Hatena::ブログ(Diary)

メモリの藻屑、記憶領域のゴミ

20170728(Fri)

[]最近聴いたエレクトロニック・ミュージックだのジャズだのソウルだのロックだのレゲエだの 最近聴いたエレクトロニック・ミュージックだのジャズだのソウルだのロックだのレゲエだの - メモリの藻屑、記憶領域のゴミ を含むブックマーク 最近聴いたエレクトロニック・ミュージックだのジャズだのソウルだのロックだのレゲエだの - メモリの藻屑、記憶領域のゴミ のブックマークコメント

■Mulatu Of Ethiopia / Mulatu Astatke

MULATU OF ETHIOPIA [帯・ボーナストラックDLコード・日本語解説付国内仕様盤]

いつもは殆どエレクトロニック・ミュージックばかり聴いているオレだが、実は最近、部屋でジャズを聴くことも多くなってきた。聴くというよりも、単にBGMとして優れているから鳴らしているだけで、全く造詣はないし、思い入れもないのだが。そんなオレが最近部屋でよく流しているジャズ・ミュージックの一つがMulatu Astatkeによるアルバム『Mulatu Of Ethiopia』、いわゆる「レア・グルーヴ」モノである。Mulatu Astatkeは1943年エチオピア生まれのミュージシャンで、ヴィブラフォン、パーカッションを操る打楽器奏者だ。「エチオ・ジャズ」の生みの親と呼ばれ、現在も現役で活躍中のジャズ親父である。詳しいバイオなどはネットで調べてもらうとして、なぜジャズに疎いオレがよりによってエチオ・ジャズなんかを聴いているのかというと、その独特な音が面白かったというのがある。まず全体的に妙にこってりしている。そしてホーンの音がやはりねちっこく、さらにセクシーだ。音も十分に黒々している。詳しくはないがいわゆるアフロ的な音だということなのかもしれない。オレの知るようなジャズの音がキリッと冷やしてライムを加えたジンのような無駄のない味わいだとすると、このMulatu Astatkeの音はカルーアリキュールにホットコーヒーとホイップクリームを加えたティファナ・コーヒーのような味わいだ。燻されたような甘い匂いが漂っている。しかし全体を見渡すとこれはこれでジャズの音に間違いない。そういった"臭み"の面白さがオレがこのアルバムを気に入った理由である。このアルバムは7曲のステレオ・バージョンに同じ7曲のモノラル・バージョンが同時に収められているが、やはり若干響きが違う。さらに日本版には9曲分のセッションのダウンロードコードが付いていてちょっとお得だ。 《試聴》

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■It'll All Be Over / The Supreme Jubilees

It'll All Be Over

It'll All Be Over

The Supreme Jubileesの『It'll All Be Over』はゴスペル/ソウル・アルバムである。エチオ・ジャズの次はゴスペル/ソウルかよオレいったどうしちゃんだよ、と思うが、なにしろこのアルバムも部屋聴きに適した実に和みの一枚で、仕事から帰ってきたらバドワイザー缶を開けながら居間にある安物のステレオコンポ(3万円)で一発キメている。The Supreme Jubileesは1979年にカリフォルニアで結成されたファミリー編成のバンドであり、アルバム自体は80年に自身のレーベルS&Kより500枚のみリリースされたレア盤、これが唯一のアルバムなのらしい。なによりイカスのは一曲目の「It'll All Be Over」だろう。↓に動画を貼っておいたから聴いて和むがいい。こういったメロウな曲のみならず、実にファンキーだったりゴスペルした曲も満載だ。なにより、素朴でコマーシャリズムに染まっていない部分がこういったレア・グルーヴものの面白さなのかもしれない。 《試聴》

D

■Cracked Actor: Live in Los Angeles / David Bowie

Cracked Actor (Live Los Angeles '74)

Cracked Actor (Live Los Angeles '74)

ジャズ、ソウルと来て次はロックである。いや、エレクトロニック・ミュージックも聴いてますよ、後で紹介しますから。なんたってアナタ、このアルバムはかのデヴィッド・ボウイのつい最近リリースされた公式ライブアルバムなんですよ。ライブ自体は1974年9月にロサンゼルスで行われた「Philly Dogs Tour show」のもので、要するにアルバム『ダイヤモンドの犬』の時代のライブ・ツアーの様子を収めたものなんだね。この様子を収録したテープが去年発見され、長年のボウイの相棒トニー・ヴィスコンティによりミックスされた、というのがリリースの経緯らしい。ところでボウイのライブアルバムというと『デヴィッド・ライブ』というのが存在するんだが、これも実は1974年のライブを録音したもので、曲も結構かぶっているんだよね。しかしだ、『デヴィッド・ライブ』のどうも演奏に熱の無い白けた印象(借金で仕方なくリリースしたという噂もある)と比べると、この『Cracked Actor』は『ヤング・アメリカン』リリース直前のよりソウル・ミュージックに肉薄したボウイのヴォーカルが聴けるんだよ。試しに『All The Young Dudes』を聴き比べてみてもその伸びやかさとアレンジの自由さでは『Cracked Actor』のプレイのほうが楽しいし、名曲『タイム』はよりフリーキーに歌い上げるヴォーカルは非常に説得力があるんだ。そういった意味で『デヴィッド・ライブ』を既に持っているファンでも買いだしもちろん持っていないファンにもこの時代のボウイのヴォーカルを知る良いライブアルバムだと思うな。《試聴》

■Outside The Echo Chamber / Coldcut/On U Sound

お次はレゲエ/ダブ・アルバム。サンプリング・ミュージックのパイオニアColdcutとUKダブ・ミュージックのパイオニアAdrian Sherwoodがタッグを組んだレゲエ/ダブ・ミュージック・アルバムがこの『Outside The Echo Chamber』。リー・スクラッチ・ペリー、ジュニア・リードも参加。全体的にはAdrian SherwoodによるメタリックなダブにColdcutによるサンプリング・コラージュが被さるといった形か。それにしてもColdcut、実に懐かしい…。 《試聴》

