Hatena::ブログ(Diary)

メモリの藻屑、記憶領域のゴミ

20100731(Sat)

[]最近聴いたCD / Ben Klock、Cocoon、Deepchord presents Echospace、Au Revoir Simone、Omar S 最近聴いたCD / Ben Klock、Cocoon、Deepchord presents Echospace、Au Revoir Simone、Omar Sを含むブックマーク 最近聴いたCD / Ben Klock、Cocoon、Deepchord presents Echospace、Au Revoir Simone、Omar Sのブックマークコメント

■Liumin / Deepchord presents Echospace

LIUMIN

LIUMIN

このクソ暑い夏を涼しく乗り切るための決定版、DeepChordことEchospaceのアルバムの登場です。Basic Channelフォロワーということなんですが、地下水脈の如くズブズブとダークにクールに響くミニマルダブの音響は、じっくり聴いているとふっとどこかに飛ばされそうなヤヴァいトランス感覚に満ちています。そして曲全編にSEとして使われる東京の駅や雑踏の音の数々、これがまた、街中でヘッドフォンで聴いていると「は?」とどこかを振り返ってしまいそうなヤヴァさを醸し出します。2枚組で1枚目はビートあり、2枚目はビート無しの浮遊感&不安感に溢れたサウンド構成。 《試聴》

■Berghain 04 / Ben Klock

BERGHAIN 04

BERGHAIN 04

ベルリンのクラブBerghainからリリースされているDJ-Mixアルバム第4弾はBerghainのレジデントDJを務めるBen Klockによるもの。ドイツらしいミニマル系のタイトなリズムでキッチリ盛り上げてゆきます。 《試聴》

■Cocoon Compilation J / V.A.

Cocoon Compilation J

Cocoon Compilation J

Sven Vath率いるCocoon Recordingsからリリースされているレーベルコンピレーション、10周年&10枚目にあたるアルバム。正直Sven Vathは苦手なんだがこのコンピのラインナップはなかなか凄い。Moritz Von Oswald、Loco Dice、Dubfire、Ricardo Villalobos、DJ Kozeなどそうそうたるメンツで聴き応えたっぷり。一応NonMixです。 《試聴》

Night Music (Remixes) / Au Revoir Simone

Night Light: Remix Album

Night Light: Remix Album

女の子3人組のポップ・ユニット、Au Revoir SimoneのRemixアルバム。一応ファンとしては押さえておかねばなるまい、と購入。しかしいつだかも書きましたが、Au Revoir SimoneのRemixってオリジナルの清涼感溢れる音が濁ってしまってあんまり好きではなかったりします。 《試聴》

■Fya Detroit / Omar S

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■FYA #3 Detroit / Omar S

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デトロイト・ハウスDJ、Omar Sのアン・オフィシャルCD。なにしろ見た通りCD-Rに焼いたものにマジックの手書きでタイトル書いてあるような代物、これがJunoで普通に売ってるからびっくりした。でもdiscogsでもちゃんとトラック・リスト載せてましたし、Omar S本人が作って流通させているくさい(手書きタイトルも彼本人らしい)です。ただしこんな怪しい代物ですが曲のセレクトはさすがOmar S、良質のデトロイト・ハウス系の音をMixしていて実に楽しめます。「Fya Detroit」のトラックリストはこちらで。《試聴》 「FYA #3 Detroit」のトラックリストはこちらで。 《試聴》

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20100730(Fri)

[]インタラプション、インターセプション、インセプション。〜映画『インセプションインタラプション、インターセプション、インセプション。〜映画『インセプション』を含むブックマーク インタラプション、インターセプション、インセプション。〜映画『インセプション』のブックマークコメント

インセプション (監督:クリストファー・ノーラン 2010年アメリカ映画)

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■それは法螺貝の音と共に…

ぶお〜。ぶお〜。映画の最中に法螺貝が鳴ると、世界が畳まれたりホテルの部屋がくるくる回ったりする不思議な映画『インセプション』であります。しかし栃の嵐はやってきません。ぶお〜。…というのはもちろん冗談で、この映画、夢盗人のお話なんですな。夢盗人。なんだかポエミーな呼び方ですな。しかし実際は他人の潜在意識に忍び込んで(おびき寄せて?)貴重なアイディアを盗むという産業スパイの人たちの話なんですな。例えばドクター中松の夢に忍び込んで「醤油チュルチュル」や「ピョンピョンシューズ」のアイディアを盗んでしまう、という訳なんです。怖いですな。

で、その夢盗人チームの皆さんの新たなミッションというのが、他人のアイディアを盗むんではなくて、他人の意識に、ある観念を植えつけるというものなんです。今回はある社長サンの頭に入って自分の会社ダメになるように仕向けちゃえ!というものらしいんですが、これは夢を盗むより難しいんだよ!と説明されています。でもどうなんでしょ、現実にも「後催眠暗示」なんてぇものがありますし、この映画みたいに他人の意識にアクセス出来るテクノロジーが開拓されているんなら、無意識のうちに他人に何かの行為を強制させるのって盗むより簡単なような気がしますけどね。

■特攻野郎《 I (インセプション)》・チーム!

まあそれはそれとして、夢盗人チームの皆さんは小型ジェット機に乗る社長サンとまんまと同席して無理くり眠らせて「みんなの夢が繋がっちゃうよマシーン」を繋げるんですな。しかし簡単に済むと思われた夢潜入は、夢の中の番兵との戦闘で銃弾の応酬となるのです。しかしこっからがオモシロイ。社長サンの意識をだまくらかすため、「夢の中の夢の中の夢の中の夢」というマトリューシカみたいな夢を創り出すんですよ!要するに「夢から覚めたと思わせといて実はそこも夢」という騙しのテクニックなんですな。その夢は階層が深くなるほど時間経過が遅延を起したりとか、上層の夢の物理的なエコーが下層に伝わって影響を与えたりとか、夢それ自体の設定が実にユニークなんですね。ただ「夢の中」にしてはその世界がロジカルすぎるように思うんです。

「夢」とか「潜在意識」にまつわるお話だというのなら、『Dr.パルナサスの鏡』みたいなもっとウニョウニョしてたり脈歴がなくてとりとめのない世界になっちゃうような気がするんですが、この映画はそうじゃないんですね。むしろ映画『マトリックス』のVR世界に近い。だったらVR世界の話でも良かったじゃん?この映画でやってることってジャックインしてるのと変わんないし、攻性防壁とか出てくるし。でもきっと監督のノーランさんは「だけどそれだったら『マトリックス』の真似っ子って言われるもん!」ってことで却下したんだと思いますよ。そんな訳で「夢」である必然性が希薄に思えたんですよね。

■結局ノーランってどうよ?

クリストファー・ノーランといえば映画『ダークナイト』で一世を風靡した監督ですよね。ただどうもオレはこの『ダークナイト』、楽しめた部分と引っ掛かった部分が半々で、手放しで絶賛し難い作品だったりするんですよ。好きだったのはジョーカーのワルモノぶりではなく実はアクションで、特に地下道銃撃戦&トレーラーひっくり返り&バットポッド疾走のシーンが好きでしたね。しかしバットマンが「正義正義正義!」の連呼のし過ぎでドツボにハマり、自分で自分の首を閉めているところは茶番じみてるんじゃないかと思っちゃいましたよ。要するに生真面目すぎるんですよね。

バットマンが正義に拘るのは原作の設定ですからいたしかたないとしても、この「生真面目さ」「息の抜き所のなさ」「冗談の通じなさ」って、実は監督クリストファー・ノーランの特質なんじゃないのかと思うんですよね。この『インセプション』でも、登場人物全員便秘患っているみたいな難しい顔して任務に勤しみ、監督は監督で「頑張ってるよ!ボク頑張ってるよ!」と言わんばかりのハッタリの効いた特撮でゴリゴリ攻めます。この一点突破のヴィジュアル・イメージは大変ゴージャスで素晴らしいんですが、でも猪突猛進過ぎてシナリオのことは時々おろそかになってるんですよね。

でもそれのどこが悪いの?という気もするんです。『ダークナイト』も『インセプション』も決して駄作ではないし、何回も観たくさせる映像のマジックをきちんと兼ね備えてるんです。ただね。「好み」の問題でしかないにしても、やっぱりどうも手放しで褒めたくない何かがノーラン映画には存在し、この『インセプション』もやっぱり楽しめた部分と引っ掛かった部分が半々なんですよ。それは生真面目さゆえに物語に変なバイアスが掛かってるってことと、緩急に乏しく"抜け"の無い展開はどうにも気疲れする部分が多いってことになるのかなあ。そもそもいい女出てこねえしなあノーラン映画。

インセプション 予告編

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ダークナイト [Blu-ray]

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20100729(Thu)

[]『ニンジャ・アサシン』は切り株と血飛沫が舞うとっても楽しいアクション映画だよ! 『ニンジャ・アサシン』は切り株と血飛沫が舞うとっても楽しいアクション映画だよ!を含むブックマーク 『ニンジャ・アサシン』は切り株と血飛沫が舞うとっても楽しいアクション映画だよ!のブックマークコメント

ニンジャ・アサシン (監督:ジェイムズ・マクティーグ 2009年アメリカ映画)

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ニンジャ・アサシン』である。ヨーロッパを舞台に、今もなお存在する殺し屋ニンジャ集団が、抜け忍となった主人公を追って血で血を洗う戦いを繰り広げるというアクション映画なんである。なにしろこの映画、とにかくブチ殺しまくり血飛沫飛びまくりの爽快残虐映画なのである。映画冒頭から切り株の乱舞乱舞、切り株の量だけで言うならその辺のホラー映画4,5本分は出てくるんではないかという切り株大盤振る舞いの切り株てんこ盛り、あんまり愉快なもんだからオレは最初からガッハガッハ笑いながら観てしまったが、これはつまり掴みはOKということにほかならず、巷の切り株好きの諸兄にも是非お薦めしたい切り株アクションであるといえよう。

製作が『マトリックス』、『スピード・レーサー』のラリー、アンディ・ウォシャウスキー兄弟とジョエル・シルヴァーということから、ああいうタイプのアクション映画だと思ってもらって差し支えないだろう。嫌いな方も多いらしいがオレ自身はあのコミック風でチカチカしたアクションは結構好きだ。ニンジャ対ニンジャ、それを追う欧州警察組織、三つ巴の戦いは欧州警察組織がなかなかにいいヤラレ役っぷりでバタバタブチ殺されていって気持ちイイ。ニンジャたちのトリッキーな動きの戦いぶりもまた観ていて楽しい。暗闇を音もなくわらわらと移動するニンジャたちはまるで『エイリアン』のように不気味で凶悪そうだ。

ニンジャが主人公ということから既に物語は荒唐無稽だ。子供時代の主人公が「ニンジャの里」でどのように熾烈で情け容赦無い修行をさせられてきたかフラッシュバックで語られるが、こんなに強力な殺し屋集団がいるんだったらとっくに世界は滅茶苦茶になってるような気がするが、まあ勿論そんなことはない。クライマックスではこの「ニンジャの里」に欧州警察組織が乗り込んで重火器小火器ドンパチ言わせるが、えーっとここ、いったいどこの国だったの?なんて考えてはいけない。細かいことをいちいち気にせず切れ味のいいアクションを堪能しよう!

