『楽園の日々―アーサー・C・クラークの回想』  アーサー・C・クラーク 山高昭 訳 早川文庫SF

巨匠アーサー・C・クラーク

SF雑誌アスタウンディングに掲載された古いSFをネタに

爆笑ノリツッコミの書評を展開!

科学の勉強になります。

自分の過去のミスも斬ってるのがさすが。

どの本にも収録されてない短編も2作入ってるので、

NF文庫でなくてSF文庫でOK。

自叙伝の要素もあるが、

捨てろタイプな、苦労して努力して巨匠になりましたという

陳腐な描写が無くてとてもさわやかである。

アーサー・C・クラーク がこんなにユーモアのセンスがあったなんて、

凄い新鮮に感じました。

『現代物理学が描く突飛な宇宙をめぐる11章』 や

パラレルワールド―11次元の宇宙から超空間へ』 で

有名になったスーパーストリング理論の

10次元や26次元の宇宙論も、

SF小説を擁護する為にギャグとして使っているのが素晴しい。

物理や数学ギャグがやや物足りないのが欠点。

フェルミパラドックスネタでハンガリー人が出てくるのは、

「広い宇宙に地球人しか見当たらない50の理由」 と同じだが、

他にもハンガリー人が出てくるのに、

フォン・ノイマンネタが無いのは残念。

五次方程式ネタでガロアラグランジュが出てくるのに、

アーベルが出てこないのは、

巨匠アーサー・C・クラーク 痛恨のミスですな。

天文学や物理や数学の話題だけでなくて、

イカフェチ、海フェチの話題も爆裂してます。

禁断のショタコン(ホモ)疑惑の答えも載ってます。

もちろん否定してますがねw