Hatena::ブログ(Diary)

メモリの藻屑、記憶領域のゴミ

20100831(Tue)

[]倒されるべき真の敵はなんだったのか〜映画『ヒックとドラゴン』 倒されるべき真の敵はなんだったのか〜映画『ヒックとドラゴン』を含むブックマーク 倒されるべき真の敵はなんだったのか〜映画『ヒックとドラゴン』のブックマークコメント

■ヒックとドラゴン(監督 ディーン・デュボア/クリス・サンダース 2010年アメリカ映画)

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■ドラゴンVSバイキング

『ヒックとドラゴン』、最初ノーチェックだったのですがTwitterで結構評判が良かったので観に行きました。舞台はバイキングの住む島、ここではドラゴンが日夜襲来し、今日もバイキングたちとの激しい戦いが繰り広げられていました。主人公ヒックはバイキング首領の息子でしたが、戦いには向かないドジな子だったんですね。ヒックはそれを挽回すべく、頑張って一匹のドラゴンを撃墜します。

ヒックの撃ち落としたドラゴン、トゥースは漆黒の体躯に黄色く輝く目をしていて、動きは俊敏、攻撃力も高く、最強と恐れられていたドラゴンでした。トゥースにとどめを刺そうとしたヒックでしたが、可哀想になり秘密に看病することになるんです。そしてそのうち、ヒックとドラゴンは心を通わせてゆくんですね。段々愛嬌を見せはじめたトゥースは、なんだか大きな猫族みたいでなかなか可愛いんですよ。このトゥース、何かに似てるなあと思ってたら、一緒に観ていた相方さんが「スティッチみたいだった」と言ってたんです。調べたら、監督のディーン・デュボア/クリス・サンダースはアニメ『リロ&スティッチ』も監督していたらしい。『リロ&スティッチ』、オレは観ていないんですが、ヒックとモンスターは『リロ&スティッチ』の二人の関係とも似ているらしいですね。『ヒックとドラゴン』を観て気に入った方はチェックされてみるといいかもしれません。

■現代アメリカ社会の暗喩

原作はイギリスの作家クレシッダ・コーウェルのものなのですが、これも調べてみると、原作と映画では大分違っているらしい。原作では人間はドラゴン語によってドラゴンと会話できるばかりではなく、ドラゴンは人間のペットとして登場するんです。これが映画だと人間とドラゴンは言葉も通じない敵対関係にある。このへんでまず大きくテーマが違いますよね。映画のテーマをみてみると、コミュニケーション不能とされる敵対種族=ドラゴンが存在し、バイキングたちは常にそのドラゴンと戦っている。つまりバイキングの社会は常に戦時下にあるということです。その中で子供たちはドラゴン征伐の為の軍事教練を受け、ドラゴンを倒す事が即ち一人前になることとされている。これ、要するに現代のアメリカ社会ということなんですね。

第2時世界大戦以降、戦争をしていなかった事がなかったといわれるアメリカですが、その社会のありかたがこの映画に反映されていると思うんです。アニミスティックで牧歌的なイギリス作家の原作をアメリカに持ち込みアメリカ的な物語として成立させようとすると、こういう改編になるという部分がおもしろいですね。しかしその中で、主人公ヒックは彼の住む社会の趨勢に反し敵対種族=ドラゴンと対話し共存しようとするんです。こういうテーマの流れも実にアメリカらしい。そしてヒックと彼の所属するバイキング社会は、真の敵と遭遇する事になるんですが、その"真の敵"をどう解釈するかでこの映画の観方も変わってくるかもしれません。何故なら「ドラゴンとの共存共栄」を目指しながらも、やはり大規模な戦闘は成され、痛ましい犠牲があるからです。一つの解釈をするなら、ここで倒されるべきだったもの、倒されたものは、アメリカの覇権主義、そして"恐怖という名の支配"という最も強大で凶暴なドラゴンだったのかもしれません。

■胸躍る冒険活劇

ただそんな面倒臭いことを言わなくても、十分楽しめる冒険活劇として仕上がっていることは確かです。ドラゴンに乗って飛翔し空を駆ける映像はさすがに心踊らされますし、なんといってもバラエティ豊かなドラゴンの造型がなにしろ楽しいんです。様々なドラゴンが個性豊かな動きや攻撃方法を見せるところなどはかつて特撮怪獣に魅了されていた子供心を呼び覚まされるようです。劇中登場するドラゴン図鑑では、映画で姿を現さなかったドラゴンのことも書き記されているんですが、これらのドラゴンが動きまわるところが観たくてたまりませんでした。難を言えば物語の構成が直線的で膨らみに欠けることでしょうか。ちなみに3Dでの鑑賞でしたが、これも非常に楽しめました。

■ヒックとドラゴン 予告編

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How to Train Your Dragon

How to Train Your Dragon

azecchiazecchi 2010/09/01 22:29 僕はこれ、子供の付き添いで観たのですが、何がスゴイって4才の子供が最後まで飽きずに興奮して観れる、しかも大人が観ていても楽しというそのエンターテイメント性って本当にスゴイな、と思いました。

globalheadglobalhead 2010/09/01 23:31 ハリウッド製CGアニメはどれもクオリティ高いですよ。大半が大人も子供も楽しめる作りになっていてね。きちんと金掛けてるんだろうなあ。もはやアニメは日本の専売特許でもなんでもなくなっちゃいましたね。

20100830(Mon)

[]『スタローンinハリウッド・トラブル』にスタローンは殆ど出ていなかった!? 『スタローンinハリウッド・トラブル』にスタローンは殆ど出ていなかった!?を含むブックマーク 『スタローンinハリウッド・トラブル』にスタローンは殆ど出ていなかった!?のブックマークコメント

■スタローンinハリウッド・トラブル (監督: サビール・カーン 2009年インド映画)

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タイトルは『スタローンinハリウッド・トラブル』ですがこの映画、シルベスター・スタローンはほんのちょっとしか出てこない!本人役で正味5分ぐらい、ゲスト出演みたいなもんでしたかねえ。そんなスタローンにあんまり関係ない『スタローンinハリウッド・トラブル』ですが、アルバトロス配給のマサラ・ムービーということで勘弁してやってつかあさい!

じゃあ誰が主役かというと『チャンドニー・チョーク・トゥ・チャイナ』のアクシャイ・クマール、彼がモテモテスタントマン、ヴィラージ役を演じ、スーパーモデル兼外科医師(なんじゃそりゃ!?)のヒロインと「あの女いけすかねえ!」「あの男サイテー!」などと口角泡飛ばしながら喚き合いつつ、なぜか二人の距離が接近してゆき…というラブ・コメディなんですな。ちなみに『チャンドニー・チョーク・トゥ・チャイナ』は傑作マサラ・ムービーなので皆さんにも是非観ていただきたい!

で、その二人の接近の仕方というのがあまりにもありえなさ過ぎ!事故ったヴィラージを手術した外科医のヒロインが、間違ってヴィラージのお腹に自分の腕時計を入れたまま縫合してしまうんですよ。なんともヒデエ医療ミスだな!しかもこの時計というのが"愛のマントラ"を呟くとかいう時計で、これがお腹の中で突然鳴ったりするんです!ヴィラージはそれがどこから聴こえてくるのか判らなくて気が狂いそうになり、あたりの物を叩き壊しては暴れまくる!そしてそれに気付いたヒロインが、お腹の時計をこっそり取り出すため、あたかも気があるようにヴィラージに近付く、というお話なんですよ。それにしてもそれをこっそり取るって、判んないように麻酔かけて手術室に送り込むってことだろ!?いーのかそれ!?サイテーじゃんこの女!?だいたい普通にホラーサスペンスなお話じゃないのかこれ!?

しかーし!そこはマサラ・ムービーのアバウトさ、ところどころに豪華絢爛な唄と踊りが挿入され、なんだかわかんないけどとりあえず盛り上がるんです!イタリアやらヴェネツィアロケやらまでしちゃってるんです!妙に金掛かってんぞこの映画!?そしてそんな唄と踊りを眺めていい気分になっていたら、メチャクチャなお話も「ま、いっか」と許せてしまう、というか誤魔化されてしまうという、恐るべき構造を成している映画なんですよ!いやー怖いぜマサラ・ムービー!油断ができないぜマサラ・ムービー!!

そんなわけで歌と踊りがあれば無問題なヒト、愉快だったらグダグダのドラマも許せちゃう寛大な心を持ったヒト、インドと名が付けば全てOKのヒト(ってか今までの条件全てオレのことじゃん…)、そしてシルベスター・スタローンと聞いたらたとえどんな映画でもコンプリートしたくてたまらないスタローン・マニアのヒト、そんな方たちにお薦め…いや、お薦めはしませんがひょっとしたら面白く見れるかも?の『スタローンinハリウッド・トラブル』でありました!

■スタローンinハリウッド・トラブル 予告編

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スタローンinハリウッド・トラブル [DVD]

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チャンドニー・チョーク・トゥ・チャイナ [DVD]

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20100828(Sat)

[]闇よ、我が手をとりたまえ / デニス・レヘイン 闇よ、我が手をとりたまえ / デニス・レヘインを含むブックマーク 闇よ、我が手をとりたまえ / デニス・レヘインのブックマークコメント

闇よ、我が手を取りたまえ (角川文庫)

闇よ、我が手を取りたまえ (角川文庫)

精神科医ディアンドラのもとに脅迫状が届いた。どうやら巨大マフィアが絡んでいるらしい。気の進まない仕事になりそうだ。そこへ手足を十字に磔にされた惨殺死体が発見され、事件は意外な方向へ。マフィアよりもむしろ恐ろしい、平凡な暮らしを続ける人々の過去と心の闇へと転がっていく。次々と発見される磔刑の死体。異常殺人は、儀式のように繰り返されていく。それはちょうど20年前にアレック・ハーディマンが起こした事件と同じだった。そんななかで、獄中のアレックがパトリックとの面会を指名してくる。狂気にとりつかれたアレックの造型はさしずめ『羊たちの沈黙』のレクター博士といったところ。なぜアレックはパトリックを知っているのか。獄中にいるのに、なぜ同じ殺人がくり返されるのか。

デニス・レヘイン、ミステリーを読まない人でも『シャッター・アイランド』や『ミスティック・リバー』などの映画化作品でも知られる超売れっ子作家といえばお分かりになるかもしれませんね。

で、今回読んだ『闇よ、我が手をとりたまえ』、カップル探偵が残虐な連続殺人事件を追っていくっていう物語なんですが、売れっ子作家だけにこれでもかとばかりの急展開と残虐描写で、代金の分はお腹いっぱいにしてあげまっせ、というサービス精神は満載なんですな。ただなんかこういう天才的なまでに狡猾なシリアル・キラーが血飛沫切り株乱れ飛ぶド派手な連続殺人を繰り広げる、っちゅう物語ってちょっと食傷気味なんだよなあ。

なんだかもう登場人物全員今にも血ィ吐きそうな暗い顔して過去の因縁だの人間関係の確執だの心の傷だの闇だのってやってるどこまでも真っ黒な鬱展開ってさあ、言っちゃなんだけどただ単に深刻ぶってるだけとちゃーーうんか?とオレなんかは思うわけですよ。三島由紀夫が昔言ってた「回復したがらない病人のような小説」ってこういうの言うんじゃない?

