『風の影』 カルロス・ルイス・サフォン 木村裕美 訳 集英社文庫

風の影  上 (集英社文庫)

風の影 上 (集英社文庫)

風の影  下 (集英社文庫)

風の影 下 (集英社文庫)

本テーマの小説、小説家テーマの本の最高傑作。

一応ミステリでもあるので、

ネタばらしを避けるため詳しくは紹介しない。

ローマの休日」等の映画やTV、

画像表現をボロクソに言っている本好きの為の本である。

視覚イメージを惹起する直喩を多用した文が素晴しいので、

皮肉な事に映画化には相応しい作品である。

自分の作品がベストセラーになることをのみ望んでいる

金銭欲と名誉欲の塊は、

本書の(影の)主人公に思い知らされるがよい!

そして、風はガルシア=マルケスを読み解くキーワード。

スペイン言語圏が、

セルバンテスマルケスに継いで、

また一人の天才を生み出した!