主演のニンジャを演じる韓国の人気歌手・俳優Rain(ピ)がこれまたいいガタイしている上にしっかりスタントをこなしていて、なかなかやるわいの、と思っていたのだが、なーんか顔がひろゆきにそっくりで、途中からひろゆきが深刻な顔して大立ち回りを演じているように見えて微妙に可笑しかったのだが、こんなことを書いてRain(ピ)ファンのオバサマたちからマジもんのニンジャ・アサシンを送り込まれ、命を狙われたらどうしよう!?などとアホなことも妄想した『ニンジャ・アサシン』であった。

ニンジャ・アサシン 予告編

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20100728(Wed)

[]映画『サロゲート』はサロペットでもコルゲートでもなかった…ッ!? 映画『サロゲート』はサロペットでもコルゲートでもなかった…ッ!?を含むブックマーク 映画『サロゲート』はサロペットでもコルゲートでもなかった…ッ!?のブックマークコメント

サロゲート (監督:ジョナサン・モストウ 2009年アメリカ映画)

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この映画『サロゲート』、SF映画なんですけどね、近未来のお話で、その未来では人間は自宅で寝っ転がって「サロゲート」と呼ばれるロボットを遠隔操作して社会生活させているんですね。いうなればヴァーチャルリアリティの裏っ返しみたいなもんで、サイバースペースで仮想の生活をするっていうのがヴァーチャルなんちゃらだとしたら、『サロゲート』ではサイバネティクスな肉体を通して現実の世界で生活するということが行われているという訳です。

しかしまあなんでわざわざそんなことすんの?という疑問が出ますよねえ。映画では代理ロボット・サロゲートで生活させとけば事故とか犯罪があっても実際の肉体が傷つく事がないから安全!とか言ってますけど、ロボットとオンラインになってるときはずっと寝っ転がってるわけでしょ。これって逆に健康に悪くねーかー?と思うわけですよ。あと普通に考えてイニシャルコストもランニングコストも相当高くつきそうですよねえ。だからお金持ちだけがサロゲートを使ってるっていうお話ならまだ分かるけど、一般人が猫も杓子もみんな使ってるんですよ。

サロゲートを使えば理想の肉体や容姿で生活でるし、身体能力もUPしますから、メリットも無いこともないんですが、だからって高いお金出してみんながみんな飛びつくもんかよ、って思っちゃうんですね。実はこのサロゲートは結構格安だったりしてね!ゲーム機ぐらいの値段だったりして。ただ、どちらにしろ、イビツな感じのする社会だっていう気はしますよね。これだったらまだインプラントやナノマシン使って肉体改造するのが一般的な未来社会、っていうほうがテクノロジー的にスマートだし理解しやすいもの。そんなもんですから、この設定がなんだか納得出来なくて、劇場公開時にはパスしたんですよねこの映画。

しかしレンタルで出てたんで観てみると、なんとこれが意外と面白いんですよ。設定はもちろんイビツでありえない感じはありますが、逆にこのイビツでありえない未来社会っていうのが妙に面白かったんですよ。P・K・ディックが描く異様な未来社会に通じるものがあったんですよね。要するに変なの。この"変さ"っていうのは例えば登場人物がツルツルした顔の美男美女しか出てこない、というのがありますね。みんな理想の容姿のサロゲート使ってるからそうなっちゃうんですね。これがなんだか気持ち悪くて、それが面白いんですね。そしてサロゲートを遠隔操作するリアルな人間も出てきますが、これが美男美女のサロゲートと比べるとホント、ショボショボの容姿で、この落差がまた妙で、なんだか可笑しいのね。特にお話の内容は触れなかったけど、そういった部分で、ちょっとツボにハマったお話でありましたよ。

サロゲート 予告編

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jkjk 2010/07/29 01:59 現実で実際にやったらタダでは済まない使い古された演出な
クルマで歩道爆走ドッキリをキッチリやってたのが高得点でした。
ゾンビなら犬・子供も射殺してOK的にハリウッドの新たな免罪符かと。
映画では時折起き出してくる必要がありましたが、身体の代謝スピードを
下げて脳だけ活動できる状態が維持できるなら結構ありえる未来生活かも
なんて思ったり

globalheadglobalhead 2010/07/29 09:51 ホント毛唐の連中ときた日にゃあ「現実の肉体なんか嫌いだあああ」というお話好きですよね。最近のオープンワールドゲームやMMORPGもなんかもそんな感じがします。まあオレは大好きだけどな!自然は全部征服しちゃったからあとは自分の肉体どうにかしたいって腹なんでしょうかね。なんか宗教とか関係あるんでしょうか。まあそういう日本は2次元花盛りですけどね!

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20100727(Tue)

[]ゾンビの住んでる死の町は楽しい楽しい屍の町!〜映画『ゾンビランドゾンビの住んでる死の町は楽しい楽しい屍の町!〜映画『ゾンビランド』を含むブックマーク ゾンビの住んでる死の町は楽しい楽しい屍の町!〜映画『ゾンビランド』のブックマークコメント

ゾンビランド (監督:ルーベン・フライシャー 2009年アメリカ映画)

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■ゾンビ映画花盛り!

ゾンビ映画『ゾンビランド』でございます。例によってゾンビの皆さんが大発生、人類の文明は大崩壊、そんな中主人公のひきこもり童貞少年コロンバス君は小心者の保身の強さ故に逆に雄々しく生き残っていたんですな。コロンバス君は両親のいる町へと帰ろうとするのですが、道中ムキムキのタフガイ:タラハシーや一癖も二癖もある詐欺師姉妹ウィチタ&リトルロックと出会い、ゾンビがいないと噂される遊園地「パシフィックランド」をなぜか目指すことになる、というお話であります。

それにしても最近は『サバイバル・オブ・ザ・デッド』、『ザ・ホード 死霊の大群』、そしてこの『ゾンビランド』とゾンビ映画が立て続けに公開され、ゾンビ映画ファンとしては嬉しい限りであります。しかしこれだけゾンビ映画も作られるとその内容も様々で、この『ゾンビランド』はコメディ・タッチのゾンビ映画なんですな。しかもかなりライトな作りな上にラブコメ要素まであるんです。例えば『ショーン・オブ・ザ・デッド』や『ゾンビーノ』あたりもコメディ・タッチのゾンビ映画でしたが、この『ゾンビランド』はゾンビとコメディの割合が1:9ぐらいになるでしょうか。だから血塗れで追っかけてくる怖いゾンビも一応出てきますが、物語のメインとなるのは文明崩壊後の世界で出会った登場人物たちのドタバタと人間ドラマになるんです。

■なかなかに楽しいキャスティング!

で、この映画の主人公であるひきこもり童貞少年コロンバスを演じるのが、日本では劇場未公開DVDスルー作品ながらなかなかに秀作だった青春コメディ『アドベンチャーランドへようこそ』の主演だったジェシー・アイゼンバーグ君であります。それにしてもこのジェシー・アイゼンバーグ君、『アドベンチャーランド〜』でも童貞少年を演じておりまして、今やハリウッドで童貞少年演じさせたら彼の右にでるものはいない、と言えるかもしれませんな!しかも『アドベンチャーランド〜』も遊園地が舞台、なんだか奇妙な被り方で可笑しいです。

詐欺師姉妹の姉のほうが『スーパーバッド 童貞ウォーズ』『ROCKER 40歳のロック☆デビュー』のエマ・ストーン。この2作も日本では劇場未公開ながら良質なコメディで、エマさんは米コメディ映画界では引っ張りだこのようですな。そして妹役が『リトル・ミス・サンシャイン』のアビゲイル・ブレスリン、いやー、『リトル〜』の子役だった時しか知らなかったけど大きくなったね!ムキムキマン:タラハシーを演じるウディ・ハレルソンもあれこれ端役で出ていた映画は観ていたはずなんですがあんまり印象に残ってなくて、逆にこの『ゾンビランド』が代表作になるんではないか、と勝手に決め付けることにしました。

■遊園地でゾンビと戦え!

映画はヘナチョコ男子のコロンバス君とマッチョなタラハシーの凸凹コンビの珍道中だけでも楽しいのに、ここに"他人なんか絶対信用しない!"とうそぶく詐欺師姉妹が絡み、彼女らが年若いのになかなかの悪女振りを見せるのがまた笑わせてくれるんです。しかし他人を信用しない、深く関わらない、というのは実はこの4人全員に共通したことで、それは「もしも相手がゾンビになっても苦しい思いをしないように」ということが理由なんですね。それが最後のゾンビ戦で互いを信じ深く関わっていこうとする態度を見せるところにこの映画の面白さがあったりします。すなわち、実はこの映画、ルールの瓦解した世界で心に傷を持つ見知らぬ者どうしが出会い、新しい家族として再び心を繋ぎ合う、といった結構今日的なテーマも孕んでいるんですね。

クライマックスは遊園地を舞台に、遊具を駆使したゾンビとの戦いが繰り広げられてこれがまた楽しかった。しかしなにより一番可笑しかったのは本人役で出たビル・マーレーさんでしょうか!このビルさんがどんなシチュエーションでどんなことやらかしてくれるのか、それを観るだけでも価値のある映画ですよ!しかしビルさん、演じてて楽しかっただろうなあ!勿論あの有名映画のネタやってくれてます!

ゾンビランド 予告編

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20100726(Mon)

[]Just Cause 2 (PS3) (Xbox360) Just Cause 2 (PS3) (Xbox360)を含むブックマーク Just Cause 2 (PS3) (Xbox360)のブックマークコメント

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東南アジアの独裁国家パナウを舞台に秘密工作員リコが大暴れするという『GTA』タイプのオープンワールド型アクションシューティングゲーム『Just Cause 2』、発売当時は全然ノーチェックだったのだが、発売元であるスクエア・エニックスローカライズがあまりにも酷いと大評判で、逆に今度はオリジナル北米版が相当面白いという評判が際立って聞こえてしまい、ついつい買ってしまったというわけなんである。北米版を。酷いローカライズが功を奏したようですなスクエニさん!

ところでオレは輸入版PCゲームはよくやっていたのだが、アレはFPSばかりだったから自分の英語力の無さは気にならなかったけれども、こういったコンシューマー向けのアクションゲームを輸入版でやるのは初めてだったのでちと不安はあった。不安はあったが、やっぱり説明書を読まないでゲームを始めたオレであったがな!だが最近ではちょっと有名なゲームなら海外版であろうとすぐさま有志の方たちによって日本語の攻略ページがウェブ上に作られるものだから、そっちを読めば案外心配はないものなのである。実際役に立っている。

で、ゲームのほうなんだが、これが滅法面白い。オープンワールドゲームならではの「広い広いマップの中をどこでも行き来でき、なんでも出来る快感」は当然存在するが、このゲームでは「ワイヤーフック」と「無限パラシュート」という特殊アイテムが存在し、そのおかげでビルをよじ登ったりスカイダイビングしたりという、非常に立体的なアクションを楽しむことが出来るのだ。だいたい飛んでるヘリにワイヤーフックで飛び移り強奪、とか有り得ないアクションが素晴らしすぎる!

マップの広さはこのテのオープンワールドゲームの中でもダントツの広大さを誇っており、ミッション片付けに目的地に向かう道すがらがもはや観光旅行、これから血生臭いことしに行くのになんだかのんびり和んでしまうのが実に楽しかったりする。東南アジアの架空の国が舞台ということなんだが、温暖な地方の植生から雪に覆われた高地、険しい山岳、そしてリゾート気分の海岸まで非常に豊富なロケーションを楽しむことができる。ちなみにオレはバイクで移動するのが一番好きだ。

実はオープンワールドゲームというのはきちんとやったことがないのだが(『Fallout3』もやったがあれはどちらかというとRPG寄りだったと思う)、このジャンルへの印象は「まともにやろうとするとメチャクチャ時間がかかる」といったもので、クリア時間短めのゲームのほうが好きなオレは敬遠していたのである。あんまり長いと飽きてくるのだ。しかしこの『Just Cause 2』をやってみて、意外とオープンワールドも悪くない、と思えてしまい、楽しくもあると同時に、また寝不足の日が延々と続くのか、と戦々恐々としている次第なのである。

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Just Cause 2 (輸入版:北米)

Just Cause 2 (輸入版:北米)

Just Cause 2 (輸入版)

Just Cause 2 (輸入版)

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20100723(Fri)

[]映画『トイストーリー3』は『アダルト・トイストーリー3 TENGAの復讐!』では決して無かったッ!? 映画『トイストーリー3』は『アダルト・トイストーリー3 TENGAの復讐!』では決して無かったッ!?を含むブックマーク 映画『トイストーリー3』は『アダルト・トイストーリー3 TENGAの復讐!』では決して無かったッ!?のブックマークコメント

■トイストーリー3 (監督:リー・アンクリッチ 2010年アメリカ映画)

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『トイストーリー3』観たんだけどね。さすがピクサー、よく練られたシナリオと生き生きとしたキャラクター、そしてそれを完璧に表現するCGグラフィック、実によく出来た映画だと思ったよ。しかし確かに悪くないんだけど、新鮮味もなくてさ。まあ3作目だもんね。いつものキャラたちが、相変わらずの性格で、ドタバタとドラマを繰り広げるのって、安心感があるし、いつまでも続いてもいいんだけども、やっぱり何か成長させなくちゃアカン、ということで、ここで成長しちゃったのは、オモチャの持ち主であるアンディ君なんだよね。そりゃオモチャが成長しちゃおかしいからね。オモチャって、永遠の子供時代、ってことだからさ。アンディ君は17歳になって大学に進学するために引っ越すことになったんだけど、それまでアンディ君のお部屋にあったオモチャたちは捨てられるのか否か?というお話なんだよ。

でも1作目から10年後ってことなんだけれど、アンディ君、7歳の時とかに遊んでいたオモチャを、よくもまあ17になるまで部屋にとっておいたよね?その歳になるまでアンディ君は他の趣味には目覚めなかったんだろうか?部屋の描写とか見てもあんまりそれが伺えなかったんだけど、なんかこう、ロック聴きまくってたりとかさ、ビデオゲームやったりとかさ、スポーツにハマったりとかさ、そういうこと全然無かったんだろうかアンディ君?あと、その歳まで、全然彼女を部屋に呼んだりとかしなかったんだろうか?やっぱさあ、女の子によっちゃ、子供の頃のオモチャを大事に抱えてるアンディ君をキモイ、って思うかもしれないよね?そういうの、思春期過ぎると、結構気にしたりするもんじゃん?そういうのゼーンブ、無かったのかなアンディ君?