■Paradygm Shift / Robert Hood

Paradygm Shift

Paradygm Shift

というわけでやっとエレクトロニック・ミュージックの紹介。こっからは淡々と行きます。というかエレクトロニック・ミュージックは淡々として聴けるのがいいんだよ。さてこちらはデトロイト・テクノ・プロデューサーのベテラン中のベテランであり元U.R.のメンバーでもあるRobert Hoodのニューアルバム。もはや時代を超越したようなゴリッと歯応えのあるデトロイト・ミニマル・テクノが目白押しです。ファンならもちろん買い。デトロイト・テクノ聴けーッ!! 《試聴》

■D.E.G. / Bola

BOLA

BOLA

IDM/エレクトロニカ・ムーブメントの立役者、BOLAの10年振りとなる新作アルバム。ミステリアスかつメランコリックな曲が主体となるが、その中で時折エッジ―の効いた音が被さりドラマチックに盛り上がってゆく。ヴォコーダーが多用されている部分などは奇妙に変態的でエキセントリックな印象。 《試聴》

■Work / Nick Höppner

Work

Work

ベルリンの先鋭テクノレーベルOstgut TonからリリースされたNick Höppnerの2ndアルバム。リスニング向けからダンサンブルなものまで、全体的に非常にバリエーション豊かでカラフルなミニマル・ハウス〜テクノ〜エレクトロニカ・アルバムとなっているが、これはPanorama Barのレジデントを勤める彼の豊富な知識と経験を最大限生かしたものなのだろう。良盤。 《試聴》

■Theory of Colours / Dauwd

Theory of Colours

Theory of Colours

ベルリンで活躍するUK出身のプロデューサーDauwdによる1stアルバム。チルハウス〜ダウンテンポなその音はスモーキーかつまたもやメランコリックであり、聴いていて深く鎮静化してゆくトランキライザー・ミュージックとしての効果は大。ある意味オレの聴くようなエレクトロニック・ミュージックの殆どはトランキライザー代わりなんだよな。 《試聴》

■Porchlight & Rocking Chairs / Jimpster

Porchlight & Rocking Chairs

Porchlight & Rocking Chairs

最近Jimpsterのアルバム『Silent Stars』に非常に感銘を受け(レヴュー)、Jimpsterがこれ以前の2013年にリリースしたアルバム『Porchlight & Rocking Chairs』を聴いてみることにした。そして新作同様このアルバムも実にインテリジェンス溢れるハウスミュージック・アルバムであり、曲はどれも粒揃いで、美しく、力強く、明快で、素晴らしい。オレはこんな音楽が一番好きなんだと思う。新作と併せて聴かれることをお勧めする。 《試聴》

■Cocoon Compilation Q / Various

Cocoon Compilation Q

Cocoon Compilation Q

作業用ダンス・ミュージックとして個人的に絶大な支持をしているCocoonレーベルのコンピレーション、ノンミックス。アゲ過ぎずサゲ過ぎず明るくも暗くもなく心地良い機械音が一定のムードとテンポで並べられているところがお気に入りの要素なのかもしれない。 《試聴》

20170721(Fri)

[]レディオヘッド再び〜『OKコンピューター OKNOTOK 1997 2017』 レディオヘッド再び〜『OKコンピューター OKNOTOK 1997 2017』 - メモリの藻屑、記憶領域のゴミ を含むブックマーク レディオヘッド再び〜『OKコンピューター OKNOTOK 1997 2017』 - メモリの藻屑、記憶領域のゴミ のブックマークコメント

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■『OKコンピューター』再び

レディオヘッドが1997年にリリースした彼らの代表作『OKコンピューター』が20周年記念盤としてデジタルリマスターされ再リリースされた。CD2枚組となっており、CD2には8曲のBサイド音源、初リリース公式音源3曲が収められている。

ロックも、レディオヘッドもとっくに見限っていたが、このリマスター・アルバムは、なんだかフラフラと購入してしまった。結構イイ年こいたオレではあるが、いまだに時たま、メランコリックになるのである。最近聴くエレクトニック・ミュージックも、トランキライジングなアンビエントや、メランコリックな曲調のものが多かった。年を取ってみると、年を取ったなりの憂鬱や心配があるのだ。だからあの、メランコリイの大ボスみたいな、レディオヘッドの過去作リマスターなんかをフラフラと購入してしまったのである。

しまった、と思ったのだが後の祭りである。取り敢えず聴いてみると、あの不安定で憂鬱な音が、時が止まったかのように響いている。やはり今聴いても、とても完成度が高く、音は歪んでいるかもしれないけれども、繊細で、恐ろしいほどに美しい音楽だ。でもやはり、聴き続けると、心のどこかが苛まれてゆくような気分になってゆく。この音の、あと数ミリ先を突き破れば、空っぽの狂気や、涅槃に名を借りた死が口を開けているような気がする。病んでしまいそうだったのだ。

そんなのは考え過ぎだと思われるかもしれない。だが、オレ個人に関しては、当時ロックとレディオヘッドを見限った理由は、このまま聴き続けていれば、精神的にしろ肉体的にしろ、おそらく死んじゃうんじゃね?という危機感を感じたからだった。なんだか、ダメになりそうだったのだ。既にダメだったものが、ダメ押しのダメ、それこそもう底の無い究極のダメに成り果てるような気がしてならなかったのだ。

そんなわけで、今回の『OKコンピューター』リマスターは、封印してしまいたいと思っている。だが、あのジェダイですら、ダークサイドに堕ちることがあるように、このオレも、気付かないうちにずるずると暗黒面に引き摺られることがあるかもしれない。だから、以前ブログに書いたこの文章を置いて、戒めとしたい。

以下にある文章は、2008年、レディオヘッドがニューアルバム『In Rainbows』をリリースした際に自分のブログで書いたものの再掲である。オレは、オレなりに、前向きな生き方がしたかった、そういった文章である。

レディオヘッド、あるいは私的ロック・ミュージックの終焉

In Rainbows[輸入盤CD](XLCD324)

In Rainbows[輸入盤CD](XLCD324)

レディオヘッドを聴いたのは『OK Computer』が一番最初だった。当時既にロック・ミュージックに見切りをつけ、電子音鳴り響くクラブ・ミュージックばかり聴いていたオレであったが、何故かたまたまCD店で試聴してしまった『OK Computer』は、オレがロック・ミュージックから遠ざかった一番の原因である、暗さと不安定さと孤独さがみっちりとこびりついたアルバムだった。

