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2016-04-12

[]今すぐ読みたい! 10代のための YAブックガイド150! - 金原瑞人, ひこ・田中

1章 10代の「今」を感じる本

学校のリアル
  • クラスメイツ』森絵都(偕成社)
    中学1年A組の24人全員の視点に寄り添った24の短章から成る1冊。入学直後の「千鶴」から始まって、「しほりん」「蒼太」「ハセカン」……と続きながら季節もめぐり、修了式の日の学級委員の「ヒロ」で終わるユニークな青春小説。(奥山恵)
  • いくたのこえよみ』堀田けい(理論社)
    同級生のイクタは、ジミで目立たない女の子。ところがなんと人の心が読めるんだって! それを知ったオガタツクルはイクタに弟子入りを懇願し、修行をはじめるが……。ほんとうに心の声は聞こえるのだろうか?(那須田淳)
  • ソロモンの偽証宮部みゆき新潮文庫
    不登校だった1人の中学生が転落死した。自殺と判定されたが、殺人だという告発状が届き、マスコミに取り上げられる。動揺する生徒たち。おとなは事態を収めようと図るが、子どもたちは裁判を開き、真実を追求する。(西村醇子)
  • 石を抱くエイリアン』濱野京子(偕成社)
    茨城県の公立中学に通う八乙女市子が語る中学3年の日々。気のあった男女6人の班メンバーのゆるいおしゃべりで進行する平和な中学校生活が終わろうとしていた、まさにそのとき、東日本大震災が起こったのだった。(西山利佳)
  • なりたて中学生ひこ・田中(講談社)
    テツオは案外と気が弱い。そもそも中学生になんかなりたくない。それに引っ越しをしたため、土矢小学校の仲間とは別の中学校に入学することになった。そこには小学校時代から仲の悪いやつらがいる。「しかたがないやん」とは思うものの……。(金原瑞人
  • 少女は卒業しない朝井リョウ(集英社文庫)
    高校卒業をひかえた7人の揺れる心を紡いだ短編集。教師への叶わぬ恋。校門の外に広がる世界への不安。先のない彼との別れ。羽ばたく前に一瞬ぶるっと体を震わせる鳥のような少女たちの姿が、まぶしくて、切ない。(森絵都)
  • 3年7組食物調理科』須藤靖貴(講談社)
    食物調理科、通称ショクチョウは1学年30人。ずっと同じクラスメイトで3年間、調理師免許取得の厳しい課程を学ぶ。何事も徹底的に話し合い、同じ釜の飯を作り、食べることによって、彼らは仲間としての濃密なつながりを築いていく。(西山利佳)
  • ミナの物語』デイヴィッド・アーモンド/山田順子・訳東京創元社
    ミナは標準学力テストの作文の課題に全く関係のない作文を書いたことをきっかけに、ママと自宅学習をすることになる。ミナはお気に入りの木に登って思索をめぐらせ、日記や詩を書いて自分の気持ちを表現する。(土居安子)
  • 伝説のエンドーくん』まはら三桃(小学館)
    創立100周年を迎える市立緑山中学。ここにはエンドーくんの伝説があります。エンドーくんとは、かつて緑山にいた、成績優秀、容姿端麗、スポーツ万能の生徒らしい。そんなやつ、本当にいたの?(ひこ・田中
  • ヘヴン川上未映子講談社文庫
    斜視であることを厭われ、いじめを受けている「僕」のもとに、ある日、短いメッセージが舞いこむ。「わたしたちは仲間です」。相手は、同様にクラスでいじめられている女子のコジマだった。2人は手紙のやりとりをはじめる。(森絵都)
  • Wonder ワンダー』R・J・パラシオ/中井はるの・訳ほるぷ出版
    顔に大きな障害があるオーガストは、10歳になるまで家で勉強していたが、学校に通うことになる。学校という初めての社会で、オーガストは数々の試練に遭遇するが、それはクラスメイトたちにとっても、新たな発見の始まりだった。(森口泉)
  • 暗殺教室』松井優征(集英社)
    謎の超生物「殺せんせー」と落ちこぼれ学級「エンドのE組」の生徒たちが織りなす過激で楽しい学園ストーリー。クセのある絵柄だがセンスは抜群。随所のギャグも効いている。現在、単行本は15巻まで刊行。週刊『少年ジャンプ』に連載中。(古川耕)
部活へGO!
  • ABC! 曙第二中学校放送部』市川朔久子(講談社)
    みさとが所属するのは、廃部寸前の放送部。厳しい先生から目をつけられ、トホホな毎日がつづく。そこへ美少女の転校生・葉月が現れて、ますます深刻に……。でも放送部の小さな声は、やがてみんなの心に届き始める。(那須田淳)
  • 幕が上がる平田オリザ講談社文庫
    地方高校の演劇部、さおりは部長になった。新しく来た顧問は全国大会を掲げ、生徒たちも奮起する。演出を任されたさおりは、『銀河鉄道の夜』を演目に、全国大会に勝つための劇づくりにのめりこんでいく。リアルな高校演劇の世界を描く部活小説(右田ユミ)
  • どまんなか』須藤靖貴講談社文庫
    大代台高校の野球部は掟破り。根性論は一切なく、ミーティングで方向性を決める「考える野球」。球児たちは毎日野球漬け。野球野球野球!!濃厚な野球生活を、直球どまんなかに描く。(森口泉)
  • アート少女花形みつるポプラ文庫ピュアフル)
    才能ある3年生たちが引退し、一気に弱小部活になった美術部。進学校を目指す校長が、補修室に使うために部室を取り上げると言い出す。どうする根岸!……だからといって、何をする根岸!アート愛あふれる爆笑&感動の青春ストーリー。(ひこ・田中
  • やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』渡航/ぽんかん─Εぅ薀好(小学館ガガガ文庫
    高校2年生の八幡は自分と周りをごまかす生き方を嫌っている「ぼっち」。担任教師に強制的に入部させられた奉仕部で、信条を同じくする才色兼備な雪乃と出会い、正論が通用しない学校での生き方を模索する。現在11巻まで刊行されている。(目黒強)
自分って何者?
  • トーキョー・クロスロード』濱野京子ポプラ文庫ピュアフル)
    眼鏡をかけて別人に変装し、山手線の地図に投げたダーツが当たった見知らぬ駅で降りる。そんな変わった趣味を持つ森下栞が五反田駅で出会ったのは、中学のときの同級生、月島耕也だった。高校生の切ない恋愛を描いた青春小説。(大橋崇行)
  • 本屋さんのダイアナ』柚木麻子(新潮社)