で、アンディ君、大学での新しい生活の場に、オモチャ持ってくかどうか悩むんだけど、いやそれ、悩むか?17歳で?で、さんざん悩んでカウボーイ人形は持ってくことにしたみたいなんだけど、持ってくんだ、やっぱり?いわゆるライナスの毛布ってヤツなんだろうが、ってことは、アンディ君、結構甘えん坊なのかもね。でもさあ、例えばこれが日本が舞台で、大学入学で上京するってんで、実家からドラえもんピカチュウのぬいぐるみどっち持っていこうか?って悩む17歳が主人公だったらどうよ?まあ別にいたっていいけど、あんまり一般的じゃないような気がするし、見ようによっちゃキモチワルイことかもしれないよね。だから、この映画の、オモチャたちが演じるドラマやドタバタはよく出来ていたと思うし、楽しめたんだけれど、大人になって、オモチャから卒業するってことを描くアンディ君の部分が、感傷的に描かれれば描かれるほど可笑しくってさ。

要するに、これって子供のイノセンスがどうとかいうことじゃなくて、17になってもオモチャを手放せないオタクの物欲のお話でしか無いってことなんじゃないのか?オモチャのキャラがウッディさんやバズさんだから見た目はポップに見えるけどもさ、これが超合金マジンガーや回るライダーベルトが手放せない17のガキの話だったら、果たして泣けるのかね?美少女フィギュアやアニメキャラ抱き枕やアイドルブロマイドから卒業しなければならない青年の話だったらどうするよ?そりゃ当人にとっては切実かもしれないが、観ている方はとりあえず笑うよな?どうも綺麗事に流れちゃって好青年演じちゃっているアンディ君に微妙にイラッときて「お前が本当に大学に持って行きたかったのはぱっくりワレメの写ったヤラシイ写真なんだろ!?」と小一時間ぐらい問い詰めてやりたくなったすっかり汚れたオッサンのオレでありました。

■トイストーリー3 予告編

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20100722(Thu)

[]雪降る夜の血の幻想〜映画『ぼくのエリ 200歳の少女』 雪降る夜の血の幻想〜映画『ぼくのエリ 200歳の少女』を含むブックマーク 雪降る夜の血の幻想〜映画『ぼくのエリ 200歳の少女』のブックマークコメント

ぼくのエリ 200歳の少女 (監督:トーマス・アルフレッドソン 2008年スウェーデン映画)

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スウェーデンの首都ストックホルム郊外を舞台にしたこの映画、なにしろ北欧だけに雪深い凍えるような寒さを感じさせる陰鬱な情景の中で繰り広げられるホラー・ファンタジーだ。主人公は12歳の少年オスカー。母子家庭で友達もおらず、学校ではいじめられっ子。そんなオスカーが夜の公園で「みんなぶっ殺す!」とか鬱々としていたとき、風変わりな少女が彼の前に現れる。彼女はエリという名で、そしていきなり「あなたとはお友達にはなれない」などと言い放つのだけれど、二人はそれからも度々人目を忍んで会うようになる。そんな折、町では謎の殺人事件が連続して起きるが…というもの。

まあエリの正体は12歳という年齢で成長の止まってしまったヴァンパイアなんだけれども、オスカーはそれと知らずエリと近づいてゆくんだな。エリのほうも、血を吸うためのエサとしてではなく、一人の人間としてのオスカーに次第に興味を抱いてゆくのだよ。しかしそのうちオスカーはエリの正体がヴァンパイアだということに気付き、エリとこのまま会い続けるべきなのかどうか葛藤してしまうんだ。そしてある日、とんでもない事件が起き…。

オスカーがエリを想う気持ちは、12歳の少年だから、恋なのかなんなのかははっきりしないんだ。一方、数世紀を生き、ある意味存在することにさえ倦み疲れているかも知れないエリのオスカーへの心情も、これは普通の人間には想像も出来ないものなんだ。ただ、お互いの孤独が、そして多分絶望が、お互いを呼び合ってしまったというわけなんだ。しかし、その行く末は、どうしたって、明るく希望に満ちたものでは決して無い。エリは生血を吸い続けるだろう。オスカーはエリのために人を殺めることになるだろう。ここには、絶望から生まれ、そしてまた絶望へと消え去る、破滅的な情景しかないんだ。

ただ、今このひと時だけは、お互いがお互いを慰めあうことは出来る。「あの人はいてくれる」と、心の中に灯火を持つことは出来る。未来は陰惨でおぞましいものとなるだろうけれども、少なくとも、この今だけは。そして、それはやはり、愛するってことなんだ。この映画は、そんな、とっても寂しく悲しい、ささやかな愛情と希望についての映画でもあるんだ。もうなんというか、非常に淡白で淡々とした映画で、かと思えば突然ゾッとするような描写が挿入されるホラーらしい部分もあって、ハリウッド映画に慣れた眼で見るとちょっと静か過ぎる嫌いもあるけれども、幻想的で余韻のある作品に仕上がっていたな。

ぼくのエリ 200歳の少女 予告編

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20100721(Wed)

[]最近読んだ本 / 「ノンストップ!」、「20世紀の幽霊たち最近読んだ本 / 「ノンストップ!」、「20世紀の幽霊たち」を含むブックマーク 最近読んだ本 / 「ノンストップ!」、「20世紀の幽霊たち」のブックマークコメント

■ノンストップ! / サイモン・カーニック

ノンストップ! (文春文庫)

ノンストップ! (文春文庫)

電話の向こうで親友が殺された。死に際に僕の住所を殺人者に告げて。その瞬間から僕は謎の集団に追われはじめた。逃げろ!だが妻はオフィスに血痕を残して消え、警察は無実の殺人で僕を追う。走れ、逃げろ、妻子を救え!平凡な営業マンの決死の疾走24時間。

章のラストごとに山場を作って「このあといったい何が!?」と気を持たせながら次の章へと場面転換、この手法を最初の章からこつこつと繰り返し、読者をそれこそノンストップに没入させるっていうのがこの作品の作りなんですな。これ、雑誌や新聞の連載小説あたりでよく使われた手法なんじゃないかと思います。物語は一人称で語る主人公と、三人称で語られる捜査陣の行動とが交互に描かれ、これもまた物語に程良いリズムを生んでいます。ただ、ストーリーそれ自体は実はそれほど目新しいものではなく、殆ど読んでいて予想がつきそうな真相だったりしますから、途中からお話に興味が無くなっちゃってねー。それほど目新しくないからこそこういう構成が可能だったのかもしれませんけどね。それと章ごとに山場を作るために後から考えるとなんか無理があるし余計かもなあと思う場面も結構あり、これは物語のノリを取るか整合感を取るかで評価が変わってくるような気がします。そういった意味では娯楽小説としての機能はきちんと果たしているしそういったテクニックで書かれた読み物だということは分かるけれど、特別面白かったかといえばそんなでもないんだよなー、というのが感想であります。

20世紀の幽霊たち / ジョー・ヒル

20世紀の幽霊たち (小学館文庫)

20世紀の幽霊たち (小学館文庫)

奇妙な噂がささやかれる映画館があった。隣に座ったのは、体をのけぞらせ、ぎょろりと目を剥いて血まみれになった“あの女”だった。四年前『オズの魔法使い』上映中に一九歳の少女を襲った出来事とは!?(『二十世紀の幽霊』)そのほか、ある朝突然昆虫に変身する男を描く『蝗の歌をきくがよい』、段ボールでつくられた精密な要塞に迷い込まされる怪異を描く『自発的入院』など…。デビュー作ながら驚異の才能を見せつけて評論家の激賞を浴び、ブラム・ストーカー賞、英国幻想文学大賞、国際ホラー作家協会賞の三冠を受賞した怪奇幻想短篇小説集。

スティーブン・キングの息子!各種ホラー賞総なめ!期待の新星!…ってことでかなり評判の高かったホラー作家ジョー・ヒルの短篇集を今頃手にとってみたんですが、読んでみたところ残念ながら「う〜ん、この人、下手だなあ…」というのが正直な感想でありました。出来のいい作品も2、3あるんですが、無駄な書き込みが多くてもっと刈り込みの必要な文章だったり、アイディアが練りこまれないまま文章化されて主題が曖昧だったり、バランスの悪い構成だったりと、微妙に未完成な作品が多いんですよ。もともと文学やりたかったんだけど売れるようなきちんとした作品が完成しなかったんでホラー書きました、みたいな感じで、文学コンプレックスの見え隠れしたホラーにも成りきれない中途半端な作品がそのまま提示されているんですよね。あと"出来の悪い少年時代"と"その結果の社会不適合な今の自分"を描いた作品が多すぎて、なんかよっぽど子供時代嫌な思いしたのか?とか変なことまで勘ぐってしまいます。そういった意味では引き出しも少なそうなんだよなあ。あとホラー小説作家として徹底的に残酷な部分とか狂った部分が足りないから、綺麗だけど印象の薄い結末しか書けなかったりする。いってみれば習作みたいな作品ばかりなんだけど、そういうのを発表するのは普通大作家になってからなんじゃないのかなあ。悪いところばかり挙げちゃいましたが、ちょっと惜しいなあ、と思えた作品集でありました。

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20100720(Tue)

[]映画『ザ・ホード 死霊の大群』はボコりまくりシメまくりのゾンビ・ホラーだったッ!? 映画『ザ・ホード  死霊の大群』はボコりまくりシメまくりのゾンビ・ホラーだったッ!?を含むブックマーク 映画『ザ・ホード  死霊の大群』はボコりまくりシメまくりのゾンビ・ホラーだったッ!?のブックマークコメント

■ザ・ホード 死霊の大群 (監督:ヤニック・ダアン&ベンジャミン・ロシェ 2008年フランス映画)

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ギャングに仲間を殺された警官たちが、「法の裁きなんか待っちゃいられねえ!お礼参りなんじゃあぁ〜〜〜ッ!!」とかなんとか喚きながらブチ切れ気味にギャング連中の潜伏するビルへと突入するんですな。そして血で血を洗う凄惨な撃ち合い!勝つのは警官かギャングか!?という折も折り、なんとも都合が良いのか悪いのか、突然街中にゾンビが溢れ、警官とギャングが争うビルへも押し寄せてくるんです!「なんじゃあこりゃあぁ〜〜〜ッ!?」恐慌状態の警官とギャングは、ビルから逃れるためにとりあえず手を組むことにしたが…!?というお話です。

それにしてもフランス産ホラーって最近結構目にしますな。アレクサンドル・アジャの『ハイテンション』しかり、パスカル・ロジェの『マーターズ』しかり、アレクサンドル・バスティロの『屋敷女』なんてぇのも話題になったし、『フロンティア』のサヴィエ・ジャン、『ネクロノミカン』や『サイレント・ヒル』を撮ったクリストフ・ガンズ、『正体不明 THEM(ゼム)』のダビッド・モロー&グザビエ・パリュもフランス人監督なんじゃないでしょうか。全部観ているわけではないんですが、観たことがあるのだけを思い返しても、おフレンチのホラーって、エグくてしつっこくって暴力的で情け容赦ない作品が多いですな!やっぱラテン系は血の気が濃い分映画撮っても血の量が多くて暴力的でしつっこいんでしょうか!?だからあんなに陰惨な映画が撮れるんでしょうか!?

というわけでこの『ザ・ホード 死霊の大群』も血の気が濃くてしつっこくて暴力的です!しかし先程挙げた監督たちとちょっとベクトルの違うしつこさです!映画それ自体はギャング対警官、というフレンチ・ノワール独特の暗さ、暴力性をかもし出しており、これがこの映画の特色ともなっておるんですが、なにしろゾンビ相手にしても情け容赦ありません!大体ゾンビ登場の段階で「頭部を破壊すればゾンビは動きを停止する」というゾンビ映画のお約束が登場人物の皆さんの周知の事実となったにもかかわらず、その後も登場人物の皆さん、ゾンビと遭遇する度に「頭部を…」なーんてことはすっかり忘れたかのようにゾンビの方々をこれでもかとばかりにボコボコにブチのめします!

これがもうやってやってやりまくりなんです!物凄い痛そうです!でも相手はゾンビなんだから痛いわけねーだろ!なんぼ殴っても蹴っても意味ねーんだよ!とは思うんですが、そんなことなどお構い無しに徹底的に暴力を振るいます!いーから早く頭撃っちゃえよ頭よー、そこまでゾンビ迫ってるんだから悠長に楽しいリンチ行為やってんじゃねーよーなどと途中で呆れてしまいますが登場人物の皆さんにそんな声など届きません!とにかく血が騒ぐんだ!とにかく血が燃えるんだ!シメたいからシメる!ボコりたいからボコる!やってやってやりまくるんだ!なぜならオレらはラテン系だから!…そんな魂の叫びが画面の奥から轟いて来そうです!そういった意味でこの『ザ・ホード 死霊の大群』、斜め上の方向に製作してしまったゾンビ・ホラーといえるやもしれません!?

