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メモリの藻屑、記憶領域のゴミ

20141204(Thu)

[][]『チェイス!』公開記念!『チェイス!』に繋がる前2作『Dhoom』『Dhoom2』をご紹介! 『チェイス!』公開記念!『チェイス!』に繋がる前2作『Dhoom』『Dhoom2』をご紹介!を含むブックマーク 『チェイス!』公開記念!『チェイス!』に繋がる前2作『Dhoom』『Dhoom2』をご紹介!のブックマークコメント

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2013年に公開され、インド映画史上最高の興行収入を記録したアクション映画『チェイス!』がいよいよ12月5日に日本公開を果たします。オレは先に輸入盤DVDで観たんですが、大ヒットしただけのことがある実にテンションの高い作品なので皆さんも是非劇場に足を運ばれてください。

ところでこの『チェイス!』、原題が『Dhoom3』というんですね。『Dhoom』シリーズの3作目ということなんですが、主要人物が一緒なだけでお話自体には繋がりはそれほどないので『チェイス!』をこれから観られる方はご安心を。ただ、「1,2作目はどんな映画だったの?」と気になる方のために、その2作を簡単に紹介してみようかと思い、今回のエントリを書くことにしました。では行ってみよう!

■Dhoom (監督:サンジャイ・ガーンドヴィー 2004年インド映画)

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2004年に公開された『Dhoom』の記念すべき第1作です。『Dhoom』シリーズ3作共通に出演しているのは、警察官ジャイ・ディークシトとその相棒アリーなんですが、この1作目では二人の出会いが描かれています。2004年度インド映画興行成績第4位。

【物語】ムンバイで複数のバイカーによる現金輸送車襲撃事件が起こります。ジャイ・ディークシト警部(アビシェーク・バッチャン)はバイク関連の捜査を進めるためにバイカーでありメカニックでもあるアリー(ウダイ・チョープラー)という頼り無さそうな男をリクルートしました。一方、バイク強盗のカビール(ジョン・エイブラハム)は、そんな捜査をあざ笑うがごとくジャイを挑発し、次の盗みの計画を実行するのです。

冒頭からバイクバリバリの『Dhoom』1作目です。強盗チームのみならず、強盗たちを追撃するアリーもまた走り屋のバイカーとして登場するんですね。この両者の"チェイス!"が『Dhoom』の目玉であり見所となるんです。そもそも「Dhoom」っていうのは「轟音」って意味らしいのですが、これは『Dhoom』の中で暴れまわるバイクの排気音を表してるんでしょうね。物語は非常にシンプル、だからこそバイク・アクションの迫力が十二分に伝わってくる作品となっています。

この1作目から既に派手なバイク・アクションが繰り出され、非常にシアトリカルなダンス・シーンが挿入されます。さらに主人公二人が捜査するのは神出鬼没の大泥棒。この1作目で悪役を演じたジョン・エイブラハムはデビュー間もない頃だったのですが、『Dhoom』効果か現在は中堅演技派俳優として活躍していますね。即ち、「バイク、演劇的なダンス、敵は大泥棒」という『Dhoom』シリーズの骨組みがこの1作目で既に出来上がっていた、ということなんですね。

もう一つ付け加えると、ブサメンのアリーが出会った女性に光の速さで熱を上げ、妄想の世界に入って一人デレデレするという定番ギャグ・シーンもこの作品から始まってます。また、生真面目なジャイとお気楽なアリーの掛け合いの楽しさも、殺伐としがちな犯罪映画にメリハリを付けているんですね。そしていざ犯人追跡!ともなるとバイクでバリバリにかっ飛ばす!ブサメンなんて書いちゃいましたが、『Dhoom』シリーズはウダイ・チョープラーの人懐っこい笑顔がいい具合のスパイスになっているんじゃないでしょうか。

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■Dhoom2 (監督:サンジャイ・ガーンドヴィー 2006年インド映画)

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『Dhoom』のヒットを受け製作・公開された『Dhoom2』は前作の3倍の予算を掛け、内容・アクション共に大幅にグレードアップ、2006年度インド映画興行成績第1位に君臨する大ヒット作となりました。

【物語】世界を股に掛け、神出鬼没、大胆不敵な手口で金品を強奪するハイテク強盗犯A(リティク・ローシャン)。彼の次のターゲットがムンバイ博物館のダイヤであることを嗅ぎつけたジャイ・ディークシト警部(アビシェーク・バッチャン)、そして前作の功績で警官となったバイクレーサー、アリー(ウダイ・チョープラー)は厳戒態勢で挑むが、まんまとAにダイヤを奪われてしまう。

ムンバイを去ろうとしていたAだが、自分の模倣犯とみられる犯罪予告の報道に興味を覚え、予告された古城に隠れ潜む。果たして現れた模倣犯はスネーリー(アイシュワリヤー・ラーイ)と名乗る女性であり、対面したAに手を組むことを持ちかける。しかしそのスネーリーはディークシト警部が仕掛けた囮だった。

この2作目でなにより目を惹くのは強盗犯Aを演じるリティク・ローシャンの溢れんばかりの魅力でしょう。甘いマスクに筋肉美を誇り、演技よしアクションよし踊りよしと文句の付けどころがありません。彼は冒頭から華麗なアクションを繰り出し、そして観客はたちどころに物語に引き込まれるはずです。こういった形で悪役のキャラクターをどこまでも掘り下げ、物語の中心に据える展開はこの2作目から始まり、3作目のアーミル・カーンへと受け継がれることとなるのです。

もちろんアイシュワリヤー・ラーイの妖艶な魅力も忘れてはなりません。今作でアイシュワリヤーは非常に露出度の高い衣装に身を包み、挑発的な演技をこれでもかと繰り出します。美男のリティクと美女のアイシュワリヤー、この二人が危険な関係に発展しながら命を懸けた盗みに挑むその展開は、誰をも魅了して止まないことでしょう。

こうして『Dhoom2』はアクション映画の中に非常に濃厚なロマンス要素を持ち込み、リティク/アイシュワリヤーの揺れる心と、執拗に二人を追撃するアビシェークの執念、といった形で重層的な物語構成を成すのです。そしてその緊張をウダイのアホ顔が和ませる!もうこれは絶妙な配分を成したシナリオと言わざるを得ません。まさに傑作の誉れ高い作品であることに間違いないでしょう。

それにしても日本語検索を掛けるとこの『Dhoom2』のレビューの多いこと、当時のインド映画ファンの興奮ぶりが伝わってくるようです。なぜならこの『Dhoom2』はインド映画が世界スタンダードの檜舞台に堂々と立つべき作品であり、その予兆が長年インド映画を観てきた方たちを大いに沸かせたからなのだと思うのです。

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