『メルヒェン』 ヘッセ  高橋健二訳

ヘッセの童話集である。
童話というものは、自分が愛されることしか考えない女子供の為に書かれる場合がほとんどだが、
硬派のドイツ人のヘッセの童話はいいですぞ、隊長!
ベスト1はやはり「アウグスツス」でしょうな。
愛を垂れ流すベタベタ母親を持つ少年が、真の幸福を求める物語。
愛されることより、愛することの方が幸福であると気付くラストは感動的である。
自分は美しくて純粋だから、
何の能力も無くても無条件に愛されるべきだと思ってる女子供は死んで下さいw

アウグスツス “Augustus.” (1913年)
詩人 “Der Dichter.” (1913年)
笛の夢 “Flötentraum.” (1912年)
別な星野奇妙なたより “Merkwürdige Nachricht von einem andern Stern.” (1915年)
苦しい道 “Der schwere Weg.” (1917年)
夢から夢へ “Eine Traumfolge.” (1918年)
ファルドゥム “Faldum.”
アヤメ “Iris.” (1918年)
ピクトルの変身 “Piktors Verwandlungen.” (1922年)

メルヒェン (新潮文庫)

メルヒェン (新潮文庫)