10代から20代の半ばまで浴びるように聴いてきたロック・ミュージックを聴くのを止めたのは、イギリスのロック・バンド、ザ・スミスに傾倒してしまったからだ。ザ・スミスのひたすら惨めで自己否定に満ちた音と歌詞は、聴いていた当時のオレの生活を歌っていたかのようにさえ聴こえ、それは聴くほどに心に刺さり、気持ちを苛んだ。ザ・スミスの音は自分の醜い姿の映った鏡を常に凝視しているような気分にさせた。しかしそれを聴き続けていたのは、治癒していない瘡蓋を剥がす様な嗜虐の篭った快感があったからなのだろう。だがそんな行為を続けていても、いずれは行き詰る。剥がす瘡蓋さえなくなり、終いにオレは体中の皮が剥がされ、ただ苦痛に呻くだけの赤剥けの化け物と化してしまった。これは、まともな状態じゃないな、と思ったとき、オレはロック・ミュージックを聴くのを止める事にしたのだ。

それから聴き始めたエレクトロニカ/テクノ・ミュージックには、忘我と陶酔があった。躍動するリズムには自己否定の欠片も無かった。病んだ肉体を治癒し、さらにビルドアップしていくような快感がそこにはあった。負けているばかりいるのにはもう飽きていた。勝つつもりも無かったが(別に勝負しているわけでもないんだし)、取り合えず、ろくでもない糞溜から自分を引き上げる必要があったのだ。その為に、ロックにあったような暗さや不安定さや孤独さを己から洗い流したかった。勿論時々そこに舞い戻ってしまうこともあったが、もう今までとは違うのだ、とも思っていたのだ。

そんな時に何故またレディオヘッドの奏でるロック・ミュージックにはまってしまったのかは分からない。ただ、レディオヘッドの音には、聴いていて、奇妙に無垢になる一瞬があった。『OK Computer』から始まって、それからレディオヘッドのCDをぽつぽつと買い漁った。2001年発売の『Amnesiac』あたりまでは追いかけていたが、最も好きなアルバムは彼等の2ndアルバム、『The Bends』だった。このアルバムは、『OK Computer』からのどんよりとした内省へと向かう前の、レディオヘッドの最もリリカルなギターアルバムであると思う。オレは、夏休み、実家に帰ると、いつもポータブルプレイヤーにこのCDを詰めて、自転車に乗りながら、田舎の車も人も通らない道を走りながら、夏でも冷ややかな北国の空気を体に受けながら、宇宙さえ透けて見えそうな青空を見上げながら、8月というにはどうにもささやか過ぎる陽光を浴びながら、目を細めて、この音を聴いていたものだった。

そう、多分この時、この線の細い、ひ弱で内省的な音が、オレの気分にフィットしたのだろう。レディオヘッドは繊細だったのだと思う。そして自分で言うのもなんだが、田舎者のこのオレも、多分、純朴で繊細な、ドン臭いあんちゃんだったのだ。だがな。朴訥な田舎の風景にマッチしたリリカルなレディオヘッドの音は、東京の苛立ち気味に早足で歩く人間がごった返す雑踏の中では繊細すぎるんだよ。ここでこの音を聴くと首項垂れたまま前を見ることが出来ないんだよ。そしてもう疲れただの傷付いただのと言ってられないんだよ。

レディオヘッドのニューアルバム、『In Rainbows』。発表当初メジャーレーベルを通さないネット配信で話題になったアルバムだ。また相当売れているようだ。聴いてはいないのだが、きっと完成度も高いのに違いない。レディオヘッドは決して日和ったりしないのだ。それは分かる。聴かなくたって分かる。そして、オレはこのアルバムを聴かないだろう。オレには、ザ・スミスの自己否定が既に必要ないように、レディオヘッドの繊細さがもはや必要ないからだ。何かの映画で、黒人がレディオヘッドのCDを見つけ、「白人の聴く音楽だな」と吐き捨てていたのを覚えている。確かに、レディオヘッドは、白人の持つ知性の最先端の場所にあるロック・ミュージックなのだと思う。だけれど、もう、それだけでは足りないんだと思う。オレはタフでありたい。負けたくない。付け入れられたくない。その為には、レディオヘッドの音楽では、もう、十分じゃないんだ。

(※『レディオヘッド、あるいは私的ロック・ミュージックの終焉 - メモリの藻屑、記憶領域のゴミ』(2008年3月13日)より再掲)

OK COMPUTER OKNOTOK 1997 2017 [輸入盤] (XLCD868)

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20170419(Wed)

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■Migration / BONOBO

MIGRATION

この[MUSIC]ジャンルの記事(というか単なるメモなんだが)を日記に更新するのは2ヶ月ぶりとなるが、それはひとえに2月を前後して引っ越しをしていたからだった。引っ越し前に申し込んでいたネットが開通したのが結局それから50日後で、音楽情報を全くチェックできなかったのである。そもそも試聴ができないしDL購入もできない。だからほぼ1か月余り、手持ちの音源ばかり聴いていた。そしてその中で、引っ越し間際に購入したBONOBOのこのアルバムを最も聴いていた。BONOBOことサイモン・グリーンは1999年から活躍するエレクトロニック・ミュージック・アーチストで、『Migration』は今年1月にリリースされたニューアルバムだ。実のところBONOBOは以前アルバムを1枚聴いたくらいでそれほど印象に残っていなかったが、この『Migration』は強く心に残る作品だった。「エレクトロニック・ミュージック」という言葉で一括りにできない芳醇な音楽性を兼ね備えているのだ。非常に繊細であり同時に洗練されており、時にメランコリックでありセンチメンタルであるその音は、強烈なアレンジメントとコンポジションの才能が生み出したものであるであることは確かだ。そしてあの2月、あるいは3月、このBONOBOのアルバムを多く聴いていたのは、引っ越しも含めあれこれと疲弊していた自分の心に、これらの音がひんやりとよく沁みたからなのだろう。特にヴォーカル曲『Surface』の美しさと切なさはひとしおだった。とりあえずこれまで今年聴いたアルバムの中では十指に入る名作であることは確実である。 《試聴》

MIGRATION

MIGRATION

■The Final Experiment / Shed

The Final Experiment

The Final Experiment

ベルリンのテクノ・プロデューサー、Shedの通算4枚目となるフルアルバム。Shedはオレもとてもお気に入りのプロデューサーだが、ソリッドなテクノを基本としながらもアルバム毎に表情が違い、その度に驚かされる。今作では幽玄に鳴り響くシンセワークが特徴的か。 《試聴》