■ザ・ホード 死霊の大群 予告編

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20100716(Fri)

[]クラフトワークのリマスターBOX-SET買っちまった クラフトワークのリマスターBOX-SET買っちまったを含むブックマーク クラフトワークのリマスターBOX-SET買っちまったのブックマークコメント

ザ・カタログ(ボックス・セット)

ザ・カタログ(ボックス・セット)

クラフトワークの8枚組デジタル・リマスターBOX-SETである*1。去年リリースされていたのは知っていたのだが、クラフトワークがオレの中ではあんまり旬じゃなかったのと、リマスター自体に興味が沸かなかったので購入は見送っていたのだ。値段も高かったしね。

しかしこの間何かのきっかけで試聴した所、リマスターどころか殆ど別物のような音の響きをさせていてびっくりし、これはヤヴァイとばかりに逆上気味に購入してしまったのである。そしてアマゾヌから届いたのは、紙ケース入の8枚のCDとLPサイズのアルバムごとのブックレットがLPサイズの化粧箱に収められた豪華BOX-SETなのであった。勿論その音は試聴した時に感じたとおり、あたかもリミックス盤を聴いているかの如き新鮮なものに生まれ変わっていた。

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ところでこれはあんまり誰も言わないことだが、そもそもこいつらのアルバム・コンセプトというのは基本的にどこまでもナメきっているものなのではないかとオレは思う。だいたいアルバムタイトルなんて日本語でザックリ意訳すると「どおろのうた」だの「ほおしゃのうのうた」だの「でんしゃのうた」なのである。さらに「ろぼっとのうた」それから「ぱそこんのうた」お次が「てくのぽっぷ」最新アルバムは「じてんしゃのうた」なのである。だいたい”クラフトワーク”というバンド名自体ドイツ語で「はつでんしょ」という意味なのである。ナメている。本当にナメている。

こうして書くとこいつらアホなのか?としみじみ思ってしまう。そしてこんなアホアホな連中なのにもかかわらず、世界を代表する有名な電子音楽アーチストでありテクノ・スターなのである。う〜む、テクノってそれ自体がやっぱりアホのやる音楽なのか?…な〜んていうのは勿論冗談。無機的なものばかりをテーマに選び、人間性とか肉体性からどこまでも距離を置くクラフトワークのそのコンセプトは、逆に人間性と肉体性への透徹した批評なのだ。

以下にざっとアルバムの紹介をするけれど、YouTubeの動画音声は今回のリマスター盤のものというわけではありません。

アウトバーン (オリジナル盤は1974年発表)

アウトバーン

アウトバーン

「どおろのうた」。ドイツの高速道路「アウトバーン」を走行している様子を曲にしたのである。《すぴーどあっぷ。すぴーどあっぷ。くらくしょんぷっぷう。ふうけいがぐんぐんすぎるよ。はやいなはやいなたのしいな。》なんかそういう曲だと思えば良いのである。この『アウトバーン』で既にクラフトワークの前衛性と革新性、そして聴いているといつの間にか涅槃の彼方へと蝶々になってヒラヒラと飛び立ってゆく危険性が満載になっており、今聴いても古さを全く感じさせない稀有な名作であると言わざるをえない。

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■放射能(ラジオ-アクティビティ) (オリジナル盤は1975年発表)

放射能(ラジオ-アクティヴィティ)

放射能(ラジオ-アクティヴィティ)

「ほおしゃのうのうた」。曲の内容は「がいがあかうんたあ、ばりばりばりばり」とかそういうのばっかりである。そしてこれもまた、原子核の周りを永遠に回り続ける電子のように、どこまでも止まることのない永久運動のような音を聴かせる。そしてその反復する音の波が聴くものを次第に法悦に満ちた涅槃の境地へと誘うのだ。このスタイルはその後の『ヨーロッパ特急』で完成形を見せることになる。

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■ヨーロッパ特急(トランス・ヨーロッパ・エクスプレス) (オリジナル盤は1977年発表)

「でんしゃのうた」。オレがクラフトワークと出会ったのは高校生の頃に聞いたこのアルバムからだった。そしてこの『ヨーロッパ特急』こそは人類が生み出した最も危険な音楽アルバムの一枚であることは間違いない。なぜ危険なのか。それはアルバムの1曲目とラスト曲のタイトルに「エンドレス」という言葉が使われているように、クラフトワークは、『トランス・ヨーロッパ・エクスプレス』という曲の中に、無限と、そして永遠を閉じ込めてしまったからだ。そしてこのアルバムこそがクラフトワークの最高傑作と言ってもいいだろう。《せんろはつづくよどこまでも。がったんごっとん。がったんごっとん。のをこえやまこえたにこえて。がったんごっとん。がったんごっとん。とんねるだ。とんねるだ。ぎゅいーんぎゅいーん。よーろっぱとっきゅう。よーろっぱとっきゅう。がったんごっとん。がったんごっとん。》ほぼこういったことを意味してるであろう電子音が、延々と、それこそどこまでも続くのである。そして聴いている者は、ヨーロッパ特急に乗って、どこまでもどこまでもヨーロッパ大陸を駆け巡っている錯覚にとらわれるのだ。決して停止することなく無限に、永遠に。まさにこの音こそが《トランスする=世界から遊離させる》音そのものなのである。

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■人間解体(ザ・マン・マシーン) (オリジナル盤は1978年発表)

人間解体(ザ・マン・マシーン)

人間解体(ザ・マン・マシーン)

「ろぼっとのうた」。この頃から"ピコピコ・サウンド"が顕著になり始める。特にこの『人間解体』はこれまで以上にリズムが強調されている。曲の内容は「ろぼっとになりたいいいいいい」とかそういうのばかりで、「もう人間じゃなくていいんだ」というクラフトワークのコンセプトがはっきりと示された作品と言えるだろう。このアルバム以降、これまで「知る人ぞ知るクラウト・ロック・バンド」だったクラフトワークは徐々に知名度を上げ、「クールでオシャレなコンピューター・サウンド」として日本のTVCMに曲が使われるようにさえなったのだ。

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■コンピューター・ワールド (オリジナル盤は1981年発表)

コンピューター・ワールド

コンピューター・ワールド

「ぱそこんのうた」。『人間解体』からのポップ路線が最も顕著になったアルバムだが、ただどうも音が軽くオモチャっぽくなりすぎて、リリース当時このアルバムは敬遠していた。クオリティは低くないんだが、これまでの"じんわりゆっくり狂ってゆく"雰囲気が希薄で、普通のエレクトリック・ポップにしか聴こえないのだ。とか言いつつ《ボクワオンガクカデンタクカタテニ》と日本語で歌われる「電卓」はやっぱり楽しい!

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■テクノ・ポップ (オリジナル盤は1986年「エレクトリック・カフェ」のタイトルで発表)

テクノ・ポップ

テクノ・ポップ

「おんがくがとまらない」。リズム・ボックスとヴォイス・サンプリングを多用したこのアルバムは『コンピューター・ワールド』のオモチャ感覚を後退させながらもポップ路線は継承し、曲もよくまとまっており、悪くはない出来であるが、往時の凄みを知っているものにとっては、コンパクト&ポップな80年代型廉価版クラフトワークでしかない、という食い足りなさを感じてしまう。そして、この頃から認知され始めてきたテクノやハウスなどエレクトリックなクラブ・ミュージックと比べると、やはり音が古臭く感じてしまう出来だったのだ。ただし、今聴くと十分面白い音なんだけどね。

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■THE MIX (オリジナル盤は1991年発表)

THE MIX

THE MIX

「りみっくす」。いわゆるベスト盤りミックスである。しかし1枚でクラフトワークが網羅できるというお得感はあるかもしれないが、やはり『ヨーロッパ特急』はオリジナルのフル・バージョンで聴いて欲しいし、なんといってもこの『THE MIX』の後に発表された大傑作『ツール・ド・フランス』の曲は収められていない!だからもしこれから初めてクラフトワークのアルバム購入される方はですね、この『THE MIX』と『ヨーロッパ特急』と『ツール・ド・フランス』の3枚を1セットだと自分を納得させて購入すればいいんだと思うわけですよ。

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ツール・ド・フランス (オリジナル盤は2003年発表)

ツール・ド・フランス

ツール・ド・フランス

「じてんしゃのうた」。『エレクトリック・カフェ』から17年ぶりのオリジナル・アルバム・リリースとなった今作だが、これが想像を遥かに超えた素晴らしい出来だった。いってみれば往時の『ヨーロッパ特急』を彷彿させる、無限ループの恍惚感を兼ね備えているのだが、さらにこの『ツール・ド・フランス』は、高揚感となによりメロディやシンセ音の美しさが際立っている。これはテクノ/クラブ・ミュージックに対するクラフトワークの返答とも言うべき作品であり、まさに復活クラフトワークにふさわしい堂々たる音ということが出来るだろう。しかし実は、このアルバムの後まだニューアルバムはリリースされていない…。

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*1:全アルバム、と言いたいところだがクラフトワークはこれに収められたアルバム8枚の他に3枚の初期アルバムが存在しており、実験作扱いなのか現在リリースされていない。高校生の頃あの3枚がレコード屋でずっと売れ残っていたのをなんだか覚えてるなあ

20100715(Thu)

[]北へ。〜映画『闇の列車、光の旅』 北へ。〜映画『闇の列車、光の旅』を含むブックマーク 北へ。〜映画『闇の列車、光の旅』のブックマークコメント

■闇の列車、光の旅 (監督:キャリー・ジョージ・フクナガ 2009年アメリカ・メキシコ映画)

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貧しい暮らしから抜け出すため、父に連れられてホンジュラスから夢の国アメリカへ、貨物列車の屋根に乗って密入国しようとする少女と、ギャング団での生活に嫌気がさし、そこから逃げ出した少年とが列車の上で出会い、アメリカへの危険な旅を続けるというお話です。

オレ、この物語を、メキシコからアメリカに違法入国する話だと思ってたんですが、実際は、ホンジュラスからグアテマラ、メキシコを経由してアメリカへと辿り着こうとする、長い長い旅を描いてたんですね。この距離を昼も夜も殆どずっと貨物列車の屋根に乗って過ごすわけです。まあ途中で降りて食料や水を調達したり体を洗ったり休んだりもしていますが、密入国というリスク以上に、これだけの長い時間、あれだけ暑い地方で(逆に夜なんかは寒いんでしょう)、列車の屋根で過ごす旅って肉体的にも精神的にもおそろしく過酷なもんじゃないでしょうか。でもその過酷さがあんまり伝わってこないんですよね。それと、自分の国にいては暮らしていけないからこそ密入国に命を掛けるのでしょうが、ホンジュラスという国で生きる人たちの生活がどれほど困窮し逼迫したものなのか、これはオレの不勉強のせいもあるでしょうが、これもあんまり伝わってこないんです。主人公の少女は寂しげな顔ながらもやはり辛そうに見えないし、主要人物以外の列車の屋根で移動している人たちの姿もあんまり描かれないんです。きっとこの映画の監督は、列車の屋根に乗って移動する不法移民の姿に打ちのめされ、それを映画に撮ろうと考えたのでしょうが、映像に収めたのはいいけれどそこで繰り広げられる物語の背景が掘り下げられていないような気がするんです。

だから、ギャング団から抜けた少年の葛藤を描くのはよしとしても、復讐に燃えるギャング団の追跡にあまり重きを置かないほうがよかったような気がするんですよ。むしろ、ホンジュラス、グアテマラ、メキシコ、アメリカへの長い長い旅の様子を、同じ旅をする人たちの人生の片鱗を見せながら淡々と描いていったほうが、貨物列車密入国者たちの心情を描くといった意味ではよかったのではないか。そして国境巡視隊の熾烈な捜査や、それによる脱落者、またはそれにより深まる仲間との絆などを描いたほうが、より不法移民の現実を浮き彫りに出来たのではないか。この映画における、ギャング団の苛烈で陰惨な暴力の様子、そして、子供ですらその組織の中に組み込まれてゆく悲惨さ、貧困、というのも、ひとつの問題提起として見るべきものがあるのですが、逆に彼らギャング団の残虐な暴力性がサスペンス要素としてクローズアップされ過ぎてしまい、監督が本来描きたかった主題から逸脱してしまった部分があるのではないのか、とちょっと思ってしまったんです。だからここはテーマとしてセパレートすべきだったんじゃないでしょうか。