よくあるんだけど社会とか精神とかの暗部ばっかり描きまくれば物語として深い、なんていうのは絶対誤解でさあ、それって単に露悪的なことでしかないんじゃねえのかなあ?これがホラーだと露悪的なこと自体が目的だから、「いやあバカなことやってんなあ」と楽しく小説読んだり映画観たりできるけれど、マジこいてやられるとシャレの通じなさに胸焼け起こすんだよなあ。

だからこの小説も血飛沫と死体と残虐行為を楽しめばそれでいいような亜流ホラーで、主人公たちの葛藤とか苦悩とかは、まあ、どうでもいいっちゃあどうでもいいような湿っぽいお話ではあったな。

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20100827(Fri)

[]SFTVシリーズ『GALACTICA ギャラクティカ』終了。 SFTVシリーズ『GALACTICA ギャラクティカ』終了。を含むブックマーク SFTVシリーズ『GALACTICA ギャラクティカ』終了。のブックマークコメント

■GALACTICA ギャラクティカ 結:season 4 DVD-BOX2

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『GALACTICA』完結編、シーズン4のDVD-BOX2を観終わりました。2003年にアメリカでミニシリーズが放送され、その後2009年の完結まで全4シーズン、70話あまりが放送されたこのシリーズは、機械生命サイロンによる人類の一方的なジェノサイド、僅かに生き残った者たちの絶望的な逃避行、機械生命の執拗な追撃を掻い潜りながら銀河の何処かに存在するという伝説の惑星"地球"を目指す旅、というSFマインド溢れる壮大なドラマが展開していました。

そこでは絶滅戦争、砲弾の飛び交う迫真のスペースバトル、人間と見分けのつかないサイロンレプリカントによる人心の撹乱、古より伝わる宇宙の伝説など、実にSF的なモチーフがてんこ盛りになっていたのと同時に、多彩なキャラクターたちの愛憎や政治的対立がないまぜになった、極限状態における剥き出しのエゴのぶつかり合いを描く人間ドラマとして完成していました。ある意味、『GALACTICA ギャラクティカ』の真の魅力はこの人間ドラマにあったといってもいいでしょう。

特に物語の核となったのは人間そっくりの人型サイロンの存在でしょう。それまで普通の人間として人間社会に身を潜め、ある種のきっかけでサイロンとして牙を向く彼等ですが、そのきっかけがあるまで自分たちがサイロンであることを気づいていない者もいるんです。そして自分がサイロンだと気づいた時、それまで普通の人間として築きあげてきた信頼や愛情が一気に崩壊し、自らの正体をひた隠しにして生きざるを得なくなってしまいます。そういった悲劇が盛り込まれているところが斬新でしたね。

それまでドラマを見続けてきたほうとしても「この人がサイロンだったの!?」という衝撃がありましたし、また、「まだ見つかっていない人型サイロンはいったい誰なんだろう…」と疑心暗鬼になってドラマを見てしまいます。しかしその人型サイロンも、実は血に飢えた絶対悪というわけでもないんです。人類に協力する人型もおり、人型同士の対立もあり、そしてまた、人型自身も自らのアイデンティティに苦悩します。そういった状況の中での虚々実々の駆け引きがドラマに膨らみを持たせています。

これは、うがった見方をするのなら、現在の"戦争"というものの概念が、かつての国家間の殲滅戦であった時代から、テロリズムによる消耗戦へと変化してきたこと、また、ボスニア紛争などに代表される、それまでの隣人が宗教や人種を理由に突然敵対しはじめる内戦の様相などを表しているのかも知れません。そういった部分で、古典的な善悪二元論の対立、「善い人類が悪い敵をやっつける」といったような物語とは違ったアプローチに踏み込んだ物語として、このドラマは評価できるかも知れません。

■これまで書いた『GALACTICA/ギャラクティカ』記事

SFTVドラマシリーズ『GALACTICA/ギャラクティカ』が熱い!

GALACTICA/ギャラクティカ 【転:season 3】観た

SFドラマ『ギャラクティカ』のもう一つの物語:『RAZOR/ペガサスの黙示録』

最後の戦い、始まる。〜GALACTICA/ギャラクティカ【結:season 4】DVD-BOX 1

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マサマサ 2010/08/31 00:36 実は僕も着々と観てきました。
最後の2本をまだ観ていないので、終わってしまうのがもったいない気もします。
僕も途中から結局これは人類とサイロンという人種間の差別や対立の姿だと思いました。
元の宇宙空母ギャラクティカを観ていた者としては、最初のミニシリーズを観た時、
スターバックが出てきた時やサイロンレイダーを見て驚いたものです。
それなのにギャラクティカのデザインやバイパーのデザインが基本に沿っていたので不思議と嬉しく思いました。
ストーリー的には良い形でアレンジされていて楽しんでいます。
あと2本で終わってしまうんですね…

globalheadglobalhead 2010/08/31 10:41 オリジナルのギャラクティカは劇場版を劇場公開時(要するにずーーっと前)に観たっきりだったので、このリメイク版を観ていた途中でもう一度観直してみましたよ。確かにスターバックが男性だったり、あと変なロボットや子供が出てきてちょっと違うところもありましたが、基本的な部分をうまく活かして話を広げていましたね。しかしなんでリメイク版はこんな鬱展開になっちゃったんでしょうねー。半分ぐらいのエピソードは観た後気分がどよーんとしちゃうんですよね。ま、だからこそ止められなかった、というのもあるんですけどね!ギャラクティカは一応終わりますが、この後『ギャラクティカ:レイザー』みたいなスピンオフ版が2本ひかえているので(「The Plan」「Caprica」)こちらもそのうち日本でもDVDで観られることになりますから楽しみにしていましょう!

マサマサ 2010/09/02 13:57 オリジナルのギャラクティカって、宇宙空母ギャラクティカの事ですよね…
劇場公開時って…
当時僕は2歳でした…
fumoさんはいったいおいくつですか??(^^)

globalheadglobalhead 2010/09/02 22:10 今月で48歳になりますなあ。スター・ウォーズ(後のEP4)が公開されたのが中学3年の時でしたから、オリジナル・ギャラクティカもその頃観たんだと思いますよ。

マサマサ 2010/09/03 21:20 えぇ〜!!もっともっと若いと思ってました(汗)
30代後半〜40代前半くらいかな〜なんて思ってましたです…

globalheadglobalhead 2010/09/05 09:32 実は相当なジジイだったのであった!

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20100826(Thu)

[]最近読んだコミック / 『MUD MEN 最終版』 諸星大二郎、『喜劇新思想体系 完全版(上)(下)』山上たつひこ 最近読んだコミック / 『MUD MEN 最終版』 諸星大二郎、『喜劇新思想体系 完全版(上)(下)』山上たつひこを含むブックマーク 最近読んだコミック / 『MUD MEN 最終版』 諸星大二郎、『喜劇新思想体系 完全版(上)(下)』山上たつひこのブックマークコメント

■MUD MEN 最終版 / 諸星大二郎

MUD MEN 最終版 (光文社コミック叢書SIGNAL)

MUD MEN 最終版 (光文社コミック叢書SIGNAL)

諸星大二郎の『マッドメン』といえば日本漫画史に残る圧倒的な異様さと想像力に満ちた傑作漫画ということが出来るだろう。1975年から1982年にかけて雑誌連載されたこの物語は、いまだ精霊と神話が生々しく生き残るパプアニューギニア奥地を舞台に、日本人少女とパプアニューギニアの少年を主人公とした奇怪かつ幻想的な伝奇ドラマである。パプアニューギニアと日本の神話伝承をもとに、呪術と祭儀が人と異界を繋ぎ、ジャングルの闇の中に怪物と物言う仮面が蠢き、伝説と予言は現実となり、そしてラストでは人類の成り立ちまでが解き明かされるという、驚くべき物語なのだ。その中では神話伝承のみならず、文化人類学、比較民俗学、経済と文化と宗教の狭間で対立する社会など様々な要素が盛り込まれ、そのカオスの如き世界を、痺れるような想像力と世界観でもって描ききるのだ。かといって理屈ぽい物語というわけでは決して無く、これらが"少年と少女の冒険譚"として展開し収束してゆく娯楽作でもあるのである。全身に刺青を施し部族の衣装に身を包んだ褐色の肌の少年が日本人少女と手に手をとり昼なお暗いジャングルを土の仮面を被った精霊たちを従えながら駆け抜けるというビジュアル・パワーの物凄さ、この一点だけをとっても有無を言わせぬ迫力と異様さが伝わってくる。まさに傑作中の傑作、それがこの『マッドメン』であり、さらに恐ろしいことに、諸星大二郎の傑作漫画は、これ1冊にはとどまらないのだ。必読!

■喜劇新思想体系 完全版(上)(下) / 山上たつひこ

喜劇新思想大系 完全版(上巻)

喜劇新思想大系 完全版(上巻)

喜劇新思想大系 完全版(下巻)

喜劇新思想大系 完全版(下巻)

山上たつひこの『がきデカ』は相当好きな漫画であったが、1972年〜74年に雑誌連載されていたこの『喜劇新思想大系』はちょっと取っ付き難くて、これまで手を出したことが無かった。それというのもこの『喜劇新思想大系』、青年向けコミックに連載していたのか、エロ風味がかなり露骨で、ド下品を信条とするオレでさえちょっと引いていたのである。性交も性器表現もあからさまなうえ、主人公含めありとあらゆる登場人物が殆ど性犯罪者まがいの行為にうつつを抜かし、そうじゃなければ変態性欲者という、まさにとんでもない漫画で、こうして今読んでも「よくもまあここまで描けたもんだなあ」と感心してしまったぐらいだ。しかしこの漫画に登場するいつも性欲で悶々とする馬鹿でブサイクで鬱屈した青年たちは、ある意味この漫画を読む青年たちの等身大の姿でもあり、その暴走した性の妄想をアナーキーなギャグにすることによって、鬱屈そのものを笑い飛ばそうとしていたのだろう。昨今なんとか条例でうんざりするような下らない論議があったが、結局「性」を描くことのみを良し悪しとするのでなく、それをどう描くかが本当の問題なのではないか、とこれを読んでちと思った。

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20100825(Wed)

[]最近聴いたCD /ザップとか Pファンクとかその辺をあれこれ 最近聴いたCD /ザップとか Pファンクとかその辺をあれこれを含むブックマーク 最近聴いたCD /ザップとか Pファンクとかその辺をあれこれのブックマークコメント

■All the Greatest Hits / Zapp & Roger

All the Greatest Hits

All the Greatest Hits

なんだか発作的に昔お気に入りだったファンク・グループ、ザップが聴きたくなりベスト盤をゲット。Zappの主要人物だったロジャー・トラウトマンのソロ・ナンバーも入ってます。ザップを聴き始めたのはプリンスの『パープル・レイン』が大ヒットし、このオレもすっかりはまっていた時期だったかな。ブラック・ミュージックってスゲエ、と思いつつこの辺のジャンルのことがよく分からず、貸しレコード屋で試聴したりして見つけたのがこのザップだったような気がします。なにしろそのサウンドが衝撃的でねえ。なんと、アルバム全曲、最初から最後まで、ずっと同じパターンのリズム刻んでるんですよ!はっきり言って全部同じ曲だと思いましたよ!しかし、延々と続くその同じリズムがとてつもなく気持ちいい!黒くてぶっとい!作ってる側も、「最も気持ちいいリズムはこれなんだから、全部これでいいんじゃあ!」という勢いで作ったんだと思いましたよ。音的には打ち込みっぽいドラムやトーク・ボックスの音がサイバーで、今聴くとテクノにも通ずるものがあったりしますが、リズム・ギターやホーン・アレンジはやっぱり黒人ファンクなんですね。しかしこのザップを率いていたロジャー・トラウトマン、随分前に射殺され亡くなってたんですね…ちょっとショックでした。