    シングルマザーである母のヤンキー趣味に囲まれて育ったダイアナこと矢島大穴。母は料理教室の先生、父は編集者という知的な家庭で育った神崎彩子。本を読むのが好きという共通点で結ばれた2人の少女の8歳から22歳までの物語。(斎藤美奈子
  • 逢沢りくほしよりこ文藝春秋
    主人公のりくは、蛇口をひねるように簡単に涙を流すことができる女の子。でも悲しくて泣いたことはない。悲しいって何? どういうもの? 本当の感情を知らないりくが、関西のにぎやかな大おばさんの家で初めて知る大波のような感情。(酒井七海)
  • 向かい風に髪なびかせて』河合二湖(講談社)
    すべての女の子は「見た目」の問題から逃れることはできない。様々な問題を抱えた、悩める中学2年生の女の子たち4人の「かわいい」と「かわいくない」をめぐる連作短編集。(兼森理恵)
  • さくらいろの季節』蒼沼洋人ポプラ社
    親友が転校してしまい、喪失感に見舞われる少女めぐみ。けれども小学校最後の1年は、子どもたちをいうにいわれぬ焦燥にかりたてる。そんなひりひりするような空気の中で、大事件が起きた……。(那須田淳)
  • てらさふ朝倉かすみ文藝春秋
    私たちが手を組めば、何だってできる! 洞察力に長けた堂上弥子と美貌のニコこと鈴木笑顔瑠。中学校の教室で出会った2人は、まんまと大人を騙すことに成功するが……。北海道小樽を舞台に、恐るべき「仲良し2人組」が疾走する。(斎藤美奈子
  • ドレスを着た男子』D・ウォリアムズ/Q・ブレイク画/鹿田昌美・訳福音館書店
    母親が出て行ったため、父親と兄と3人で暮らしている12歳のデニス。ある日彼は、有名な女性向けファッション雑誌『ヴォーグ』の中に、母親が着ていたのとそっくりなドレスを発見し……。(ひこ・田中
  • カエルの歌姫』如月かずさ(講談社)
    男性らしくなっていく身体に嫌悪感をおぼえる圭吾にとって、女声で歌うことだけが自分らしさを感じられる瞬間だった。そんな圭吾が放送部主催の企画に覆面アイドルとしてエントリーしたことから、思いがけない事件が起こる。(目黒強)
  • はみだしインディアンのホントにホントの物語シャーマン・アレクシー/さくまゆみこ・訳/E・フォーニー絵(小学館)
    ネイティブ・アメリカン作家の旗手アレクシーが初めてYA読者向けに書いた自伝的小説。インディアン保留地で生まれ育ったさえない少年は、先生との会話をきっかけに、白人だけのトップ校に転校することを決め、わが道を進んでいく。(鈴木宏枝)
  • 彼女のためにぼくができること』クリス・クラッチャー/西田登・訳あかね書房
    サラは手と顔に大火傷のあとがある女の子で、最低の父親と暮らしている。エリックは幼い頃から肥満体だが、話のわかる母親と暮らしている(父親はとっくの昔に家を飛び出した)。こんなふたりに残されているストーリーとは……。(金原瑞人
友情、恋、冒険、青春!
  • ロス、きみを送る旅』キース・グレイ/野沢佳織・訳徳間書店
    15歳のロスが交通事故で死んでしまった。そのお葬式に不満を持ったロスの親友ブレイク、シム、ケニーは、ロスが生前行きたいと言っていた、スコットランドのロス村に遺灰を撒くという本当のお葬式をする旅に出る。(土居安子)
  • 夏の魔法』ジーン・バーズオール/代田亜香子・訳(小峰書店)
    ペンダーウィック家の四姉妹たちの夏のバカンスを描いた、作者ジーン・バーズオールのデビュー作。四姉妹の登場する児童文学と言えば『若草物語』が有名で、事実その影響も感じられるが、今読み始めるなら断然こちらだろう。装丁も美しい。(古川耕)
  • 空を泳ぐ夢をみた梨屋アリエほるぷ出版
    高1の未空は、放送部に入部して朗読の魅力を知る。幼なじみの至道が未空の朗読を動画投稿サイトにアップしたことから、未空は視覚障害者の女の子である響と出会い、インターネットの可能性を模索するようになる。新しい形のYA小説。(目黒強)
  • さよならを待つふたりのためにジョン・グリーン/金原瑞人、竹内茜・訳(岩波書店
    16歳でがんを患うヘイゼルは、骨肉腫で片足を失ったオーガスタスと出会い、恋に落ちる。ヘイゼルは、愛読書『至高の痛み』の続きを知りたくて、作家に会おうとするが、作家はオランダ在住。オーガスタスはある提案をする……。(三辺律子)
  • 青い麦コレット/河野万里子・訳(光文社古典新訳文庫)
    夏の休暇をブルターニュの海辺で過ごす16歳のフィリップと15歳のヴァンカ。ふたりは幼なじみで、将来は結婚するつもりでいたが……。奔放な人生で知られるフランスの国民的作家コレットが書いた、恋愛小説の古典的名作。(大橋崇行)
  • 14歳、ぼくらの疾走』ヴォルフガング・ヘルンドルフ/木本栄・訳(小峰書店)
    失恋して落ち込むマイクのもとにあらわれたのは、なんとも破天荒な少年チックだった。その自由気ままな生き方に惹かれ、意気投合したマイクは、チックと一緒に、オンボロ車を盗み出し、旅に出る。(那須田淳)
  • 星空ロック』那須田淳あすなろ書房
    14歳の少年レオがギターを教えてもらった90歳の友人チケル。彼が生前、話していた心残りはベルリンにあった。レオは夏休みを利用して、ケチルの願いを叶えようとする。でも、ベルリンの滞在期間はわずか3日間。願いを果たせるのか。(ひこ・田中
  • ウォールフラワー』スティーブン・チョボスキー/田内志文・訳(集英社文庫)
    ナイーヴな15歳の少年チャーリーの高校生活を描く。『ライ麦畑でつかまえて』の再来と絶賛され、作品に登場する音楽を中心とした80年代カルチャーと共に若い読者の心をつかんだ。2013年の同名の映画で、不変の青春小説として再注目。(三辺律子)
  • サンドラ、またはエスのバラード』カンニ・ムッレル/菱木晃子・訳(新宿書房)
    サンドラが愛していた彼は別の女と……。怒りに駆られたサンドラは彼を傷つけ、老人介護施設で働くことを命じられる。入所しているユダヤ人女性ユディスとの出会いが、次第に彼女を変えていく。(ひこ・田中
  • 都会のトム&ソーヤ11はやみねかおる/にしけいこ・絵(講談社)
    中学生の竜王創也(ソーヤ)と内藤内人(トム)が究極のゲームを作るという夢を持って試行錯誤する人気シリーズ。この11巻では、ライバル栗井栄太が2人をゲームDOUBLEに招待し、2人は現実と仮想が入り混じった空間で命を狙われる。(土居安子)
とれたて! YA本

