッドがなんだか"世界制覇25周年記念"だとかいうボックスセットを出していたらしいじゃないですか。いや、もう解散しているバンドなんですけどね、デビュー当時はスンゴかったんですよ。いわゆる80年代ニュー・ウェーブ・バンドなんですけどね。当時飛ぶ鳥を落とす勢いだったトレヴァー・ホーンというプロデューサーに見出され、彼の主催するZTTというレーベルから問題作「リラックス」を引っさげてデビューしたのが1983年だったらしいですね。でまあこれがあからさまにセックスのことを歌った歌だという事であちこちで放送禁止になったりとか、メンバー全員ゲイだって事を公言してたりとか何かとセンセーショナルだったりしたわけなんですよ。新しモン好きな軽薄なオレは早速飛びつきましたよ。ただ実は曲としての「リラックス」はそれほど面白いと思わなかったんですね。なんかリズムが単純すぎるような気がしてね。

■Frankie Gose to Hollywood - Relax(Don't Do It)

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しかしその後に出たシングル「トゥー・トライブス」がよかった。これがハマッた。プロデューサーのトレヴァー・ホーンは当時出始めだったサンプリング・マシーンを駆使して「アート・オブ・ノイズ」やら「プロパガンダ」なんていうバンドもプロデュースしてましたが、FGTHもその恩恵を受け「最先端サウンドなんだああ〜〜!」という気合の入りまくったギラギラした音を出していました。いやもうホント好きだったなあ。トレヴァー・ホーンのイメージ戦略にころっと騙されたとでも言うんでしょうか、なんかこう、「最先端」とか言われると弱いガキだったんですよねえオレ。セックス・ピストルズがプロデューサーだったマルコム・マクラレンのことを歌った「グレート・ロックン・ロール・スィンドル(偉大なるロックンロールの詐欺師)」という曲がありますが、これまで音楽でこの手の"釣り"に何度引っ掛かったことか。

■Frankie Gose to Hollywood - Two Tribes

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Art Of Noise - Legs

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■Propaganda - Dr.Mabuse

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しかしかつてはイエスにも参加していたトレヴァー・ホーン、どことなくプログレ臭もあるその音は決して見掛け倒しではなく、フランキーにしても演奏力は兎も角とりあえずジグ・ジグ・スパトニックあたりと比べたらまだましなバンドであったと思う。まあロンドン界隈ではチェッカーズみたいな当時の日本のアイドルバンドとあんまり変わらない扱いだったらしいという話もありましたが(江口寿史の漫画で言われてたような気が)。そんなフランキーもシングル数枚とアルバム2枚出して消滅、一発屋とは言わないけれどもこのテの話題先行バンドらしい凋落を迎えました。

Sigue Sigue Sputnik - Love Missile F1-11

D

で、このフランキーなんですが、バージョンの違うシングルを山のように乱発してるんですよねえ。オレも同じタイトルの別バージョンシングル何枚か買いましたよ…。ミックス違うだけで1つのタイトルで何枚も売れるんだからいい商売だよなあ。別バージョン商法ってこいつらが最初だったんじゃないのかしらん。分かってて買っちゃうこっちもこっちだがな!で、山のように出ていた別バージョンを集めたアルバムが、これまた山のように出ている、というもうなんだか訳がわからない世界になっていたりします。一応一番新しいリミックス・コンピレーションは2001年に出たこちら。

■Twelve Inches / Frankie Goes to Hollywood

Twelve Inches

Twelve Inches

で、アルバム収録タイトルはこちら。ディスク1のM1.Relax [Sex Mix]はなんと17分のバージョンです。

ディスク:1 1. Relax [Sex Mix] 2. Two Tribes [Hibakusha Mix] 3. Welcome to the Pleasuredome [Fruitness Mix] 4. Rage Hard [Stamped] 5. (Don't Loose What's Left) Of Your Little Mind 6. Watching the Wildlife (Die Letzten der Menscheit) 7. Warriors of the Wasteland [Attack Mix] 8. War (Hidden) 9. Rage Hard [Freddie Bastone Mix] ディスク:2 1. Welcome to the Pleasuredome [Escape Act Video Mix] 2. Warriors of the Wasteland [Attack Full Mix] 3. Two Tribes [808 State Remix] 4. Disneyland 5. Rage Hard (Broad) 6. Watching the Wildlife (Hotter) 7. Warriors of the Wasteland (Turn of the Knife) 8. Power of Love '93 [Alternative Mix] 9. Relax [Peter Rauhofers Doomsday Club Mix]