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■The Best of Funkadelic (1976-1981) / Funkadelic

The Best of 1976

The Best of 1976

■Funked Up: The Very Best of Parliament / Parliament

Funked Up: Very Best of Parliament

Funked Up: Very Best of Parliament

ブラック・ミュージックの聴き始めの頃は「ファンクってなんじゃ!」ということでジェームス・ブラウンあたりは割と聴いてたんですが、なんか世の中にはPファンクなるものもあるというじゃないですか。なんか宇宙船に乗ったり変な格好したりしてるジャケットが面白そうだったし、しかも好きだったザップのロジャー・トラウトマンも昔係わっていたんだとか。Pファンクといえばファンカデリックパーラメントということで早速聴いたんですが、面白かったけど少々泥臭く感じてこっちはあんまりハマんなかったですね。残念。ただ何故か当時、Pファンクの一員であるブーツィー・コリンズのライブに行っちゃったことがあったんですよ。パフォーマンスの様子はあんまり記憶に無いんですが、お客で来てた皆さんのものスゴーク濃くて奇抜なファッションがまだまだ田舎モンだったオレには怖くて怖くて、ずっと「オレ絶対間違ったところに来てしまった…」と小さくなっていた思い出があります。しかしYouTubeParliamentの映像改めて見てみたらメッチャぶっとんでんなあ。

Funkadelic / One Nation Under A Groove, Part 1

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Parliament / give up the funk

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20100824(Tue)

[]『特攻野郎Aチーム』は一人足りない『秘密戦隊ゴレンジャー』だった!? 『特攻野郎Aチーム』は一人足りない『秘密戦隊ゴレンジャー』だった!?を含むブックマーク 『特攻野郎Aチーム』は一人足りない『秘密戦隊ゴレンジャー』だった!?のブックマークコメント

■特攻野郎Aチーム THE MOVIE (監督:ジョー・カーナハン 2010年アメリカ映画)

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■それはレンジャーだった!?

俺は元レンジャー。今南米のとある国で同じく元レンジャーだった相棒の窮地を救うべく荒野をさまよっている。お、都合よく車が走っているぞ。あれを奪おう!「車をよこせ!」「なんだと!?ん…お前、レンジャーじゃないか!?オレもレンジャーだ!」「なんと!だったらレンジャーの相棒を助けるのを協力してくれ!」「がってんだ!」…こうして車レンジャーと共に相棒レンジャーを助けた俺だが敵の追撃が止まない…。どうしたら!?「はーい、困っているようだな!」「お前は!?」「俺も元レンジャー!俺のヘリに乗れ!」「なんとここにもレンジャーが!ありがたい!」こうして相棒レンジャーを助けたレンジャーの俺は車のレンジャーとヘリのレンジャーを仲間にしてチームを結成したのさ!その名も『特攻野郎Aチーム』!…って、これが冒頭なんだが、オイオイ、世の中いつからこんなにレンジャーだらけになったんだ!?

■それはイカレていた!?

映画『特攻野郎Aチーム THE MOVIE』、オリジナルのTVシリーズは観てなかったし、予告編を観た時は「そこそこ派手にやってくれそうなアクション映画じゃねーか」程度に思い、結構気楽に観に行ったんだが、あにはからんや、ここまで徹底的にイカレまくったアクションを展開してくれるとは思わなかった!いやこれいいわ!オレこういう映画が観たかったんだわ!普通そりゃ死ぬだろってな絶体絶命の状況で、チームみんなして「HAHAHA!」とか笑いくさりやがってるんだよ!実は若干1名「こわいよーこわいよー」とか言ってるんだが(しかも一番イカツイ黒人キャラB.A.)この対比がまた可笑しい!オレ、こういう映画を観て、楽しかったから映画が好きになったんだなあ!と改めて判った映画だったね!

なにしろアクションのイカレ具合がハンパじゃなくて、冒頭ではいきなり『ブルーサンダー』宙返りやっちゃうし、続く中東でもジャンクアイテム生かした『スパイ大作戦』並みの大活躍、その後あれやこれやあった後、軍用機奪っての逃走シーンがなにより凄い!詳しくは書かないが「戦車を飛ばす」って、その発想はなかったわ!あまりに馬鹿馬鹿しくカッ飛びまくったそのアイディアにオレは劇場でゲラゲラ笑いまくり!こいつらマジイカレてるわ!その後のシーンでも高層ビルの壁走って降りたりしてたわ!なんなのこいつら!?命知らずって言うか、オレひょっとして『特攻野郎Aチーム』じゃなくて『ジャッカス』観てるのか!?そしてラストも派手にブッ壊しまくり破壊しまくりの大盤振る舞い!いや、そこまで壊すことないだろ、とは思ったが、祝・往年のTVシリーズ映画化ってことでご祝儀玉ってことなんだろうな!「CIAはとりあえずワルモン」っていう定番具合もまた潔くていいわ!

■それはゴレンジャーだった!?

なんといっても製作がリドリー&トニー・スコット兄弟、主演が『96時間』でアクションに味をしめたリーアム・ニーソンハンニバル)、先頃日本でも『ハング・オーバー!』が公開されたヤサ男ブラッドリー・クーパー(フェイス)、さらにこれも話題になった『第9地区』のシャルト・コプリー(マードック)、モヒカン頭がなにしろイカス格闘家クイントン・"ランペイジ"・ジャクソン(B.A.)、といった実に話題たっぷりな面々。監督のジョー・カーナハンの作品はオレは『スモーキン・エース 暗殺者がいっぱい』を観たことがあるぐらいだが、『スモーキン〜』のトチ狂ったハチャメチャ感はこの『特攻野郎Aチーム』でより洗練されパワーアップしているように感じた。実の所『スモーキン〜』はとっ散らかっている感じが拭えなかったのだが、この『特攻野郎Aチーム』ではオリジナルがあったせいかエンターティメント作品として数段上手くまとめられてたんじゃないかな!

それにしてもあれだな、Aチームのメンバーは元レンジャーってことなんだけど、レンジャーといえばやっぱ『秘密戦隊ゴレンジャー』だよな!さしずめリーダー・ハンニバルはアカレンジャー、ヤサ男フェイスはアオレンジャー、イカレマードックはミドレンジャー、ムードメーカーの巨漢B.Aは当然キレンジャーだ!モモレンジャーはAチームにはいなけどここは無理矢理紅一点のキャリサ・ソーサ大尉にしてしまおう!そして続編ではこの5人が揃って「Aチームストーム」や「Aチームハリケーン」なんかを出すんだね!敵は勿論黒十字軍だ!そうなると当然タイトルは『秘密戦隊Aチーム』に変更だな!ああ見てみたいリーアム・ニーソンのアカレンジャー姿!んで、B.Aはやっぱカレーを貪り食うのかな!?そんなこんなでとってもイカれた楽しい映画『特攻野郎Aチーム THE MOVIE』、必見ですよ!

■特攻野郎Aチーム THE MOVIE 予告編

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THE A-TEAM

THE A-TEAM

shidehirashidehira 2010/08/25 15:54 >キャリサ・ソーサ大尉
は通信員の加藤陽子(鹿沼えり)でいいんじゃないのかなぁ。

globalheadglobalhead 2010/08/26 09:05 おおそのほうが雰囲気出ていいかも!

20100823(Mon)

[]面白うてやがて恐ろしき。〜映画『インフォーマント!面白うてやがて恐ろしき。〜映画『インフォーマント!』を含むブックマーク 面白うてやがて恐ろしき。〜映画『インフォーマント!』のブックマークコメント

インフォーマント! (監督:スティーブン・ソダーバーグ 2009年アメリカ映画)

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タイトルの「インフォーマント」というのは"情報提供者"って意味。アメリカの大手穀物商社が舞台なんだが、実話をちょっと脚色して作られている。いってみればセミ・ドキュメンタリーなんだ。この物語はここに勤める中堅社員マーク・ウィテカーさん(マット・デイモン)がFBIに自分の会社がヨカラヌコトをしているのをチクッちゃうところから始まる。そしてFBIの皆さんは「おおそれはただごとではない」とウィテカーさんに秘密の捜査協力を依頼するわけだ。こうしてオープニングを書くと"企業の不正行為を告発した正義に燃える市民を描いた社会派ドラマ!"のように思えるが実は全然そうではないのがこの映画の一筋縄ではいかないところ。実は主人公であるこのウィテカーさん、煮ても焼いても食えない自分勝手な大嘘つきだったのが次第に明らかになってくるのだ。映画『インフォーマント!』はこのウィテカーさんのあきれた人間性を描いたコメディなんだ。

だいたいこのウィテカーさん、最初は「大志を抱いて入社した自分の会社が不正を行っているなんて許せないから密告しました!」とかカッコイイことを言っといて、後から段々面倒臭くなって「もう協力止めたいっすけどー」などと言い出す始末。FBIに怒られて渋々協力しだすと今度は段々その気になり「俺って007みたいっすね?カッコよくね?」などとほざき、またまたFBIに「真面目にやって下さい」と釘を刺されるというアンポンタンぶり。しかも捜査が進むにつれ、実はこのウィテカーさん自体がリベート受け取りまくりの犯罪行為を繰り返していたことがバレ、今度はウィテカーさんが追求されるハメに!?あげくに「いや俺が密告しなかったら会社の不正行為分かんなかったんだし、リベートなんてみんなやってることだし、自分の罪は帳消しにしてよ?」と言い出す都合の良さ。そう、もうどこまでもグダグダのウィテカーさんなのである。

単なるクルクルパーかと思えちゃうウィテカーさんだが、そもそも大手商社で実力を認められているバリバリ遣り手な企業人で、捜査協力をしながらも出張で世界中を飛び回っていたりもするのだ。当然ガッポリ給料を貰いイイところに住み、美人の奥さんと豊かな生活を送っている社会の成功者なわけだ。切れ者では無いにしても頭が悪いワケがない。嘘に嘘を塗り固め、その場その場を適当にしのいでいるけれど、それでも周りを上手く丸め込んでいる様は詐欺師の素質さえあるではないか。オレはこの間観た天才詐欺師の映画『フィリップ、きみを愛してる!』を思い出したぐらいだ。

しかしウィテカーさんは自分が何か間違ったことをしているなんて露とも思ってない。そこにあるのは徹底的な倫理観の欠如と自己中心的な都合の良さと無思想なダブル・スタンダードだ。それは簡単に犯罪に結びつくものだし、結果的にウィテカーさんの違法行為は露呈してしまうのだけれど、社内告発さえしていなけば彼の破綻した性格は誰からも気づかれずに最後には会社のCEOにさえなっていたことだろう。そして、自己中心的であろうが倫理観が低かろうが利益を上げてんだからなんか文句あっか?みたいな会社なんてアメリカに限らず日本にだってゴマンとあり、それは実は、ウィテカーさんみたいな人間性のネジが何本も抜けているような責任者によって経営されているんだろう。笑えるお話だったけれど、そんなことを考えたらちょっと怖いと思える映画でもあった。