2章 社会を知る、未来を考える本

こんな仕事と出会いたい!
  • ハケンアニメ!』辻村深月マガジンハウス
    アニメーション制作の現場で働く女性たちを取り上げたオムニバス小説集。仕事に対して正面から向き合い、悩みながらも目の前に立ちはだかる困難を乗り越えていこうとする人々の情熱を描く。「お仕事小説」の傑作。(大橋崇行)
  • 負けないパティシエガール』ジョーン・バウアー/灰島かり・訳(小学館)
    パパを戦争で亡くし、ママのもと恋人の暴力から逃れるために、ママとフォスターは新しい町に移り住む。パティシエになることを夢見るフォスターは、さびれた町で、文字が読めないという障がいを抱えながらも、お菓子作りを続けるのだが……。(奥山恵)
  • クローバー・レイン』大崎梢ポプラ文庫
    大手出版社の若手編集者・工藤彰彦は、ある作家の原稿と出会い、自社での出版を熱望するが、社内の承認がなかなか取りつけられない。また、作家と娘のこじれた関係も、大きな壁となって彼の前に立ちふさがる。工藤はこの難局をどう乗り越えるのか。(西村醇子)
  • 靴を売るシンデレラ』ジョーン・バウアー/灰島かり・訳(小学館)
    靴屋でアルバイトをしているジェナは、高校生だけれど天才的な販売力を持つ。彼女の才能に目をつけた女社長が、夏休み期間の運転手にジェナを抜擢。2人のドライブは、会社の存続をかけた、とんでもないロングドライブだった!(森口泉)
  • エリザベス女王のお針子』ケイト・ペニントン/柳井薫・訳徳間書店
    16世紀のイギリス、デボン州の屋敷サルタリー・ホールでお針子として働く13歳のメアリー。木や花に着想を得た刺繍は他に類を見ない美しさだ。だが、腕を見込まれてローリー卿のマントを縫い始めてから、彼女の運命は大きく変わる。(鈴木宏枝)
現実はひりひりしてる
  • 掏摸』中村文則河出文庫
    他人の財布や所有物を掏る。その瞬間にほのかな温かみを感じる1人の男が、闇の世界を支配する人物に無理難題を命じられる。拒否すれば死、失敗しても死。理不尽に満ちた世界の「悪」をあぶりだすストーリー。(森絵都)
  • さよなら、シリアルキラーバリー・ライガ/満園真木・訳(創元推理文庫
    町で凄惨な殺人事件が起こる。現場ではベテラン保安官G・ウイルアム・タナーたちの調査が行われている。それを少し離れた藪の中から双眼鏡で見ている少年ジャズは確信していた。これは連続殺人事件だと。異色の青春ミステリー。(ひこ・田中
  • ボグ・チャイルド』シヴォーン・ダウド/千葉茂樹・訳(ゴブリン書房)
    1981年、北アイルランドの国境近くの湿地で少女の遺体を発見するシーンから物語は始まる。発見者である高校生・ファーガスは卒業したら紛争の続く土地から離れ、自由に生きたいと願っていた……。(ほそえさちよ)
  • 路上のストライカー』マイケル・ウィリアムズ/さくまゆみこ・訳岩波書店
    ジンバブエのグツ村に住むデオは、村に兵士が来て村人を虐殺したため、サッカーボールの中にお金を隠して兄のイノセントと南アフリカへ命の危険を冒して逃亡する。しかし、そこも安住の地ではなかった……。(土居安子)
  • 解錠師』スティーヴ・ハミルトン/越前敏弥・訳(ハヤカワ・ミステリ文庫)
    8歳の時、あることがきっかけで言葉がしゃべれなくなってしまった少年マイクル。彼には特殊な才能があった。それはどんな錠でも開けられること。必然的に、彼は解錠師、すなわち金庫破りの道へ入っていくのだが……。(三辺律子)
  • 私は売られてきた』パトリシア・マコーミック代田亜香子・訳(作品社)
    貧村の娘ラクシュミー13歳は、継父によって売られてしまう。知らない間に国境を越え、今度はインドで売春宿へ――。ネパールで実際に起こった人身売買事件をベースにした物語。助け出された少女への取材をもとに書かれている。(ひこ・田中
  • 島はぼくらと』辻村深月(講談社)
    瀬戸内海の冴島。海にへだてられた土地に生きるが故に、一種独特の絆にむすばれている高校2年生の朱里、衣花、新、源樹の4人。彼らの前に、ある日、島に伝わる「幻の脚本」を探しにきたという奇妙な男があらわれる。(森絵都)
  • 発電所のねむるまち』M・モーパーゴ/P・ベイリー絵/杉田七重・訳あかね書房
    何十年ぶりかで故郷の近くまで来たマイケル。立ち寄るか寄らないかを悩みます。そこは、懐かしいと同時に、つらい思い出を残している場所。それでもマイケルは故郷に足を向けるのですが……。(ひこ・田中
家族ってなんだろう
  • 郊外少年マリク』マブルーク・ラシュディ/中島さおり・訳(集英社)
    パリ郊外の団地で暮らす、アルジェリアフランス人の少年マリクの日々を、5歳から26歳までの短編形式で綴る。貧しい移民たちの暮らしがいきいきとユーモアたっぷりに、そして苦い現実とともに語られる。(三辺律子)
  • おれのおばさん佐川光晴(集英社文庫)
    「おれ」はほんとについていない。銀行の副支店長だった父親が金を着服して逮捕されちゃったんだからな。「おれ」は伯母が運営する札幌の児童養護施設にあずけられるが……。エリートだった少年が逆境を超えて新しい居場所を見つける物語。(斎藤美奈子
  • 口笛の聞こえる季節』アイヴァン・ドイグ/亀井よし子・訳(ヴィレッジブックス)
    モンタナの大草原に住む一家に、料理以外は完璧という美人で風変わりな家政婦がやってくる。彼女と博識のその兄との生活でどんどん輝きを取り戻してゆく一家。口笛とともに古き良きアメリカの風吹く魔法のような物語。(酒井七海)
  • 明日の子供たち』有川浩(幻冬舎)
    「あしたの家」という児童養護施設を舞台に、元会社員の新米職員・慎平の1年間の奮闘ぶりを描く。プロであるが故にぶつかり合う同僚たちの様子や当事者である子どもたちの切実な想いを交えながら、社会のあるべき姿を問いかける。(目黒強)
  • 奇跡の人』原田マハ(双葉社)
    アメリカ帰りの去場安のもとに、青森県弘前の男爵家から「娘の教育係になってほしい」という依頼が舞い込む。娘の名は介良れん。見ることも聞くこともできない少女だった。ヘレン・ケラーの自伝を明治の日本に移植した、異色の長編小説。(斎藤美奈子
  • まつりちゃん』岩瀬成子(理論社)
    空き家だと思っていた1軒の家。そこにまだ幼い小さな女の子がたった1人で暮らしていると知ったら、あなたはどうしますか? まつりちゃんという名のちょっと不思議な女の子の物語。(鈴木潤)
  • めざめれば魔女マーガレット・マーヒー/清水真砂子・訳岩波少年文庫