そして"世界制覇25周年記念"で発売されたベスト盤がこちら。

■リターン・トゥ・ザ・プレジャー・ドーム(DVD付) - フランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッド

2CD+DVDというセットですが、特典として「1FRANKIE SAY RELAX複製Tシャツ 2F.G.T.Hオリジナル'Wildtime-Do-not-Relax'コンドーム 3リリー・フランキー描き下ろしFGTHイラスト・ポストカード」なんてぇのも付いてるらしい。まあコンドームはシャレだとしても、リリー・フランキーってフランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッドとなんも関係ないと思うんだけど…。

フランキーが在籍していたZTTレーベルのコンピというのもあります。

■Zang Tumb Tuum: The ZTT Box Set - Various Artists

Zang Tumb Tuum: The ZTT Box Set

Zang Tumb Tuum: The ZTT Box Set

また、トレヴァー・ホーンの音楽活動25周年を記念して行われたスペシャルライブのDVDとCDがこちら。DVDにはフランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッドの復活ドキュメンタリーも特典映像として収録されているらしい。

■Produced by TREVOR HORN〜A Concert For Prince Trust

Produced By Trevor Horn

Produced By Trevor Horn

jkjk 2009/11/06 16:04 こーこーせーの時に初来日のストアライブに行った友人がLP(レコード)では
まともだった演奏と歌のあまりの下手さに感動して帰ってきましたナ
「ぷろぢゅーさーがいるとあんなんでもデビューできんだ〜」と

最近でも幾つかの映画のサントラで使われてるし、やっぱインパクト
あったんでしょね

globalheadglobalhead 2009/11/06 19:44 その初来日、観に行こうとしたんだけど既にチケット売り切れで行けなかった!演奏ド下手という噂だったけどまともだったんですか!
トレヴァー・ホーン無しの元々のフランキーはなかなかにファンキーなバンドだったという話ですね。
ギラギラしたプロデュースに耳を凝らしているとなんとなくその片鱗がうかがえるような気がします。
「リラックス」を使った映画で記憶に残ってるのはベン・スティラーの『ズーランダー』かな。あの映画結構好きです。

jkjk 2009/11/06 22:19 初来日は演奏だけでなく歌も 声出てない 音はずす な
素人にもわかるヒドさだった模様で。

ツアーやる前に練習代わりに日本に来てみたレベルだったのでは?

その後のライブでは普通より少しヒドいくらいのレベルになってて
上達ぶりに驚いた記憶がありますもん

globalheadglobalhead 2009/11/07 15:00 わははやはりその程度で。
実はいつ観ても演奏が酷かったニュー・オーダーとか大好きだったのであんまり演奏力とか気にしないんだよな。オレ楽器やらないし。
やっぱりその場のノリですよノリ!ってかフランキーあたりだったら別に口パクでも誰も気にしなかったろうに!
DOAの「口パク宣言ライブ」とかいうのもありましたな!

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20091105(Thu)

[]キノコの形をしたぶっとい"アレ"は思ったよりデカかった…ッ!? キノコの形をしたぶっとい"アレ"は思ったよりデカかった…ッ!?を含むブックマーク キノコの形をしたぶっとい"アレ"は思ったよりデカかった…ッ!?のブックマークコメント

マタンゴ (監督:本多猪四郎 1963年日本映画)

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みんな大好き和製海洋モンスターホラー映画『マタンゴ』である。実はこの映画、最近になってはじめて観たのだ。嵐のせいで謎の孤島に漂着したヨットの乗組員たちが、密林の奥に生息する巨大ハリカタ生物にズコズコやられちゃうという世にもおぞましい物語である。ただし相手が巨大ハリカタだけに登場人物のうち女性だけはあはんうふんと法悦の世界へ旅立ち、男どもは「あああそんなところにこんなものをああするなんてやめてもうゆるして」と精神を崩壊させてゆくのである。オレもやはり男のはしくれとして、巨大ハリカタに「やらないか」ともちかけられるなぞ、想像するだけでもう勘弁してくれと思ってしまう。…って、そんな話でよかったのか?