■Brand New Day / Mr.YT

Brand New Day

Brand New Day

Mr.YT a.k.a. Yuji Takenouchi(竹ノ内裕治)が90年代にリリースしたEP3作品をリマスターしたリイシュー盤。アルバム全体が朝から深夜をイメージして作られ、アンビエントから始まる美しいメロディに彩られたエレクトロニック・ミュージック。 《試聴》

■Chinoiseries Pt.3 / Onra

フランス、パリのプロデューサー/DJ/ビートメイカーOnraがアジアをはじめとする他国籍音源をディグしまくって製作されたビートアルバム。怪しげな中国語が飛び交う様はスネークマンショーか!?それにしてもジャケットの写真はブルース・リーなのか!? 《試聴》

■Seasons / Martin Schulte

Seasons

Seasons

ロシアのMarat ShibaevによるユニットMartin Schulteのニューアルバム。ダブテクノを基本形としながらアンビエント/テックハウスの展開を取り入れ、そのどれもが楽しめるという一口で二度三度美味しい構成が絶妙。さらにその音は清涼感溢れる透明なメロディと浮遊感溢れるサウンドエフェクトで構成され、非常に美しいアルバムとして完成している。今回のお勧め。 《試聴》

■Planets / Mr Cloudy

Planets [Explicit]

Planets [Explicit]

ロシアのダブテクノ/ミニマルダブ・エレクトロニカ・プロディーサーSergey BarkalovによるMr.Cloudyのニューアルバム。なにしろダブテクノでありダビーな4つ打ちキックが延々と続きおぼろげなシンセ音が現れては消えてゆく眩惑仕様。ダブテクノはどれも同じって言えば同じではあるが、このズブズブ感は心底クセになるんだよな。 《試聴》

■Ancient M'ocean / Babe Terror

Ancient M'ocean

Ancient M'ocean

サンパウロ在住のイラストレーターMichael CrookとデザイナーBela J. Audibly avant-gardeとのコラボレーションBabe Terror。ローファイ録音機器とヴォイスでドリーミンな反復ノイズを繰り出すアルバムは、CDとセットになったSFコミックのBGMとして製作されたとか。ただちょっと単調かな。 《試聴》

■Providence / Nathan Fake

UKの人気プロデューサーNathan Fakeが5年振りにリリースしたニューアルバム。荘厳な電子音に彩られた曲の合間に女性ヴォーカルをフィーチャーしたエレクトロ・ポップも顔をのぞかせる。 《試聴》

■Drunk / Thundercat

DRUNK

DRUNK

このThundercat、ジャズに暗いオレは全く知らなかったのだが、「新世代ジャズシーンを牽引するロサンゼルスの天才ベーシスト」という人なのらしい。とはいえ、そんな肩書など知らなくても、そしてジャズを殆ど聴かないオレにとっても、このアルバムはとても面白い。一聴して非常に引き締まったジャズ・ファンクのテイストではあるが、なんだかこう、茶目っ気があるサウンドで、そして美しく、さらに楽しい。ジャズ門外漢のオレですら、「これはなんなんだ?」と聴き入ってしまう。傑作。 《試聴》

■On & On / NMLS

On & On

On & On

ワルシャワ、ポーランドに拠点を持つN_Codedレーベルの主催者Piotr MichałowskiがNMLS名義でリリースしたデビュー・アルバム。洗練されたIDM、グリッチ、ダウンテンポ、アンビエントの要素を兼ね備えており、硬質なメロディとビートは眩惑的であると同時に強い覚醒をもたらしてくれる。今回のお勧め盤。 《試聴》

■Dreamy Harbor / Various

Dreamy Harbor

Dreamy Harbor

ベルリンの老舗クラブ&レーベルTresorが25周年を記念してリリースしたコンピ。Tresorといえばかつてゴリゴリのミニマルハードコアなテクノのイメージがあったが、このアルバムではよりエクスペリメンタルな方向に近づいており、時代も変わるもんだなあと思わせた。 《試聴》

■DJ-Kicks - Matthew Dear / Matthew Dear

DJ-KICKS

DJ-KICKS

名門レーベルStudio K7の人気DJミックス・シリーズ「DJ-KICKS」新作はデトロイトで活躍するベテランプロデューサーMatthew Dear。 《試聴》

■fabric 92: Call Super / Call Super

Fabric 92: Call Super

Fabric 92: Call Super

DJミックスシリーズFabricの92番はUKロンドン注目の才人、Call Super。 《試聴》

20170215(Wed)

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■The Triad / Pantha Du Prince

Triad

Triad

ドイツのテクノ・プロデューサーHendrik WeberによるプロジェクトPantha Du Princeのニュー・アルバム。ヴォーカルを多数フィーチャーし、ロマンチックでエモーショナルな曲と内省的な曲の並ぶコンテンポラリー・サウンド。 《試聴》

■Gqom Oh! X Crudo Volta Mixtape / Various Artists

Gqom Oh! X Crudo Volta Mixtape

Gqom Oh! X Crudo Volta Mixtape

「なにやらアフリカンなリズムの不思議サウンド…」と思って聴いていたが、これはアフリカの新しいサウンド「Gqom(ゴム)」というものなのらしい。このアルバムはロンドンのゴム系レーベルGqom Oh!とイタリアンDJ・Crudo Voltaがコンビを組んで製作されたコンピレーション。プリミテイヴなアフリカン・チャントとエレクトロニカの融合がとっても新鮮。 《試聴》

■Last Bus to Lake Park / DJ Clent

Last Bus To Lake Park

Last Bus To Lake Park

ジュークのアルバムだというならこれは聴かねばなるまい、ということでシカゴ・ジュークサウンドの重鎮DJ Clentが満を持して送るデビュー・アルバム。ジュークは基本一発芸みたいな所もあるが、ベテランDJの手に掛かるとさすが非常に多彩な技で攻めてくるなかなかに聴かせるジューク・アルバムとして完成している。 《試聴》

