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『FLASH』第4話感想

冒頭、「これまでの『FLASH』」に知らないキャラが出てきて、気付かない内に1話録り逃したのかと思って動揺していたらそんな事は無かったのに本編にもごく当然のように登場して困ったのですが、どうやら『アロー』のキャラでクロスオーバーネタな模様。
TV放映の都合で小刻みにカットしていたのか、元々クロスオーバー部分に潔く説明が無いのかわかりませんが、中盤ぐらいまで関係性がちんぷんかんぷんで、さすがに困りました(^^;
今回はそんなクロスオーバーキャラとバリーの微妙な関係、ジョーとアイリスとイケメン刑事の問題、バリーとスターラボの仲間達のトラブル、を絡めて展開。
バリーにいい感じのガールフレンドが出来た、と喜んでテンション上がるアイリスの天然ナイフが、ぐっさぐっさと突き刺さります。
ヒロインが無自覚に毒蛾のナイフで痛恨の一撃を連発してきて、物凄く凶悪。
ある種の逃げ道だったヒーロー活動の方にまで侵食してくる辺りが容赦なく残酷。
耐えろ、バリー! 走れ!
シスコが以前にこっそり開発していた超低温ガス銃が犯罪者の手に渡ってしまい、メタヒューマンではなく、超兵器を手に入れた人間が敵、という変化球。FLASHは超スピード能力に対する天敵となる絶対零度の炎に追い詰められるも仲間達に助けられるが、犯人――キャプテン・コールドには逃げられてしまう、というのも変化球ですが、クライマックス、脱線した電車の乗客を超スピードで助けていくシーンは非常に格好良かったです。
そしてキャプテン・コールドは、もう一つの武器を別の男に渡す……という所でつづく。
ところで最後にキャプテン・コールド(シスコ命名)がシスコ達を見逃してくれたのって、つけられた愛称が気に入ったからという事で良いのでしょうか(笑) あの対応は、多分、気に入ったのだと思うのですが。
今回は博士のどん引きおまけコーナーは無しでしたが、FLASHに危険を及ぼす兵器を作っていたシスコに激怒する姿で、どん引きシーンはしっかり確保。明らかに、兵器を作っていた事に怒っているのではなく、「私のバリーを傷つける可能性」に怒っており、シスコの博士を見る目が、「え? 博士、そっち?」になっているような気がしないでもないでもない。
走れ、バリー! 走れ!
アローはEDの映像だと何故かFLASHに叩きのめされているのですが、その内ちゃんと出てくるのかなー。まんまと転がされていますが、もともとスナイパー系キャラは好きなので、アローもちょっと気になってきます。……アローが弓矢をどう使うのかは知りませんが(笑) あ、でも、映画『アベンジャーズ』でホークアイが見せた弓矢格闘術が凄く好きなので、打撃武器でもありです。

