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メモリの藻屑、記憶領域のゴミ

20170112(Thu)

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■レベレーション-啓示-(2) / 山岸涼子

レベレーション(啓示)(2) (モーニング KC)

レベレーション(啓示)(2) (モーニング KC)

山岸涼子ジャンヌ・ダルクを描く『レベレーション-啓示-』第2巻、とても楽しみにしていた。山岸はこれまで「見える筈の無い"怪"を見てしまう者の物語」を多く描いてきたが、この作品で描かれるのは「見える筈の無い"神"を見てしまう者の物語」である。ジャンヌ・ダルク物語とはいえ山岸のテーマとしては一貫しており、ここでは「神が見えてしまうことの異様さ」をクローズアップする。言ってしまうならば"神"はいないしそれゆえに見える筈はない。それが"見える"というのは"狂信"の成せる業でありそしてそれは認知心理学の領域なのだと思うが、山岸はここで解釈も批評も差し挟むことなく「見えたもの=神」をそのまま描いてしまう。その唐突さと説明の無さがなにより異様なのだ。

■JJM 女子柔道部物語(1) / 小林まこと, 恵本裕子

小林まこと、今度は"女子"柔道部物語である。小林ならではの伸び伸びとしたストーリーテリングが魅力な作品だ。ただ、この作品はアトランタオリンピック柔道女子61kg級金メダリストであり原作者でもある恵本裕子の自伝の形を採っており、小林らしい逸脱や乱調があまり期待できそうにない所は少々寂しい。

幼女戦記(1)(2) / 東条チカ

カルロ・ゼンによるWEB小説が書籍化したもののさらにコミカライズされたのがこの『幼女戦記』。おっさんが異世界に幼女として転生し第1次世界大戦然とした戦いの中に放り込まれるがこれがまた異様な策士で連戦連勝という、設定だけで全てを物語ってしまっているお話。いわゆるラノベ系列ということなのだろうが、この辺の事情には暗いので余計なことは言わないことにする。言ってしまえばどこまでもチートなお話なのだが、まあこういうのが昨今の若者にはウケるのだろうな、と遠くから眺めるように読んでいた。とはいえグラフィックはよく描けているし、戦記物データパンパンの原作もこれはこれで悪く無いだろう。

■わたしの日々 / 水木しげる

晩年の水木しげるが老年期の徒然なる日々と遠い日の思い出とを描く自伝コミックだが、まず形態が一話4ページのオールカーラーである、という部分が特筆すべき点だろう。そしてその4ページの中に水木ならではの驚くべき精緻な筆致で描かれた風景が見開きで描かれ、これが水木ファンのオレですら見入ってしまうほどに素晴らしいのだ。水木自伝はあちこちで読んでいるがこの作品はまた別個の味わいを持っている。さらに何篇かでは若き日の水木が描いたスケッチや漫画絵が挟まれ、これがまた実に素晴らしい。ちなみにこの作品は水木の遺作にあたるのらしい。

■私はゲゲゲ 神秘家水木しげる伝 / 水木しげる

これもまた水木の自伝。水木自伝は数あるが、これは幼少時から比較的晩年近くまでをサクッと単行本一冊分の分量でまとめてあり、これはこれでコンパクトで読み易い。そして、数々の水木自伝で知っている筈のこと以外も盛り込まれており、やはり驚かされるのだ。

■神秘家列伝(4) / 水木しげる

神秘家列伝 其ノ四 (角川文庫)

神秘家列伝 其ノ四 (角川文庫)

オカルティスト、宗教家、作家など、古今東西の"神秘家"を水木独自の切り口で描く『神秘家列伝』だが、実は随分前に3巻まで読んでおり、これで完結だと思っていたらなんと4巻まであったことを最近知り慌てて買い足した。この『神秘家列伝』は水木のオカルティズムへの深い造詣が描かれ、代表作の一つとってもいいほど完成度が高く、これは是非万人に読んで貰いたいなと思う。