全日本プロレス「ANNIVERSARY TOUR 2010」最終戦(横浜文化体育館)を観に行った

はじめに

 23日、たまたま学園祭で学生プロレスを見かけて、こんどプロのプロレスも観ようかなどと思う。そうだ、一度くらいは生で観ておくかと。そう思って、ちらっと横浜文化体育館の予定を調べたら、「今日やるのかよ!」と。
 全日本プロレスの大きな大会らしい。土日の東スポを流し読みするていどでは、そういうところまでわからない。公式サイトで出場予定選手を眺めたら、有名な選手が多い。行こうかな、と気持ちが傾いたなか、決め手になったのは太陽ケアである。太陽ケアを生で観るか、という気になったのである。よくわからないが。

 昔、俺と弟の間で太陽ケアの歩き方が流行ったことがあって……というのは完全に実話(どこの地上波で太陽ケアを見たのか思い出せない)だけれど、俺は太陽ケアの風貌だとか、動き方だとか、名前だとかが好きで、そりゃあ復帰後に一度も姿を見ていなかったのだし、せっかくなので拝見してみて、やはりあの独特の姿勢というか、雰囲気も変わらず、詳しくは知るまでもないけれど、やっぱりいいなあと思ったのだった。

1.4東京ドーム - 関内関外日記(跡地)

 これを書いたのは3年前で、太陽ケアがなにから復帰したのかもまったく覚えていない。

文体

 菊花賞でビッグウィークがトップでゴールインした瞬間にテレビを切って自転車で関内へ(波乱を予想してシルクオールディーから入った。オッズ的にはビッグウィークと変わらないので、目論見は悪くなかった。ただ、ノーザンディクテイターとか見ると、ビッグウィークは選べない。ダビスタ脳だが)。途中、雨に降られる。
 文体には16時15分くらいに着いてしまった。ボリショイサーカスのときのような行列はできてなかった(こちらはもう入場させているので比べられないが)。当日券、よくわからないが「2階指定席」というのを買う。こういうとき、一番安いのを買わないのは癖のようなものだ。
 2階席。悪くないように思えた。よくわからないが、1階席というか、あれは近くに見えるかも知れないが、背の低い俺によく見えるのか、などと感じたが。結果的に、列の真ん中あたりの俺の席、左右が2席か3席ずつ空席で、両端にそれぞれ1人客。そのうちの1人は誰もいなかったひとつ後ろの列に移り、自分の指定席の背もたれに足を載せて観戦していた。俺はしばらくして客が来ないようだったので、荷物を横に置いた。狭い席なので、横に足を組んで逃せる状態というのは助かったし、正直、プロレスファン集団に挟まれたりしたらどうしようなどとも思っていて、ゆっくり観ることはできた。客の入りといえば、あくまで自分の身の回りについては余裕があったということだ。1階席のパイプ椅子の方はかなり埋まっているように見えた。あと、2階最前列(特別席?)は埋まっていて、3階席の方も大きめの集団がいただろうか。
 客層はというと、俺の勝手な感想を言えば、俺のようなやつが多いように思った。何を基準に言うのかちょっと説明しにくいが、ひとりでプロレスを見に来るようなやつというか。いや、俺が来たのはたまたまだが、もし俺がこのままプロレスファンであっても違和感はないという。とはいえ、ひとり客とはいえ大きな声で選手の名前を呼んだりするものもいれば、はじまりから終わりまでほとんど姿勢を変えず、面白いのかつまらないのかまったくよくわからないおっさんなどもおり、それはさまざまである。俺はといえば、適当に写真を撮りながら、たまに拍手をしていた。ときには小声で「おー」などと言った。これもたまたま自分のいた2階指定席のことである。

試合

 はじめに断っておくけれども、そんなにプロレス知らないので事実誤認、誤記、その他いろいろあっても知りません。観戦記ではなく日記ということで。

 紳士である。紳士ではないが。この日が最後だかという話だが、プロレスのそういうのはよくわからない。ギミックの終わりだろうか、などと。

 NOSAWA論外が目に見えないなにかで相手を止めたのは面白かった。

 藤原喜明鈴木みのるvs渕正信西村修。みなカール・ゴッチの弟子というが、なんというか濃い面子という気がする。西村修など、試合前に亀井静香後援会の人々と記念撮影して、どこが無我だかわからない。藤原組長はといえば、やはり「組長!」と多くの声が飛び、渕はといえば愛されキャラであった。鈴木みのるはベテランの中好き勝手やっているようだったし、なんとなくあたたかいヴァイヴスがあった。

 躍動する組長。

 そういえば、レフェリーも愛されている。この試合前の花束贈呈では、なぜかレフェリーにも花束が贈られたところ、場内が大ウケしていた。また、全日本のレフェリーといえば和田京平であって、俺も名前くらいは知っていたが、想像以上のイケメンであり、また「キョーヘイ!」コールの揃いっぷりにはびっくりした。