なにしろウィキペディアなんぞを読むと、「役にはそれぞれ元となったモデルが存在し、ヨットのオーナーである金持ちのバカ息子はコクドの堤義明、小心者の推理作家は大藪春彦、仲間を見捨ててヨットで逃げ出す船長は堀江謙一と、当時六本木で騒いでいた連中を酷い目に遭わせてやれと思いながら脚本担当の木村は本作を書き上げた」なんて書いてあり、これってスケベのことしか頭に無いクルクルパーの男女ワカモノたちを不気味な怪人が次々と惨殺してゆくという昨今のスラッシャー・ムービーと根っこのところが一緒じゃないか、という気すらする。モテてるヤツもイケてるやつも金持ってるやつもみんな大ッ嫌いだッ!いけすかない連中は全部血祭りなんだよッ!という特撮オタクのむせ返るようなルサンチマンが横溢しているという点で、マタンゴはジェイソンやレザーフェイスの異母兄弟ということができるかもしれない(ホントかよ)。

この映画を「小さな頃観てトラウマになった映画NO.1」に挙げている人もいるが、オレなんかが幼少時に観てトラウマになった映画というと、前にも書いたことがあるけど1968年公開の『ガンマー第3号 宇宙大作戦』と1966年公開の『海底大戦争』かな。「ガンマー」は映画に出てくるモンスターにやられた黒こげ死体がグロかったのと、「海底〜」は人間がサイボーグ半魚人に改造手術されるシーンがキモかった。でも両方ともオトナになってからDVD買いましたよ。あと人間が水みたいになっちゃって床にひろがってるんだけれどまだ生きてて…みたいな映像がメッチャ脳裡から離れない映画があったような気がするけど、あれは夢で見た光景なのかもしれない。それと1969年公開のアニメ『空飛ぶ幽霊船』。飲み過ぎると体が溶けるボアジュースというのが出てくるんだけれども、あれ観てしばらくジュースが飲めなくなったな。

さてこの『マタンゴ』、確かに得体の知れない菌類に体を乗っ取られるというのは生理的にキモチワルイものがあるけど、体表に菌が繁殖してグジュグジュになるのって、それって水虫じゃないのか?と考えると、実は『マタンゴ』は蒸し暑い南洋の島でみんなして水虫になっちゃいました!という映画ということも出来るわな!謎の島に漂着し次々に水虫になってゆく乗組員たち。「よ、寄るな!俺は水虫なんかになりたくない!」と叫ぶ主人公。「うふふ…水虫も悪くないわよ…」と囁くすっかり水虫に冒されたヒロイン。う〜んこれはまた別の意味でキモイ展開の物語だな!映画としては閉鎖環境の中でバケモノの出現に疑心暗鬼にとりつかれた登場人物たちが、ひとりまたひとりと餌食になってゆく物語、といった点で『エイリアン』や『遊星からの物体X』あたりの先駆的なモチーフとなった映画なんだなあと思いました。

マタンゴ予告篇

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マタンゴ [DVD]

マタンゴ [DVD]

ガンマー第3号 宇宙大作戦 [DVD]

ガンマー第3号 宇宙大作戦 [DVD]

海底大戦争 [DVD]

海底大戦争 [DVD]

空飛ぶゆうれい船 [DVD]

空飛ぶゆうれい船 [DVD]

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20091104(Wed)

[][]「マイケルさん、味噌汁の具は何が好きですか?」「フー!」 「マイケルさん、味噌汁の具は何が好きですか?」「フー!」を含むブックマーク 「マイケルさん、味噌汁の具は何が好きですか?」「フー!」のブックマークコメント

マイケル・ジャクソン THIS IS IT (監督:ケニー・オルテガ 2009年アメリカ映画)

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誰もが知ってるマイケル・ジャクソン、その死の直前まで行われていたコンサート・リハーサルを収めた映像なのだけれど、これはオレのようなMJにたいした思い入れのない人間が観ても非常に楽しめる音楽ドキュメンタリーに仕上がっていた。こんなオレのマイケル度はというと、MTV世代だった自分が例の『スリラー』やなにやらのPVを面白がって観ていた程度で、CDなんか持ってはいない。PV集のDVDは持ってる。あれはいい。映画『ムーンウォーカー』は劇場で観たクチ。MJが死んだ後DVD買っちゃった。セガのメガドライブ・ゲーム『ムーンウォーカー』も持っていた。あれはメガドライブ・ゲームの最高傑作だっていう話もあるよ。ディズニーランドでやっていた『キャプテンE.O.』はディズニーランドに興味の無いオレでさえ観に行きたかった。世間がMJのあれやこれやのゴシップで盛り上がっていた時は一緒に笑っていたよ。だってあいつ物凄い変なんだもん。でもさあ、変だったから好きだったって部分はあったよなあ。

