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オッド・リーダーの読感

2011-05-23

三重県美術館「エミール・ノルデ展」

三重県美術館で「エミール・ノルデ展」(1000円)を見た。

●海と薄紫色の雲
色彩と幻想の画家ノルデの絵は、写真では代用出来ない芸術である。
これは船が描かれているので、海上風景画と判断出来るが、
黄色い空と緑の海って、どこの風景やねん!と突っ込みたくなる(藁
ノルデは表現主義だが、ノルデの色彩感覚は、マティスより優れていると思う。
何も考えていないような手抜きの色彩主義者より、ノルデの色彩の方が遥かに深く思索してると思われ。

●夕暮の風景
モノクロだが、それ故に夕暮の寂寥感が見事に伝わって来ます。
抽象画一歩手前の見事なデザイン感覚が素晴らしい。
これにゴチャゴチャ描き込むとアンゼルム・キーファーの風景画にも進歩しそうな素晴らしい出来である。

●赤い服の女
モチーフとしてうんざりするほどお目にかかる赤い服の女だが、
さすがノルデ、服は赤でも、女の顔の肌の色は黄色と茶色である。
しかも、目がイッちゃってます。
タイトルと赤い服を隠して見ると、髭面のおっさんにも見えます(藁
桃色の肌の乙女ばかり描いていたルノワールは、桃色遊戯にしか興味がない性欲の権化だったと理解出来ます(爆

●赤いネックレスのT夫人
ゲジゲジ眉毛に髭面の美人!フリーダ・カーロじゃん!!
肌の色は黄色と銀色ですが、フリーダより美人に見えます。
イッちゃってると言うか、死にかけているようにも見えるが、
力強い意志も感じられます。
フリーダの自画像より凄いパワーを発揮する女の肖像画が存在するとは思わなかった。
ノルデは天才である。
背景の処理も巧い!(何も写実的に描かれていない単なる色の塗り分けであるが)

●斜めの裸婦
モノクロだが、皺くちゃの婆さんのヌードに見えます。
後姿で顔は判別出来ません。
ヌードと言っても弛んだ皺だらけのお尻しかヌードらしいところはありません。
デッサン力を付けるにはヌードデッサンが一番だという説があるが、
つるつるの肌の若い女なんて描くの簡単だよな?
大量の皺を描く方が遥かに難しいよな?
本当にデッサン力を付ける為の理想のヌードモデルは、
女性は外性器が毛で見えないこともあるから、皺くちゃ爺さんだと思う。
若い女の裸を描くのは、芸術を騙る猥褻行為でしかない。
爺さんが理想だが、皺くちゃ婆さんのヌードを描いたノルデは本物の芸術家である。

●若いカップル
ソリコミの入ったヤンキーがワンレンボディコンギャルを軟派している絵にしか見えない。(藁
若いカップルという単語には、甘い幸せなイメージが喚起されるが、
ノルデは、性欲を満たすことしか考えてないケダモノとして揶揄していると思われる。

デンマーク人の若い女
化け物にしか見えません(藁

●赤い服のダンサー
これは見ようと思えばリリカルな牧歌的な絵に見えます。
ドガの踊子は踊りを描いたのではなくて、踊子の若い体にハァハァするのが目的だったと、
この絵を見れば理解出来ます。
この絵こそ、踊りを絵で表現した本物の芸術です。

●ヒマワリ、ケシ、ヒエンソウ、ヒユ
ヒマワリが主役です。ヒマワリが意志を持ってるように見えます。
ゴッホのヒマワリもこの絵の前ではパワー不足で霞んでしまいます。

●ピエロと白ユリ
描こうと思えば小学生でも描けそうな絵だが、水彩の滲み加減がピエロの寂寥感を見事に表現してます。

●妖怪
四匹いるが、マント妖怪にはオリジナリティがあるような気がする。
小学生の落書きにも見えるとは言ってはいけない。
ノルデはデッサン力はあるんだってば!
ヘタクソに見えるのは、そういう風に描いているからざんす。

●動物と女
動物というか、化け物が女を食べようとしていると言うか、
獣姦を想起させます。
セクースする奴は野蛮なけだものだとノルデは主張していると解釈する。

●青色のふたり
シャガールクリムトの絵だと言っても騙される奴がいそうな、
シャープな綺麗な男女の絵だが、肌はもちろん青色で、
肉体は大地にも見えます。
蝋燭なのかなんなのか、赤と白の謎の物体が理解出来ません。

●緑色のカップル
肌は緑色ですが、これは可愛い絵です。
男の子が特に可愛い!

●静寂の海と煙を吐く汽船
煙が人の形にも見えるのは考えすぎでしょうか?

総評としては、ノルデは山下清よりヘタクソなイメージがあったが、
一流だと理解出来ました。
売店で、
ノルデ展の図録(2200円)
レオノーラ・キャリントン展の図録(2100円)
ルドンの版画集「聖ヨハネ黙示録」(4800円)
ゴッホのひまわりのボールペン(367円)
を買った。
売店としてはグッズの品揃え悪いです。
キャリントン展の図録があったのは嬉Pが、
ルドンの版画集は高すぎるよな(←値段見ずに買った馬鹿(藁)

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