それと、主人公の少女があまりにも簡単に少年に心を許し、それだけではなく途中で列車を降りた少年を追って自分も列車を降りてしまう、という描写がちょっと納得できなかったんです。ちょっと簡単にボーイミーツガールしすぎだと思うし、そもそも、少女の内面って、この映画では殆ど描かれていないんですね。この少女が、どんなことを考え、どんな喜びや悲しみを持ち、どんな希望を持って生きているのか、映画では何も描かれません。単にアメリカに行こう、と言っている父親の言うことを大人しく聞いてくっついていっているだけなんです。それが突然自分の意思で少年にくっついて行っちゃうので、観ていて「なんで?」って思っちゃうんです。ギャングの襲撃から助けてもらった、という背景はあるにせよ、少年に付いていかなければならない強烈な動機がここで描かれないからなんです。それによってドラマは大きく動き、映画としてもアクセントになるんですが、もっと別のやりかたもあったんじゃないのかなあ。そして残酷なクライマックスとかすかな希望を抱かせて物語は終わりますが、残酷な現実を残酷に描いただけの映画ってオレ苦手なんだよなあ。オレ、甘チャンかもしれないけど、どこか映画にマジックとファンタジーを求めてしまうタチなんですよ(笑わないでよ!)。そういった意味で、題材としてとても興味深かったけど、もう一つどうにかしてほしかった惜しい映画でした。

■闇の列車、光の旅 予告編

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20100714(Wed)

[]最近読んだコミック / 「ピコピコ少年」、「以下略」、「アオイホノオ(4)」などなど 最近読んだコミック / 「ピコピコ少年」、「以下略」、「アオイホノオ(4)」などなどを含むブックマーク 最近読んだコミック / 「ピコピコ少年」、「以下略」、「アオイホノオ(4)」などなどのブックマークコメント

■ピコピコ少年 / 押切蓮介

ピコピコ少年

ピコピコ少年

インベーダーゲームのブームがやってきたのはオレが高校生の時だったが、オレはまるで触らなかった。お金と時間の無駄だと思ってたのもあるし、何よりゲームをして負けても、上手くなりたいとかクリアしたいとかいう欲求がまるで沸かなかった。ファミコンブームが到来した時も、あれは子供のやるものだ、とか知ったようなことを言ってスルーしていた。そんなオレが30近くになり、スーパーファミコンが発売された頃からゲームに手を染めてしまい、以来いっぱしのゲーム好きを気取っているのだから人生分からないものである。オレがゲームをやり始めたあの頃、人生に面白いもんなんて何もなくて、ゲームでもいいから自分を忘れて没頭できるものが欲しかったのだ。しかしオレは今自分の人生がつまらないなんて全く思っていないが、ゲームの面白さはやはり変わりはしない。

押切蓮介の『ピコピコ少年』は少年時代にゲームの洗礼を受け、すっかりゲームの虜となり猿のようにやりまくっていた、どこにでもいそうなゲーム少年の日常を描いた漫画だ。オレの少年時代と被る部分は全くないのだが、オレの場合はこれがTVだったり漫画だったりするだけのことで、時代が違えばオレもこの主人公のような生活をしていただろうことは想像できる。しかしこれは作者のテイストなのか、物語がやたら殺伐としているのだ。この殺伐とした雰囲気と、ゲームの持つ刹那的な快楽が妙にマッチして、単なる「子供の頃の楽しかった思い出」のみを描いたのではない、奇妙に生々しい作品となっている。このへんの甘さの無さが特徴的な作品になっているだろう。しかしそれにしても思ったが、親も次から次に発売されるゲーム機をよく子供に買って与えているよなあ。歳のせいなのか、子供にゲーム機をねだられる親のほうの心情に興味を持って読んでしまった漫画だった。

■以下略 / 平野耕太

以下略

以下略

ヘルシング』の平野耕太が描くギャグ漫画。作者本人と思われる登場人物を筆頭に、ゲームショップに集うオタクでオタクでどうしようもない人たちがひたすらオタク話に血道をあげ、お互いがいかに筋金入りのダメ人間かをひけらかしあうというしょーもないオハナシ。『ヘルシング』単行本の巻末にあった汚い絵のユルいオマケ漫画を想像するとヨロシ。オレは年代的には作者とは全然ずれるので、この漫画で飛び出すオタクネタはよく分かんなかったりするのだが、ゲームネタだけはなんとなく伝わりました。そしてなんとなく伝わったなりに、本当にこの人よく知ってんなあと感心しまくりでした。伊達に漫画家なんかやってないよね。それにしてもゲーム・マニアのある種の部分って、なんかどっか殺伐としてる部分があるのは確かだなー。ゲーム関連のHPやアマゾンの評価欄って容易く荒れるし、そういうの抜きにしてもゲームばっかやってる時の廃人感って結構あるんだよな。ゲームって他のホビーなんかと比べても相当快楽中枢刺激するから、やってる時はそれこそ猿みたいにやってるし、他のことに目が行かないし、逆にこの快楽を阻害されると鬼のように攻撃的になったりすることがあるんだよね。ゲームってどこか麻薬的な部分があるのは確か。だからこの漫画も、ジャンキーについての漫画だということが出来るかもね。ところでオレもゲーム好きですが、やってる時は程よい加減に廃人状態です。反省はしません。

アオイホノオ(4)/ 島本和彦

アオイホノオ (4) (少年サンデーコミックススペシャル)

アオイホノオ (4) (少年サンデーコミックススペシャル)

島本和彦の自伝的セーシュン漫画第4巻であります。大阪の芸術大学に通う主人公ホノオ・モユルは「漫画家とかアニメーターとかなんかそういうもんになりたい」という夢を抱えながら、実力も実行力も伴わない自分に日々悶絶し、時には咆哮を上げたりしているんです。しかしこのホノオ君、性格が単純なせいか立ち直りも早く、落ち込んだかと思えば根拠不明な自信を取り戻し、時々勝手に勝利宣言しちゃったりするんですな。もうホントこのホノオ君、思い込みが激しい上に意味も無く力みまくる性格で、そんなアホさ加減が思いっきり笑わせてくれる漫画なんですが、逆にこのアホなりに屈託の無い性格が、まともに描くと暗くなりがちなセーシュンのヒトコマを、熱血と暴走の良質なギャグ漫画として成立させることに成功しているんですな。ただ、アホなんて書きましたが、若い頃は多少アホでカッコ悪くたって構わないんじゃないのかな。それにしても準主役キャラである庵野英明の怪しさと才能がハンパなくて、今回も主人公を食っちゃう勢いであった。

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20100713(Tue)

[]蟹顔のアイツが帰ってきた!?〜映画『プレデターズ蟹顔のアイツが帰ってきた!?〜映画『プレデターズ』を含むブックマーク 蟹顔のアイツが帰ってきた!?〜映画『プレデターズ』のブックマークコメント

プレデターズ (監督:ニムロッド・アーントル 2010年アメリカ映画)

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■オレとプレデター

プレデター』の1作目って実はそんなに思い入れないんですよ。あれ、基本的にシュワルツェネッガー主役の映画じゃないですか。そこにマザーファッカーなほど醜い蟹顔したエイリアンが出てきて、ラストでシュワちゃんを食っちゃうんですね。いや、説明する必要ないと思いますけど、食べちゃうわけじゃなくて、シュワちゃんより目立っちゃった、ってことなんですけどね。SFな映画は好きですからエイリアンは大歓迎なんだけど、ゴジラの映画観てたら、最後はガメラで終わっちゃった、みたいな変なちぐはぐ感を感じたんですよ。だって、『エイリアン』の映画にシュワちゃんとかスタローンとか出てきたらなんか居心地悪くありません?なんかそんな感じだったんですよ。あと、ジャングルばっかりずっと続くから、ビジュアル的に飽きてくるんですよ。だから『プレデター』1作目は嫌いじゃないんだけど、怪獣映画として『エイリアン』と並び立つ作品って気がしないんですね。

しかし『プレデター2』、オレこれが大好きでね。どのくらい好きかというと、『1』はDVDさえ持ってないのに、『2』はDVDで所有している上に、さらにBDまで買っちゃった位なんですよ。やっぱねー、舞台がジャングルじゃなくてビルの建ち並ぶ大都会ロサンゼルス、プエルトリコ系やジャマイカ系ギャングが銃をバリバリ撃ちながら殺し合いしてる中に異形の殺し屋エイリアンがあらわれ、さらに状況を血腥くする、このシチュエーションが最高でしたね。この雑多な民族の坩堝と崩壊しまくった治安が実に近未来して格好よかったんですよ。一番好きなシーンはジャマイカン・マフィアの乗る車がガンジャの煙でもうもうとなっていた所ですけどね。あとラストの"エイリアンの頭"のお遊びね。まあこの『2』が決定打となって"蟹頭"プレデターは晴れてオレのお気に入りモンスターとなったわけです。あと『エイリアンVSプレデター』とかその『2』とかは決して嫌いじゃないんですがあんまり記憶に残んない映画だったのも確かですね。

プレデターは果たして強いのか?

で、この『プレデターズ』なんですが。謎の惑星に犯罪者や殺しのプロが集められて、蟹頭の狩りの材料にされるっていうストーリーなんですが、この粗筋だけでも十分面白そうですよね。謎の惑星は蟹頭の狩場で、蟹頭はここに腕の立ちそうな地球人やら異星人を集めて、彼らと戦うことで狩りのスリルを楽しんでいるんですね。蟹頭にとっちゃ週末のゲームみたいなもんなんでしょうね。だから意外とここに出てくる蟹頭の皆さんって、蟹頭惑星じゃ普通の一般人で、地元のハンティング斡旋会社にお金払って、週末この惑星に来ちゃあ狩りを楽しんでまた自分ちに帰ってるのかもしれませんね。もちろん獲物の頭をお土産にね!

しかし前から思ってたんですが、蟹頭の皆さんってホントはそんなに強くない気がするんですよ。そりゃまあ顔はその辺のヤクザなんかよりも全然怖いし、ガタイもプロレスラー並ですから、弱いってことはないんでしょうけど、「銀河を股に掛ける血に飢えた狩猟民族」っていう割には、随分とテクノロジーに頼りすぎだと思いません?なによりあの光学迷彩がそもそも卑怯ですよね?ハイテクノロジーな武器とか、様々な電磁波を可視化できる装置とかフル装備なんですよね。これじゃあ棍棒振り回している原始人をモビルスーツで蹴散らして「俺らって強いよね」とか言ってるみたいで、命を掛けたハンティング野郎って気がしないんですよね。おまけにあんだけ装備あっても返り討ちに遭っちゃったりするし、負けそうになったら原爆爆発させたりとか、負けず嫌いなところも大人気ないですよね?

■トレホ様vsプレデター

映画としてはやっぱりジャングルのシーンが多いので途中はちょっと飽きてしまいました。ホントにオレジャングル嫌いみたいです。『プレデター』1作目へのオマージュ的なシークエンスもあったけどこれいらなかったかな。ラストは好きでしたね。

配役では『戦場のピアニスト』でナチスに散々虐げられるピアニストだったエイドリアン・ブロディが腕利きの傭兵役で主役張ってるんですが、マッチョな兵隊じゃないって所が逆に面白かったですね。紅一点である女性スナイパー役のアリシー・ブラガがいつも濡れた髪振り乱しててこれもGOOD。『マトリックス』のローレンス・フィッシュバーンが狩場惑星で10年間生き残っていた男の役で出ますが、サバイバルしている割りにはかなーりデブ過ぎねーか!?説得力ねーんだよ!とちょっとこれはオレご機嫌斜めになってしまいました。あと日本人ヤクザ役でルイ・オザワっていう人も出てるんですが、この人ダウンタウンの松本さんそっくりなんっすよ!だから途中から松ちゃんが真面目な顔して戦ってる!としか思えなくなって、可笑しくなって堪りませんでした!スイマセン!

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それとオレの大好きなダニー・トレホ様も堂々出演なさっておりましたが、マシンガンなんかじゃなくてマチューテで蟹頭と戦って欲しかった、というのはオレでなくとも皆さん思っておられたことでしょう!オレ的には最後にトレホ様が生き残り、蟹頭の屍累々となった戦場で、片手に半裸のヒロインをかき抱き、もう片手に蟹頭の生首掲げて、ガッハッハッ!とか大笑いして幕、とかだったら拍手喝采だったのになあ!惜しい!是非次作では『マチューテvsプレデター』で復活していただきたい!

プレデターズ 予告編

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namaniku206namaniku206 2010/07/13 21:37 あ、僕もプレデターは2派です。オーメンと一緒で。2派。

globalheadglobalhead 2010/07/13 21:53 あとオレ、マッドマックスも1より2派ですな。

lazy-daisy5113lazy-daisy5113 2010/07/14 02:04 ルイ・オザワさんは今来日してますね。

globalheadglobalhead 2010/07/14 08:46 残念!それはルイオザワさんではなくルイオザワさんの真似をしている松ちゃんだった!