MJは大衆が喜びそうな様々な"物語"をたっぷり付加されちゃったアーティストだった。大スターなんて誰でもそんなもんだ。幼少時からの天才的な才能、世界NO.1と言っていいほど上り詰めたスーパースターの座、その後の金満と奇行、さらに10年振りに行われるはずだったコンサート・リハーサル中の急死、そして永遠のポップ・スターとなってしまった現在。そこには栄光も悲劇もゴシップも伝説もわんさかとテンコ盛りに出来るだろうが、そういった"物語"のことは忘れてMJのことを振り返ってみるなら、「マイケルってすんげーカッコよかったしいい音楽作ってたけど、なんか変なとこもあって面白いヤツだったなあ」ということだった。世界的な才能が失われるのは確かに残念だが、それよりも「あんなに変で面白いヤツがいなくなるのはなんて勿体無い事だろう」というのがオレの正直な感想である。

リハーサル・シーンにおけるMJの音とパフォーマンスに求める完璧さは観ていて息を呑むほどだ。しかし黒人音楽アーティストがそのパフォーマンスに完璧さを求めそして実現してしまうことは何もMJに始まったことではない。ジェームズ・ブラウンにしてもスティービー・ワンダーにしてもブラック・ミュージックにおいて破格の才能を持ったアーティストたちは文字通り神の如くその音楽をパフォーマンスしていった。だがそれらのアーティストとMJが違っていたのは、MJがブラック・ミュージックの枠に留まらない全方位的なポップ・ミュージックのジャンルでそれをやり遂げた事だろう。これはよく言われていることだけれど、MJは性別も年齢も人種も国籍も全て乗り越えようとした凄まじい人だった。即ちそれが、彼の音楽が全世界的なマーケットにおいてとんでもないほど大量消費されるものとなった要因なのだろう。だがオレは別に市場分析をしたいわけではない。だいたいなんでMJはそんなものを目指したんだろう。真のポップ(=大量消費)・ミュージックはこのように全方位であるべきであり、そして自分にはその才能がある。MJはそう思ったんだろう。MJは、真の、完璧なポップ・ミュージックを完成させたかったんだろう。

リハーサル中のMJの動きはもはや人間ではない、なんだか機械仕掛けみたいな動きを見せる。MJは完璧である為には人間である事さえ捨てようとしていたのかもしれない。人を超越した、それこそ音楽神みたいなものになりたかったのかもな。そして半ばそれは成功していて、MJが死んだ時は「だってあいつロボットだから死ぬ訳ないだろ」と普通に思ってしまった。一緒に映画を観に行った相方さんも同じ事を思ったらしい。まあしかし、人間である事を否定したことによって人間である事に復讐された、早い話が無理がたたって死んじゃった、と、そういうことなのかもな。リハーサルとはいえ手抜き無しのパフォーマンスはこれだけでも緊張感が伝わる。映画ではステージで使われるはずだったビデオなども流され、これがまた実に楽しげ。これが実際にコンサートで実現してたらどんなだったろうナア、ま、観に行くつもりも観れるはずもなかったがな!と思いつつ、やっぱり勿体無いことよのう、と思ってしまった。ホント、勿体無い人を亡くしてしまったもんです。

Michael Jackson 'This Is It' Official Movie Trailer

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Michael Jackson's "This Is It" (Official)

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マイケル・ジャクソン THIS IS IT デラックス・エディション(初回生産限定盤)

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azecchiazecchi 2009/11/04 19:39 危うく冒頭のダジャレを見落とすところでした!!

globalheadglobalhead 2009/11/04 19:56 そう!そこに注目してもらいたかった!!

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20091102(Mon)

[]ベヨネッタ参上! ベヨネッタ参上!を含むブックマーク ベヨネッタ参上!のブックマークコメント

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ベヨネッタ』である。ベヨ様なんである。全身タイトな黒レザーにコケティッシュなメガネをかけたエロいねーちゃんが、飛んだり跳ねたりしながら両手両足に装着したガンでガシガシ撃ちまくり、時にはスンゴイ魔法を使ってバケモノどもをなぎ倒すというアクション・ゲームである。