インフォーマント! 予告編

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20100822(Sun)

globalhead2010-08-22

[]doyさん一家と飲み会に doyさん一家と飲み会にを含むブックマーク doyさん一家と飲み会にのブックマークコメント

  • 土曜日は『THE KAWASAKI CHAINSAW MASSACRE』のdoyさんのお誘いで、川崎の居酒屋でお酒飲んできました。
  • オレは相方さんと一緒に参加、doyさんのほうは奥さんと娘さんを連れてこられました。
  • doyさんの愛娘、通称"マーリーちゃん"は小学2年生。映画好きのパパ、doyさんの手ほどきで『小学生映画日記』をネットで公開しております。
  • そしてオレと小学2年生のマーリーちゃんは早速意気投合、「お名前はなんですか?」と訊かれたので「暗黒皇帝じゃ!」と教えたらずっと「暗黒さん!」とか「皇帝さん!」とかずっと呼ばれていたのじゃ。
  • オレはマーリーちゃんの食べ物を強奪したり嫌いだという辛いものを無理矢理食べさせようとしたりテーブルの下にもぐったマーリーちゃんの頭を押さえつけ「2度とそこから出てくるな」と悪魔のように喚いたりと、とても和やかに過ごしました。
  • マーリーちゃんがコワイ話が好きだというので、ナチスのホロコーストスターリンの粛清やポル・ポト派の殺戮やソンミ村の虐殺や人民寺院の集団自殺の話をしてあげようかと思ったのですが、さすがにdoyパパに睨まれたのでヤメにしました。
  • 帰りはマーリーちゃんとお手々繋いでスキップして歩いていたオレであります。
  • あんまりマーリーちゃんが可愛かったので家へ連れ帰ろうと思い、doyパパの目を盗んでマーリーちゃんを小脇に抱え全力疾走したのですが、気がついたdoyパパに取り押さえられ「お前には人の心と言うものがあるのか」と説教され相方さんからは「あなたという人が分からなくなった」と泣き出され一時はとんでもない修羅場となりました。
  • とりあえずdoyパパとdoyママに土下座して謝り、なんとか許してもらったオレはdoyパパに殴られた目の痣を押さえながらバスに乗るdoyさん一家に手を振りこの日はお開きとなりました。
  • 一応言っとくが後半フィクションだからな(だいたいだが)。
  • しかし7歳児と意気投合するオレの思考レベルも限りなく7歳児に近いものがあるのかもしれない、と思ったオレでありました。
  • お誘いいただいたdoyさん、どうもありがとうございます。マーリーちゃんによろしくね!
  • その後相方さんと横浜のベルギービール屋に繰り出し、またもや散々飲んで今日は二日酔いで昼まで立ち上がれなかったオレでありました。さすがに今日は酒抜こう…。

20100821(Sat)

[]ハードボイルドと冒険小説の古典を読んだ ハードボイルドと冒険小説の古典を読んだを含むブックマーク ハードボイルドと冒険小説の古典を読んだのブックマークコメント

■裁くのは俺だ / ミッキー・スピレイン

裁くのは俺だ (ハヤカワ・ミステリ文庫 26-1)

裁くのは俺だ (ハヤカワ・ミステリ文庫 26-1)

ハマーの胸にぐっと嗚咽がこみあげてきた。ともに戦火の下をくぐり、片腕を失ってまで彼を救ってくれた戦友ジャックが、下腹部に銃弾をぶちこまれて見るも無残な死体となっていたのだ。ハマーは誓った。犯人は俺が裁く、この45口径が!金と顔にものをいわせる特権階級、ボスどもを憎悪し、法律の盲点をついた犯罪を暴いてゆく、タフガイ探偵マイク・ハマー登場!全世界にセンセーションを巻き起こした衝撃の問題作!

いやあ、いったいどんなタフガイだよ、と笑ってしまいそうになるほどにタフガイなマイク・ハマー主人公の第1作であります。復讐!暴力!そしてエロいネーチャン!クールでニヒルなハードボイルドというよりもやんちゃオヤジの暴れん坊日記、と言った方がふさわしいかもしれません。だいたいマイク・ハマーはいつもカッカしてるかデレデレしてるかのどっちかで、とてもクールでニヒルなハードボイルド・ヒーローという感じがしません。マッチョであることは確かなんですが、むしろ作者が理想とする"男らしい男"像を描いた、って感じです。だからモテモテな割にはオネーチャンに簡単に手を出したりはせず、モラリスティックで貞節な男を貫いたりしているんです。こんなところが妙に微笑ましい物語でもあります。賛否両論の作品だったそうですし、今読むと単純で直情的なだけのお話ではありますが、1947年作ということも鑑みると、こういう方向性の作品が書かれるということ自体はアリだったんだろうなあと思いました。

■深夜プラス1 / ギャビン・ライアル

深夜プラス1 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 18‐1))

深夜プラス1 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 18‐1))

ルイス・ケインの引き受けた仕事は、マガンハルトという男を車で定刻までにリヒテンシュタインへ送り届けることだった。だがフランス警察が男を追っており、さらに彼が生きたまま目的地へ着くのを喜ばない連中もおり、名うてのガンマンを差し向けてきた!執拗な攻撃をかいくぐり、ケインの車は闇の中を失踪する!熱気をはらんで展開する非情な男の世界を描いて、英国推理作家協会賞を受賞した冒険アクションの名作。

元レジスタンスであり諜報員であった主人公が依頼された仕事は、ある資産家とその女性秘書をフランスからリヒテンシュタインまで陸路で運ぶこと。主人公の相棒は元シークレット・サービスのガンマン。資産家は警察に追われ謎の人物に命を狙われている上、決められた時間までに目的地へ辿り着かなっければならない―。資産家は誰になぜ命を狙われているのか?目的地には何が待っているのか?こういった謎を小出しにしながら、度重なる襲撃をかい潜り、ヨーロッパの街を疾走する一行の、緊張感に満ちた描写が素晴らしい。そしてこの緊張をさらに加速させるのが、彼らが様々な国を通り抜けるために越えねばならない"国境"の存在だ。この"国境越え"のサスペンスと彼らが立ち寄る国々のカラーの多様さが、舞台となるヨーロッパという土地の雰囲気を強烈に醸し出す。そして様々な国で主人公に隠れ家を提供するかつてのレジスタンス仲間たちからは、近代ヨーロッパの歴史性までが垣間見える。この『深夜プラス1』は優れたハードボイルド冒険小説であると同時に優れた"ヨーロッパ小説"でもあるのだ。アクションは淡白だがそれはプロフェッショナルにこだわる男たちの戦いはいつも一瞬のうちに終わるからだ。このストイックさもまたいい。

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20100820(Fri)

[]『ヤギと男と男と壁と』はアイロニーとニヒリズムの物語だったのではないか。と思う。 『ヤギと男と男と壁と』はアイロニーとニヒリズムの物語だったのではないか。と思う。を含むブックマーク 『ヤギと男と男と壁と』はアイロニーとニヒリズムの物語だったのではないか。と思う。のブックマークコメント

■ヤギと男と男と壁と (監督:グラント・ヘスロフ 2009年アメリカ・イギリス映画)

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この映画]『ヤギと男と男と壁と』、変なタイトルなんですが、『実録・アメリカ超能力部隊』というノンフィクションを下敷きにして作られているんですけどね、要するに「アメリカ軍に超能力部隊が存在した!?」ということらしいんですね。で、このアメリカの難儀なヘータイさんたちが、真面目な顔して「透視能力!」「壁抜け能力!」「キラキラ眼力!」とかやってるのを観てゲラゲラ笑おうという映画なんですね。まあアホだなあ、とは思いますが、そもそもこの超能力部隊、冷戦体制の時代、当時のソ連が超能力の軍事利用研究をしているという情報を嗅ぎつけたアメリカ軍部が、「ンなもんありゃしねーとは思うんだけど、敵さんがやってんだからこっちもやっとかなきゃあ顔が立たん」という理由から作られたらしいんですね。つまりその発端が「超能力なんか無い」という所から始まっている、という部分に、どことなくニヒリスティックなものを感じるんですよね。

そして結成された"新地球軍"を指揮するのがベトナム戦争の惨禍を通して"スピリチュアルな啓示"を受け、ありとあらゆるニューエイジなコミューンを体験したヒッピー野郎っていうのがまた皮肉なんです。普通に考えるならヒッピー文化は軍隊みたいな暴力装置と相容れないはずなのに、このヒッピー野郎はあえて軍隊に戻り、ラブ&ピースで"平和な戦争"をしようとするわけなんです。これってモノの考え方として捻れている、というか、なんだか辻褄が合わない思考なんですよね。実はこれ、考えようによっちゃ「狂っている」っていうことになりませんか。そしてその「狂っている」男が"新地球軍"という名の平和の戦士を育成し、超能力の研究に勤しむ…これ、完璧にカルトですよね。オウム真理教とか思い出させますね。それを後押ししているのはれっきとしたアメリカ陸軍であることを考えると、このお話は、当時の軍部がカルトさえ許す狂った組織だった、という言い方だって出来るわけなんですよね。だとすると、ゲラゲラ笑うどころかうそ寒いものを感じるお話だったりするんですよね。

このお話は、イラク戦争真っ只中の2003年と、"新地球軍"が結成された1980年代とを行き来して語られますが、そういえば、日本でオウム真理教がじわじわ勢力を延ばし始めていたのが1980年代なんですよね。アメリカでレーガンスターウォーズ構想とかワケの分かんないことをほざいてたのも80年代なんですね。なんかこう、膨れるだけ膨れた観念が行き場をなくして暴発する寸前だった、80年代というのはそういう時代だったのかもしれませんね。そして2003年に勃発したイラク戦争というのは、もとをたどれば2001年9月11日のアメリカ同時多発テロ事件があるわけです。テロにより威信を失い、寄る辺とする強い力が揺らぎ、疑心暗鬼ばかりが覆うアメリカから下手人の国イラクへ派兵されたのは、ニューエイジなカルト軍隊だった、というのは、これも見方を変えると実にニヒリスティックなお話なんです。そしてラストではそのカルトでさえ瓦解し無へと還ります。この映画『ヤギと男と男と壁と』は、一見コメディのように見せかけながら、実はアメリカという国のダークサイドを描いた映画だという気がします。

ところでオレ、実はあんまり役者の名前とか下調べしないで映画観るタチなもんですから、ユアン・マクレガーが出てきて、リーアム・ニーソンが出てきて、そしてジェダイ戦士がどうとか言ってるから「おお!スター・ウォーズ・ネタだったのか!」と映画観ながら素直に感心してたんですが、あれリーアム・ニーソンじゃなくてジェフ・ブリッジスなんですよね。オレ一緒に観に行った相方さんに得意になって解説してたよッ!リーアム・ニーソンジェフ・ブリッジス間違えんなよって話ですが、まあこういう人間がいつも知った顔で映画のこと書いているんだから、オレの日記もお里が知れるってもんですね!