■Footwork or Die / DJ Diamond

Footwork Or Die

Footwork Or Die

「フットワークか死か!?」という威勢のいいタイトルを冠したフットワーク・プロデューサーDJ Diamondの新作。これぞフットワークと呼べるような痙攣的なリズムと神経症的なヴォイス・ループ、ひたすら薄っぺらい音で突っ走るシンセサイザー、時としてユーモラスで時としてシリアス、たまにはジャジー、というフットワーク玉手箱的な楽しいフットワーク・アルバム。 《試聴》

■Maniax / DJ Alina

Maniax

Maniax

ヴェイパーウェイヴの代名詞的レーベルDREAM CATALOGのアーチストDJ Alinaのアルバムだが、DREAM CATALOG的高湿度アンビエントでは全くなく、むしろエレクトリック・パンクとも呼ぶべきアグレッシヴで剥き出しな音を響かせている。とはいえその根底にあるのはDREAM CATALOG的ロマンチズムなんだよな。 《試聴》

■End of World Rave / wosX

End of World Rave

End of World Rave

こちらもDREAM CATALOGのアーチスト、wosX。やはりDREAM CATALOGぽくない音で、アナログ感すらあるシンプルな骨子を持った音ながら、どこか侘び寂びを感じさせるようなアンダーグラウンド・サウンドを鳴らしている。 《試聴》

■Open Your Eyes (with 0PN) / DJ Earl

Open Your Eyes [12 inch Analog]

Open Your Eyes [12 inch Analog]

そしてそしてまたもや懲りずにシカゴ・ジューク/フットワーク!というDJ Earlのニュー・アルバム「Open Your Eyes」。ONEOHTRIX POINT NEVERやTASOとのコラボ曲も注目だが、ジューク/フットワークとして十分尖がった音を鳴らしており、エレクトリック音の使い方も洗練されている。やはりジューク/フットワーク作品はどれも粒ぞろいだ。 《試聴》

■New Start / Taso

New Start

New Start

こちらはLAのベース・ミュージックDJ、TasoのニューEP。DJ Spinn、DJ Earl、DJ Tayeを始め、DJ Rashadとのコラボ曲が並ぶが、メンツが示すようによりジューク/フットワークに接近しつつ、独自のベース・ミュージック・ワールドを展開している。今この辺の音がとても面白い。 《試聴》

■Presents the RaggaPreservation Society EP / Seekersinternational

Presents the RaggaPreservation Society EP

Presents the RaggaPreservation Society EP

カナダの変態エレクトロニック・プロデューサーSeekersinternationalの新作はサンプリングコラージュ・ドラムンベースとも呼ぶべき眩暈のするようなカオスでサイケデリックな音の奔流。中盤からもコラージュされループするダブ/ダンスホール・サウンドが縦横無尽に鳴り響き、まさに変幻自在なサウンドワークを堪能することが出来る。 《試聴》

20170208(Wed)

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■Folding Time / Sepalcure

Folding Time

Folding Time

UKのHotflush RecordingsレーベルからリリースされたSepalcureの2nd。ベース・ミュージックを根底としながらもR&Bやガラージを取りこみ、ソウルフルなヴォーカルがフィーチャーされたその作品は実にしなやかでエモーショナルな音世界を展開している。 《試聴》

■Fabric 91 / Nina Kraviz/Various

FABRIC 91

FABRIC 91

Fabricの91番はレーベルтрип(トリップ)主宰の女性DJ、Nina Kraviz。テクノを中心に様々なジャンルを網羅した全41曲に渡るMix。ミディアム・テンポで淡々と繋いでゆくが、強烈なブレイクを設けない寸止め感が逆にクール。いつ始まっていつ終わるのか、これが延々に続くのか奇妙に時間感覚を無くすところが面白い。実は最近こればかり聴いている。 《試聴》

■In The Mix: The Sound Of The 17th Season / Sven Vath/Various

SVEN VAETH IN THE MIX

SVEN VAETH IN THE MIX

CocoonのMIXシリーズ「SOUND OF THE ・・・SEASON」の最新作はもちろんSven Vathによるミニマル/テックハウス系フロア・サウンド。 《試聴》

■Two Vines / Empire OF The Sun

Two Vines

Two Vines

「ルックスが変過ぎる」と気になっていたオーストラリアのエレクトロ・ポップ・デュオ、エンパイア・オブ・ザ・サンのニュー・アルバム。ミディアム・テンポ主体の天国サウンドで、新時代のペット・ショップ・ボーイズといった趣がある。これは気に入ったぞ。 《試聴》

■Dead Light / Dead Light

DEAD LIGHT

DEAD LIGHT

Anna Rose CarterとEd HamiltonによるユニットDead Lightのアンビエントなデビュー・アルバム。ピアノを主体に実験的なアプローチを加えたモダン・クラシカル・サウンド。 《試聴》

■Balance 19 / Alex Niggemann/Various

Balance Presents Alex Niggeman

Balance Presents Alex Niggeman

MixシリーズBalanceの新作はデュッセルドルフ出身のテック・ハウス・プロデューサーAlex Niggemannが担当。 《試聴》

■Ellis / Woodkid & Nils Frahm

Ellis

Ellis

フランスの映像作家JRが制作したショートフィルム、『The Ghost of Ellis Island』のサウンドトラック。静かなピアノの調べを2曲収めたものだが、2曲目では映画に主演しているロバート・デ・ニーロの語りが曲に被せられている。 《試聴》

■Redemption / Dawn Richard

Redemption [Explicit]

Redemption [Explicit]

リアリティ番組で結成された女性グループの一員、というユニークな経歴を持つDawn Richardのニュー・アルバム。エレクトロニカ、R&B、ハウス、果てはロックまであらゆるジャンルを飲み込みながら独特の憂いに満ちたヴォーカルで統一されたアルバムは器用さを通り越した優れたプロデュース力を感じる。 《試聴》

■Big Black Coat / Junior Boys

Big Black Coat

Big Black Coat

カナダ拠点のエレクトロニックポップ・グループJunior Boysの新作。シンセ・ポップ/ディスコ・サウンド主体のヤンチャなエレクトロニック・ミュージック。ちょっぴり「a-ha」っぽいかも?  《試聴》

■HK / HKE

HK

HK

Dream Catalogueレーベルで活躍する謎の東洋系アンビエント・ユニットHong Kong Expressの新作は雨にけぶる夜の香港、あるいは上海をイメージして作られたのだろう。湿度が高く、悲哀に満ち、そしてドリーミン。 《試聴》

20161227(Tue)