オレがベヨ様と初めて出会ったのは去年の東京ゲームショウだった。SEGAブースの巨大ディスプレィには、ビカビカドッカンドッカンいってる派手なエフェクトの中で、激しいガンアクションを演じながらクルクル回っている妖艶なねーちゃんの姿が大写しになっていたのだ。「おおなんなんだこれは!」と目が釘付けになるオレ!ねーちゃんはなまめかしく体をくねらせながら、M字開脚だの大股開きだの東京ゲームショウに来ているいたいけなお子様たちにはとても見せられないようなドスケベなポーズをとりながら戦っているではないか!だいたいカメラアングル自体やたら股間ばっかり追い続け、時々見せるキメのポーズはスタイリッシュというよりはなんだかアホっぽい。ゲラゲラ笑いながらオレは気づいたのだ。「ああ、これはバカゲーなんだ」と。そしてビデオの最後に映し出されたタイトル、それが『ベヨネッタ』だったのである。

そしてそれから待ち続けること約1年、ようやっとソフトが発売されることとなったのだ!やんややんや!当然アマゾヌにとっくの昔に予約して発売日にはつつがなくオレのタコ部屋に届く運びとなったのである!やったね!

…ところがである。開けてビックリ、Xbox360版を注文したつもりだったのに、届いたのはPS3版ではないですか。これはアマゾヌの間違いではなく単にオレの間違いだったのだが、しかしいったいなんで間違ったのかと。ハードは両方持ってるし同じ内容のゲームだからいいじゃん、と思われるかもしれないが、Xbox360版とPS3版では発売前からPS3版の方がテクスチャが汚いということが確認されていたのである。これはもともとプラチナゲームスがXbox360用に開発したものをセガがPS3版に移植したせいらしいのだが、実際プレイしてみると特に極端に汚いというわけでもないのでこれは我慢するとして、ちょっと情報を集めてみるとPS3版はXbox360版と比べるとやたらロードが多いとのことらしく、確かに頻繁なロードは若干気になったな。まあ買っちゃったのであきらめるがねー。うーんうーん。

さてゲームの方は『デビルメイクライ』シリーズを手掛けた神谷英樹氏がディレクターを務めただけあってぶっ飛んだ出来になっており実に楽しい。バカゲーとは言ったがプレイしてみると難易度はそこそこ高く、オレのようなヌルゲーマーは恥ずかしながら難易度イージーでやっておる。ここらへんはオプションのレベルを上げてノーマルに再挑戦するべきかもしれんな。あと戦闘中は思ったよりキャラが小さく、見難いという事はないにしても少々プレイの醍醐味が殺がれている様な気がした。やっぱ戦うベヨ様をもっとアップで見たい!あんな部分やこんな部分をじっとり舐めるように眺めて堪能したい!と思っていたので少々残念である。ゲーム画面の作りこみはとてもよく出来ていた。ヨーロッパ風の街並みは美しく、敵キャラである天使軍団の造型も気持ち悪くてなかなかいい。まあそんなことよりやっぱりベヨ様だがな!

○やっぱりこのオケツの質感がたまらんですな!

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○CM写真の実写のおねーちゃんも可愛すぎます!

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○なんと写真集も出ております!

不肖ながらこのワタクシ買ってしまいました!!ベヨ様のセクシー・ショット満載で御座いますわのよ!い、いやそんな不謹慎なことには使用しておりませんとも!?

BAYONETTA Witch of Vigrid

BAYONETTA Witch of Vigrid

と言う訳で、しばらくベヨ様と戯れまくるこのオレ様でありますのことよ!オホホ!

《追記》

日本のアダルトビデオメーカー、ベヨ姐さんにベタ惚れ

なんとAVメーカーからも「ダントツで2009年No.1エロ女優です!」と熱いエールが送られているようですよベヨ様!!

ベヨネッタ・オフィシャル・サイト

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BAYONETTA (ベヨネッタ) (特典無し) - Xbox360

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BAYONETTA (ベヨネッタ) (特典無し) - PS3

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ベヨネッタ プレイヤーズバイブル (ファミ通ザ・ファースト)

ベヨネッタ プレイヤーズバイブル (ファミ通ザ・ファースト)

EbisEbis 2009/11/02 16:07  Ieからだとスターつけられたお。(^ω^)
 ベヨさんはメガネかけてるのがおっかしくてしょうがないす。パッケージで後ろ向いて顔見せてないのもひどいすね……。

globalheadglobalhead 2009/11/02 18:57 スターありがとだお。(o^o^o)
ベヨ様のメガネはチャームポイントだよね!なんでも開発者が上層部から「主人公のメガネ、外してくんないか?」と言われたけど死守したらしい!
きっとベヨ様は美人キャラではなくズッコケキャラだということをアピールしたかったのかも!そんなズッコケなベヨ様がまた素敵だね!

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