■ヤギと男と男と壁と 予告編

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実録・アメリカ超能力部隊 (文春文庫)

実録・アメリカ超能力部隊 (文春文庫)

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20100819(Thu)

[]高尾山にいってきた 高尾山にいってきたを含むブックマーク 高尾山にいってきたのブックマークコメント

日曜日は相方さんと高尾山に登ってきました。

JR横浜線に乗って八王子まで、そして中央線に乗り換えて高尾まで、さらに京王線に乗り換えて高尾山口まで。うちから所要時間1時間ほど。高尾山口からちょっと歩くと高尾山に登るケーブルカーとリフトの駅があります。行きはリフトに乗ったのですがこのリフトの長いこと長いこと、はるか山の上まで続くリフトにびっくりしました。

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リフトは高尾山の中腹まで。ここから薬王院を経て山頂を目指すことになります。

高尾山の蛸さん。タカオサンのタコサン。なるほど。これは「たこ杉」にちなんで作られたそうです。そして薬王院へと続く浄心門。

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jkjk 2010/08/19 22:18 リア充よ リア…

とゆーワケで、相方さんと同じ場所に行ったとは思えない視点の差が面白いですねぃー

globalheadglobalhead 2010/08/20 00:07 どうせワタシはリア充だわよ!
しかし寺とか自然見て和む歳になってしまいました…。

梅松竹子梅松竹子 2010/08/21 01:06 お守りを買われるなんて、フモさん乙女じゃないですか〜。キャッ!( ̄▽ ̄)

globalheadglobalhead 2010/08/22 15:56 いや〜オレお守りとか興味無いし買ったことも無かったんですが、この天狗の絵と派手な配色にグッときてしまいましてね〜。
もともと水木しげるとか好きなもんですから、いわゆる妖怪アイテムとして手に入れたわけなんですよ〜。

20100818(Wed)

[]ブリューゲル展に行ってきた ブリューゲル展に行ってきたを含むブックマーク ブリューゲル展に行ってきたのブックマークコメント

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土曜日は渋谷Bunkamuraザ・ミュージアムで行われていた『ベルギー王室図書館所蔵 ブリューゲル版画の世界』を見に行きました。

16世紀ネーデルラントを代表する巨匠ピーテル・ブリューゲルの作品と、彼の影響を受けた同時代の版画計約150点を紹介する「ベルギー王立図書館所蔵 ブリューゲル版画の世界」展。ブリューゲル版画を数多く集めた展覧会は、日本で約20年ぶりとなります。版画に登場する奇妙な生き物たちをCGで再現する試みも披露します。会場に先立ってお楽しみください。会期:7月17日(土)〜8月29日(日)会場:Bunkamura ザ・ミュージアム(東京・渋谷)主催:Bunkamura、読売新聞社公式ホームページ:http://bruegel.jp/

ブリューゲルは油彩ですと『バベルの塔』や『雪の中の狩人』、『イカロスの墜落のある風景』が有名ですが、版画もそれに負けず素晴らしいものがあります。ヒエロニムス・ボスっぽいなあ、と思ってたんですが、当時はボスっぽい作品が流行ってたんだそうで、そういう注文もあってボス風の作品を制作していた部分もあるようですね(余談ですがボスの贋作というのも結構多いのらしい)。こういったボス風幻想作もそれなりに面白かったのですが、むしろ農民の生活を描いた諸作品のほうが生き生きしてブリューゲルらしいものを感じました。ブリューゲルはとても農民たちに近い目線でこれらの作品を作り続けていたんではないでしょうか。それと当時の船舶を精緻に描いた作品は資料的な意味も込めて素晴らしかった。

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20100817(Tue)

[]キュートでポップなダーク・ファンタジー〜映画『コララインとボタンの魔女』 キュートでポップなダーク・ファンタジー〜映画『コララインとボタンの魔女』を含むブックマーク キュートでポップなダーク・ファンタジー〜映画『コララインとボタンの魔女』のブックマークコメント

■コララインとボタンの魔女 (監督:ヘンリー・セリック 2009年アメリカ映画)

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11歳の少女コララインは引っ越してきたばかりの家で異界への扉を見つけてしまう。そこには本当のパパやママよりもずっと素敵な両親がいてコララインを優しく迎えるのだが、この世界の住人は何故か皆目がボタンになっている…。『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス 』のヘンリー・セリック監督によるストップモーションアニメ。というか、実はこの作品を見るまで『ナイトメアー〜 』の監督はずっとティム・バートンだとばかり思っていた。こういう勘違いって他にも一杯ありそうでコワイ…。

オレはこの作品、3D版Blu-rayを購入して観た。これは通常のディスクと3D版ディスクの2枚組になっており、3D版のほうは付属の赤緑メガネで観るいわゆるアナグリフ方式。メガネは4つ付いており、家族みんなで観ることも出来るだろう。これがどれだけ立体的かというと、まあまあ頑張っているじゃない?というのが感想。TVの大きさや画質、明るさによっても見え方が違うだろうから、画質や明るさはTV側の方で調整して観たらいいんじゃないかな。ただ、一所懸命立体を味わおう!と構えて観ちゃったもんだから、途中から疲れて飽きてきたのも確か。Blu-rayはそのままでも十分綺麗だから、通常の2D版でも遜色ない。3D版はコレクターズアイテムと割りきって買うのが一番いいかも。

物語の方は『ナイトメアー〜 』を彷彿させるダーク・ファンタジー。ちょっぴりキュートでファンシーで、でもどことなくコワくてイビツな造型の人形たちが、日常と非日常の世界を行き来する。この辺の物語展開は原作者であるファンタジー作家ニール・ゲイマンの面目躍如といったところだろう。アート・ディレクションは『ナイトメアー〜』と比べてライトでポップ、作り込みが程々なのが逆に映画を観ていて疲れなくていい。少女が主人公のせいかパステル・カラーも多用され親しみやすい。物語はどことなくこじんまりとまとまってしまったような気がするが、手間の掛かる人形アニメだとこのぐらいが逆に順当なのかも知れない。

そして幽霊や魔女、その他異形の存在が蠢くダークなビジュアルは個人的にはピクサーCGの健全さよりも親近感を覚える。やはりどこかイビツだったり薄気味悪かったりするほうがオレは観ていて安心するのだ。明るく楽しい物語は嫌いではないが、どこかに死や非現実の臭いがしないと落ち着かないところがある。難儀な性格である。この『コララインとボタンの魔女』は、完璧だとは言わないが貶す部分も見当たらない優れた人形アニメと言える。人形アニメの微妙にぎこちない動きは、物語の内容にかかわらず、やはりどこか"異形"なものを感じる。そこが人形アニメに興味をかきたてられる理由なのかもしれない。

■コララインとボタンの魔女 予告編

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20100813(Fri)

[]生々流転するものと、変わらぬ永遠と。〜映画『マイマイ新子と千年の魔法』 生々流転するものと、変わらぬ永遠と。〜映画『マイマイ新子と千年の魔法』を含むブックマーク 生々流転するものと、変わらぬ永遠と。〜映画『マイマイ新子と千年の魔法』のブックマークコメント

■マイマイ新子と千年の魔法 (監督:片渕須直 2009年日本映画)

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この『マイマイ新子と千年の魔法』、劇場公開当時相当話題になったし、よく読むブログでも大絶賛だったんだけど、タイトルやポスターやざっとしたあらすじ見ても、全然そそるところがなくて、とりあえず劇場はパスしてたんですよ。でまあ、この間DVDが出て、そういえば話題作だったから押さえとくか、とかいうよこしまな気持ちで観始めたんですが…ええとスイマセン、オレ舐めてました!圧倒されました!観終わったあと、「とんでもないものを観てしまった」と思わず呟いてしまいました!これは素晴らしい作品です!

なにしろ何も予備知識無く見始めたもんだから、映画が始まってすぐ、その独特の地域性と時代性の濃厚な描写に、DVDを一回止めて「ここがどこで、いつなのか」をネットで調べたぐらいなんです。きちんとそれ知らないで観たら作品に失礼だぞ、と襟を正させるほどに、冒頭から非常に表現力豊かな描写が続くんです。そしてここが昭和30年代の山口県の防府市という土地らしいということが分かったんです。いつも不勉強でスイマセン。舞台となるのは田舎です。大自然の光景がとても光豊かで、そこに住む人たちの様子がとてもリアルに描かれているんです。昭和30年代が舞台ですが、昭和37年生まれのオレにもちょっと昔だなあ、と思わせる程度に昔の話です。そして主人公は小学生の女の子で、最初転校生をクラスに迎えるんです。

こういった出だしだし、作中起こることはそれほど特殊でもない「子供たちが体験する一夏のドラマ」でしかないのですが、そのありふれているはずの描写がとてもきめ細かく端正なんです。そして主人公の新子はとても想像力の豊かな子で、千年前にここで栄えた都を幻視したりするんです。いや、この"想像力の豊かな子"っていう設定も実はよくあるものです。そもそも面白いことは面白いけど、"千年前に栄えた都"がオーバーラップする、という設定がなぜ必要なのか最初はちょっと首を傾げたんです。でもよく観ていると、それは自然や、人の結びつきや想いなどの、"いつまでも変わらないもの"を表しているのだ、ということがわかるんです。"いつまでも変わらないもの"、それは"永遠"、ということです。そして人はどんな時に"永遠"を幻視し夢想するのか。それは、人が、"幸福"であるときなのではないのでしょうか。

けれども、この物語では、様々なものが、あっというまに様変わりしてしまいます。最初喧嘩したりよそよそしかったりした子供たちの人間関係は次第に友達の輪へと変わっていきます。その中で生き生きと遊ぶ子供たちの姿は見ていて頬が緩むことでしょう。しかし、楽しいことばかりが続くわけではありません。みんなで育てた金魚の死、憧れの先生の結婚の芳しくない噂、男らしかった父親の女々しいもうひとつの顔。喜びの象徴だったものは悲嘆を生み、幸福の象徴だったものは幻滅を生み、雄々しさの象徴だったものは失望を生みます。もちろんそれらの体験は子供たちにとって辛く厳しいことです。しかし子供たちはいつまでもその気分の中に浸ってはいません。子供というのは、成長するものであり、そして、変化してゆくものだからです。

物事は変化してゆき、ひとところにも留まっていません。しかし変化しながらも、よきものであろうとすること、また一緒に遊ぼうと誓うこと、楽しかった思い出を忘れないでいようという気持ちが変わることはありません。それは、幸福の想いをひとところに繋ぎ止めておきたいという願い、すなわち、"永遠"を夢想することに他ありません。そして、その夢想を、人は"希望"と呼ぶのです。この映画『マイマイ新子と千年の魔法』は、変化と成長と、変わらぬ永遠とを対比させることにより、稀有な構成のドラマとして完成した、傑作アニメだと言っていいでしょう。

■マイマイ新子と千年の魔法 予告編

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マイマイ新子と千年の魔法 [DVD]

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マイマイ新子 (新潮文庫)

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20100812(Thu)

[]虐殺パパがやってくる!?ヤア!ヤア!ヤア!〜映画『ステップファーザー 殺人鬼の棲む家』 虐殺パパがやってくる!?ヤア!ヤア!ヤア!〜映画『ステップファーザー 殺人鬼の棲む家』を含むブックマーク 虐殺パパがやってくる!?ヤア!ヤア!ヤア!〜映画『ステップファーザー 殺人鬼の棲む家』のブックマークコメント

■ステップファーザー 殺人鬼の棲む家 (監督:ネルソン・マコーミック 2009年アメリカ映画)

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やあみんな!ボクの名は虐殺パパ!虐殺の大好きなパパなんだよ!旦那がいなくて困っている母子家庭に近づいて、言葉巧みにたらしこんではその家の旦那に収まり、その後奥さんも子供も皆殺しにしちゃう、というとっても猟奇なパパなのさ!そして皆殺しにしたあとは姿を消し、また別の母子家庭を物色するんだ!さあ今日はどの母子家庭を血祭りにあげようかな?そう、ボクの名は虐殺パパ、今日もいい虐殺しまくりまっせ!…という映画である。

しかしこの虐殺パパ、いったい何がしたいんですかね。母子家庭の主人に収まったあとその家族の財産とか全部吸いとって、財産がなくなったらみんな殺しておさらばする、とかそういう結婚詐欺みたいなヤツかと思ったけどそうでもないみたいですしね。ただ殺すのが好きなんじゃなくて、母子家庭を虐殺することにこそ快楽を覚える基地外だとかね。昔なんかあったんでしょうかね。あとまあ、ホントに素敵なパパになりたいんだけど、新しい家庭の連中が自分になびかないから、ブチ切れて殺す癖のついたヤツとかね。まあどっちにしろ基地外ですがね。

で、虐殺パパは物語の中心となる家族に近づくわけなんですが、これがわざとらしい出会いのきっかけ作って半年で相手の女性と結婚しちゃうんですね。なんだい、意外とヤリ手じゃんかよ虐殺パパ!?案外モテモテなんじゃん虐殺パパ!?虐殺パパも隅に置けないね!そしてその家庭にはいわゆる”問題児”な青年がいるんですが、虐殺パパはこの子のために骨折って彼の夢を叶えてあげようとするんですよ!最初スカしたこと言っていたこの青年も次第に虐殺パパの心を開いてゆく!おいおいイイ人じゃんかよ虐殺パパ!?虐殺だけが能じゃなかったんだね虐殺パパ!?