    ニュージーランドの作家マーガレット・マーヒーが1984年に発表した古典的名作。2013年にその改訳版が出版された。14歳のローラの成長とその痛みを描く。本書での「魔法」は超能力というより、思春期の繊細さや万能感の比喩とも取れる。(古川耕)
  • サラスの旅』シヴォーン・ダウド/尾高薫・訳(ゴブリン書房)
    ロンドン児童養護施設で暮らしていたホリーに里親が見つかる。だが、新しい家庭になじめず、毎日がイライラの日々。ママを探そう! ホリーは家出を決行する。子どもだと気付かれないように変装し、アイルランドを目指すのだが……。(ひこ・田中
  • さよならのドライブ』ロディ・ドイル/こだまともこ・訳/こがしわかおり・絵フレーベル館
    12歳のメアリー、ちょっと天然な母スカーレット、もうすぐ死を迎えようとしている祖母エマー、そしてエマーの母親タンジー(幽霊)。時代も生き方も違う4人の女性がアイルランドを舞台に出会い過ごした一夜の夢のような物語。(鈴木潤)
戦争がもたらすもの
  • 父さんの手紙はぜんぶおぼえた』タミ・シェム=トヴ/母袋夏生・訳岩波書店
    ナチス占領下のオランダ。家庭と離れて暮らすユダヤ人の少女リーネケの慰めは、父から密かに届く絵入りの手紙。読んですぐ手放さなければならなかったその手紙が、奇跡的に残っていた。それによって明らかになった戦争の記憶を描いた物語。(右田ユミ)
  • 光のうつしえ朽木祥(講談社)
    原爆投下から25年目の広島。「被爆二世」の希未や俊たちは、「あのころの廣島とヒロシマ」というテーマで、美術部の文化祭展示をすることに。中学生たちは、周りの人々が体験した原爆の日のできごとに、耳を傾けていく。(奥山恵)
  • ハルムスの世界ダニイル・ハルムス/増本浩子、ヴァレリー・グレチュコ訳(ヴィレッジブックス)
    ダニイル・ハルムスは1905年のロシアに生まれ、スターリン政権下のソ連という、いつ秘密警察に連行されるかわからない状況下でナンセンスな笑いを追求し続け、36歳の若さで獄中死した作家。本書はその代表作39編を収録した傑作集です。(豊由美)
  • アップルソング小手鞠るいポプラ文庫
    戦争のさなかに生まれた鳥飼茉莉江は、0歳で空襲のガレキの中から助け出され、10歳でアメリカにわたり、17歳でニューヨークを目指した。激動の現代史を背景に、一女性報道写真家の一生を描いたノンフィクションみたいなフィクション。(斎藤美奈子
  • 組曲虐殺井上ひさし(集英社)
    プロレタリア作家小林多喜二の最後の3年弱を2幕全9場で描いた音楽劇の戯曲。井上ひさしの最後の作品。多喜二の姉、妻、恋人、2人の特高刑事が登場し、多喜二の拷問死を取り上げながら、喜劇仕立てとなっている。(西山利佳)
  • 卵をめぐる祖父の戦争デイヴィッド・ベニオフ/田口俊樹・訳ハヤカワ文庫NV)
    ナチス包囲下のレニングラード。食べ物を見つけられず餓死していく人も多い中、レフは大佐から卵を見つけてくるように命じられる。ほぼ絶望的な状況の中、相棒となったコーリャと一緒に命がけの卵探しに出かけてゆくが……。(酒井七海)
  • 火葬人』ラジスラフ・フクス/阿部賢一・訳(松籟社)
    20世紀後半のチェコで活躍したラジスラフ・フクスの代表作。ナチスドイツの影が迫る1930年代のプラハで葬儀場に勤める主人公の日常が、時代状況や親ナチスの友人の影響を受けながら次第に変質していくさまを描いた、グロテスクな物語です。(豊由美)
歴史と響き合う
  • ミムス』リリ・タール/木本栄・訳(小峰書店)
    フロリーン王子は、宿敵のヴィンランド国に欺かれ、王とともに捕虜になってしまう。ただひとつ生き延びる方法は、憎むべき敵の王宮に仕える道化師になることだった。そこで王子は、老道化師のミムスと出会う。(那須田淳)
  • アーサー王ここに眠る』フィリップ・リーヴ/井辻朱美・訳東京創元社
    紀元500年頃のブリテンで吟遊詩人ミルディンに拾われた孤児の少女。最初は少年グウィンとしてその後は娘グウィナとして指示されるままに働く。年月がたち、多くの死を見届けたとき、彼女もまた語り部となっていた。(西村醇子)
  • ピエタ大島真寿美ポプラ文庫
    18世紀、ヴェネツィア共和国のピエタ慈善院に、ウィーンから、ヴィヴァルディ死去の知らせが届く。彼の教え子で、慈善院で育ったエミーリアは、院のこれからを考えるとともに、師の思い出にひたる。そこへ妙な事件が起こり……。(金原瑞人
  • マルベリーボーイズ』ドナ・ジョー・ナポリ/相山夏奏・訳(偕成社)
    母親に新しい靴一足だけを持たされて、イタリアのナポリからアメリカに渡った9歳の少年。母親の「生きのびなさい」という教えを胸に見知らぬ土地で生きていく決意をする。勇気と知恵に溢れた成長物語。(兼森理恵)
  • アライバル』ショーン・タン河出書房新社
    移民として他国に渡った男性が、慣れない土地で試行錯誤しながら生活を始め、やがて家族を呼び寄せるまでの物語。1ページを12分割した小さなコマ割りから、見開きの大きな絵まで、セピア色の濃淡で表された絵だけですべてを語る。(鈴木宏枝)
  • 紫の結び』紫式部/荻原規子・訳(理論社)
    源氏物語」五十四帖のうち、「桐壺」「若紫」から光源氏の晩年までを一気に読み通すことができるようにまとめられた現代語訳。和歌は意訳され、セリフはすっきりとまとめられているが、花鳥風月を愛でる姿は生き生きと描かれる。(ほそえさちよ)
  • チェロの木いせひでこ(偕成社)
    森を育て木を育てる人、木から楽器を作る人、楽器から音楽を作りとどける人、楽器を弾く人を育てる人。長い時間のなかでつながる人と自然を、チェロという楽器をモチーフに描いた絵本。(右田ユミ)
  • ブランディングズ城の夏の稲妻』P・G・ウッドハウス森村たまき・訳国書刊行会
    イギリスの田舎ののどかな城は「泥棒」だらけ。主の伯爵の甥、姪の恋人、執事、探偵、元秘書。彼らが狙うのは、伯爵ご寵愛の巨大ブタと伯爵の弟の書くスキャンダラスな回顧録だ。結婚のため、お金のため、名誉のため、素人泥棒は暗躍する。(佐藤多佳子
とれたて! YA本
  • わたしが子どものころ戦争があった』野上暁・編(理論社)
    戦時下で子ども時代を送った人々の記憶を集めたのが、この本。/森山京は兵隊を戦地に送り出す時、「『無事に帰っておいで』とか『待ってるよ』(中略)などとはだれもいいませんでした。いいたくても口に出せない言葉だったのです」と語ります。(ひこ・田中

