web(無料で読める漫画を毎日更新!サンデーうぇぶり)での月一連載の2話目です。しばらくは月一で感想書こうと思います。1話の公開は6/14までみたいですので、興味がある人は是非。
正式タイトルはタイプするのめんどくさいんで、省略します。「こんくりゅーじょんごっずうぉー」ね。テレビアニメの序章とか、小説があるけど、これはweb連載のマンガ版。
前回の感想についてなんですけども、ブログ内では「萬画」という表記をしてたんですが、今回の作者的に「萬画」表記にこだわる必要はなさそうですね。ツイッターでそんな感じの旨をツイートしてました。「萬画でないことにこだわりがある」というのが正しいですかね。リスペクト&謙遜ってとこでしょうか。
そんなワケで、今後は「マンガ」という表記で行きます。普段が「マンガ」なので。ただ、劇中の石ノ森章太郎のセリフは「萬画」ですよ。
今回の「摩天楼の底」は前編。次回が中編とかでなく「後編」なので、「摩天楼の底」は2話完結ですね。となると、小説版でほぼ同程度ボリュームだった003回の「ありえざるもの」、004回の「妖精(フェアリー)街道」も2話完結と予想されます。つまり、月一連載だと10月に「妖精街道」が終了、11月から謎に包まれてる005回が始まるんでしょう。まぁ、その頃には小説版が最後まで発売されてるかもしれませんが。
おそらくですが、全集のオマケの構想ノートをパラ見した限りでは、005回の章題は「密林の遺言」か「精霊の黄金」のどちらかだと思いますよ。細かくは読んでないんで、ハッキリとは言えませんが。それに構想ノートから変更されることも考えられますし。まぁ、合ってるならば、006が「天空の食」、007が「SPR(英国人霊現象研究会)」、008が「海底ピラミッド」、009が「女神の陰謀」だと思われます。008が気になりますね。サンジェルマン伯爵とか出るのかしら。あと、009はおそらく平成アニメ版の序章と似た内容になるんでしょうね。
さて、本編。前回と違って、完結編の総論みたいなのは出来ません。
話の流れ。ネタバレですので、こんなクソブログ読むくらいだったら本編読んでね。
002のエピソード「摩天楼の底」は石ノ森章太郎が生前、真っ先に書き上げた章であるので、限りなく石ノ森章太郎そのまんまの物語だと思われます。「遺族の書いたのなんて読みたくねぇよ」って人もよかったら是非。
- 扉絵は自由の女神
- ジェットが探偵やってる
- とある美人から弟が失踪したと依頼を受ける
- 捜索するも、弟は死体で発見される
- 死体安置所からの帰り道、謎の組織に拉致られる
- ニューヨークの地下に謎の教会
- そこで黒い幽霊団(ブラックゴースト)風の白衣を見かける
- 002「まさか『黒い幽霊団』だと!?」
っていうね。まぁ、概ね小説版通り。と言っても、2話が公開されるに当たって小説の該当部分を予習してないんで、細かい部分の比較は出来ないんですが。発売当時に読んだ記憶とほぼ一致しています。
まずは、扉絵の考察。まぁ、これはマンガならではの部分ですね。前回の1話の時はセミの扉絵でした。ラストページではセミが死に、アリに喰われてました。前回の感想の時に、「セミ→羽音→天使の羽音」ということで「セミは天使のメタファーなんや!」なんて言ってましたが、これはおそらく的外れだったと思います。
というのも、今回の扉絵は自由の女神なんですよ。まぁ、「女神→神」ということで神関係のメタファーと読むことも出来そうですが、これはさすがに舞台設定の提示でしょう。「今回の部隊はニューヨークですよ→002が出ますよ」という意味と捉えるのが自然なのではないでしょうか。そう考えると、前回のセミの扉絵も舞台の提示だったと考えるのが自然。セミということで、日本ですが、009ではなく石ノ森章太郎ってことですね。まぁ、ラストページに出てきたセミの死骸は石ノ森章太郎のメタファーと考えても問題なさそうですが。
ということで、扉絵は舞台の提示というのが正しいのかな。となると、次々回の003「ありえざるもの」はルーブル美術館であることが予想されますね。逆さピラミッドとかかしら。
舞台はニューヨークなのは明らかなのですが、年代が明らかでない。小説版を読み返してないので、ハッキリと言い切れないんですが、明示されてないと思います。
