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関内関外日記(跡地) このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter

2009ねん03がつ11にち

世界の終わりとDTP WORLDワンダーランド

平素は弊社の雑誌『DTPWORLD』をご愛読いただきまして誠に有り難うございます。

1996年の創刊より、読者の皆様に親しまれておりました『DTPWORLD』ですが、誠に勝手ながら、2009年4月13日発売131号(2009年5月号)をもちまして、休刊することとなりました。

創刊から13年間、読者の皆様に支えていただき心より御礼申し上げます。

DTPWORLD休刊のお知らせ|ボーンデジタル

 まずはじめに断っておくと、自分DTP世界の住人かどうかというと、非常にあやしい。毎日IllustratorPhotoshopIndesignDreamWeaver仕事をしているけれども、たとえばデザイン学校に通ったこともないし、まともな教育を受けたこともない。また、アマチュアとして趣味が高じて、などというわけでもない。気づいたらこんなことになっていた、よくわからないが、なにかおそろしいものの片鱗を味わって、DTPと辛うじて名のつく末端の席にいた、というだけだ。

 だが、そんな人間でも雑誌DTP WORLD」くらいは知っている。職場が定期購読していたので。それを毎号読んで、少しでも知識をつけようと頑張って……こなかった。はっきり言って、ほとんど読んでいませんでした。ハイクラスの商業印刷やおしゃれデザイナー、かっちょええデザイン世界とは無縁なので。どちらかというと、「ケッ」という感じ。

 では、職場の方々は……というと、届けられると包みを解いて、「へー、CS4出たんだー」とか言って棚に直行という感じ。なんというか、この、三流出版印刷現場グルーヴ感がねえよ。場末臨場感がねえよ……って、お門違いですか。そうですか。つーか、つねづね、「DTPWORLD-下流」みてえな雑誌があればいいな、と。もう、しょうもないクライアントのしょうもない提供データをどうするかとか、よその三流会社が作ったクソまみれの.aiファイルをどうするかとか、修正シールの効率的な貼り方はどんなのだとか、役人から「○○を■■■■して」って言われたとき、どうするかとか……。いや、そんなのはてめえで考えろということか。

 と、まあ、それはともかくとして、しかし、やっぱりネットというものがある。ツール、アプリケーションプラグイン、素材、トラブルへの対処……これらはもうネットの方が早い、安い、便利。ピンポイントで得られる。大局的なデザイン方針とか、真のデザインの追求とか、革新的な発想とかとはほとんど無縁の世界からすれば、ルーチンワークと場当たり主義がほとんどであって、まあネットは便利よね、みてえな。それに、入稿ルールとかも、まあツーカー印刷屋とのツーとカーもあるし、うちはそれなりにまともな部類だと、たまによそのデータを覗くと感じるのよね。

 ……って、ようわからん、ようわからんが、DTPWORLDやその他高級デザイン誌の内容を、真に必要とするこの業界人間の割合というのは、どの程度のものなのだろうか。これはかなり書いていて、もうブラウザ閉じたくなる。「ネットには技術も収入も意識も高い人たちが多いから、うっかり底の方の人間がなんか書いたりしないのが無難か。くわばらくわばら。」って、こないだなんか自分で書いていた通りだ。

 ま、でも、もうDTPWORLDも終わるのだし、今朝届いた今月の特集は「コスト削減」なのだし、そのくらいは腹を割っておこう。腹を割ろうというか、切腹というか、まあ知らねえけどさ。

昨今、広告依存型のビジネスモデルの転換期に来ておりますが、弊社としましてもメディアとしての長期的戦略の観点から、他の媒体や事業に経営資源を集中することにより、更なる顧客価値の向上、経営効率の改善を図る所存でございます。

DTPWORLD休刊のお知らせ|ボーンデジタル

 って話でさ、まあたぶん、広告が足りないって、そういうことであって、DTPWORLDの広告っていったら、農耕機具だとかペットフードだとか投資信託だとかなわけではなく、この業界のものであって、この業界に金が無くなっているということであって、その点において、まあなんというかワールズエンド・スーパーノヴァだと。

 つーかね、正直ね、やっぱりね、なんだかんだいって雑誌が死ぬというのは悲しいよ。これは悲しい。縁のない雑誌でもちょっぴり悲しいけど、なんだかんだいって、毎号パラパラめくっていた雑誌だと悲しいよ。けど、この悲しみは、明日の我が身。なんつーかさ、どんどん紙媒体仕事って減ってて、安くなって、みんなWEBってことでさ。さすがにWEB専業ってのは無理だ。

 だからもう、俺ははっきり言って、余生を生きているつもりだし、もうこれが終われば、まったく別の世界、別の底に横滑りするつもりなんだ。そのとき、「ちょっとIllustratorPhotoshopを使えるかも知れません。とりあえず入稿して大丈夫データは作れます。でも、デザイン勉強したこともないし、向上心もないです。Indesignデータ修正くらいならできます。Webに関してはなんとなくHTMLCSSの仕組みについてはわかっていますが、一から作ることはできません。デザインはできません。CGIの設置はできますが、一から作ることはできません。jQueryとかいうのも、なんか動いたりすることがあるけど、たまたまです。Flashも、なんかバナー動かすくらいはできますけど、クリックしてどうこうとか言われたら無理。日本語はなんとかなるかもしれません」なんていうしょうもなく中途半端未満な技術などは役に立たないだろうから、なんというか、真っさらな俺なんだ。真っさらな俺が、底でまた場当たりするんだ。まあ、それでいいじゃねえか、と思っています。それでは、さようなら。

関連______________________

写真を撮っているとき自転車に乗っているとき

 こないだいきなりもらったカメラ。いつも持ち歩くようになった。自分カメラを持つというのは、ひょっとしたらはじめてのことだ。

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 気兼ねなく使えるカメラ。広角レンズをつけたまま、コートジャケットのポケットに入る。もらいもののお古なので、気兼ねなく使い倒せるカメラ。俺ははじめて、なにかカメラというものが楽しいものだと、楽しいツールだと、そんな気になっている。夜だって、地面に這いつくばらせたりして、いくらだって撮れる。

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 見飽きた風景も、見飽きてないように見える。目的のないところに目的ができる。

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 行為がある。風景に対して意識的になれる。

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 飛行機雲を見つけてテンションが上がる。自転車を倒してしまう。

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 自転車はすばらしい。昼休み、気づいてみたら山下公園にいる。みなとみらいにいる。またすぐ帰ることができる。瞬間移動みたいで、あっけにとられる。

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 小さなカメラ自転車で、えらく自由になれるようだよ。

 いや、ずっと自由だったったんだ。それに気づいたってことなんだ、たぶん。