3章 見知らぬ世界を旅する本

すぐそこにある未来
  • 嵐にいななく』L・S・マシューズ/三辺律子・訳(小学館)
    嵐で洪水に町をのみ込まれてしまい、新しい土地に引っ越したジャック。学校にうまくなじめない彼は、隣人のマイケルとの出会いや馬の世話を通じて成長していく。そして、そこで育まれた信頼が、やがて村を変えていく。(兼森理恵)
  • シンドローム佐藤哲也福音館書店
    突然飛来した謎の火球は、深く巨大な穴を残して消える。ぼくの住む町は少しずつ地面に飲み込まれていく……。それでもぼくは中間試験のことが気になる。日常と非日常の狭間で高校生のぼくが送る日々を、圧倒的なリアリティで描く青春小説。(名久井直子
  • 紫色のクオリアうえお久光綱島志朗・イラストアスキーメディアワークス電撃文庫
    紫色の瞳を持った中学生の少女、鞠井ゆかり。彼女は自分以外の人間が、“ロボット”に見えるという。そんな彼女に迫る過酷な運命を塗り替えようと、友だちの女子中学生マナブが奔走する。SFライトノベルの傑作。(大橋崇行)
  • タイムライダーズアレックス・スカロウ/金原瑞人、樋渡正人・訳(小学館)
    2040年代、タイムトラベルが可能になった世界で、歪められた時間の流れを元に戻すため、時代も国も違う所から集められた3人の少年少女たち。最高にスリリングなSFファンタジー。(兼森理恵)
  • 心のナイフ』パトリック・ネス/金原瑞人、樋渡正人・訳東京創元社
    男しかいないプレンティスタウンに住むトッドは、大人の儀式を控えていたが、育ての親に逃げるように言われ、沼地で出会った謎の少女、ヴァイオラとともに町を抜け出す。ところが、2人の命を狙う者に追いかけられ続ける。(土居安子)
  • 民のいない神』ハリ・クンズル/木原善彦・訳(白水社)
    砂漠にそびえる巨大な岩山「ピナクル・ロック」。そこで起きた幼児失踪事件を中心に、アメリカ先住民の伝承から、UFOカルト、イラク戦争、金融危機まで、いくつもの時空を往還し、予測不能の展開を見せるインド系イギリス人作家の傑作長篇。(豊由美)
  • ジェンナ』メアリ・E・ピアソン/三辺律子・訳(小学館)
    すべての記憶を失った17歳のジェンナは、自分の過去を学習していく。ある日、自分がアメリカ文学の古典を1冊暗記していることに気づく。いったい、自分は、自分の記憶はどうなっているのか。やがて恐ろしい事実が明らかに……。(金原瑞人
  • ハーモニー』伊藤計劃ハヤカワ文庫JA
    核戦争のあとの静けさの中、人々が互いを守りあい、管理しあって生きている世界。平和であること、健全であること、平均的であることが強いられる「空気」に、命懸けの抵抗を試みた3人の女子高生がいた――。日本SF大賞受賞作。(森絵都)
不思議な現実、現実の不思議
  • ログ・ホライズン1橙乃ままれ(KADOKAWA/エンターブレイン
    多人数参加型オンラインRPGにログインしていたプレイヤーがゲーム世界に閉じ込められる。古参プレイヤーのシロエは、混乱の極みにあるゲーム世界に秩序を取り戻すべく仲間とともに戦う。10巻まで発売中の人気シリーズの第1巻。(目黒強)
  • シロガラス佐藤多佳子(偕成社)
    現代の子どもや若者をリアルに優しく描き続けてきた著者が、初めて小学生の活躍する本格的なファンタジーに挑戦。これまでにない設定と展開が楽しい。もちろん、登場人物が魅力的なのは相変わらずだ。(金原瑞人
  • 短くて恐ろしいフィルの時代』ジョージ・ソーンダーズ/岸本佐知子・訳角川書店
    小さな内ホーナー国とそれを取り囲む外ホーナー国。国境を巡り次第にエスカレートする迫害がヒートアップして――。「天才賞」として名高いマッカーサー賞受賞の鬼才ソーンダーズが放つ、前代未聞のジェノサイドにまつわる怖いおとぎ話。(豊由美)
  • ペナンブラ氏の24時間書店』ロビン・スローン/島村浩子・訳東京創元社
    ペナンブラ氏の24時間書店は、客もいないのに24時間営業している不思議な本屋。そこで働くことになったクレイは、店の奥の、検索しても出てこない秘密の本のことを知り、最新技術を駆使して遥か昔から続く不思議な本の謎を解いていく。(酒井七海)
  • 25時のバカンス』市川春子(講談社アフタヌーンKC
    収録作品に共通するテーマは「人」と「人の姿をした人でないもの」との愛である。情報の提示の仕方が普通の漫画とは異なっている。絵にインパクトがありすぎて、人によってはトラウマになったという声も聞かれるから要注意。(穂村弘)
  • 密話石川宏千花(講談社)
    気がつけば下水道の泥水のなかにいた、人ではない奇妙な生き物。人間と友達になりたい孤独な生き物は、ようやくできた人間の友達の〈お願い〉を叶え続けてしまう。(森口泉)
  • 墓場の少年ニール・ゲイマン金原瑞人・訳角川書店
    殺害された一家に生き残りの幼児がいた。墓地の幽霊は身元不詳の彼をボッドと名付け、共同で育て始める。成長したボッドは墓地の外に好奇心を抱くが、殺し屋は暗殺をあきらめておらず、幽霊たちは解決策を探る。一風変わった成長と冒険の物語。(西村醇子)
  • フランケンシュタイン家の双子』ケネス・オッペル/原田勝・訳創元推理文庫
    舞台は、科学と似非科学がせめぎ合う、フランス革命時代のジュネーヴ。大学で科学を学び、あの恐ろしいモンスターを作ることになるフランケンシュタインが16歳のときに経験した事件が描かれる。(金原瑞人
  • 星座から見た地球』福永信(新潮社)
    この小さい光があれば、物語は消えてしまわない。はるか彼方、地球のどこかで暮らす子供たち。時間は不意に巻き戻る。忘れがたい世界へといざなう、野心あふれる長篇小説。と帯に書いてあります。(名久井直子
  • 図書室の魔法』ジョー・ウォルトン/茂木健・訳東京創元社
    制約が多い寄宿学校に入れられ、不本意な日々を送っている少女モリ。町の読書クラブに参加して初めて、同じ趣味をもつ仲間を得た。だが災いの元凶である母は、嫌がらせをやめない。モリはそれに対抗できるのだろうか。(西村醇子)
  • 天盆』王城夕紀中央公論新社
    「天盆は、ただの盤戯ではない。天盆とは、天の縮図。この盆上は、ひとつの天、すなわちこの世そのもの」。そんな「天盆」を打つために生まれてきたかのような少年、凡天が頂点を極めていく様を描いたファンタジー。(金原瑞人
異世界へのとびら
  • つづきの図書館』柏葉幸子/山本容子・絵(講談社)
    ふるさとの図書館で働き始めた桃さんのところに、読んでいた人のその後が気になると、作中人物たちがやってくる。はだかの王様、狼、あまのじゃく……。桃さんは、かれらの気がかりを解消すべく、読んでいた人を探し始める。(奥山恵)
  • どうぼうのどろぼん』斉藤倫/牡丹靖佳・画福音館書店
    ある日刑事の「ぼく」はどろぼうを捕まえる。犯罪を立証するために10日間の取り調べが始まる。名前はどろぼん。彼が話すどろぼう人生は、今まで聞いたこともないふしぎな話だった。(ひこ・田中
  • 天狗ノオト』田中彩子(理論社)
    保は亡くなった祖父の遺品の中から日記を見つける。そこに記された「天狗ニアフ……」の謎めいた文字。祖父の残した秘密に引き寄せられるように保と仲間たちは不思議な事件に巻き込まれていく。ひと夏の忘れがたい物語。(鈴木潤)
  • かのこちゃんとマドレーヌ夫人』万城目学角川文庫
    小学1年生のかのこちゃんと、この家にやって来た気高い猫のマドレーヌ夫人、それぞれの視点で描かれた日常は、驚きや喜びに満ちています。淡々とした中にも、はじけんばかりのきらめきが見え隠れする物語。(右田ユミ)
  • 夢みごこちフジモトマサル(平凡社)
    あなたの夢は有罪ですか? 漂流する宇宙船、月面に埋もれた石版、洞窟に消えた兄弟……どこまでも晴れ渡った草原の青空と、そして反転し続けるふたりの記憶……。夢から現へ、現から夢へ。ループする終わりなき悪夢の果ては……?(名久井直子
  • 小さなバイキングビッケ』ルーネル・ヨンソン/石渡利康・訳/E・カールソン絵(評論社)
    今から千年ほど昔、スウェーデンノルウェーにはバイキングという海賊がいました。船で遠征して町を襲うので人々からは恐れられていたのです。そんな男たちの中で活躍し、世界中で愛されている小さなバイキング、ビッケの物語。(鈴木潤)
  • 赤ずきんいしいしんじほしよりこ・絵フェリシモ出版)
    赤ずきんは、若い連中にいじめられていた亀を助けてあげました。「したら亀が、メルシーお嬢さん、なんて人間の言葉しゃべんじゃない。あんたファンタジー?」言葉とイメージとリズムの快さ、話のめちゃくちゃなところがすごい絵本です。
とれたて! YA本