[]今年面白かったエレクトロニック・ミュージック 今年面白かったエレクトロニック・ミュージック - メモリの藻屑、記憶領域のゴミ を含むブックマーク 今年面白かったエレクトロニック・ミュージック - メモリの藻屑、記憶領域のゴミ のブックマークコメント

■アルバム

◎From My Mind To Yours / Richie Hawtin
From my mind to yours

From my mind to yours

ミニマル・テクノ皇帝Richie Hawtinが自身のレーベルPlus 8の設立25周年を記念してリリースしたニュー・アルバム。Richie Hawtinと彼の別名義によるトラックを含め全15曲、音はもうお墨付きのRichie Hawtin流ミニマル・テクノが炸裂し、「なにはなくともこれ聴いとけ」と言いたくなるような聴き応えたっぷりの必聴盤! 《試聴》

◎Ultraviolet Music / Deepchord
Ultraviolet Music

Ultraviolet Music

デトロイトで活躍するミニマル・ダブテクノ・ユニット、Deepchordが久々に新作アルバムをリリース!スタジオが災害で水没したとかで暫くちまちまとリイシュー盤を出しながら資金を貯めいていたと思われるのだが、やっとスタジオ再建が成ったのだろうか。だとしたらこれは目出度い。音は例によってズブズブなミニマル・ダブテクノだが、今作はさらに深淵へと潜航しまくっていていい。それにしてもオレDeepchord好き過ぎ。 《試聴》

◎Another Night Together / t e l e p a t h

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最近オレが相当気にいっている謎のユニットt e l e p a t hの2曲入りアンビエント・アルバム。国内販売はされていない筈だがなぜか「一緒に別の夜」という邦題が付いている。それぞれがきっかり44分44秒で統一され、そしてそこで聴けるのは延々とループする妖しくなまめかしくどこか切なげな涅槃の向こうにある音。深夜のサイバーワールドの電子的振動とそれに取り憑いた人間の声、溜息の残滓。美しくもあると同時にどこか微妙に歪んだ音の連なりには背徳の臭いすらする。それにしてもこの物寂しげで刹那的なアルバムジャケットの写真はなんなのだろう。ずっと聴き続けているとそのまま異世界に持って行かれそうなヤヴァさに溢れた作品だ。《試聴》

◎Outdoor Museum of Fractals/555hz / James Holden & Camilo Tirado/Luke Abbott
Outdoor Museum of Fractals / 555hz

Outdoor Museum of Fractals / 555hz

James Holden主催のレーベルBorder Communityからの新作は、James Holdenとタブラ奏者Camilo Tiradoとのコラボ曲「Outdoor Museum of Fractals」とBorder Communityの看板アーチストLuke Abbottの「555hz」の2曲が収録されたスプリット・アルバム。2曲とはいえ長さがハンパなくて、シングルというよりアルバム扱いだろう。「Outdoor〜」は46分56秒に渡りタブラをフィーチャーした極楽の旋律が延々ループするエクスペリメンタルなサウンド。一方「555hz」は32分55秒に渡りアブストラクトな旋律がループするが、これがなんとFrip & Enoの『No Pussyfooting』のエレクトロニカ・ヴァージョンと思わせるようなサウンドだ。 《試聴》

◎System Fork / Application (The Black Dog)
System Fork

System Fork

UKテクノ重鎮デュオThe Black Dogのユニットメンバーのうち、MartinとRichardのDust兄弟が始動したプロジェクトがこのApplicationで、これはその第1弾アルバム。The Black Dog譲りの非常に計算と抑制が成されたテクノ・アルバムで、エレクトロニカとは何か?と聞かれたらこれを聴かせればいいぐらいのバランスのいい作品。 《試聴》

◎Copper Vale / Yearning Kru
Copper Vale

Copper Vale

イギリス生まれ、韓国・台湾在住、活動拠点はサウジアラビア・イギリス・台湾、というユニークなプロフィールを持つプロデューサーYearning Kruの多分1stアルバム。内容的にはドローン、アンビエント、ノイズ、サイケ、音響、ダブ、ゴシックといったあたりがグジャグジャと混じりあいつつ、環境音のようにズブズブと鳴り続けている、といったもの。決して暗さや攻撃性は無く、かといって明るくも穏やかでもない、まさに"そこにある音"としか言いようのない中域をキープし続けるサウンドに、オレはなにか自然の中を歩いているよな奇妙な落ち着きを感じるのだ。 《試聴》

◎III (Deluxe Edition) / Moderat
III (Deluxe Edition)

III (Deluxe Edition)

Moderatはダブステップ/ヒップホップ/エレクトロをミクスチャーさせた音楽性を持つModeselektorとジャーマンテクノのApparatによるユニットでこのアルバムはその3枚目。メロディアスなテクノ/ハウスチューンを基本にエモーショナルなヴォーカルが乗るといった実にポップな音を展開しており、非常に聴きやすいので結構誰にでも勧められるエレクトロニック・ミュージックかもしれないな。 《試聴》

◎Yoyogi Park / Lawrence
Yoyogi Park

Yoyogi Park

特に新しいことをやっているとか、個性が際立っているとか言う訳でもないが、なにか耳に馴染み、いつまでも聴いていたいという音楽がある。ドイツ、ハンブルグを中心に活躍するピーター・カーステンのプロジェクト、ローレンスの音にはそんな安らぎと喜びがある。彼のニューアルバムのタイトルは『Yoyogi Park』、渋谷にあるあの代々木公園だ。このアルバムを聴いていると、あたかも休日の公園をそぞろ歩いているような豊かな落ち着きが溢れている。ジャンルで言うとディープ・ハウス/アンビエントになるのだろうが、決してビートレスではなく、淡い色調を感じさせる柔らかなリズムが淡々と刻まれる。それは歩くリズム、呼吸のリズム、普段の日常のリズムということなのだろう。 《試聴》

◎Borderland: Transport / Juan Atkins & Moritz Von Oswald Present
Juan Atkins & Moritz von Oswald Present Borderland: Transport

