2019-02-01から1ヶ月間の記事一覧

『J・G・バラード短編全集 第4巻』(だけ)を読んだ

■J・G・バラード短編全集(4) 下り坂カーレースにみたてたジョン・フィッツジェラルド・ケネディ暗殺事件/J・G・バラード 『結晶世界』『ハイ・ライズ』などの傑作群で、叙事的な文体で20世紀SFに独自の境地を拓いた鬼才の全短編を五巻に集成。第四巻には自…

スタニスワフ・レム原作によるチェコの古典SF映画『イカリエ-XB1』

■イカリエ-XB1 (監督:インドゥジヒ・ポラーク 1963年チェコスロバキア映画) 「1963年、共産主義下にあったチェコで製作された本格SF映画」というふれこみの映画『イカリエ XB-1』を観た。 《物語》22世紀後半、宇宙船イカリエ-XB1は生命探査のためアルフ…

つれづれゲーム日記:『メトロ エクソダス』の巻

■メトロ エクソダス (PS4 / Xbox One) ポスト・アポカリプス世界を舞台にしたFPSゲーム『メトロ エクソダス』が発売されたのでオレもいそいそとプレイしている最中である。ポスト・アポカリプスちゅうのは「全面核戦争後の文明が崩壊し殆どの人類が死に絶…

『アリータ:バトル・エンジェル』は主人公の目が大きいだけじゃない大興奮な映画だったッ!

■アリータ:バトル・エンジェル (監督:ロバート・ロドリゲス 2019年アメリカ映画) ◆『アリータ:バトル・エンジェル』を観た 木城ゆきとによる日本のコミック『銃夢』を原作に、監督:ロバート・ロドリゲス、脚本:ジェームズ・キャメロンで製作されたSF映…

怪人連盟第3弾『リーグ・オブ・エクストラオーディナリー・ジェントルメン:センチュリー』を読んだ

■リーグ・オブ・エクストラオーディナリー・ジェントルメン:センチュリー / アラン・ムーア(原作)、ケビン・オニール(画) 1910年、火星人の侵略から倫敦を守り抜いた怪人連盟。だが、その代償は大きかった。ジキルとグリフィンが命を落とし、ネモ船長…

橋本治最後の時評集『思いつきで世界は進む』を読んだ

■思いつきで世界は進む――「遠い地平、低い視点」で考えた50のこと / 橋本治 今年1月末に亡くなった橋本治の時評集『思いつきで世界は進む――「遠い地平、低い視点」で考えた50のこと』はPR誌「ちくま」の2014年7月号から2018年8月号までの巻頭随筆をまとめた…

つれづれゲーム日記:『バイオハザード RE:2』の巻

■バイオハザード RE:2 (PC / PS4 / Xbox One) (この「つれづれゲーム日記」はゲームのレヴューでも紹介文でも攻略法でもなんでもなく、ゲームをネタに適当なことをダラダラと書き殴るという誰も何も得をすることのない読むだけ無駄な空虚な穴埋め記事をコ…

スティーヴン・キングの新作ホラー小説『心霊電流』を読んだ

■心霊電流(上)(下) / スティーヴン・キング 途方もない悲しみが、若き牧師の心を引き裂いた―6歳の僕の前にあらわれたジェイコブス師。神を呪う説教を執り行ったのち、彼は町から出て行った。しかしその後も僕は、あの牧師と何度も再会することになる。かつ…

レゲエとは、ダブとはなんなのか。レゲエ・ドキュメンタリー2作を観て考えた。

■2作のレゲエ・ドキュメンタリーDVD もう1年近く、レゲエばかり聴いている。以前はエレクトロニカ一辺倒だったのだが、今やレゲエしか聴けない。リー“スクラッチ”ペリー作品への熱狂的評価から始まったオレのレゲエ熱は、70年代前後のルーツ・レゲエ探求へと…

一人の少女が北欧神話の暗黒世界を駆け抜けるアクション・ゲーム『Hellblade: Senua's Sacrifice』

■Hellblade: Senua's Sacrifice (PS4)(XboxOne)(PC) ラグナロク(北欧神話における世界の終焉)をテーマに、一人の少女が死した恋人を生き返らすため冥府ヘルヘイムへと墜ち、そこで異形の存在との戦いを繰り広げる、というのがこのゲーム『Hellblade: Senua…

アメコミスーパーヒーロー映画『アクアマン』は『バーフバリ』だったッ!?

■アクアマン (監督:ジェームズ・ワン 2018年アメリカ映画) ■『アクアマン』は『バーフバリ』だったッ!? 「王国の覇権を掛けて争う二人の王子!因縁に満ちた二人の出生!一人は邪な心を持つ無頼漢、一人は野に下った正義の男!命を狙われるその母は目力…

悪逆非道の東インド会社に立ち向かえ!/映画『Thugs of Hindostan』

■Thugs of Hindostan (監督:ヴィジャイ・クリシュナ・アーチャールヤ 2018年インド映画) ■悪逆非道の東インド会社に立ち向かえ! 「インドの民よ!暴虐極まる東インド会社に立ち向かえ!」とばかりに憂国の志士たちが戦いを繰り広げる歴史エンターティン…

オレとウイスキー

オレは酒といえば数十年頑なにビール党である。当然のことだが発泡酒などビールと認めていないし飲むことすらしない(ただしコリアンダーなど添加した一部のベルギービールは除く)。まあ威勢よく書いたが実はビールばかり飲むようになったのは村上春樹小説…

『バジュランギおじさん』でサルマーン・カーン・ファンになった方の為のサルマーン・カーン出演作ガイド26作!

現在公開中の大ヒット映画『バジュランギおじさんと、小さな迷子』、皆さんもうご覧になられたでしょうか。インドとパキスタンとの国境を越え、迷子の女の子を送り届けようと奮戦する一人の心優しい男の姿を描く素晴らしくハートウォーミングな作品なのでま…

『ロボット』の監督シャンカールが描く美と醜の饗宴〜映画『マッスル 踊る稲妻』

■マッスル 踊る稲妻 (監督:シャンカール 2015年インド映画) ■『ロボット』監督シャンカールによる問題作『マッスル 踊る稲妻』 インド映画に興味の無い日本の観客を巻き込んでヒットしたエポックメイキングなインド映画、というと最近では『バーフバリ』サ…

橋本治さんが亡くなった。

橋本治さんが亡くなった。亡くなったのは1月29日、70歳だったという。死因は肺炎ということだが、去年癌の摘出手術を受けていたのらしく、併発症ってことなんじゃないかな、と思う。以前から難病認定され、最近読んだ本も執筆ではなく口述だったので、「橋本…

ホドロフスキー、ロメロ、ウォーターズ、リンチ。カルト映画のルーツに触れるドキュメンタリー映画『ミッドナイト・ムービー』

■ミッドナイト・ムービー(監督:スチュアート・サミュエルズ 2005年カナダ映画) ■午前零時のカルト・ムービー アレハンドロ・ホドロフスキー、ジョージ・A・ロメロ、ジョン・ウォーターズ、ペリー・ヘンゼル、リチャード・オブライエン、デヴィッド・リン…