4章 言葉をまるごと味わう本

短い物語の愉しみ
  • ファイン/キュート』高原英理・編ちくま文庫
    可愛いだけじゃない、素敵さも伴った作品を選りすぐったアンソロジー。犬たち猫たち、幼心、キュートなシニア、かわいげランド、といった様々な切り口で分類しています。100年以上前のスペインの詩人から新しい日本の小説まで、35編の作品を収録。(名久井直子
  • クマのあたりまえ魚住直子/植田真・絵ポプラ社
    飛ぶことをあきらめたチドリと、ぶかっこうなチドリの出会い。食べもしないのに生き物を殺すアオダイショウと、盲目の少女の出会い。飢えたライオンと、肉を分けてくれる年取ったライオンの出会い。生きることをテーマにした短編集。(金原瑞人
  • ひぐれのお客』安房直子/MICAO・画福音館書店
    どこかうっすらとさみしい。あたたかいけれどかなしい。安房直子の描き出す物語はいっぷう変わった動物たちや人々が登場します。そしてみんなの心のひだにそっと寄り添うような話をしてくれるのです。(鈴木潤)
  • オーブランの少女』深緑野分創元推理文庫
    収録された5編のミステリーにはいずれも「少女」を巡る謎が描かれている。時代や国などの設定はさまざまだがいずれも傑作。残酷さと美しさ、論理と神秘、相反するかに見える要素が溶けあって唯一無二の世界を作り出している。(穂村弘)
  • ぷらせぼくらぶ』奥田亜紀子(小学館IKKI COMIX)
    「僕の望み」「窓辺のゆうれい」「運命のプロトコル」など6編からなる連作短編集。奥田亜紀子のデビュー作にして2015年7月時点での唯一の単行本。「ぷらせぼくらぶ」というタイトルについて思いを馳せるのもまた一興(プラシボとは偽薬のこと)。(古川耕)
  • 丕緒の鳥小野不由美新潮文庫
    十二国記」シリーズの外伝的短編集。『yom yom vol.6』(2008年3月)、『同vol.12』(2009年10月)に掲載された2編と書き下ろし2編を収録。王の非道や不在によって荒廃する世界で、苦しむ民の立場から一筋の希望を指し示す。(西山利佳)
  • 遠い日の呼び声』ロバート・ウェストール/野沢佳織・訳徳間書店
    カーネギー賞作家で長編にも定評のあるウェストールの短編から18作を選び、『遠い日の呼び声』と『真夜中の電話』に9編ずつ収録。過去や時間をテーマにした本作は、少年のまっすぐな感情や葛藤、戦争の中にある狂気と人間らしさへの問いかけなど、作家の筆が冴えわたる。(鈴木宏枝)
  • 逃げてゆく水平線』ロベルト・ピウミーニ/長野徹・訳(東宣出版)
    イタリア発のナンセンスな短編集。突飛、無茶、無理、無意味、ありえない……けど、楽しい、おもしろい、おかしい、切ない。ナンセンス(ばか話、たわ言)なのに、不思議と心に迫ってくるものもある奇妙な1冊。(金原瑞人
  • ジーヴズの事件簿』P・G・ウッドハウス/岩永正勝、小山太一・編訳文春文庫
    お金持ちでまぬけな好青年のバーティと、変わり者の友人や親戚は、次々と珍妙なトラブルに巻き込まれる。事件を毎度颯爽と解決するのが、バーティの執事で、天才的頭脳のジーヴズだ。イギリスが世界に誇る、古典的ユーモア小説の傑作短編集。(佐藤多佳子
  • 国境まで10マイル』デイヴィッド・ライス/ゆうきよしこ・訳/山口マオ・画福音館書店
    国境からわずか10マイル。アメリカでありながら、スペイン語メキシコ文化があふれるテキサス州南部の地域に暮らす子どもたちの成長や喜怒哀楽をとらえた、ユーモアあふれる短編集。周囲の大人もおおらかであたたかい。(鈴木宏枝)
  • おはなしして子ちゃん』藤野可織(講談社)
    奇想と1編ごとのスタイルの独自性が鮮やかに結びついた短編集である。『爪と目』による芥川賞受賞後第1作として刊行されている。10編の収録作品のバラエティの豊かさ、完成度の高さに驚かされる。(穂村弘)
  • 最初の舞踏会』平岡敦・編訳岩波少年文庫
    岩波少年文庫からシリーズで刊行されているホラー・アンソロジー。英米編の1、2に続くフランス編。ペロー、モーパッサン、ゾラ、アポリネールらの名編から現代のものまで、英米とはまた違った味わいの15編。初訳2編の収録もうれしい。(金原瑞人
歌の言葉、詩の言葉
  • 短歌ください』穂村弘角川文庫
    本の雑誌ダ・ヴィンチ』内の短歌公募欄「短歌ください」に寄せられた短歌作品に、鬼才の歌人穂村弘がコメントをつけた実践的短歌入門書。今を生きる若者たちの心が生々しく反映された歌を見つめ、現代という時代を探る。(東直子)
  • ひだりききの機械』吉岡太朗短歌研究社
    刺激的で爆発的で好戦的で挑発的でスラップスティックで、ちょっと下品でちょっとセンチメンタル。多種多様な試みが楽しく、これが短歌か?! と思わずうなる。まず1首。「南海にイルカのおよぐポスターをアンドロイドの警官が踏む」(金原瑞人
  • ともだちは実はひとりだけなんです』平岡あみ/宇野亜喜良・絵/穂村弘・解説(ビリケン出版)
    歌人・平岡あみが12歳から16歳の間に詠んだ瑞々しく、時に鋭い痛みを伴う短歌に、イラストレーター宇野亜喜良が絵を寄せた、まるで宝石箱のような歌集。(兼森理恵)
  • 飛び跳ねる教室』千葉聡(亜紀書房)
    文筆家を夢見ながら中学校の教師となった「ちばさと」先生は、生徒と友達のように仲良くなりたいと願うが、早速「キモい」などの暴言の洗礼を受ける。しかし日々真摯に生徒と向き合ううちに信頼関係を築き、クラスは明るく活発になっていく。(東直子)
  • えーえんとくちから』笹井宏之(パルコ)
    2009年に26歳で亡くなった笹井宏之の短歌作品集。その歌は絶望の中から生まれた優しさ、柔らかさ、眩しさに溢れている。奥付の日付は、作者の死からちょうど2年後の2011年1月24日になっている。(穂村弘)
  • たんぽるぽる』雪舟えま短歌研究社
    自在なイメージで、この世界を愛情深く描いた短歌。今まで見てきた風景や、出会った人々の記憶が刷新され、やがて今抱えている心も新しくなる。この世界がどんなに素晴らしいかを伝えるために書かれた言葉たちにあふれた歌集。(東直子)
  • 白い乳房 黒い乳房谷川俊太郎・監修/正津勉・編(ホーム社)
    「第2次世界大戦後から今日までの」新しい詩、それも欧米だけでなく「アジア、中近東、アフリカ、中南米」までふくめた詩、それも「愛の詩」を1冊にまとめた詩集。ただ甘く美しいだけの詩はない。どれも鋭く険しい。が、やさしい。(金原瑞人
  • くだもののにおいのする日』松井啓子(ゆめある舎)
    『のどを猫でいっぱいにして』(思潮社)などで知られる詩人の処女詩集(1980年・駒込書房刊)を新装復刊したもの。時代を感じさせないみずみずしい22編の詩で編まれ、カラー版が彩りを添えている。(ほそえさちよ)
  • うたう百物語』佐藤弓生メディアファクトリー
    古今東西の名歌から、ひんやりとした手触りのある百の小さな物語が紡ぎ出された。1首の中にこめられた瞬間が溶け出し、異次元の世界で生き生きと躍動する。そんな物語たちは、少し怖くて、とても妖艶で、ひたひたとうれしい。(東直子)
  • 水の町』高階杞一(澪標)
    『キリンの洗濯』でH氏賞を受賞した高階杞一の第15詩集。この人の詩は、どこかさびしい。雨のホームから見る「二本のレールが/取り消し線のように/のびている」。しかし、「雨の降りしきったあと/たとえば/空に うかぶ/あの/白い雲のようなものに」なれる気が、ふとする。(金原瑞人
  • 十階』東直子ふらんす堂
    2007年1月1日から12月31日までの間に書かれた短歌日記である。1頁ごとに日付と短いコメント、それに短歌が記されていて、見比べながら読むといっそう面白い。短歌とコメントと季節の化学反応が楽しめる。(穂村弘)
  • 手紙魔まみ、夏の引越し(ウサギ連れ)』穂村弘小学館文庫
    手紙魔「まみ」、妹の「ゆゆ」そしてウサギの不思議なトリオの、詩的で自由な生活。まみとゆゆを巡る恋人や友達や隣人……そして切なくふるえるまみの心、愛、祈り。「ほむほむ」に送られたたくさんの手紙から生まれた短歌たち。(名久井直子
  • パン屋のパンセ』杉恒夫(六花書林)
    青空と海と星、花と昆虫、パンと果物と指先、庭や食卓や街の風景など、身の回りをとりまく愛すべき素材から、新たな世界が生成される、新鮮な歌集。少年のような心で生と死を誠実に見つめ続けた作品は圧巻。(東直子)
とれたて! YA本
  • 少女たちの学級日誌』吉村文成・解説(偕成社)
    この本は、物語でも、ノンフィクションでも、歴史書でもありません。一九四四年四月から一年間、小学五年生たちが綴った学級日誌です。七十年前の子どもたちがどんなことを考え、どんな学校生活を送っていたかがとてもリアルに伝わってくるだけでも、充分おもしろい。じいちゃん、ばあちゃんの子どもの頃が想像できるのですから。(ひこ・田中