Juan Atkins & Moritz von Oswald Present Borderland: Transport

Moritz von Oswaldといえばなにしろダブテクノ・ユニットBasic Channelだろう。催眠的にループし続けるダブ音響は発表当時唯一無二の凄みを見せていた。だがMoritz von Oswald本名での活動は、オレにはどうもピンと来なくて、一応聴いてみたけどあんまり面白くなかったんだよな。さて今作はデトロイト・テクノ・プロデューサーJuan AtkinsとのタッグによるユニットBorderlandのアルバム第2作目となる。1作目はそこそこ面白かったが、プロデューサー両者のアイディアの融合がさらにスムーズになったのか、今作はさらに素晴らしく面白い。Moritz von Oswaldの催眠ダブにJuan Atkinsのテクノ・フィーリングがいい具合にトリートメントされ、絶妙の緊張感を生んでいるのだ。 《試聴》

◎Social Housing / Marquis Hawkes
SOCIAL HOUSING

SOCIAL HOUSING

ベルリンを拠点にするUK出身のハウス・プロデューサーMarquis Hawkesのデビュー・アルバムは、まず微妙にダサいアルバムアートワークが買いポイントだ。ハウスはダサいアートワークのものが意外と中身がカッコよかったりするが、これもドンピシャ、そんな1枚(このアートワーク、実はDJ T-1000ことAlan Oldhamが手掛けているらしい)。内容はシカゴハウス風味のドラムマシーンに80年代ファンク/R&Bのサンプルを重ねたサウンドだが、眩暈を起こさせるような幻惑的なループが実にクールであり現代的でもある。実にハウス的なのにベタベタにハウスではないのだ。 《試聴》

◎Good Luck And Do Your Best / Gold Panda

イギリス・ロンドン出身のプロデューサーGold Pandaのニューアルバム『Good Luck And Do Your Best』は非常にカラフルで多彩な音に満ち溢れた豊かな完成度のアルバムだ。その音はノスタルジックであると同時にスイートで夢見るようであるし、明るくポジティブであると同時にどこかセンチメンタルなロマンチックさがある。優しく暖かい曲調は製作したGold Panda自身も気さくでイイ奴なんだろなあとすら思わせる。 《試聴》

◎Victorious / Floorplan
VICTORIOUS

VICTORIOUS

デトロイト・テクノのパイオニアであり元URのRobert Hoodによるハウス&ディスコ・プロジェクトFloorplanのセカンド・アルバム。ぶっとくて真っ黒いファンキー&グルーヴがぶんぶん唸るお勧め盤。 《試聴》

◎A Mineral Love / Bibio
A MINERAL LOVE

A MINERAL LOVE

UK在住のプロデューサーBibioのニュー・アルバムはヴォーカルをフィーチャーした美しくどこか懐かしいフォークトロニカ。秋の空を眺めながら聴くととても爽やかな気分にある。 《試聴》

◎For Those Of You Who Have Never (And Also Those Who Have) / Huerco S.
For Those Of You Who Have Never (And Also Those Who Have)

For Those Of You Who Have Never (And Also Those Who Have)

ブルックリンの音響アーチストHuerco S.のセカンド・アルバムはアナログ・シンセやカセット・テープを使い独特の温もりとメランコリックさを醸し出す実験的アンビエント・サウンド。 《試聴》

◎Appropriation Stories / Shifted
Appropriation Stories

Appropriation Stories

UKのプロデューサーShiftedのニューアルバム。重く無機的な実にテクノらしいテクノで、逆に今こういった音が妙にハマる。このごろ昔のSurgeonを引っ張り出してよく聴いているのだが、あの辺に通じるものがあるな。 《試聴》

◎Expressions / Linkwood
Expressions

Expressions

エディンバラのプロデューサーLinkwoodが2015年にリリースしていたアルバム。メロディアックでメランコリックな曲に始まり実験的テクノやスモーキーでエクスペリメンタルな音までも網羅した作者の才能を伺わせる一枚。良作。 《試聴》

■ミックス・アルバム

◎Sven Vath In The Mix: The Sound Of The 16th Season / Sven Vath
The Sound Of The 16th Season

The Sound Of The 16th Season

去年の暮れに発売されたCocoon総裁Sven Vathが自ら手掛けるMIX CDシリーズ「IN THE MIX」最新作。CocoonでSvenですから当然フロア向けなミニマル・テックハウスがガンガンに収録されています。割とこういうのもよく聴きます。 《試聴》

◎Dots & Pearls III / Daniel Stefanik/Various
DOTS & PEARLS 3 (MIXED BY DANIEL STEFANIK)

DOTS & PEARLS 3 (MIXED BY DANIEL STEFANIK)

いつもの作業用。まあ要するにCOCOONでありCOCOONのJD Mixアルバムであり、COCOONなんだからこれでいいじゃないか、という音である。実はCOCOON意外と好きなのである。 《試聴》

◎Do Not Sleep / Darius Syrossian/Various
Balance Presents Do Not Sleep (Continuous Mix 2)

Balance Presents Do Not Sleep (Continuous Mix 2)

人気Mixシリーズ"BALANCE"の新作はイビザのパーティー兼レーベル"DO NOT SLEEP"レジデントDarius Syrossianによるもの。軽快にハウス。 《試聴》

◎DJ-Kicks - Daniel Avery / Daniel Avery
DJ-KICKS (IMPORT)

DJ-KICKS (IMPORT)

Studio K7の人気DJミックス・シリーズ「DJ-KICKS」の新作担当はイギリスのプロデューサーDaniel Avery。これがまた陰鬱かつ冷ややかなテクノが並ぶ選曲で実にイイ!彼の『Fabriclive 66』もよかったがこちらも強力プッシュ作! 《試聴》

■コンピレーション

◎DJ Koze Presents Pampa, Vol. 1 / DJ Koze/Various
PAMPA VOL. 1

PAMPA VOL. 1

ドイツ/ハンブルグを拠点に活躍するプロデューサー、DJ Kozeはオレのお気に入りのDJの一人で、アルバムが出たらなにはともあれとりあえず買うことにしている。DJ Kozeはあの独特の明るさとカラフルで茶目っ気ある音が好きなんだよな。このアルバムはそのDJ Kozeが運営するレーベルPampaの初のコンピレーション・アルバムだが、DJ Koze同様、カラフルでバリエーションに満ちたアーティストの作品が並ぶ。全19曲あり、お買い得でお腹いっぱい楽しめる作品になっている。これはお勧めです。 《試聴》