 KENSOによるラフファイト。倒れた浜ちゃん(前の席にいたファンが連呼していた)の上にパイプ椅子を敷き詰め、その上にこれを叩きつける。……のだが、いまいちピンとこなかった。そんな野次も飛んだ。
 そうだ、自分の席の少しうしろの方に、試合と関係ないおしゃべりをしっぱなしの客がいてちょっとうるさかったのだが、これがたまに野次を飛ばす。あんまり愛の感じられないようなものが多く感じられ(プロレスファンにとってどうかは知らない)、とくにKENSOに厳しかった。棚橋と比べてどうの言ったりとか(そういえば、自分が若干プロレスを観ていたころ、タナケンの二人が売り出し中の若手だったな。最近新日の深夜放送を録画して見たりしてるけど、棚橋はiPadのアプリとかになっていた)。とはいえ、野次も会場の華というところもあるようだし、そのへんはテレビではわからんところか。
 ちなみに、まあ、正直、このあたりまで、あまりピンときていないというか、想像以下感が自分のなかにあったのは告白しておくが。

 あれ、鏡? 生きわかれの兄弟? ……曙である。ところで、俺は一応、女の人をこの興行に誘ったのである。彼女は格闘技もプロレスも全く知らないし、積極的に興味がない。そんな人を誘うとき、俺はなんと言ったか「有名な選手もいっぱい来るんですよ、……曙とか」と。武藤でも、船木でもなく、曙である。誰が俺を責められようか。

 ビッグ・ダディ・ブードゥーによる説得力のある攻撃。曙も同じことをする。

 こう見ると、どういうタッグかは一目瞭然で勘違いできる。肉弾相打つ大迫力? 正直、2階席からでは大きさが実感できなかった……。



 とはいえ、曙が飛べば「おおっ」となる。


 そういえば、お目当てはモスマンじゃねえのとか。いや、最後の背中を押しただけか。

 でも、このタッグマッチで一番印象に残ったのは、チャーリー・ハースという人だった。その場でWikipedia読んだくらいしか知らないが、見た目も雰囲気もかっこいいっつーか、さまになるというか。こういう選手がもっとすげえ目一杯リングで暴れ回ってくれたらいいのにとか思うも、まあ目一杯やったらたくさんの興行が成り立たないということか。もっと見たかったな。

 さて、武藤敬司である。ビッグネームだ。煽りVTRにも大きな拍手、出てきて拍手と声援。このあたりは、さすがに盛り上がりを感じる。で、今回はジュニアヘビー級のタイトル戦だとかで、過酷な減量をしたとか。そこが見どころだという。

 でも、こっちからだと、後ろ向きなのでした。左はプロレス中継で名前の文字列をよく見かける東スポの柴田惣一。

 あしたのジョー状態?

 まあ、ハッキリ言ってさ、後ろ姿もさまになるのだな。

 ねえ。

 チャンピオンはカズ・ハヤシ。これは勝ったあとではなく試合前。ごめんなさい、正直、文字列としてしか知りませんでした。

 いつもより身軽な武藤……って、俺、生で武藤見るの初めてだし。

 俺ですら知ってるシャイニング・ウィザード

 ……を、つかまえてぐるんとやって押さえ込む。

 またまたシャイニング・ウィザード

 ……を、つかまえてぐるんとやって押さえ込む。これ何度かあって盛り上がってた。あと、低空ドロップキックをかわして踏みつけ迎撃? べつの試合だっけ? まあいいや。

 ほんでもう、輝きすぎて月光のようなムーンサルト。つーか、おおよその写真こんなんだし、撮るのむずかしいよ。

 でも試合はカズ・ハヤシの勝利。あれ、これさっきの写真じゃねえの? まあいいや。

 メーンはといえば、諏訪魔(一発で変換したけどATOKはプロレス好きなの?)対船木誠勝。疎い身からすると、船木ってプロレスやってたんだ、というような。これはリングインの瞬間……ではないよね。


 船木はといえば、プロレスラーらしくない体型で、鋭い蹴りを繰り出したりする。これはさまになる。

 それで、バーンとチョップやエルボーを叩き返されたりもする。なにかこう、体が薄く見えるので、衝撃が大きそうに見える。手数と鋭さに対してパワーというような対比がわかりやすくていい。

 関節技をしたりもする。

 やり返されたりもする。

 それで、こんなんで。

 こんなんでカズさんの防衛。いや、これがフィニッシュの写真である可能性は低いけど。

 紙吹雪まみれで歓喜。つーか、場外乱闘とか、えーと、叩き合いとか、いろいろあったじゃん。覚えられない。

総評


 評もなにもないが、全体の感想としては、「プロレスを観たな」と。そのまんまじゃん。いや、なんというか、想像通りだったというか。劇的にプロレスの印象が変わることはなかったと。しかし、4,000円分は価値があったと思えるし、だいたい1,500円くらいでイベントやなにかを痛罵できる俺からすると、かなり楽しめたというところもある。とはいえ、たまたま隣の席が空いていたとか、そういう面もある。
 正直なところ、開始から数試合は客席もけっこう静かだし、見ていて「これは」というところもあまりなく、なんだかどうだろうみたいなところはあった。が、やっぱりどんなイベントでもそうだが、メーンになれば違うというところはあるはずだし、今回は一連の流れの決算みたいなところだろう。ひょっとすると、おいしいところだけをつまみ食いしたような感じかもしれない。あとはそうだな、やっぱり2階席は遠いかな。レスラーの迫力があるとしても、望遠レンズ越しでは。でも、リングサイド席の金は出せないかな。
 それで、今後もプロレスを観たりするかというと、その可能性がないとはいえない。いや、文体近いし、またなにかありましたら。
 ところで、帰りに西村修の名刺配ってたんだけど、どうすればいいの?

関連リンク

 ……ところで、全日本プロレスの公式サイトにリンク貼ろうとしたら、さっきからサーバが落ちっぱなしなんだけど。