5章 現実を見つめる本

世の中の仕組みを知る
  • 新13歳のハローワーク』村上龍/はまのゆか・絵(幻冬舎)
    中学生にとって大切なことは、好奇心を失わず、その対象となるものを探すことだ。いま、何に興味を持っているかで、将来の職業が決まるかもしれない。世の中にはこんな仕事もあるんだ、と知ってほしい職業図鑑である。(東えりか)
  • 独立国家のつくりかた』坂口恭平講談社現代新書
    移動式の家「モバイルハウス」を作ったり、3・11大震災後には独立国家を作って避難所を開いたりと、建築家・芸術家として、ユニークな活動を続ける坂口恭平。その活動のもとになった経験や考え方をまとめた新書。(奥山恵)
  • 巨大な夢をかなえる方法』J・ベゾス、D・コストロ、T・ハンクスほか/佐藤智恵・訳文藝春秋
    大学の卒業式に招かれた現代の成功者たち。社会人となる若者たちにむかい、彼らは何を語るのか。目の前の青年たちは、かつての自分である。努力と幸運で手にいれたもの、社会の中での存在意義を易しい言葉で語りかけていく。(東えりか)
  • 印刷職人は、なぜ訴えられたのか』ゲイル・ジャロー/幸田敦子・訳あすなろ書房
    1730年代、ニューヨークに英国から総督として赴任したコスビーは権力を振りかざす。反対派は週刊新聞ニューヨーク・ウィークリー・ジャーナルを創刊して対抗するが、廃刊に追い込もうとするコスビーはなんと印刷職人を逮捕した!(ひこ・田中
  • ハーレムの闘う本屋』ヴォーンダ・ミショー・ネルソン/原田勝・訳あすなろ書房
    1939年、ニューヨーク7番街に黒人のための黒人専門書店をつくりあげたルイス・ミショーの生涯をまとめたノンフィクション・ノベル。ルイスの弟の孫娘である著者が、様々な関係者からの聞き書きをもとにまとめた。(ほそえさちよ)
  • この世でいちばん大事な「カネ」の話西原理恵子角川文庫
    「貧乏は病気だ。それも、どうあがいても治らない、不治の病だ」。貧しい地方に生まれ育ち、不当な仕打ちを受け続けた漫画家が、上京して成功を収めるまでの一代記。「カネ」を稼ぐとはどういうことかを真摯に語っている。(東えりか)
  • 戦争するってどんなこと?』C・ダグラス・ラミス(平凡社)
    著者のダグラス・ラミス氏は海兵隊員として沖縄に駐留していたことのある軍隊出身者。現在は沖縄国際大学で教えているほか、執筆や講演などで広く平和を訴えている。この本は平凡社の市川はるみさんが氏にインタビューしたものを文章にまとめたもの。(酒井七海)
  • 戦争がなかったら』高橋邦典ポプラ社
    戦争を知らない私たちに、その素顔を伝えてくれるのが戦場カメラマン。著者はその1人。彼はリベリア内戦で出会った子どもたちが気がかりで、内戦終結後も何度も訪れます。この写真集はその10年間の記録です。(ひこ・田中
自然と遊ぶ、科学と親しむ
  • MAPS』A・ミジェリンスカ、D・ミジェリンスキ/徳間書店児童書編集部・訳徳間書店
    4000点以上のイラストで世界の国々を紹介。あらゆる事柄が画面いっぱいに描かれています。198か国の国旗、正式名称を巻末に収録。絵で見て、読んで楽しめる「世界図絵」です。(森口泉)
  • 水のひみつ』伊知地国夫・写真/土井美香子・文/滝川洋二・監修(さえら書房)
    ふと目にした素晴らしい科学写真から始まる、水の研究。高校1年生の3人組が、夏休みに課題研究に共同で取り組みます。コンパクトデジタルカメラで、皆さんにも撮ることができる科学写真のコツも紹介。(土井美香子)
  • 空気は踊る』結城千代子、田中幸/西岡千晶・絵(太郎次郎社エディタス)
    スポーツを観戦したり、芸術を鑑賞したりするように、科学の不思議さや美しさを本で楽しもうというシリーズ。空気が動く状態「風」と、空気がない状態「真空」の2章立ての話に、空気の科学の歴史、神話や文化もおしゃれに盛り込んだ1冊。(土井美香子)
  • カラスの教科書』松原始講談社文庫
    カラスについてのイメージをガラリと変える解説書。理学博士でカラス研究一筋の著者が、カラスの生態とカラスへの愛とを、ユーモアたっぷりに語ってくれる。植木ななせによるイラストのカラスくんもかわいい。(大橋崇行)
  • ウナギの博物誌』黒木真理・編著(化学同人)
    日本人が大好きなウナギ。そのウナギの生態と産卵場所を追いかけて、研究が近年飛躍的に進んだ。ウナギの自然科学に加えて、社会科学、人文科学の方向からも光を当て、ウナギを総合的に理解し、愛する。(土井美香子)
  • ミクロの森』D・G・ハスケル/三木直子・訳(築地書館)
    アメリカテネシー州山岳地帯の原生林の森にある1平方メートルの土地に1年間通い、観察しつづけた生物学者の記録。あらゆるものがつながり、関係し合っている様を、時に詩的な表現で綴ったネイチャーライティングの秀作。(ほそえさちよ)
  • これが見納め』D・アダムス、M・カーワディン/安原和見・訳みすず書房
    愉快なスラップスティックSF『銀河ヒッチハイク・ガイド』で知られるイギリスの作家ダグラス・アダムスが、動物学者マーク・カーワディンと共にアイアイなどの絶滅危惧種に会いにいくというネイチャールポルタージュが7編収録されています。(豊由美)
  • 変化する地球環境』木村龍治(左右社)
    自然災害が繰り返し生活を襲ってくr。対策対応を行っていくためには、地球全体の環境について理解をもち、自然現象のメカニズムを知ることが必要である。市民1人1人に必要とされる地球環境の見方を示す。(土井美香子)
  • 原子力災害からいのちを守る科学』小谷正博、小林秀明、山岸悦子、渡辺範夫(岩波ジュニア新書)
    2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震と続く津波で起きた、福島第一原発、第二原発の事故。それはどのようなものであったのか、どのような災害をもたらしたのか。中学までの理科の知識で考えていけるよう解説した原子力の入門書。(土井美香子)
  • ニセ科学を10倍楽しむ本』山本弘ちくま文庫
    科学を装いながら実際は無根拠、もしくは不正確な「ニセ科学」批判の本。「血液型占い」「動物や雲が大地震を予知」といったニセ科学の嘘を暴いていく。単行本は2010年発売。エピローグ「ニセ科学にひっかからないための10箇条」も必読。(古川耕)
違っていても大丈夫!
  • 跳びはねる思考』東田直樹イースト・プレス
    重度の自閉症である東田直樹は13歳の時に書いた本をきっかけに、この症状への理解を世界中に広めてくれた。奇声を上げて跳びはねてしまう理由、どうして会話ができないのかを端正な文章で理解させてくれる奇跡の書。(東えりか)
  • あのひととここだけのおしゃべりよしながふみ(白泉社文庫)
    きのう何食べた?』『大奥』などの作品で知られる漫画家よしながふみの対談集。対談相手は、漫画家や作家+堺雅人(映画『大奥』の主役)。特にBL(ボーイズラブ=男性同士の恋愛を主題にした作品)を巡るおしゃべりは圧巻。(三辺律子)
  • 僕は、そして僕たちはどう生きるか梨木香歩岩波現代文庫
    「コペル」こと「僕」14歳が、「人生に重大な影響を与えた」出来事を書いたというかたちの物語。吉野源三郎の名著『君たちはどう生きるか』(1937年)の主人公由来のあだ名を持つだけあって、現代の「コペル」も考える。考え続ける。(西山利佳)
  • 女の子のための人生のルール188』I・バサス、I・ソードセン/灰島かり・訳/木下綾乃・絵ポプラ社
    イザベル10歳とイザベラ8歳は従姉妹同士。ある日、人生のルールを色々書いていたノートをなくしてしまいます。ところがそれを拾った人が、落とし主を探すために内容をネットで公開したら話題になり、なんと本として出版されることに!(ひこ・田中
  • 風をつかまえた少年』W・カムクワンバ、B・ミーラー/田口俊樹・訳文春文庫
    2013年タイム誌の「世界を変える30人」に選ばれたウィリアム・カムクワンバは14歳のときに廃材で風車を製作し、風力発電を成功させた。飢饉で苦しみ、中学に通えなくなった少年が起こした奇跡の物語。(東えりか)
  • 世界女の子白書』電通ギャルラボ・編(木楽舎)
    社会支援プロジェクト電通ギャルラボと、途上国の妊産婦と女性の命と健康を守る活動をしている国際協力NGOジョイセフが作った、女子のための白書。世の中にはいろいろな白書があるけど、女の子白書って初めて。(ひこ・田中
  • 世界を、こんなふうに見てごらん』日睇厠(集英社文庫)
    観察を通してさまざまな発見をしてきた動物行動学者が、「なぜ」と問うことの大切さや、豊かなものの見方を語ったエッセイ集。総合地球環境学研究所退官時の講演録「イマジネーション、イリュージョン、そして幽霊」も収録されている。(右田ユミ)

