横浜国際女子駅伝FINAL!を観戦するのこと

goldhead2009-02-22

駅伝観戦してみようか

 「そういえば、生でマラソンとか見たことなかったな」と思う。あと、最近、クロスバイクに乗るようになって、この横浜の、俺の住む界隈にようやく土地鑑が出てきた。知ってる場所だ。それと、これもまた自転車のせいで、少しアウトドア志向、スポーツ志向も湧いてきている。あと、ラジオ日本競馬中継が、この駅伝の中継で中断というのもきっかけ。俺は午前中、ラジオ日本だよりだからだ。さらには、1レースでカズノウォーニングが負けて凹んだ。で、ちょっと、見に行くことにする。一人で。

目的地到着

 目的地は山手警察署のあたり。赤レンガ倉庫から山下公園の前通って、どっから本牧通りに来るのかという話で、どうもイトーヨーカドーと警察のある、あの通りらしいぞと。さらには前日夜、間門の方から通りに入ってきて、途中から「交通規制のお知らせ」の立て看板がなくなったことにも気づいていた。そういうことだ。
 自転車でひとっ走り。到着したら11時すぎ。いくらなんでも早い。ボランティアらしき人の姿は見られるが、通行も普通だし、とくに気配を感じない。とりあえず、自転車をイトーヨーカドーの駐輪所に駐める。買い物で時間を潰す。中をぶらついて日用雑貨など買う。食べるものを切らしているので、それも買い込みたいところだが、背中に生肉背負って腐らせたりしたら悲しいので、帰りにする。
 で、11時45分くらい、ヨーカドー出る。青い服着たボランティア(?)の人たちがたくさん。あと、警察官。ボランティアの中年女性に「あの、駅伝ですか?」と尋ねる俺。手順を踏むタイプなんだよ。「はい!」とおばさん(俺、すごい大声でびびる)。「ここ来ますか? 何時ごろになりますかね?」と俺。「20分くらいになると思います」。「ありがとうございます」。
 さて、場所取りはどうしよう。というか、この段階ではまだ場所取ってる人などいない。とりあえず、GEOに入って10分くらい時間潰す。出てみると、ようやく人出がきている感じ。道のどっち通るんだ? やっぱり自動車と同じく左側通行か? だったら、警察署の前あたりにするか……と、待ちの体勢に。沿道はなんだかんだでずらりとひとびと。なんかわくわくしてくる。

いよいよ選手たち走り来る

 俺、耳にラジオのイヤホンをさす。もう駅伝になっている。スタートして日本の選手がリードしているらしい。向こうの空にヘリコプターが静止している。だんだん近づいてくるよう。サイレンを鳴らしたパトカーがすごいスピードで走っていったり(レガシーの覆面。事件かもしれない)、白バイが来たりと雰囲気も出てくる。やがて、「まもなく、駅伝の選手たちが通過いたします。ご声援をよろしくお願いします」的な広報車が来る。あ、遠くに!
 と、先頭に来たのは小林祐梨子選手。あ、俺でも知ってる人。つーか、ぜんぜん選手の走るの撮るの練習できないじゃん! ともかく、「シーン撮影モード:スポーツ」と「連写」でごまかす方針。はっきりいって、カメラの基本的な使い方(原理?)わかってない。

 あ、来た、来た、通り過ぎた。……はや〜! あっという間だ。テレビで陸上など見ていて「ひょっとして相当速いんじゃないか」と思っていたけど、本当に速かった。いや、ひょっとして、じゃねえだろ。まあともかく、アッという間。タタターってさ。

 で、しばらくしてケニアの選手。けっこう苦しそうな表情だった。なんとなく白バイメインみたいなのは、技量によるもの。

 それで、集団がダダダーっと来たりして。

 でもって、ようやくといってはなんだけれども、ルーマニアの一番走者、コンスタンティナ・ディタ。旧姓トメスク北京五輪金メダリスト。あの、ぐわっと抜け出して逃げ切った人。ヌデレバが差せなかった相手だ。うーん、有名人だ。でも、なんか苦しそうだ。ラジオでも調整がどうのこうの言ってる。