『動物戦隊ジュウオウジャー』感想・第15話

◆第15話「戦慄のスナイパー」◆ (監督:加藤弘之 脚本:荒川稔久
「君は目の前のものしか見えなくなるのが悪い癖だ。そこを直さないといつかとんでもない事になるぞ!」
急な雨の予報を無視して洗濯物を外に干してしまったレオに、マジ説教モードに入るタスク。
「おまえは俺のおふくろか! 先の事は後で考えりゃいいんだよ! 勝負に、絶対なんてねぇんだよ」
「なんで洗濯物が勝負の話になるんだ!」
「俺は! そうやって生きてんだよ」
メンバーの中では一番演技が危なっかしいタスクですが、なかなか上達しないのか、段々、キレキャラになってきました。
演技が微妙な人には「叫ぶ」か「淡々と喋る(クール系)」かをやらせる、というのはよくある手法ですが、「淡々と喋る」→「叫ぶ」に移行するってよほどだと思うのですが、大丈夫か、タスク。今作の場合、一番演技が達者なレオに、普段叫んでばっかりで馬鹿っぽいけど締める所は締めるキャラ、をあてているのが配役の妙なのですが、2クール目に入って変な所でかぶってきました(^^;
今作、他の4人がある程度の水準に達しているのでどうしてもタスクだけ目立ってしまうのですが、その辺りの演出面でのフォローとして若干キャラクターが不安定になっているのがどうもそのまま、情緒不安定気味のキャラになりつつ見えます(笑)
ガンバレタスク。
後、ある程度こなれてきたら、どうぶつかくれんぼクイズは、ぜひ撮り直してあげてください。
レオとタスクの言い合いがヒートアップした所で、デスガリアン反応に出撃するジュウオウジャー。街には何故か大量の人形が転がっており、ビルの屋上から狙撃を受けたセラもまた、人形に姿を変えられてしまう。
メイン回ローテを飛ばされたどころか、真っ先にリタイアした上に植木鉢ダイブする羽目になるセラ、哀れ……(涙) 続けて大和もリタイアしてしまい、ソナーと望遠スコープの両者を失ったジュウオウジャーは一時撤退。リーダー昇格を狙うハンター爺は、その狙撃により、1日で1000人のニンゲンを人形に変えようとしていた!
必死に対策を巡らすタスクと、とにかく行動をとせっつくレオの姿が対比して描かれ、再び狩りを始めたハンターに対してやむなくその時までに思いついた手段で立ち向かう3人だが、作戦失敗。アムが人形にされ、残った2人は倉庫の中に追い詰められてしまう。
「僕のせいだ……僕が、無理な作戦を立てたせいで……アムまで」
「おい! 落ち込んでどうすんだよ! 言っただろ、勝負に絶対なんてねぇんだよ! 駄目なら次頑張りゃいい! それでも駄目ならその次何倍も頑張りゃいいだろ!!」
レオはとことんいい奴だなぁ。
「勝負に絶対なんてない」という、やってみなけりゃわからない理論に、だから勢いで成功してしまえばそれでいい、という“結果が正義”の面だけではなく、失敗したらまた頑張ればいい、という両面の意味を持たせたのは実に秀逸。
また、レオが作戦はタスクに丸投げなのに、タスクが行動しない事を一方的に責めているだけだと感じ悪い所を、レオにとっての「行動」とは、成功を約束されていると思い込んでいるのではなく、失敗したらまた挽回すればいいものだと思っている――そしてそれは、誰に対してもである――とする事で、バランス取り。
馬鹿で向こう見ずかもしれないが、行動する事で誰かを責めない、それがレオの生き方である、と、洗濯物のやり取りとの繋げ方もお見事。
そして勿論、失敗した時に必ず挽回できるとは限らない、という所にタスクの一理もきちっと置いてあります。
「僕は頑張ったつもりだ! でも、結果が……」
「ふざけんな! 俺は知ってるぞ。おまえの全力はこんなもんじゃねぇ! おまえが本気になりゃ、もっともっとすげぇ作戦が出る筈だろうが!!」
そもそも、作戦立案途中で飛び出しているわけですが、確実に勝てる作戦が出来るまで街の被害を放置するなんて出来ない、という1票をアムに入れさせておいた事で、ここも上手く全体のバランスを取りつつジュウオウジャーのヒーロー性もしっかり保っています。
レオの叱咤に瞳の光を取り戻したタスクは、倉庫の中のマネキンを見て閃くと、レオとマネキンの衣装を着替えさせた囮作戦でハンター爺の裏をかく事に成功し、白スーツレオ@ジューマンが、妙に格好いい。
奪い取った銃を破壊すると皆は人形から元に戻り(毎度書きますが、この破壊→治療のお約束化は、東映特撮として改善していってほしい所なのですが、子供向けにはこれが一番“わかりやすい”という事なのか)、ジュウオウジャー反撃開始。
ハンター爺のヒゲメランはともかく、ヒゲ外したバージョンの顔があるのは驚きました(笑)
「自分も、撃たれてみろ!」
至近距離からの銃撃を故意に外してハンター爺に汚いステップを踊らせるエレファント、ニンゲン界の勉強中に、何か悪いDVDでも見てしまったのか。
巨大化したハンター爺は、クマサカリで割とざっくり撃破。レオとタスクは、お互いの行動力と思慮をそれぞれ必要なものだと認め合い、平和な我が家では、一斉に人々が人形から元に戻っておじさんが困っていた、でオチ。
前回は色々な半端さが目についたエピソードでしたが、今回は細かい計算が行き届いており荒川さんがさすがの冴え。二つの価値観をそれぞれ認めてすり合わせる、という着地も今作らしくて良かったです。
次回、マリオおじさん回で、とにかくそつのない構成。
……故に気になるのですが、ここまでメイン回(私主観)の流れが、
〔1:―― 2:赤×緑 3:赤×白 4:青×黄 5:赤 6:赤 7:緑×白 8:黄 9:赤×青 10:―― 11:―― 12:緑 13:赤×黄 14:白〕
と来ていて、当然今回セラ回だと思ったらそうでなかった上に、未だにセラだけ単独メイン回がない(しかも第9話はそれほど目立たなかった)のですが、これは追加戦士と絡むなど今後大きく扱われる予定があるのか。……まあ、割を食うメンバーが出てくる、というのもままありますが、凄くきちっと配分されているだけに、気になる所です。次回、蓋を開けたらセラ×マリオ回かもしれませんけど!(多分それはない)