しかしここで一家皆殺し指名手配犯の似顔絵持って「あの人かしら」とかやってるバーサンとか虐殺パパの経歴を疑って嗅ぎ回る元旦那などが現れ、ここで虐殺パパは本領発揮するわけですな!要するにウザイやつはサクッとブチ殺すわけです!やったね虐殺パパ!しかしこんなふうに簡単にボロが出ちゃう所に虐殺パパのツメの甘さが露呈しており、そういった部分でのサスペンスがあんまり盛り上がらないんです。やっぱねー、何も知らない家庭に潜入し恐怖でもってすべてを支配した、あの『エスター』姐さんを見習うべきなんだとちょっと思いましたね。

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20100810(Tue)

[][]ロックン・ロール・オア・ダイ。〜映画『ペルシャ猫を誰も知らない』 ロックン・ロール・オア・ダイ。〜映画『ペルシャ猫を誰も知らない』を含むブックマーク ロックン・ロール・オア・ダイ。〜映画『ペルシャ猫を誰も知らない』のブックマークコメント

■ペルシャ猫を誰も知らない (監督:バフマン・ゴバディ 2009年イラン映画

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音楽は好きかい?

オレは音楽が好きだ。音楽を聴くのが好きだ。音楽を聴きながら、歌を口ずさんだり、身体を揺らしたり、踊ったりするのが好きだ。オレの生活の中では、いつも音楽が流れていて、朝から晩まで、ことあるごとに、いつも音楽を聴いている。音楽の無い生活?まあ、そんなものも、あるのかもしれない。音楽が無くても、本当は、人は生きていける。どんなに惨めでも、人は生きていけるように。でも音楽があれば、そんな惨めさは、いくらかは無くなってくれる。そしてある種の惨めさは、消し飛んでくれる。音楽があるということは、人が、生きやすくなる、ということなんだ。ひょっとしたら、生きているのが、結構楽しいものだと思わせてくれるものなんだ。音楽で世界なんか変わらないけど、音楽は、自分を変えてくれる。オレの人生を、いくばくか、楽しいものにしてくれた音楽。オレは、音楽を愛しているし、そんな音楽に、感謝をしている。

そんな音楽を、禁じられたら、いったいどうしたらいいんだろう?本を読むことを禁じられた、『華氏451度』というフィクションがあるけど、この『ペルシャ猫を誰も知らない』は、音楽が禁じられた世界を描いた映画なんだ。そして、この映画は、『華氏451度』みたいなフィクションなんかじゃない。この映画は、宗教上の理由から、ロックなどのカテゴリに属する音楽を禁止しているイランの国、その首都テヘランに住み、逮捕や投獄の危険を犯しながら、それでも音楽を続けていこうとする若者達の姿を描いた、現実世界の物語なんだ。

正確に書くとイランでは音楽そのものを禁止しているんじゃなくて、テヘランの街では普通にイランポップスが流れていたりする。でも非イスラム的な音楽に対する規制や検閲はとても厳しく、演奏するにしても公演の自由が著しく制限されているということなんだ。その中で若者たちは、インターネットなどで普通に接することが出来る西洋的な音楽に憧れ、それを自分でも演奏したいと思いつつそれが果たせない。その軋轢と辛苦を描いたのがこの映画というわけなんだ。

この映画はセミ・ドキュメンタリーだ。だからドラマチックな物語展開を期待していると肩透かしをくらうのでそこんところだけ注意が必要。物語はロンドンで演奏したいと願うインディ・ロック・バンドの、二人の男女が中心となる。彼らが自らの夢を実現するため奔走するなかで、テヘランの様々なインディ・ロック・バンドと出会う。それはメロコア風からフォーク、ヘビメタ、ブルース、ラップと様々だ。イランの伝統音楽風のバンドもこの映画には出てくる。そして彼らは皆実在のミュージシャンであり、いわばこの映画は、テヘランのアンダーグラウンド・ロック・シーンのショウケースでもあるんだ。彼らはイランで音楽活動することの困難と危険さを訴える。当然、映画に出ていること自体も危険なことであり、この映画の監督バフマン・ゴバディも、この映画で当局の不興を買ったらしく、イランを離れたまま帰ることができなくなっているという。

そしてなによりも、彼らの演奏が本当に素晴らしい。おまけに、きちんとカッコイイ。どのジャンルのどのバンドも、すっと心に入ってくる、訴えかけてくる音を持っている。イランという国で生きることの憤りを歌った曲もあるけれど、その本質にあるのは、人間なら誰もが胸に抱える、やるせなさや、ささやかな幸福への憧れを歌ったものだ。そういった音楽の普遍性を、この映画に登場するバンドは、皆持っている。そして、人として普遍的に感じることを禁じられているという事実に、彼らの不幸と悲しみがある。けれど彼らは歌うことを止めない。音楽が、いかに生きることに潤いを与え、そして勇気を与えてくれるのか、彼らは知っているからだ。だからこそ彼らの音楽は、どこまでも真摯で、胸を打つ。音楽の為に戦うという現実がここにある。全ての音楽ファンに是非観て欲しい映画、それがこの『ペルシャ猫を誰も知らない』なんだ。

■ペルシャ猫を誰も知らない 予告編

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No One Knows About Persian Cats: Music From The Motion Picture

No One Knows About Persian Cats: Music From The Motion Picture

20100809(Mon)

[]いたばし花火大会に行ってきたよ いたばし花火大会に行ってきたよを含むブックマーク いたばし花火大会に行ってきたよのブックマークコメント

7日土曜日は、相方さんと一緒に「第52回いたばし花火大会」を観に行きました。

この日は関東のあちこちで花火大会が開催されていたのに、なんで横浜近辺に住んでるオレと相方さんが板橋くんだりまで出かけたかというと、花火を扱ったレジャー雑誌で見た「日本最高峰の花火師たちによる"芸術玉"が登場する実力派の大会」っていうのに惹かれたんですね。

荒川両岸で約11000発を打ち上げる、東京都内屈指の半日大会。いたばし花火大会は、650発のスターマインに始まり、全長500mの大ナイアガラ、ほか最高峰の花火師10人が集う"芸術玉"の競演が見られる高レベルな大会。また、尺玉とラストを飾るウルトラスターマインに注目が集まる戸田橋花火大会も見どころ満載だ。実力派の2つの大会を同時に鑑賞できる贅沢な時間を楽しもう。(夏ぴあ)

花火会場は荒川河川敷で行われるのですが、JR山手線をぐるっと回って巣鴨で降り、都営三田線に乗り換えて西台駅で下車、さらに会場まで徒歩30分。そんなもんですからたどり着くまでが大変でしたが、会場に近づくにつれ気分も盛り上がってきます。しばらく暑い日が続いていたけれど、川沿いということもあって風もさわやか。もちろん天気も申し分なく、絶好の花火日和でしたね。この日は有料の指定席もとってあったので場所取りを気にすることもなく会場に入りました。

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来る道々屋台でつまみを買い、長蛇の列になっていたトイレで用も済ませ、いざビールを買いに、と思ったらここも長蛇の列だったので、会場をもう一回出て、走って外の屋台でビールを調達。これがまた屋台料金の高いビールで…。途中のコンビニで買っておけば良かったなあ、とちょっと反省。そして相方さんの待つ席までまた走って戻り、ゼイゼイ言いながらビールで乾杯。花火の始まる7時10分を待ちます。

そしていよいよ、ドッカーン!

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打ち上げ場所から結構近いせいで、花火はほとんど真上を見上げるような位置に見えました。おかげで首が痛くなった!それにしても去年も何回か花火大会に出かけましたが、ここの花火は噂通り格が違う!なにしろ花火の打ち上げるテンポがいい!出し惜しみしない上に「どの花火とどの花火をどのタイミングでどう上げると映えるのか」をよく知っている!矢継ぎ早で息をもつかせぬそのテンポは、文字通り「気前がいい!」江戸っ子の花火なんだなあ、と根拠も無く勝手に思っちゃいました!でもその代わり、あまりに連発しまくるんで途中ちょっと疲れた…。

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そしてクライマックスは全長500mのナイアガラ!あまりに長くて見てて笑ってしまうほど!

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さらにエンディングは1018発のスターマインを打ち上げまくる大盤振る舞い!いやこれは本当に凄かった!9時近くに花火大会は終わりましたが、オレも相方さんも大満足でした。本当に気前のいい花火大会だった!

しかし問題は帰り道、花火大会名物の大混雑。ぶらぶらと1時間ぐらい彷徨って駅に着き、それから電車の時間を見たら乗り換えの接続時間があまりにもタイト。こりゃヤヴァイと思い、クタクタだったのにもかかわらず、相方さんと駅から駅へ、ホームからホームへと猛ダッシュの連続。そして最後はタクシーに乗って、それでも部屋にたどり着いたのが11時過ぎ…。クーラーつけてシャワー浴びて、もう一回ビール飲み直し、「あー今日はやり遂げた!」と妙な満足感と共にぐっすり眠りました。

いたばし花火大会HP

jkjk 2010/08/11 02:26 リア充よ リア充だわ ザワザワ・・・

とゆーワケで熱中症などには注意して外出してくださいませ とか
言ってる自分が先日、広島で撮影してたら軽い熱中症で倒れたのですがー

globalheadglobalhead 2010/08/11 08:57 ほっとくと部屋でゲームばっかりしてるから、なんか理由付けないと表出られないんですよー。それに花火大会の人ごみをかきわけるのは結構な重労働に匹敵するので体力作りの代わり…になってるかどうかはわかんないですが。
お仕事ご苦労様です。熱中症ナメてるとホントコワイので十分注意してくださいね。オレあんまり水飲まないタチなんですが、今年はよく飲んでたりするんですよ。まだまだ暑いですもんねえ。

20100806(Fri)

[]PROTOTYPE (PS3) (XBOX360) (PC) PROTOTYPE (PS3) (XBOX360) (PC)を含むブックマーク PROTOTYPE (PS3) (XBOX360) (PC)のブックマークコメント

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アクション・ゲーム『PROTOTYPE』、こりゃ評判に違わぬ面白いアクション・ゲームだ!まずオープニングがいい!そこは地獄と化したニューヨーク!圧倒的な数のゾンビと巨体の化け物が一般市民を追い掛け回しなぶり殺しまくり、それに戦車、攻撃ヘリを率いた軍隊があらん限りの銃弾をぶち込む!硝煙と爆炎、炎に包まれ黒々とした煙に覆われた街並み、パニックに襲われた住民たちの絶叫とそれを屠る化け物たちの唸り声、そして豪雨のように鳴り響く銃声!そこに降り立った一人の謎の男、人間離れした跳躍力と滑空能力を持つこの男は、おもむろにその手を巨大な刃に、巨大な爪に、巨大な槌に変えながら、その場に存在するありとあらゆる人を、化け物を、軍隊を、車を、街を、切り刻み叩き潰し破壊し始める!男は最後の破壊神なのか、それとも死の救世主なのか!?男の特殊能力はいったいなんなのか!?そして男の目的は!?文字通り阿鼻叫喚、世界の終焉、血と死と暴力と破壊のアラベスク!ゲーム『PROTOTYPE』はこの地獄の光景から時間を遡り、男がなぜこのような特殊能力を手に入れたのか、そしてどのようにニューヨークの街が地獄へと変貌して行ったかを描いてゆく!