 こちらは優雅な後ろ姿。一区だけあって差もあんまりなく、いやはや、こりゃあ早いや、という感想。うん、なかなか貴重な体験だった。さて、帰るか。

場所を変えてみれば

 ……と、帰ろうかと思ったものの、せっかく晴れているし、なんだかもったいない。どうしたものか。と、人の流れがある。ぞろぞろコース進路の方へ。あれ、ひょっとして中継点が近いんじゃねえの? とすると、なんかインタビューとかやってたりスンの? つーか、たすき渡すところが見どころだったんじゃねえの? と、遅ればせながらとぼとぼ行ってみる。公園の先に人だかりができて、なんか写真とか撮ってる。お、ひょっとして小林選手のインタビューでも? 
 って、近づいてみてびっくり。なんか選手が着替えしてんの。いや、着替えではなく、上にジャージとか着てるんで、まあ着替えなんだけれども、いきなり近くでそんなことになっていて動転。いや、なんか面食らってしまって、俺、ウブだし、草食系男子だし、ちょっと写真撮れなかったわ。たぶん、コミケとかでコスプレの人とかいても、なかなか撮れないかも。それはともかく、なんというか、着替えの品なども大きなビニール袋につめて自分たちで運んだりと、こういう競技の裏側ってのがこういうものかと思ったり(たぶん、競技の公正を確保する上でのなんらかの規則みてえなのもあると思う)。
 で、まあしかし、なんか記者らしき人にインタビューされてる日本人選手(ナショナルチームではない)の顔をしっかり撮ったりしてみたり。ひょっとしたら有名な選手(になる人)かもしれない、などと考えてみたり。
 それでまあ、なんとなく、どうなんだろ、選手バスが行くまで様子見るかってって見ていたら、なんか点呼したら選手が足りない、みたいなボランティアさんたちの動き。なんだそれ、なんか運動会とか修学旅行みてえだな、などと思う。失礼。そしたら、バスの向こう側でまた人だかり。なんだろうと思って行ってみると、小林選手がサインや記念撮影に応じているようだ。ええ話や。でもって、ちょっと遠くから(人多くて近づけない)何枚か。すごい存在感。ファンになりそう。というか、なる。

 あと、関係ないけど、そのバス駐まってたの、トヨタのディーラーの前。スポンサーは日産で、旗とか配ってたけど、なんかおもしれーって思う。バスに乗っていた責任者みたいな人は、最後に入っていってお礼していた。社会人のマナーだ。勉強だ。

なんだかんだいって居残る

 で、帰ろうと思っていたのが、どうも消え失せたようだ。あんな早く走っているのだからすぐに戻ってくるだろう。今度はたすき渡し付近も見てみたい。サティあたりで時間潰す。買い物もする。飯も食おう、フードコートでラーメン食って、「うまっ、うまっ」って言おうと思ったんだけど、それは混んでいたのできなかった(『闇金ウシジマくん』を参照のこと)。

走る前にアップは必要

 さて、そろそろか、というあたりでまた外へ。マイカ本牧跡地というのか、なんというか、広場も妙にロープで区切られていておかしなことになっている。道渡って歩道、ボランティアの人たちがぞろぞろ。話し声が聞こえてくる。曰く「あの裏の公園のところでアップしてるんだよ」云々。え、アップ? 見られるの? 
 とか思っていたら、横を颯爽とルーマニアの選手が駆け抜けていくじゃないか! 普通にぞろぞろ人歩いている歩道をだよ? これには驚いた。ともかく、公園の方へ。

 したら、皆さん、マンションの合間の公園の裏の道あたりをたかたか走っておられる。別に立ち入り制限みたいなのもないし。これはちょっと失礼して、写真の練習……と。
 と、なぜかわからんが、ほとんどピンボケだった。なんで? スピードも状況も、往路のときより楽なはずなのに。ほとんど唯一まともなのがこちらの写真。足にゼッケンを仮留めしていたのがやけにかっこよく見えた。ほか、最後の最後に坂道ダッシュする選手などもいる。

渋井陽子登場

 というか、このあたりになってようやく気づいたが、この中継地点というのは、行きは一番走者、帰りはアンカーが出て行く、重要地点じゃないのかね。というわけで、まわりで「渋井さんは?」「いや、見ない」「さっきあっちで見た」などという会話が交わされている。渋井陽子といえば、俺ですら名前をはっきり知っている有名人であって、気兼ねなく敬称略してしまうくらいだ(いいのかね?)。

