賃金奴隷な日々 日雇派遣日記(３８３)ロボットアニメじゃないんだからさ
加藤匡通
八月××日（火）
母の通院日だったのでいつもよりはゆっくり眠れた、はずだった。六時過ぎに携帯が嫌な音を立てだした。何の緊急速報かと見たら、「ミサイル発射」と騒いでいる。それは睡眠を破ってまで伝えなきゃならないことなのか？呆れながら目をつむっていたら今度は防災無線が鳴り出した。トラメ持って出てシュプレヒコールしようかと一瞬考えたがやめといた。
起き出すとNHKニュースはそれ一色だった。
日常的にミサイルの警報だか緊急速報が飛び交い、避難訓練が行われる。これが戦時下でなくてなんだろうか。戦争動員の準備は整いつつある。何かあれば個人の携帯に速報が流せるとはどれだけ生活に入り込んでいることか！有事に備えているのだと反論されるかもしれないが、有事は作り出すものだよ。この国はずっとその準備をしてきたし、特に今の政権になってから格段に進んでいる。
不快な始まりに似つかわしく、病院では二時間以上待たされ、一日の予定がぐずぐずになった。またどこかで平日休まないと。