いやスゲエ。ゲームはニューヨークの街、立ち並ぶ高層ビルや広大な公園、整然とした道路などを一つのオープン・ワールド的箱庭として構築し、そこに生活する人々や行きかう車を配し、そしてその中に鶏小屋に忍び込んだ血に飢えた野良犬のような主人公を放つのだ。政府による何らかの人体実験の賜物と思われる特殊能力を持った主人公Alexだが、その特殊能力のひとつが圧倒的な跳躍力と滑空能力だ。彼はあたかもスパイダーマンの如く、軽々とビルの壁面を登っていき、ビルとビルの間を滑空して行く。なにしろこの主人公Alexのスピード感溢れるアクションがまず堪らない。両手が肉の武器に変化する様は日本の傑作漫画『寄生獣』を髣髴させる。さらにAlexは一般人を殺戮しそれを自らに取り込むことでその人間に変身したり、減ったHPを回復したり出来るのだ!その際の相手をグチャリと叩き潰してからニョロニョロと血管のような触手が全身から湧き出て相手の身体を自分の中へと取り込んでゆくんだな。このグロさがまた堪んなくいいんだわ!

そして戦闘もスゲエ!肉の武器で人間やモンスターを叩き殺すだけではなく、戦車も攻撃ヘリも破壊し打ち落とすのだよ!まさに人間兵器だよな!しかも戦車とヘリは破壊するだけではなく乗っ取る事も出来る!そして搭載した火器で人をモンスターを街を破壊し破壊し破壊しまくれるんだ!もうなんというか、「なんでもあり」の暴虐さだよな!ゲームはミッションクリア型で進行してゆくが、その際にポイントを獲得してそのポイントでスキルを高めてゆくんだな。このスキルが相当事細かく存在し、そしてまた意外と早くスキルアップが可能なので自分がどんどんどんどん無敵になってゆくのが体感できて実に楽しい!ゲームの完成度としてはテクスチャやライティングがちょっとイマイチで物凄くリアルな映像、というのは無いんだが、ゲーム中は殺戮と破壊に忙しいから忘れることは出来るかもな。なにしろいつでもどこでも好きなだけ殺しまくり破壊しまくれる、どこにでも行ける、なんでも出来る、というアナーキーな万能感が素晴らしいゲームなんですわ!

実はこの『PROTOTYPE』、2009年の6月に北米で発売されていたのだが、相当高い評価を得ていたのにもかかわらず、あまりの残虐描写の為日本発売は見送られていた。オレはそれならばと英語PC版をSteamでD/L購入したのだが、オレのPCと相性が悪いのか一切プレイすることが出来ず、悔しい思いをしていたのだ。PC版が駄目なら輸入コンシューマー版を買ってもよかったのだが、いくらなんでも同じソフトに2重にお金を出すのは気が引けて、オレの中ではゲーム『PROTOTYPE』は存在しないことになっていたのである。しかしこの間輸入版ゲーム『Just Cause 2』をやってみたら滅法面白く、輸入版コンシューマー・ゲームも全然イケると知って、再び"『PROTOTYPE』をやりたい熱"が再燃、とうとう輸入版購入と相成ったわけなんである。要するにオレの中ではいろいろ紆余曲折があってプレイすることが出来たゲームだったので、これが想像以上に面白かったから感無量といったところなのだ。

■Prototype - Trailer (HD) (Game Trailer)

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■PROTOTYPE - Official Intro Cinematic

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PROTOTYPE (輸入版) - PS3

PROTOTYPE (輸入版) - PS3

PROTOTYPE (輸入版:北米・アジア)

PROTOTYPE (輸入版:北米・アジア)

Prototype (輸入版)

Prototype (輸入版)

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20100805(Thu)

[]どこまで爆走するメチャクチャ人生!?〜映画『バッド・ルーテナントどこまで爆走するメチャクチャ人生!?〜映画『バッド・ルーテナント』を含むブックマーク どこまで爆走するメチャクチャ人生!?〜映画『バッド・ルーテナント』のブックマークコメント

バッド・ルーテナント (監督:ヴェルナー・ヘルツォーク 2009年アメリカ映画)

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ニコラス・ケイジ主演の悪徳警官映画『バッド・ルーテナント』観ました。観る前は「主演が"生え際要注意"のニコラス君だし、題材が題材だし、くどくて殺伐とした映画なんかなー」と思ってましたがあにはからんや、不思議な魅力を備えた実に良作の映画でしたよ。

物語は腰と人相の悪いハゲ気味警官テレンス(ニコラス君)が麻薬・恐喝・強姦・賭博・証拠隠滅・証拠品私物化・情報漏洩・犯罪者との結託・などなど、警官としてはもとより人としてもサイテーなありとあらゆることに手を染めながら、それでも最後にはなぜかきちんと事件を解決し、売春婦の彼女やアル中の両親ともうまくいき、昇進までしてメデタシメデタシ、という、考えようによっちゃあまりにもメチャクチャ、あまりにもアナーキー、あまりにもご都合主義、あまりにも人を小馬鹿にしたお話なんです。これ、こうやって書いちゃうとモラルゼロのクズみたいな人間が、さかしまなことばかりやりながら結局誰にも咎められず、社会にのうのうとのさばって生き永らえる、そういった不条理さを描いたピカレスクロマンのように思われてしまうでしょうが、実は全然そういうお話ではない、という部分が凄いんです。

主人公テレンスやってることはアンモラルなことであり犯罪行為であり、それを肯定するつもりはないんですが、彼はそういった一面とは別に、自分の仕事には一途で、この映画のそもそもの発端である不法移民一家5人の惨殺事件を執念深く追い続けもするんですね。恋人は売春婦ですが、そんなことなど全く気にかけずに惜しみなく愛情を注ぎます。仲の悪いアル中の両親とも困惑しながらも上手くやっていこうとします。意外とまっとうなところもあるんですよ。いや、例えばヤクザあたりが、表では恐ろしくアコギで暴力的なことをしておいて、でも家族には優しかったり動物や花を愛してたりとかしてて、それを指して「意外とまっとうなところもある」なんて言っちゃおかしいですけどね、そうじゃなくて、この映画の主人公の場合、非常に人間らしい"ブレ"があって、それがよく描けているなあ、と思ったんですよ。

人って判で押したような一個の性格があるわけじゃなくて、様々な性質が多層的に折り重なり、それが多面的に表出する複雑な複合体みたいなものじゃないですか。それは一つ一つをとってみれば矛盾していたりすることもあるのでしょうが、一個の人間の中では辻褄が合ってしまったりするんですね。だから本当は単にいい人がいないように単に悪い人もいない。同様に、モラルの問題にしたって、社会生活における道義性ということではなく、実はどれだけ社会に盲目的に従属しているかということでしかないのかもしれない、そういう相対的な側面もある。この映画はエンターティメント作品ですから、極端な物事が描かれ、その極端さを楽しむ造りになっていますが、こういう極端さは無くとも、意外と人間というのはこういった矛盾を内包しながら生きているもんじゃないでしょうかね。だからとんでもない人間のお話なのに、この映画は妙に主人公に共感できるし、憎めなかったりするんですよ。

バッド・ルーテナント 予告編

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バッド・ルーテナント [DVD]

バッド・ルーテナント [DVD]

梅松竹子梅松竹子 2010/08/08 11:45 近頃(?)ニコラス・ケイジは年齢が生え際にやっと追いついたような自然なかんじがします。
前は真剣なシーンも生え際に目がいってしまい内容に集中できませんでした。
ブルース・ウィリスみたいにスキンヘッドも似合いそうにない顔だと思っていました。
この映画は集中して観られそうです。

globalheadglobalhead 2010/08/08 14:42 あー。ニコラス君のスキンヘッドってなんかかなーりコワイ顔になりそうであんまり想像したくないですねー。
以前地獄から蘇ったスタントライダーを演じた『ゴーストライダー』では骸骨顔に変身するんですが、骸骨のつるっぱげ具合に「これは自虐ネタなのか?」と思ったほどです。
この映画では生え際の哀愁自体も映画の内容とリンクしているので違和感無く見られると思いますよ。
特にずーっとおんなじスーツとネクタイで出てきているところなんか実に哀愁です。

20100803(Tue)

[]ブルーレイであれこれ買い替えた ブルーレイであれこれ買い替えたを含むブックマーク ブルーレイであれこれ買い替えたのブックマークコメント

この間デカ目の液晶TVを買い、PS3と5.1chAVシステムに繋ぎ、すっかりブルーレイ環境を整えて、そのくっきりした美麗な映像と迫力ある音を楽しんでいるオレ様なのである。しかしもちろんソフトが無ければ意味が無い。最近はブルーレイソフトも安くなり、以前より手軽に購入することが出来るようになった。というわけでTV買ったばかりでお金もないのについついソフトを揃え始めたオレなのである。勿論好きな映画はとっくにDVDで買ってあるわけだし、買い替えという事になる。逆に、かなり好きな映画なのにもかかわらず、ブルーレイは取り合えずいいや、と思った映画もちらほらあり、これが意外な作品が多くて自分でもビックリした。要するに「買い換えたって手に入れてえんだよッ!」と思った映画こそが、今現在本当にお気に入りの映画なのだ、ということに気が付いたのである。

さて取り合えず買ったのは:

2001年宇宙の旅

2001年宇宙の旅 [Blu-ray]

2001年宇宙の旅 [Blu-ray]

もうブルーレイ持っててこれ観ないなんてありえないだろ!ってかブルーレイで観たけどスゲエよこれ!スペースシップのくっきり綺麗なことといったらションベンちびりそうだったがそれよりもなによりも音楽がハンパなく綺麗なのにぶったまげるわ!あとフル画面の切り替えしてみたら分かるんだが画面両脇切ると画像が締まらなくなる!つまりシネラマの画面比以外に考えられない映像設計しているのよ!キューブリックがシネラマ映像をどれ程計算しつくして撮ったかが今更のようにわかったわ!キューブリックスゲエよあんた!

マッドマックス2

マッドマックス2 [Blu-ray]

マッドマックス2 [Blu-ray]

これだ!これなんだよ!ヒャッハー映画の原点にして金字塔!ウルトラバイオレンスとハイパースピードで繰り広げられる非情の黙示録!これ観ないで何を観るってぇんだ!くそうこれ書いてたらまた観たくなってきたぜ!ヒャッハーを!オレにもっとヒャッハーを!

ブレードランナー

これ買わないで何買うっていうんだよ!SFなんだよ!近未来なんだよ!ハードボイルドなんだよ!シド・ミードなんだよ!二つで十分ですよなんだよおおおお!!

遊星からの物体X

遊星からの物体X [Blu-ray]

遊星からの物体X [Blu-ray]

バケモン映画といったらこれしかないだろ!あのグチャドロのクリーチャーをより鮮明に観たい!というグロ趣味を満足させる決定版となるのがブルーレイだろ!…と思ってたが観てみたら逆に当時のSFXの手作り感が伝わってき過ぎて最初期待したほどスゲエ!ってならなかったのはご愛嬌だな!でもホント大好きなんだよこの映画!

