飯塚市議会議員「えぐち徹」のつれづれ日記

飯塚市議会議員えぐち徹の足跡です。

福祉文教委員会開催。待機児童(実質待機児童)は97人。



今日、2月6日(火)に福祉文教委員会が開催され、保育行政について審議されました。
その中で、待機児童の最新の数字が報告されましたが、1月1日現在でその数、97人。

もちろん、この数は実質的な待機児童。認定された数から利用者数を差し引いた未利用者の数です。
上の写真ですと、一番上の表が認定された数、これから2番目の表の利用者数を引いて出る3番目の表の数字です。先日のブログで書いたように、市は、これを「私的理由による未利用者」という整理をしています。

この数字で分かるように、先日のブログ(29年11月20日付け)で紹介したように11月の数字が120人だったのが、1月97人と少し減っています。


おっ! 市役所頑張ったね。少し減ったじゃないと単純に喜びたいところですが、そうは問屋が卸しません。



なぜ、この時期に待機児童数が減っているのでしょう。
これは、11月中に「現況調査」をしたから。


一番上の表に支給認定とあります。
この支給認定と言うのは、家庭からの「保育園・こども園を利用したい!」という申請(支給申請と言います)に対し、「お宅は利用の条件(就職しているなど)を満たしていますので、お宅の子どもさんは保育園・こども園を利用して良いですよ」と市が認定することをいいます。


ただ、この認定は、1年間ずっとなにもせずに有効ではありません。
家庭の状況が利用認定の条件を満たしているかを確認するために、市町村は、毎年1回「現況調査」を行います。その際、『現況届』および保育を必要とする状況を証明する書類(『就労証明書』等)を提出していただきます。
この現況届の提出がなかったり、利用認定の条件を満たしていないときは、認定が無効になり、保育園を止めなくてはならなくなったり、保育園に入りたくても入れなくなったりする場合があります。


で、この現況届を出してねというのが、11月にあったのです。で、この時に、認可外の託児所に預けることにしたりといった理由などで現況届を出さなかったり、お子さんをおじいちゃんおばあちゃんに見てもらっていたり、就職したくても保育園が確保できずに就職していなかったりしたら、この支給認定が取り消されることがあるのです。


つまり、子ども達が保育園に入れたので、待機児童が減ったのではなく、ニーズがあるんだけど、手続き上のことで減ったかも知れないのです。


もちろん、2番目の表を見て分かるように、27年度・28年度よりも今年度は、保育所こども園に入っている子ども達は増えています。同じ1月1日の数字だと27年度は3304人だったのが、28年度は3335人、今年度は、3423人と100名以上増えています。


でも、待機児童はなくならない。市は制度が変わり入りやすくなったからだと言いますが、それだけではないでしょう。非正規雇用が大幅に増えるなど、厳しい雇用情勢の中、昔のような、夫だけが働いていた時代から、夫婦で働かないとやっていけない時代になった。その証しではないかと私は思っています。


そのような時代に合わせた保育行政とはどうするべきか。市の苦悩はまだまだ続きそうです。