イントロの部分で映画『マルタの鷹』のポスターが張ってありますけど、1941年ってワケではないですよ。劇中のジェットはサイボーグ改造手術を受けた後ですから。「こんな時フランソワーズがいてくれたら……」ってセリフがありましたので。このジェットはサイボーグで間違いないです。加速装置付いてます。今回の部隊が1941年というのは、いくらなんでも無理あります。
まぁ、1話の内容から察するに2011年もしくはそのちょい前と考えるのが妥当でしょう。おそらくは、2010or2011年。
『サイボーグ009』のような物語をこの年代で描くならば911について言及しないのは少し不自然ではあるんですが、そこは無理な注文ですね。石ノ森章太郎の千里眼もそこまでじゃないです。
あと、小説版のファンとしては、002の探偵事務所の表札が気になりましたね。小説の挿し絵としてあの表札見たことあったんで、ちょっとテンション上がりました。ファン心をくすぐってくれますね。
まぁ、内容としては、小説版をテキパキと進めた感じなんで、特筆することもないですかねぇ。
ただ、内容以外で、マンガならではの魅力を感じられたところが今回の肝ではないかと。地下の悪魔崇拝の教会が大コマで描かれたシーンの迫力なんかは小説では味わえない代物ですね。
マンガならではのストーリーテリングの妙として、銃描写が素晴らしかったと思います。
劇中、探偵業を勤しむ002が携帯する銃は通常の人間社会の拳銃。これはサイボーグ戦士としてではない活動というのが窺い知れますね。一方、地下の教会内の組織の人間が002たちを脅すため使用していた銃はサイボーグ戦士やブラックゴーストが使用していた通常の人間社会にはない技術。レイガンとかそういう機能のあるヤツですね。あのデザインの銃が出てきた時点で、「この組織はヤバイ」というのが伝わってきます。こういうのを言葉ではなく、絵で提示するのは実にマンガ的であり、『サイボーグ009』というシリーズだからこそ伝わるテクニックだと思います。素晴らしい演出ですね。
まぁ、内容についてこんなもんです。1話が完結編全体のガイダンス的な役割を担っていたことを考えると、今回が実質上の初回。そんな初回で002を持ってきたのは実にうまいと思います。というのも、「009はまだまだ出ないのか」「他のメンバーはどうしてるんだ」という興味を湧かせる一方で、『サイボーグ009』の最大のアクション要素である「加速装置」が出せるんですよね。002ですから。やはり小説版だと、加速装置の描写が物足りないんですよ。やはり絵のあるメディアでないと。
ということで、加速装置に期待してたんですが、2話では出ませんでした。くそぅ、じらしてくれるぜぇ・・・・。次回ではおそらく加速装置発動しますので、来月を楽しみにしましょう。
最後に、誤植を発見しました。ワタクシは5/11の深夜1時頃に読んだんですが、誤植がありました。翌日見てみたら改正されてたので誤植で間違いないです。
ラストページ。ブラックゴーストの存在が匂わされ、002がスカールに立ち向かうイメージショットで締められるんですが。このラストページに付いてる煽りが誤植。
宿敵…『黒い幽霊団』!次回、ジョーの大アクション
HA?? ジョー出んの? 小説版では009は登場しなかったんですが。まぁ、これは「×ジョー ○ジェット」の誤植ですよね。あまり『サイボーグ009』愛を感じられない間違え方なのが気になるところです。まぁ、1日で「ジェット」へと改正されてたので、特別問題はないでしょう。てか、煽りなんて(おそらくされるであろう)単行本化の際にはカットされる部分ですからね。ぼんやりした気持ちで書いたんでしょう。
まぁ、ジョーとジェットを間違えるのは少し冷めますが・・・。
ということで、2話の感想は以上です。次回3話「摩天楼の底(後編)」は6/12の火曜日です。扉絵がどうなるのか気になるところです。地下の教会かなぁ。
それと先述の通り、1話の公開が6/14までですので、読み返すなら今のうちですよ。
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追記
続き書きました。