プレデター2

すまんバケモノ映画もう一つ忘れていた!まあプレデターもいいんだけどジャマイカン・マフィアが大音量のダブ・ミュージックをガンガン鳴らした車の中からガンジャの煙モクモクさせながら出てくるところがなにしろ好きなんだよ!で、このギャングどもがプレデターに殺られてクソ高級そうなホテルの天井から皮ひん剥かれて逆さ吊りされているシーンがサイコーだったな!!(8/4追記:あれ、ちゃんと観たらダブ・ミュージックじゃなくてなんか普通のラップだった…)

■コンタクト

コンタクト [Blu-ray]

コンタクト [Blu-ray]

ジョディー・フォスター主演、カール・セーガン原作のこのSF映画、ブルーレイで観たい…と思った時にいかにこの映画が好きだったのか自分でも再発見してしまったわ。なんかこう、原作者の外宇宙探査やまだ見ぬ知性体への憧憬が切ないぐらいにガンガン伝わってくるんだよね。自分が生きているうちにこれが実現したら…でも実現不可能かもしれない、自分はそれを見る事が出来ない…という想いって、実は作者だけじゃなくSF好きなら誰しも感じたことがあるものなんじゃないだろうか。

■ダークナイト

ダークナイト [Blu-ray]

ダークナイト [Blu-ray]

この映画って劇場で観た時にはどうもスッキリしない作品で、部分的に良く出来ているとは思うけど全体的にはなんだか煮え切らない完成度だと思ってたんですわ。だから評価はあんまり高くないんですけどなぜかDVDで買って何回も観ちゃってた。なぜかっていうと地下道でのチェイスとそれに続くバットポッドの追撃シーンがオレはスゲエ大好きなんですよ。ここでジョーカーを轢き殺してオシマイにしてくれれば大傑作だったのになあ!と毎度思っちまいます。今回ブルーレイを買ってIMAXで撮ったシーン(IMAXシーンだと画面のアスペクト比が変わるのでびっくらこいた!)が高画質で観られ大変満足しましたが、やっぱりジョーカーを轢き殺しそこねたところでがっかりするんですな!

■ダイハード・クアドリロジー

いや1作目が最高だとか4作目は残念だとかいろいろ意見もあるでしょうが、オレはダイハードと付けばとりあえず全作大好きであります。なにより爆発だね!あと銃器バリバリがいいんだよ!ワハハ、自分で書いててホント小学生みたいな文章だな!このガキみたいに涎たらしながらウホホホ〜〜ッ!と楽しめるのがダイハード・シリーズのいいところなんだよ!

こうして見るとオレ、なにしろSFXモノが大好きなようなんだな。あと早く『スター・ウォーズ』全6作ブルーレイ化してくれ!この間なんか「これがブルーレイになったらどんな凄いことになるんだろう…」と頭の中でブルーレイ補正かけながらDVD観ていたぐらいだよ!

それとか『ロード・オブ・ザ・リング』3部作ブルーレイ化されるけど、これエクステンデッド・バージョンじゃないんだよね…。今回は見送ろうかな…。

ロード・オブ・ザ・リング トリロジーBOXセット [Blu-ray]

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あとこれは余談だけれどブルーレイブルーレイ言ってるけれどDVDもモノによっては大きな画面のTVで観ても全く遜色のない実に綺麗な映像のものもあり、これってオレはあんまり詳しくないんだけれどMPEG4とかなんとかの画像圧縮する際の手際というか方式の違いなのかな。当然大画面で観ると粗の目立つ映画もあり、実はロードオブザリングのDVDは大画面で観ると特撮自体の粗までも目立っちゃって残念だったなあ。ホビットの耳がいかにも付け耳だっていうのがわかっちゃうんだよなあ。逆に元のフィルムのせいなのかやはりデジタル変換の手際のせいなのかブルーレイでもDVDよりは多少観やすくなった程度のものもあるよな。あと、ロスレス音源を使ってあるということであれば、『アマデウス』みたいな音楽主体の映画って絶対観る価値あるだろうなあ、とか思った。

アマデウス ディレクターズカット [Blu-ray]

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20100802(Mon)

[]ソルト甘いかしょっぱいか!?〜映画『ソルト』 ソルト甘いかしょっぱいか!?〜映画『ソルト』を含むブックマーク ソルト甘いかしょっぱいか!?〜映画『ソルト』のブックマークコメント

■ソルト (監督:フィリップ・ノイス 2010年アメリカ映画)

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8月に入りもう夏本番夏花盛り夏大盤振る舞い夏乱れ咲きどこを向いても狂ったように夏夏夏な日々が続いておりますが皆さんいかがお過ごしのことでありましょうか。ああ暑い。マジ暑い。ちぬ。カミュの小説みたいに太陽が眩しかったからとかほざいて人一人ぶっ殺しちゃうのがなんとなく理解できちゃいそうになるくらい暑い。そして夏といえば夏休み、夏祭り、夏みかん、夏目漱石と相場が決まっておりますが、強烈な暑さで起こる熱中症が心配になる所です。「熱中時代」じゃないっすよ。だいたいオレは水谷豊といえば「傷だらけの天使」しか認めない心が狭く石のように硬くなったヴォケ老人ですからね。あにきぃーあにきぃー。

まあそんな戯言はどうでもいいんですが皆さん熱中症対策はきちんと出来ていますか。熱中症対策としてはきちんとした体調管理、通気性の良い洋服や帽子の着用、こまめな水分補給が大事ですが、忘れがちなのが汗で流れ出てしまう塩分の補給です。塩分。塩。塩といえばソルト。そしてソルトといえばアンジェリーナ・ジョリー主演のアクション映画『ソルト』ですよ皆さん!そう、暑い夏の熱中症予防・塩分補給の為に映画『ソルト』を観るのが大事なんですよ皆さん!(ああやっと繋がった…)

というわけでロシアの二重スパイと疑われたアンジョリが西へ東へ逃げまくる映画『ソルト』です。逃げまくって自分の身の潔白を証明するためにあれやこれやするのかなあとか思ったらいきなりあんなことやこんなことを実行し、「えええ!」と思わせた挙句、クライマックスは核戦争の危機ですよ!?みんなロシアが悪いんだああ、っていやあ今時スゲエ脚本だなこりゃ!なんか昔のシュワルツェネッガーが主演で演じてそうな映画なんですね!ドルフ・ラングレンとか出てきてさあ!ついでにヴァン・ダム君も混ぜてあげてもいいや!んで更にスタローンとジェイソン・ステイサムジェット・リーも混ぜて、…ってそれじゃあ全然別の映画だよ!ボンクラ映画ファン垂涎のボンクラアクションスター総出演映画『エクスペンダブルズ』10月公開!早く観てえなあ!あと『特攻野郎Aチーム』もボンクラ臭満載で早く観たくてたまんねえよ!

いやそうじゃなくて『ソルト』の話なんですけどね、まあ今やマッチョな映画なんて半分お笑いだと思って観るのが正しい態度なんでしょうが、その代わりにアンジョリやあとジョボビッチあたりの濃い顔した美人がマッチョの役引き受けて暴れるのが今風ってことなんだろうなあ、とちょっと思いました『ソルト』観て。『アイアンマン2』の暴れるスカーレット・ヨハンソンもよかったしなあハァハァ。アンジョリとジョボビッチとスカーレット・ヨハンソンに囲まれて身の毛もよだつような汚い言葉で罵られながらボコボコにドつきまわされてみたいなあハァハァ!お姐さんそこピンヒールでお願いしますよハァハァ!まあ要するに美人だったら何やったっていい、むしろなんでもやって欲しい、と、そういう映画でいいんだと思いますよ!ああ面白かったなあ『ソルト』!

■ソルト 予告編

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[]お知らせ お知らせを含むブックマーク お知らせのブックマークコメント

8月から少し休み休みに更新したいと思います。暑くてしんどい以上に耄碌してしんどい…。

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20100801(Sun)

[]なんか口から出てきちゃって困るの!?〜映画『エクトプラズム 怨霊の棲む家なんか口から出てきちゃって困るの!?〜映画『エクトプラズム 怨霊の棲む家』を含むブックマーク なんか口から出てきちゃって困るの!?〜映画『エクトプラズム 怨霊の棲む家』のブックマークコメント

エクトプラズム 怨霊の棲む家 (監督:ピーター・コーンウェル 2009年アメリカ映画)

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"エクトプラズム"っちゅうのは霊に取り憑かれた人の口や鼻から出る綿あめみたいな物質のことらしいんですな。言ってみれば「霊ゲロ」ですな。心霊とかその辺の胡散臭い人達は「これが霊体だ!」とか言ってますが、だいたいこんなもの出して何がやりたいのか訳がわかりません。そもそも写真を見る限りではこの「霊ゲロ」、口にタオル咥えているようにしか見えませんし、実際タオル咥えていたんでしょうな!まあ要するにインチキなわけですわ。

しかし今ではこうして馬鹿にしくさったこと書いてますが、オレも小中学生の頃は「エクトプラズム…スゲエ!」とか思っていた純真無垢な田舎もんでありましたよ!やっぱり当時流行っていた、つのだじろうのオカルト漫画、『亡霊学級』や『恐怖新聞』の影響がデカかったね!怖かったなあ『亡霊学級』と『恐怖新聞』!あそこで描いてたこと全部信じてたもんなあ!UFO話も結構多くて、確か「XX年までにUFOの大編隊が地球の空を覆う」とかいう話があって、オレもうUFO来ちゃったらどうしようとか思って夜も眠れませんでしたよ!いやあ昔のオレの純真さを伺わせる心温まるエピソードですね!あのつのだじろう漫画のせいでムーとかの世界行っちゃってさらにオウムとかに行っちゃった人も結構いるんだろうなあ!

さて映画の話なんですが、この『エクトプラズム 怨霊の棲む家』、要するに幽霊屋敷の話なんですけどね、ある家族がそれと知らずに呪われた家に引越してきちゃった…というよくある話で、ああまたかと思いながら観てみたんですけどね。今回引っ越してきた家族の長男っていうのが癌にかかってて、専門病院に近い家を探してたらたまたまこの家だったってお話なんですよねー。いやー子供が重病でお父さんお母さんが血を吐くような思いで毎日暮らしているところに今度は霊現象っすか!?霊もちょっとは遠慮しろよ!?なんもこんな不幸で貧乏で可哀想な家庭に出ないでたんまりお金持ってて毎日ガハガハ笑ってるような連中の所に出りゃいーじゃねーかよ霊の皆さんよー!?とか思っちゃうほど不憫で堪らない展開なんですな。

でまあ例によって霊が出てくるわけですよ。いやシャレじゃないってば。この辺は「ふーん」とか言って観てましたが、「こりゃいったいなんの霊なんだ?」と主人公の少年が調べ始めるところからちょっと面白くなってきます。そして分かったのが昔ここに住んでたおっさんが強力な交霊術を行うために墓場の死体を掘り返してこの家に運び、魔術的に加工していたってことなんですな!しかしその交霊会でどうやら恐ろしいことが起き…というのがこの家の因縁らしいのですわ。そして過去の交霊会のフラッシュバック映像が流れ、ここで待望のエクトプラズムさんご登場!やんややんや!と盛り上がったのも束の間、このエクトプラズムさん、ただ出てくるだけでなんもしません。おいおい結局お前一体なんだったんだよ!?とエクトプラズムさんには心底失望したオレであります。一応クライマックスは死体だらけで盛り上がりましたよ。

エクトプラズム 怨霊の棲む家 予告編

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