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20100712(Mon)

[]『恐竜ライブ!ウォーキング・ウィズ・ダイナソー ライブアリーナツアー』を観てきました 『恐竜ライブ!ウォーキング・ウィズ・ダイナソー ライブアリーナツアー』を観てきましたを含むブックマーク 『恐竜ライブ!ウォーキング・ウィズ・ダイナソー ライブアリーナツアー』を観てきましたのブックマークコメント

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7月10日土曜日は横浜アリーナで公演している『恐竜ライブ!ウォーキング・ウィズ・ダイナソー ライブアリーナツアー』を観てきました。これ、ほぼ実物大の巨大な恐竜ロボットたちが、ガオガオ咆えながら目の前で動き回る!というものなんですね。恐竜の数は全10種類20体、一番大きなのは全長22メートル、首の長い長いブラキオザウルス、一番小さなのが体長50センチのプラテオサウルスの赤ちゃん。これらのロボットのほかに人間が中に入って動かす気ぐるみのユタラプトルなどもいます。空を飛ぶ翼竜・オルニトケイルスまであらわれたのにはびっくり。

他にも背中に板状のひれのような骨が一杯生えているステゴザウルスや、大きなフリルみたいな頭をしたトロサウルス、全身がスパイクみたいゴツゴツのアンキロサウルスなど、ビジュアル的に「これは出るだろ!」と期待していた恐竜が出てきたので大満足。そしてトリを飾るのはティラノサウルス・レックス、映画『ジュラシック・パーク』でも恐怖を振り撒いていたあの肉食恐竜が巨大な顎をクワッと開かせて現れたときはもう嬉しくて嬉しくてニマニマしてしまいました。どの恐竜も作りはもちろん動きまでとてもリアルに動き回るので観てて本当に楽しかった!

もともとは恐竜の生態を描いたBBC制作の人気科学番組「WALKING WITH DINOSAURS」をもとにしており、これをライブエンターティメントとして完成させたものなのだとか。全世界で巡業され観客動員数は500万人を突破しているとのことです。ショーは科学ドキュメントのような流れになっており、地球生命誕生から恐竜の発生、そしてジュラ紀や白亜紀など地質時代ごとの恐竜を紹介してゆきます。大きな恐竜は台座になっている部分がF1のコックピットみたいになっていて、ここに人が入って動かしているんだとか。一方赤ちゃん恐竜はラジコンで動かしているらしいです。ショーは2部構成になっており、2億4500万年前の世界へ、約90分間のタイムトラベルを楽しむことができます。

●恐竜ライブ!ウォーキング・ウィズ・ダイナソー ライブアリーナツアーHP

■ウォーキング・ウィズ・ダイナソー 動画

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krtnkrtn 2010/07/13 23:33 新横ホームに恐竜が印刷された袋を持っているひとが沢山いたのは、そういうことだったんだ。ブラキオサウルスがすきです

globalheadglobalhead 2010/07/14 08:48 新横ホームで恐竜帽子を被ってガオガオ喚きながらノッシノッシと歩いていた危ないオジサンは実はオレです。

20100709(Fri)

[]映画『ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』はジェットコースター・スラップスティック・コメディだった! 映画『ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』はジェットコースター・スラップスティック・コメディだった!を含むブックマーク 映画『ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』はジェットコースター・スラップスティック・コメディだった!のブックマークコメント

ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い (監督:トッド・フィリップス 2009年アメリカ映画)

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■史上最悪の二日酔い!

独身最後の日の友人のために「今日はハメ外しまくっちゃおうぜ!」と鼻息も荒くラスベガスに乗り込んだ4人の男。乱痴気騒ぎの夜が明けて、滅茶苦茶になったホテルの部屋で目覚めた彼等には、前夜の記憶が殆ど無い。「あーやっちまったかな…」と二日酔いの頭を抱えながら辺りを見回す彼等は、自分たちが異様な状況にあることに気付く!

・な、なんで俺の前歯抜けてるの!?
・俺なんで腕に病院のタグしてあんの?
・知らない赤ん坊が置き去りだよ!?
・ひぇぇぇ!バスルームに虎がいる!?
・友人の一人が行方不明だ!?
・俺らの車がパトカーに変わっちゃってるよ!?
・おいおい、昨夜いったい、俺らの身に、何があったんだ!?

ここから始まるジェットコースター・スラップスティック・コメディ、それがこの映画『ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』であります!

■こんな二日酔いは嫌だ!

もうね、オレみたいな飲兵衛だと、酒の上での失敗なんてえのは大小合わせて数えきれないぐらいありますわ。過去恥部として永遠に封印したい、なんてものさえありますよ。一番ヤヴァかったのはお酒飲んじゃイケナイ年齢のときにやらかした急性アルコール中毒で、あれ確か2日ぐらい意識が無かったような気がする…。気が付いたら部屋がゲロだらけでね。あんな有様だったのに親も放っぽらかしだった、というのもナニではありますけどね。酔っ払ってラーメン食いたくなって、ヤカン火に掛けたまま眠っちゃって、気が付いたら部屋がモウモウとしていたことなんてのもありましたよ!あとこれは会社入ってからだけど、同僚の結婚披露宴で飲みすぎちゃってね。披露宴の最後に参加者みんなでアーチ作って新郎新婦をくぐらせよう、っていうのをやったんだけど、オレ目の前を通った新婦に突然「ぐへへへ!」とか言って抱きついちゃって、会場大混乱なんてことがありましたね!いやもう相当前の話だから時効時効!それにその夫婦別れちゃったし!…ああ…オレ、サイテーだ…。

というわけで恒例・『こんな二日酔いは嫌だ!』
・気が付いたら、隣の家のオヤジと全裸でベッドに入っていた。
・気が付いたら、額に「肉」の一文字が刺青されていた。
・気が付いたら、マグロ漁船に乗ってインド洋を目指していた。
・気が付いたら、TVのニュースにオレの顔写真が出ていて、なぜかアナウンサーが泣いていた。
・気が付いたら、ベッドに馬の首が投げてあった。
・気が付いたら、自分のブログにヤヴァイことを書きなぐって更新していた。
・気が付いたら、ゲリラの皆さんに囲まれ、「んじゃ自爆テロよろしく」とにっこり笑って肩を叩かれた。
・気が付いたら、スカイダイビングしていた。
・気が付いたら、宇宙人に体に何か埋め込まれている最中だった。
・気が付いたら、すっかりお爺さんになっていた。

■行方不明の友人を探せ!

というわけで記憶に存在しない前夜の真相と、行方不明になった友人の安否を確認するため、二日酔いの頭を抱えた男3人が涙目になりながらラスベガスの街をかけずり回るという映画、『ハングオーバー』であります。最初の30分ぐらいは登場人物と状況の説明で大人しめに進行してゆくのですが、主人公たちが二日酔いで目を覚ましてからどんどん物語が加速してゆきます。そしてひとつの謎が解決するとまた新たな厄介ごとが明らかになり、それがどれもこれもアリエネー出来事ばかりで、事態はどんどんハチャメチャの度合いを深めてゆき、主人公たちを追い詰めてゆくんですな。この構成と脚本の妙が映画に独特のスピード感を生み、謎が謎を呼ぶその展開はある種のミステリ作品にも通じるものがあって、最後の最後までお話に興味が尽きないんですよ。

登場人物たちもそれぞれ個人的な事情を抱えており、その背景が相乗効果を生んで笑いに拍車をかけます。そしてあとからどんどん湧いてくる、ストリッパーやら謎の中国人やらマイク・タイソン(本人役!)やらがますます状況を引っ掻き回してくれるんですな!コメディ映画ファンは当然のこと、コメディやバカ映画が苦手な方でも楽しめると思うし、無視しちゃうのは本当に勿体無い映画です。コメディ映画といってもいろいろで、例えば『俺たちフィギュアスケーター』はベタで泥臭い笑いが実に判りやすかったし、『ホット・ファズ』はシニカルなブラック・ユーモアが冴えた映画でしたし、『ブルーノ』は攻撃的で批評的なスタンスがヒステリックな可笑しさを生む映画でした。この『ハングオーバー』はよく知ってるはずの日常がいきなりほころんで登場人物たち全員を危険とパニックに陥れるという、笑いとスリルが同居した面白さを持っているんですよ。とっても楽しくてそしてハラハラさせてくれる映画『ハングオーバー!』、是非御覧になってみて下さい。

ところで全然関係ないですが、既にこんな便乗DVDが出ております。

ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い 予告編

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20100708(Thu)

globalhead2010-07-08

[]ダシール・ハメット3冊読んだ ダシール・ハメット3冊読んだを含むブックマーク ダシール・ハメット3冊読んだのブックマークコメント

10代の頃はSF小説ばかり読んでいたものだが、高校の高学年ぐらいになってくると段々それも飽きてきて、もっと別の小説を読みたくなってきたのだ。そのとき手を出したのがハードボイルド小説である。他にもいろいろ小説ジャンルはあるだろうになんでハードボイルドだっかというと、単にハードボイルドを読んでいるのって格好良いんじゃないかと思ったからである。あと当時よく読んでいた平井和正がどこかで言及していたのを覚えていたからかもしれない。

もともとオレはミステリが苦手で、人気のある作品を読んでみても最初の数ページで退屈になり投げ出していたのだが、意外とハードボイルド小説は面白く読めた。というかハマった。読んだのはもちろんレイモンド・チャンドラー、そしてロス・マクドナルド。しかしハードボイルドならこの人、と言っていいダシール・ハメットに関しては何故か好きになれずにその作品を読むことは無かったのだ。

ダシール・ハメットの何が駄目だったのか?というと多分そのマッチョさゆえだったからかもしれない。例えばオレは端正な文章のチャンドラーよりウェットで女性的なマクドナルドの作品のほうが好みだった。そしてどちらの作家からも感じるアイロニーやセンチメンタリズムがオレは好きだったが、ハメットはそれとは全く異質な、どちらかというと暴力的な臭いがし、それが苦手だったのだ。まあ結局好みの問題なのだが、10代の少年が至りやすいナイーブさというものに(まあ自分で書いていて恥ずかしいものがあるが)、ハメットの小説はフィットしなかったということなのだろう。

そんなハメットに50に手が届きそうな今もう一度チャレンジしたのだから不思議なものである。なんで今?かというと、ついこの間までランズデールのハップとレナードシリーズを集中して読んでいたら楽しかったので、一辺このあたりのミステリをおさらいする気になったからなのだ。チャンドラーもマクドナルドも長編は全て読んでいるし、じゃあハメットに数10年ぶりにリベンジしてみようか、と思ったというわけなのである。といわけで『マルタの鷹』『血の収穫』『デイン家の呪い』の順でハメット初期作品を読んでみたのだが、これが思った以上に楽しむことが出来た。10代の子供の頃には伝わらなかったものが歳を経た今なら伝わる、というのも面白いものだ。それぞれざっと感想を書いてみよう。

■血の収穫

血の収穫 (創元推理文庫 130-1)

血の収穫 (創元推理文庫 130-1)

コンティネンタル探偵社支局員のおれは、小切手を同封した事件依頼の手紙を受けとって、ある鉱山町に出かけたが、入れちがいに依頼人が銃殺された。利権と汚職とギャングのなわばり争い、町はぶきみな殺人の修羅場と化した。その中を、非情で利己的なおれが走りまわる。リアルな性格描写、簡潔な話法で名高いハードボイルドの先駆的名作。

「ハードボイルドの先駆的名作」と謳われたダシール・ハメットの処女長編だが、自分の中のハードボイルド観と大きく異なるその展開に驚いた。物語全体を通してまるでマフィア映画でも観せられているかのように派手な銃撃戦が繰り広げられるのだ!当然登場人物たちは次々に死んでゆく!確かに主人公がマッチョなのは大昔からのイメージと変わりはないが、さらにその性格は冷徹で酷薄、オレのハードボイルド観にあったアイロニーだのセンチメンタリズムだのが入る余地などこれっぽっちもない!そうか、この非情さがハードボイルドだったのか!と改めて気付かされた作品だった。ちなみに早川から『赤い収穫』というタイトルに変更された新訳版が出ているが、馴染み深さからこちらの創元版を読んだ。翻訳で使われる語句や言い回しは結構古めかしいので覚悟が必要。

■デイン家の呪い

デイン家の呪い(新訳版)

デイン家の呪い(新訳版)

コンチネンタル探偵社の調査員の私は、科学者のエドガー・レゲット邸で起きたダイヤモンド盗難事件をきっかけに、博士の娘ゲイブリエルと知り合う。麻薬に溺れ、怪しげな宗教に傾倒する彼女を私は救おうとするが、その周辺では関係者の自殺や謎の死など怪事件が次々と…果たして一族に伝わる恐るべき呪いなのか?ハードボイルドの巨匠による異色作、半世紀ぶりに新訳なる!ハメット研究の第一人者による待望の訳業。