目次(簡略版)

まえがき ひこ・田中

1章 10代の「今」を感じる本

◆学校のリアル

『クラスメイツ』/『いくたのこえよみ』/『ソロモンの偽証』/『石を抱くエイリアン』/『なりたて中学生』/『少女は卒業しない』/『3年7組食物調理科』/『ミナの物語』/『伝説のエンドーくん』/『ヘヴン』/『Wonder ワンダー』/『暗殺教室』

◆部活へGO!

『ABC! 曙第二中学校放送部』/『幕が上がる』/『どまんなか』/『アート少女』/『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』

◆自分って何者?

『トーキョー・クロスロード』/『本屋さんのダイアナ』/『逢沢りく』/『向かい風に髪なびかせて』/『さくらいろの季節』/『てらさふ』/『ドレスを着た男子』/『カエルの歌姫』/『はみだしインディアンのホントにホントの物語』/『彼女のためにぼくができること』

◆友情、恋、冒険、青春!

『ロス、きみを送る旅』/『夏の魔法』/『空を泳ぐ夢をみた』/『さよならを待つふたりのために』/『青い麦』/『14歳、ぼくらの疾走』/『星空ロック』/『ウォールフラワー』/『サンドラ、またはエスのバラード』/『都会のトム&ソーヤ11』

とれたて! YA本 『ヤング・アダルトU.S.A.』

2章 社会を知る、未来を考える本

◆こんな仕事と出会いたい!

『ハケンアニメ!』/『負けないパティシエガール』/『クローバー・レイン』/『靴を売るシンデレラ』/『エリザベス女王のお針子』

◆現実はひりひりしてる

『掏摸』/『さよなら、シリアルキラー』/『ボグ・チャイルド』/『路上のストライカー』/『解錠師』/『私は売られてきた』/『島はぼくらと』/『発電所のねむるまち』

◆家族ってなんだろう

郊外少年マリク』/『おれのおばさん』/『口笛の聞こえる季節』/『明日の子供たち』/『奇跡の人』/『まつりちゃん』/『めざめれば魔女』/『サラスの旅』/『さよならのドライブ』

◆戦争がもたらすもの

『父さんの手紙はぜんぶおぼえた』/『光のうつしえ』/『ハルムスの世界』/『アップルソング』/『組曲虐殺』/『卵をめぐる祖父の戦争』/『火葬人』

◆歴史と響き合う

『ミムス』/『アーサー王ここに眠る』/『ピエタ』/『マルベリーボーイズ』/『アライバル』/『紫の結び』/『チェロの木』/『ブランディングズ城の夏の稲妻』

とれたて! YA本 『わたしが子どものころ戦争があった』

3章 見知らぬ世界を旅する本

◆すぐそこにある未来

『嵐にいななく』/『シンドローム』/『紫色のクオリア』/『タイムライダーズ』/『心のナイフ』/『民のいない神』/『ジェンナ』/『ハーモニー』

◆不思議な現実、現実の不思議

ログ・ホライズン1』/『シロガラス』/『短くて恐ろしいフィルの時代』/『ペナンブラ氏の24時間書店』/『25時のバカンス』/『密話』/『墓場の少年』/『フランケンシュタイン家の双子』/『星座から見た地球』/『図書室の魔法』/『天盆』

◆異世界へのとびら

『つづきの図書館』/『どうぼうのどろぼん』/『天狗ノオト』/『かのこちゃんとマドレーヌ夫人』/『夢みごこち』/『小さなバイキングビッケ』/『赤ずきん』

とれたて! YA本 『アメリカ児童文学の歴史』

4章 言葉をまるごと味わう本

◆短い物語の愉しみ

『ファイン/キュート』/『クマのあたりまえ』/『ひぐれのお客』/『オーブランの少女』/『ぷらせぼくらぶ』/『丕緒の鳥』/『遠い日の呼び声』/『逃げてゆく水平線』/『ジーヴズの事件簿』/『国境まで10マイル』/『おはなしして子ちゃん』/『最初の舞踏会』

◆歌の言葉、詩の言葉

『短歌ください』/『ひだりききの機械』/『ともだちは実はひとりだけなんです』/『飛び跳ねる教室』/『えーえんとくちから』/『たんぽるぽる』/『白い乳房 黒い乳房』/『くだもののにおいのする日』/『うたう百物語』/『水の町』/『十階』/『手紙魔まみ、夏の引越し(ウサギ連れ)』/『パン屋のパンセ』

とれたて! YA本 『少女たちの学級日誌』

5章 現実を見つめる本

◆世の中の仕組みを知る

『新13歳のハローワーク』/『独立国家のつくりかた』/『巨大な夢をかなえる方法』/『印刷職人は、なぜ訴えられたのか』/『ハーレムの闘う本屋』/『この世でいちばん大事な「カネ」の話』/『戦争するってどんなこと?』/『戦争がなかったら』

◆自然と遊ぶ、科学と親しむ

『MAPS』/『水のひみつ』/『空気は踊る』/『カラスの教科書』/『ウナギの博物誌』/『ミクロの森』/『これが見納め』/『変化する地球環境』/『原子力災害からいのちを守る科学』/『ニセ科学を10倍楽しむ本』

◆違っていても大丈夫!

『跳びはねる思考』/『あのひととここだけのおしゃべり』/『僕は、そして僕たちはどう生きるか』/『女の子のための人生のルール188』/『風をつかまえた少年』/『世界女の子白書』/『世界を、こんなふうに見てごらん』

あとがき 金原瑞人

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