 それでもって、ようやく登場、渋井さん。やはり渋井さんもビニール袋に荷物詰めたりしている。印象としては、髪がさらさらしてそうだ、と。それと、表情が厳しいというか、近寄れないぜって感じであって、おう、これがアスリートの顔か、というような。
 で、選手はぞろぞろとスタート地点(中継地点?)近くのテントへ。もう、スタート地点あたりは人だかりで近寄れず。いったいどこで見ようかと思っていると、変なところに人だかり。なにかと思ってみると、なんと目の前に渋井さん。かがんで靴紐を結んでいる。それをドアップでテレビカメラが撮っている。うーん、演出といえば演出ということになろうか。そんな風に思ったりもした。もちろん、偶然の成り行きかもしれないが。

アンカーへ

 結局、たすき受け渡しの観戦は諦めることに。ちょっと先に人の隙間があったので、往路と同じく最後のスパートあたりを観ることに。また、ヘリコプターが向こうの空に来て、宣伝車が来て……の順。なんか、道路の流れピタッと止まると、緊張感出てくるね。

 というわけで、独走の日本チームの選手登場。おそらく、ここはもうアンカーの待つ姿が見える地点か、表情に笑みも見える。このあたりも、駅伝がチームとして一体となるあたりやもしらん。

 しばらくしてケニアの選手。こちらも明るい表情。ラジオでは、沿道のお客さんが、ケニアとの差を固唾をのんで……みたいなこと言ってたけど、けっこう差があるように思う。もちろん、はっきり言って、レースの流れは把握できていないし、テレビ画面でも差がわかりにくい(見た目とタイム)くらいなので、なんともわからんというところ。

最後の走者

 やはり往路に比べて選手たちの間隔が長い。そして、最後に走者が通り過ぎてから、けっこうな間が開く。でも、沿道の人たちに立ち去る雰囲気はない。俺はラジオを聴いていたけれど、渋井の快走を伝えるばかりで、こちらの状況はよくわからない。と、なんとなく、沿道かボランティアさんあたりから、「繰り上げ?」みたいな声が聞こえはじめる。ラジオでは、もう日本チームがゴールしそうなあたり。フィンランドの選手が一人、テント横でアップ(再アップ)をしている。


 なるほど、箱根駅伝などでも、繰り上げスタートになるかならないか、というのは、走者たちにとっては冗談じゃないというところだろうが、見どころのひとつでもある。はたして間に合うのか、非情の号砲が鳴るのか……。

 と、間に合った間に合った、やってきましたフィンランドの選手。拍手が湧き起こる。無事、たすきを繋げたようだ。ラジオによると、急に参加が決まったとかなんとか。まあ、ともかくよかったよかった。
 それで、裏に引き上げてきたフィンランドの選手にも自然と拍手がおくられる。選手も笑顔で手を叩いて応える。いい光景じゃねえの、と思っていると、小さな女の子が一人近づいていく。何かを見せていると思ったら、ムーミンの人形だ。そうか、ムーミンといえばフィンランドだ。フィンランドファン……なのかどうかわからないが、一緒に記念写真など撮っていた。選手もいったんバスに入ったあと、自分のカメラを持ってきて記念撮影していた。また、なんか拍手がおこる。俺も拍手する。なんかいいじゃねえの、こういうの。そうか、これがなんというか、スポーツの、国際大会が来る、身近に来るということなのか。うむ、俺は、今なら東京オリンピックに賛成できちゃう。まじで。

 ちなみにこれが記念撮影の様子を一枚。トリミング、ぼかし処理なしでも肖像権を侵害しない、すばらしいアングル。スオミフィンランドの自国語呼称、あとの文字は99%「がんばれ!」と見た(検索したらそれで合ってる模様)。なんかフィンランドの人応援することあったら、ツェンピア言うか、ツェンピア。


 あー、でも、駅伝今回で最後か。残念だ。かわりに東京国際マラソンが来るの? マラソンか。マラソンは、でも、途中でこういうのねえよな。ねえけど、なんかこのあたり走るんだったら、また見に来るよ。いいね、スポーツ、スポーツいいね。今日走ったみなさん、おつかれさま、ありがとう。それじゃあ、また。もう、帰らなきゃ、フェブラリーステークスの発走も近いし。