ハメットの長編2作目。一人の女の関係者が次々と死んでゆく。その謎を主人公の探偵が追っていくわけだが、処女作『血の収穫』と同じ主人公とは思えないごく普通に探偵小説した展開にまたもやびっくりした。ある意味ハードボイルドとさえも言えないかもしれない。連続殺人と不審死の謎を解く物語は決して退屈はしないが、しかしこのぐらいのクオリティの作品ならミステリ界に溢れかえっているのではないか?などとミステリを読まないくせにちょっと思ってしまう。だが、1作目とまるで違う展開やキャラ設定がされたこの物語は、ハメット自身が様々なテイストの作品にチャレンジしてみたいという意欲から書かれたものだったのではないか。そう考えるなら、作家ハメットを知るうけで重要な作品と言えるかもしれない。

■マルタの鷹

マルタの鷹 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

マルタの鷹 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

ワンダリーと名乗る女が、サム・スペードの事務所を訪ねてきた。妹の駆け落ち相手サーズビーを尾行して、妹の居所をつきとめてほしいという。だが、依頼人の謎めいた美しさと法外の報酬につられてその仕事をかってでたスペードの相棒は何者かに撃たれ、その直後サーズビーも射殺された。サーズビー殺しの嫌疑をかけられたスペードに、ミス・ワンダリーは、わけも言わずただ助けてほしいと哀願するのだが…。黄金の鷹像をめぐる金と欲の争いに巻き込まれたスペードの非情な行動を描く、ハードボイルド探偵小説の始祖の不朽の名作、新訳決定版。

『マルタの鷹』といえばもはやミステリ・ファンなら知らないものなどいない、といった超の付く有名作だろう。そして映画ファンなら、たとえ観たことが無くともハンフリー・ボガードが主人公サム・スペードを演じたあの作品だ、ぐらいのことは知っているだろう(実はオレも映画観てません…)。上記2作と趣を変え、探偵社に務める調査員から一匹狼の探偵に、そして三人称から一人称の語り口となり、この『マルタの鷹』こそがハードボイルド小説の出発点だったことをうかがわせる。この物語は”マルタの鷹”と呼ばれる謎の財宝を巡る陰謀と欲望の物語であると同時に、一人の狡猾な悪女を描いた物語でもあるのだ。主人公サム・スペードはやはりどこまでも非情であり、そして獰猛ですらある。情緒性を一切排した端正で冷淡な文章で書かれたこの物語は、アメリカの代表的な文学叢書百選にも選ばれているという(そしてその中にはチャンドラーは含まれていない)。凶暴でマッチョなヒーロー、豊艶で危険な美女、そして暴力に彩られたストーリー。即ちこの物語は、現代のヒロイック・ファンタジーだとも言えるのではないだろうか。

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20100707(Wed)

[]最近聴いたCD / Michael MayerDJ HellやFabricliveやBuzzin' Flyなどなど 最近聴いたCD / Michael MayerやDJ HellやFabricliveやBuzzin' Flyなどなどを含むブックマーク 最近聴いたCD / Michael MayerやDJ HellやFabricliveやBuzzin' Flyなどなどのブックマークコメント

■Immer 3 / Michael Mayer

Immer 3

Immer 3

ドイツの優良テック・ハウス・レーベルKOMPAKTの総裁、Michael Mayer久々のMixCD。この人のMixは霜が降りたようなひんやりした音の感触とエモーショナルさを兼ね備えていて好き。今作もミディアムテンポが心地よいテック・ディープハウス。Michael MayerのMixって聴いててなんだか落ち着くんですよね。個人的にとてもフィットします。 《試聴》

■Body Language 9 / DJ Hell

Body Language Vol. 9

Body Language Vol. 9

DJ HellのMixCD『Body Language 9』、"MOST PERSONAL MIX"ってことらしいんだけれどもこれが実にオレのシュミであった。Sueño Latinoに始まってBaby Ford & Eon、Kirk Degiorgioという流れでなるほどと思わせといてその後Kraftwerk『The Robots』の弦楽器バージョン、David Sylvian『Forbidden Colours』、Depeche Mode『Esque』と怒涛のニューウェーブ展開!途中テクノに戻りつつもクライマックスはKlaus Schulze、そして最後はDavid Bowie《試聴》

■Fabriclive 50 / D BRIDGE & INSTRA:MENTAL

Fabriclive 50

Fabriclive 50

D&B、ダブステップ系ですが最近このジャンルはどんどんテクノ化しており、このD BRIDGE & INSTRA:MENTALのMixも実にテッキーなサウンドに仕上がっており、昔のダブステップ臭さが全く無い。ダブステップのリズムもブレイクビーツ〜D&Bからぐるっと一巡して様々な要素を孕んでおり、下手なテクノよりもリズム的に豊かかも。 《試聴》

■Fabriclive 51 / THE DUKE DUMONT

Fabriclive51: the Duke Dumont

Fabriclive51: the Duke Dumont

これもダブステップ&テックハウス系を中心に様々なサウンドが詰まっております。イギリスは今この辺が一番流行ってるのかしらん。日本のDJ、徳川家康のオリエンタルなトラックが異色! 《試聴》

■Buzzin' Fly 5 Golden Years In the Wilderness (Unmixed and Selected By Ben Watt)

Buzzin Fly: 5 Golden Years in the Wilderness

Buzzin Fly: 5 Golden Years in the Wilderness

Ben Wattが主催するレーベルBuzzin' Flyが設立5周年を記念してリリースした3枚組アルバムです。これまでのコンピレーションMixCDに収録されていた曲の別バージョンをUnmixedで収録。短めですがDJ-Mixも収められています。 《試聴》

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20100706(Tue)

globalhead2010-07-06

[]ホラー・ショートショート書いた ホラー・ショートショート書いたを含むブックマーク ホラー・ショートショート書いたのブックマークコメント

「食堂かたつむり」。薄暗くじめついたその店に知らずに来た客はここに閉じ込められたまま粘液が糸をひく粘液料理を無理矢理口に流し込まれる。逃げることは出来ない。何故なら全身の骨が溶けてしまった店主が軟体生物のように客に絡みつききつく締め付けるからだ。そして最後は卵を植え付けられるのだ。

「写真を撮る女たち」。葬式が行われているあらゆる場所に彼女らは現れ号泣しながら見ず知らずの者の棺桶を何枚も何百枚も写真を撮ってはまたどこかへ消えてゆく。何故何の目的でそんなことするのか、彼女らが何者なのかは誰も知らない。しかも目撃談を集めてみると、彼女らは何十年も同じ姿のまま歳を取っていないらしいのだ。

「飛蚊症」。最近、実際には何も無いのに視界に沢山の虫が飛んでいるように見えてしまうのだ。調べるとそれは飛蚊症と呼ばれるものらしい。俺はどうにも気になったので眼科に行って診てもらう事にした。俺の目を診察してはじめると、医者は「うっ」とうめいて顔を蒼白にした。医者は言った。「あなたの眼の中に、沢山の小虫が湧いています!」

「殺人者」。ついに我慢できなくなって、俺は会社の事務所で上司を叩き殺した。殺したあと、死体をどうしよう、と思った。そして「木を隠すなら森の中」という言葉を思い出した。だから俺はフロアにいる同僚を全て叩き殺した。それから会社のビルの中の人間を皆叩き殺した。表に出ると、俺は町中の人間を叩き殺し始めた。いや、まだ足りないのだ。いずれはこの国の人間全てを、そして地球に生きている者全てをこの手で殺し、世界を死体だらけにするのだ。

「変身」。ある朝目覚めると俺は巨大な毒虫になっていた。次の日、俺は魚になっていた。次の日、俺は蛙になっていた。次の日、俺はトカゲになっていた。次の日、俺は鳥になっていた。次の日、俺はネズミになっていた。次の日、俺は猿になっていた。そして今朝、俺は人間になっていた。俺は考えた。待てよ、明日はいったい何になるんだ?

「拒食症」。食べては吐き、食べては吐いた。私は拒食症だった。ある日、もはや何も吐けないと思った私の口から、白くてもやもやしたものが吐き出された。どうやら魂のようだった。それから私は楽になった。体は軽く、気分は爽快だった。もはや何も食べなくとも、息さえする必要も無かった。やせ細った私は本当に骨と皮だけになり、内臓は干からびた塊だけとなり、いつしか皮のこびりついた骨だけになった。ああ、とても楽しい。今日は街に繰り出そう。

「果実」。怪しい夜店の爺は「想っている人の顔とそっくりの実が成る木だよ」と言って私にその鉢植えを売りつけた。暫くしてその木には学生時代とても好きだったけれど想いの実ることの無かった女性の顔とそっくりの実が成った。眠っているかのように瞳を閉じたその顔はどこまでも愛らしく、私の心をときめかせた。それから私は会社から帰ると毎日彼女の顔をした実をうっとりと眺め、時には語りかけ、そっと口づけをしたりさえした。それはとても幸福な毎日だった。しかし熟し切った果実は次第に腐りはじめた。白く透き通るように美しかった彼女の顔には段々と斑点が浮かび、いつしか薄汚い茶色に変色し、瑞々しく張りのあった果皮もしなびて皺がよりだした。眼窩であった部分は窪み、頬だった部分は垂れ、おまけに死臭のような臭いまで漂わせていた。ある日すっかりと腐り果て顔の形に似たなにかがぶらさがっているだけのその鉢植えを、私は裏庭に出して燃やすことにした。炎に嘗められ燃えてゆくかつては美しい人の顔をしていた果実は、燃え尽きる瞬間、中の空気がはぜて小さな音を洩らした。私にはそれが、彼女のお別れの言葉のように聞こえた。

(一部Twitterより転載)

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20100705(Mon)

[]『ザ・ウォーカー』はヒャッハーな未来の映画だった!? 『ザ・ウォーカー』はヒャッハーな未来の映画だった!?を含むブックマーク 『ザ・ウォーカー』はヒャッハーな未来の映画だった!?のブックマークコメント

ザ・ウォーカー (監督:アレン・ヒューズ 2010年アメリカ映画)

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■ヒャッハーな未来!

核戦争後の未来!それは腐海が広がり北斗神拳が炸裂し猿が言葉を喋りガソリンを巡って暴走族が暴れスカイネットと人類が戦い生き残った人々の住むメルボルンの町では自殺薬が配られストレンジラブ博士が車椅子から立ち上がって「総統!歩けます!」と言う未来!一部の人々はこれを《ヒャッハーな未来》と呼ぶ!ヒャッハー、それはアナーキズム!ヒャッハー、それはバイオレンス!ヒャッハー、それはモヒカン頭!そう、限りなく中学生並の知性を持つものが鼻くそほじりながら憧れる夢の世界、それが《ヒャッハーな未来》なのだ!そしてこの”ヒャッハー未来史”に新たな1ページをナニした映画、それが映画『ザ・ウォーカー』なのだ!

■こんな《世界で最後の本》は嫌だ!?

俺は…ある本を持って旅をしていた。その本は破滅した世界で、たった1冊だけ残された貴重な本だ。俺の使命は、この本を血に飢えた暴徒の手から守り、西へ行くこと。その旅は既に30年になろうとしていた。しかし実は、この本を誰に、何のために届けるのか、そして命を掛けてまで守らなければならないこの本の正体が何なのか、俺は知らないままでいた。だから俺は今日、鍵の掛かったこの本を、開けてみてみることにしたのだ。そして開かれたページに記されていたタイトル、それは…

・世界で最後の本、それは『メンズナックル』だった!
・世界で最後の本、それは小悪魔agehaだった!
・世界で最後の本、それは江原啓之のスピリチュアル本だった!
・世界で最後の本、それはたこ八郎自叙伝だった!
・世界で最後の本、それは勝間和代の『結局、女はキレイが勝ち』だった!
・世界で最後の本、それはananの『セックスできれいになる特集』だった!
・世界で最後の本、それは『宇宙人の死体写真集』だった!
・世界で最後の本、それは漫☆画太郎の『珍遊記だった!
・世界で最後の本、それは横山まさみちの『やる気まんまん』だった!
・世界で最後の本、それは山川純一の『くそみそテクニックだった!

■雰囲気映画だった!