◎Schneeweiss V / Oliver Koletzki/Various

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ベルリンのテック・ハウス・レーベルStil Vor Talentを主宰するOliver Koletzkiによるコンピーレション5作目。メロディアスでメランコリックな曲調のハウス・ミュージックが並ぶ。 《試聴》

◎Schneeweiss VI / Oliver Koletzki/Various
Schneeweiss VI: Presented by Oliver Koletzki

Schneeweiss VI: Presented by Oliver Koletzki

同じくOliver Koletzkiによるコンピーレション6作目。ちなみに「Schneeweiss」はベルリンの有名レストランで、古株のクラバーとクラブ・プロモーターが経営しているらしい。 《試聴》

kk 2016/12/31 12:40 こんちはフモ様。お久でございます。
2016あっちゅーまに過ぎましたね。ブログ愛読させていただいています。
継続力と、探求心、本当にすごいなと思います。ブレない!
テクノ視聴楽しませていただきました。たまには大音量で全身浴びるように聴きたいと思う今日この頃です。
機会できたらパセ様と一緒にまいりませぬか?
では、良き年をお迎えくださいませ!

globalheadglobalhead 2016/12/31 12:52 おおkちゃんお久ぶり!元気だったか!
オレも老体に鞭打ちヒィヒィ言いながら今年一年乗り切ったぞ!
来年はどうなることやら分からんがせいぜい健康で楽しく過ごしたいものだな!
クラブはもう体が付いて行かんのでちと無理かと思うが、kちゃんも健康で楽しい一年にしてくれ!
では良い年を!

20160615(Wed)

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■Borderland: Transport / Juan Atkins & Moritz Von Oswald Present

Juan Atkins & Moritz von Oswald Present Borderland: Transport

Juan Atkins & Moritz von Oswald Present Borderland: Transport

Moritz von Oswaldといえばなにしろダブテクノ・ユニットBasic Channelだろう。催眠的にループし続けるダブ音響は発表当時唯一無二の凄みを見せていた。だがMoritz von Oswald本名での活動は、オレにはどうもピンと来なくて、一応聴いてみたけどあんまり面白くなかったんだよな。さて今作はデトロイト・テクノ・プロデューサーJuan AtkinsとのタッグによるユニットBorderlandのアルバム第2作目となる。1作目はそこそこ面白かったが、プロデューサー両者のアイディアの融合がさらにスムーズになったのか、今作はさらに素晴らしく面白い。Moritz von Oswaldの催眠ダブにJuan Atkinsのテクノ・フィーリングがいい具合にトリートメントされ、絶妙の緊張感を生んでいるのだ。今回の大推薦盤。 《試聴》

■DJ Koze Presents Pampa, Vol. 1 / DJ Koze/Various

PAMPA VOL. 1

PAMPA VOL. 1

ドイツ/ハンブルグを拠点に活躍するプロデューサー、DJ Kozeはオレのお気に入りのDJの一人で、アルバムが出たらなにはともあれとりあえず買うことにしている。DJ Kozeはあの独特の明るさとカラフルで茶目っ気ある音が好きなんだよな。このアルバムはそのDJ Kozeが運営するレーベルPampaの初のコンピレーション・アルバムだが、DJ Koze同様、カラフルでバリエーションに満ちたアーティストの作品が並ぶ。全19曲あり、お買い得でお腹いっぱい楽しめる作品になっている。これはお勧めです。 《試聴》

■The Best / Omar S

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デトロイトはテクノだけじゃなくハウスもイケる。アンダーグラウンド・デトロイトハウス・プロデューサーOmar Sはその中でもオレのお気に入りの一人で(とか言って他に何人も知ってるわけでもないが)、アルバムが出たらいつも買うようにしている。今回の新作タイトルは『The Best』。しかしこれ、ベスト・アルバムって意味じゃなくて「オレちゃんのベストなアルバムが出来上がったぜHEHEHE」といった意味なのらしい。内容はタイトルに負けず、噛めば噛むほど旨みが染み出してくる実にアンダーグラウンドなハウス・ミュージックだ。 《試聴》

■Kerrier District 1 / Kerrier District (Luke Vibert)

KERRIER DISTRICT (RE-MASTERED) (IMPORT)

KERRIER DISTRICT (RE-MASTERED) (IMPORT)

Wagon ChristやPlugといった名義でも活躍するコーンウォール一派のプロデューサー、Luke Vibert。彼のディスコ・ミュージックに特化したプロジェクトがこのKerrier Districtとなるのらしい。ディスコとはいえそこはエレクトロニカと融合したアップトゥデイトな解釈が加えられている。というかエレクトロなディスコってことで気軽に楽しめばいいと思う。 《試聴》

■Analog Grooves (Collected) / Eduardo De La Calle

Analog Grooves

Analog Grooves

『Analog Grooves (Collected)』はスペインのテクノ・プロデューサー、Eduardo De La CalleがこれまでリリースしたEPに新曲とレア音源を加えアルバム化したもの。全体的にインテリジェントな作りで、ジャズっぽい曲やマニュエル・ゲッチングの『E2-E4』をリアレンジした曲などが並ぶ。派手さはないのだがするする聴けるので流しっぱなしにしておくのにいい。『Blade Runner』というタイトルの曲もあるが映画とは関係ないんだろうな。 《試聴》

■Dots & Pearls III / Daniel Stefanik/Various

DOTS & PEARLS 3 (MIXED BY DANIEL STEFANIK)

DOTS & PEARLS 3 (MIXED BY DANIEL STEFANIK)

いつもの作業用。まあ要するにCOCOONでありCOCOONのJD Mixアルバムであり、COCOONなんだからこれでいいじゃないか、という音である。実はCOCOON意外と好きなのである。 《試聴》

■Omonimo / Dino Sabatini

OMONIMO

OMONIMO

イタリアのディープテクノ・プロデューサーDino Sabatiniの2nd。前作はトライバルな作風だったが、今作は柔らかい曲調のアンビエント・ハウスで、あたかも映画音楽を聴いているような情景感溢れる音だ。結構気に入ってます。 《試聴》

■Utility / Kowton

Utility

Utility

UKブリストルのベース・ミュージック・プロデューサーJoe CowtonによるプロジェクトKowtonの1stアルバム。ベース・ミュージック臭さが無く、かといってすっきりしたテクノ・ミュージックというわけでもないハイブリッド・タイプなミニマル・ベース・テクノ。 《試聴》