というわけで映画『ザ・ウォーカー』である。やはり一人のヒャッハー・マニアとしては瓦礫となった街やどこまでも続く荒野の情景にまずキンタマ鷲掴みですな!モノクロに近いトーンで描かれた映像が実に綺麗なんですわ。デンゼル君演じる主人公は物静かな雰囲気を醸し出しながら、いざ敵が襲い掛かってくるとサバイバルナイフ一丁でザックザックと相手をなぎ倒します。この辺日本の侍っぽくていいですな。映画後半では銃も撃ったりしますが、出来るなら最後までサバイバルナイフだけで戦って欲しかったです。本の正体はちょっと考えるとすぐ判っちゃいますが、まあ欧米文化圏では日本人が考えるよりも重要なことなんでしょうな。その辺日本人にはどうでもいいっちゃあどうでもいい話なので多少白けるかもな。それと破滅後の世界の情感を出したかったのか、引きの映像で風景ばっかり撮るのに力が入ってたりと全体的に間延びした演出で、そういった点で締りの無い映画に見えてしまう部分もあります。オレとしては全体的な雰囲気は好きでしたな。ある意味雰囲気だけの映画とも言えるけどね。そういう映画でありました。

ザ・ウォーカー 予告篇

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20100704(Sun)

[]怪しいはてダ隊恒例:第一回・チキチキ『なつジュー。』出版記念!ヘデクさん編集ご苦労さん打ち上げ飲み会! 怪しいはてダ隊恒例:第一回・チキチキ『なつジュー。』出版記念!ヘデクさん編集ご苦労さん打ち上げ飲み会!を含むブックマーク 怪しいはてダ隊恒例:第一回・チキチキ『なつジュー。』出版記念!ヘデクさん編集ご苦労さん打ち上げ飲み会!のブックマークコメント

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《怪しいはてダ隊》である。はてなダイアリーやらなにやらのネットで知り合ったもん同士が、思いついた頃に適当に集まってはグダグダダラダラと酒の杯を重ね、3日3晩煮込んだおでん鍋の中身のようにドロドロのニエニエになろうじゃないか、という果てしなく非建設的で刹那的な目的で行われる飲み会なのである。なんか調べたらもう3年もやってるんである。

さて今回の《はてダ隊》は、はてダ隊メンバーであるヘデクさんが編集に携わり先日出版されたムック本『なつジュー。』の完成を祝し、お疲れ様!くそうこんなに頑張りやがって!とりあえず酒だ酒だ!飲め飲め飲みやがれコンチクショウ!とばかりに催された会なのであった。

『なつジュー。』は懐かしの缶ジュースの略であり日本の清涼飲料水の歴史を缶ジュースの写真をふんだんに使いながら紹介した本なのである(公式サイト)。『男の魂に火をつけろ!』のワッシュさん『BEAT-MANgus(椣平夢若食い散らかし記)の椣平さん、あと『とは云ふもの丶お前ではなし』のぱせよさんも寄稿されているので興味の湧いた方はお手にとってみるとよかろう。

なつジュー。20世紀飲料博覧會 (ナックルズBOOKS)

なつジュー。20世紀飲料博覧會 (ナックルズBOOKS)

というわけで今回の会場である錦糸町の居酒屋○(まる)に集まった我々はてダ隊(ヘデクさん、ドラドラさん、レイジーさん、ぱせよさん、オレ)は、ヘデク編集者に完成記念の祝杯をあげたかと思うとすぐさまガチ飲みの戦場へと突入し、予約していた居酒屋の一角はあっという間にアルコール濃度の高い霧立ち込める恐るべきのん兵衛フィールドと化したのであった。例によって長っ尻のはてダ隊、6時開催で終了10時半、最後はひたすらグデングデンとなり錦糸町の夜を怪しい騒乱の渦に巻き込んだままこの日はお開きとなったのであった。みなさんお疲れ様!

■錦糸町 居酒屋○(まる)

http://r.gnavi.co.jp/g035100/

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lazy-daisy5113lazy-daisy5113 2010/07/05 01:41 皆様お疲れ様でした。あまり食べずに飲んだせいか、けっこうお酒がまわりました。二階から降りる階段の手すりが、途中でなくなっていて、そのあたりからもうドラドラさんの腕をガッシリと掴み、「何線に乗るのぉ?」「私はどこで乗り換えるのぉ?」などとほざきながら、連行される様に乗り降りした記憶はすこしだけあります。腕は放しませんでした。次回は年相応の知性と美貌で、落ち着きのある、本来の私で参加させて頂きたいと考えておりますので、どうぞこれに懲りずにまたお誘い頂けるようでしたら、もうレイジー、レイザーレーサーの水着を着て頑張ります!!隅田川から荒川経由で泳いで帰る事もいとわずです。

globalheadglobalhead 2010/07/05 09:07 いやあ、いつもの暴れん坊レイジーだったから全然問題なしですよ!レイジーさんは暴れてナンボ!大人しくされるとかえって「いよいよ死期が迫ってきたか」とか思って払いたくない香典の勘定しなきゃならなくなるのでやめてください!あとレイジーさんの水着姿はテロ行為以外の何者でもない上に納涼を兼ねた怪談話としても怖すぎてシャレにならないので宇宙終焉のその日まで封印しておいてくれたほうが世界平和の為です。あと河川の遊泳行為もレイジーさんだと環境汚染になりますので控えてくれると一千万東京都民が安心します。いろいろ書きましたがまた楽しく飲みましょう!

doradora0511doradora0511 2010/07/05 10:02 フモさん、お疲れ様でした。次回は、私も水着で登場して、レイジーさんと「とど&あざらし」で、川を遡って帰ります。遡上コンビです。

globalheadglobalhead 2010/07/05 10:19 こうなったらオレも水着姿(男性用ワンピース。柄は横縞)で参戦するしか無いですな。そして「とど&あざらし&北海ヒグマ」の寒冷地限定生物総出演で暴れまくり夏休みのチビッコたちを恐怖のズンドコに陥れあたりをチビッコのチビったおしっこだらけにしてしまいましょう。勿論特に深い意図も意味も積極的に無いです。

lazy-daisy5113lazy-daisy5113 2010/07/05 16:15 お言葉ですが、私はマーメイドです。

globalheadglobalhead 2010/07/05 23:11 マーメイドでも、まあええど。

HeadacheHeadache 2010/07/06 09:18 お疲れ様でした。わざわざ錦糸町までお越しいただいてありがとうございました。
またレイジーさんの牛ゴロシの話を聞きそびれた・・・。

globalheadglobalhead 2010/07/06 10:55 お疲れさんです!お仕事ご苦労様でした。ヘデクさんとても生き生きしてましたよ。書籍編集のお仕事なんてちょっと羨ましかったぐらいです。大変なこともあったでしょうが、いい経験になったんではないでしょうか。この経験をこれからに繋げていければいいですね。また次回はてダ隊開催した時も是非いらしてくださいね。レイジーさんの牛ゴロシその他のデンジャラスな話はその時にでも。

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20100702(Fri)

[] グラインドハウス3本立て!〜その3『悪魔の凶暴パニック』  グラインドハウス3本立て!〜その3『悪魔の凶暴パニック』を含むブックマーク  グラインドハウス3本立て!〜その3『悪魔の凶暴パニック』のブックマークコメント

■悪魔の凶暴パニック (監督:ジェフ・リーバーマン 1976年アメリカ映画)

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ハゲが襲う!ハゲが吼える!ズラはどこだとハゲが哭く!月の蒼い夜、ハゲの頭が怪しく光り輝き、あなたの背後に迫り来る!?凶暴化したハゲが平和な街をパニックに陥れる戦慄と恐怖のハゲ・ホラー、『悪魔の凶暴パニック』だっ!?

…いやーひどい映画ですよね。ハゲ差別ですよね。ハゲのどこが悪いっちゅうねん、って話ですよね。こっちだってハゲになりたくてなってるわけじゃないっちゅうの、って感じですよね。あ、いやオレはハゲじゃないですよ、ハゲじゃないってば!

なにしろこの映画、ドラッグの副作用でハゲになって凶暴化する、ってことらしいんですが、いやいや、別にドラッグで凶暴化する、だけでいいじゃないですか。なんでわざわざ「ハゲになってから凶暴化」しなきゃならないんですか。見た目のインパクトが欲しい、っていうんならドラッグで顔がモンスターのように醜く崩れて、とかでもいいじゃないですか。それがなんでハゲなんだ、と。

映画でもね、それまで普通にしていた人が突然もがき苦しみ、そしてズラがバサッ…と取れてハゲがむき出しになり、そこからいきなり狂ったように暴れまくるんですよ。だいたいねえ、人が突然ハゲ頭になって「ふんがー!」とか言って暴れまくるなんて、それってホラーじゃなくて単なるギャグだろ。そしてそれを大真面目に撮ってるもんだからね、なーんか変な映画なんですよ。とりあえずオレは笑っちゃったぞ!

いやなにしろね、ストーリーや演出はとってもしっかりしているの。そもそもお話の中心っていうのは「ドラッグ事件の謎を追え!」っていうもので、ジャンル的にもどっちかというとホラーじゃなくきちんとしたサスペンス映画なんですよね。日本タイトルこそ『悪魔の凶暴パニック』なんてキワモノっぽいものだけど、原題はドラッグの名前である『BLUE SUNSHINE』っていうシリアスなタイトルなんですよね。それがハゲ頭がいきなり錯乱!とか入れちゃうから変になっちゃうんですよね。

ただ、その"変”さがこの映画の面白さであることも確かでね。実はこの映画の監督であるジェフ・リーバーマンは、あのホラー史に残るゲロゲロ虫パニック映画『スクワーム』を撮った人なんですよ。その監督が今回普通にサスペンス撮ろうとしたんだけど、持って生まれた変態の気質が滲み出てしまったんではないかと、そういう事なんではないかと思うんですね。

そういった意味ではデヴィッド・クローネンバーグとどこか似ているような気もしました。あの人もちゃんとした映画撮ろうとしてもどうしてもどこかに変態の臭いを漂わしちゃう人ですからねえ。この『悪魔の凶暴パニック』自体も、配役や社会の描き方や映画全体の雰囲気にクローネンバーグの作風を感じたんですよ。そういった部分でも面白い映画だなあ、と思いましたね。

参考:ナマニクさんの暇潰し » 悪魔の狂暴パニック(aka.Blue Sunshine,悪魔の凶暴パニック)

■BLUE SUNSHINE Trailer

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20100701(Thu)

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■ラストハウス・オン・デッドエンド・ストリート (監督:ロジャー・ワトキンス 1973年アメリカ映画)

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いわゆる"クソ映画"ってやつにもいろいろとあって、「退屈すぎ」とか「意味が分からない」とか「作り方が雑」とか「要するにオナニー」とか「チチやケツが出てこないし人も死なない」なんていう理由がそれぞれあるのでしょう。そしてあんまりクソ過ぎるとかえって脚光を浴びちゃって『死霊の盆踊り』みたいにカルト映画としてもてはやされたりするものもあるわけです。限度を超えてクソ過ぎると逆に「どうやったらここまでクソに出来るんだ?」というある種の驚嘆と畏敬を抱かせるのでしょう。作る側の映画を撮る技量や才覚が足りないというだけにはとどまらない、もっと何か徹底した精神面のイビツさや欠落、それがフィルムの向こうから汚物のように滲みでているような映画が、いわゆるカルト映画として呼ばれることになるのでしょう。そういった意味ではある種のアウトサイダー・アートと通じるものを感じます。

でまあこの『ラストハウス・オン・デッドエンド・ストリート』ですが、お話っていうのは、とある映画監督が気に食わないプロデューサーに復讐するために、そのプロデューサーと奥さんをスナッフ・フィルムの餌食にしてしまうといったものです。スナッフ・フィルムというのは殺人を行っている様子が収められたフィルムのことなんですな。プロデューサーはリンチの果てに目に電気ドリルを突き立てられ、奥さんにいたっては生きたまま両足を切断され内臓を取り出されてしまいます。「プロデューサーへの監督の復讐」というお話は、推測ではありますが私怨をリンチ殺人という形で身も蓋もなく映画にしちゃった、という部分で実に稚拙で短絡的で、そういったイビツさが実にイヤーな感じで出ている映画でもあるんですね。

この映画は1973年製作(細かいことを書くと1973年に自主制作され、1977年に劇場公開)ということで、スナッフ・フィルムとしては1976年公開の映画『スナッフ』よりも早いんですね。1972年公開のウェス・クレイブン監督作品『鮮血の美学(LAST HOUSE ON THE LEFT)』と原題が似通っているので(「THE LAST HOUSE ON DEAD END STREET」)そういった部分を意識していたとするとスラッシャー映画としても早かったと言えるかもしれません(『悪魔のいけにえ』が1974年公開)。そういった意味ではスラッシャー/スナッフ・フィルムもののある種の先駆けだったといえないこともなく、それがカルト的に扱われる理由の一つなのでしょう。

しかし確かに惨たらしくて異様な映画なんですが、ただそれだけの映画でもあり、大した面白くもないんです。なにしろ70分程度の尺で前半4,50分はずーっとダラダラどうでもいいようなお話を撮ってるだけなんです。もともと自主制作だったせいか映像も音質も観ていて具合が悪くなるぐらい粗悪で、素人くさい撮影アングルや構図がまたしても具合を悪くさせます。"史上最悪の映画"とか"超問題作"とか"映画史の汚点"とかあれこれ大袈裟な言われ方をしていますが、まあ単なるクソ映画ってことでいいんだと思います。こういう映画はもてはやさずに資料的に扱うほうがいいような気がするなあ。

参考:ナマニクさんの暇潰し The Last House on Dead End Street (ラスト・ハウス・オン・デッド・エンド・ストリート) 井上貴子 ホラー狂のトラウマ映画論 あの映画、ほんとに人が死んだらしいよ! パート2

■The Last House on Dead End Street Trailer

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