『タイム・シップ』 スティーヴン・バクスター 中原 尚哉 訳 ハヤカワ

ウエルズの「タイムマシン」の完璧な続編であり、

ウエルズSFの大甲子園であり、

主人公レベルでも、全宇宙全時間全生命体レベルでも「発狂した宇宙」になると言う

時間並行世界テーマの最高傑作である。

SF小道具も小はナノマシンから大はダイソンスフィーアまで登場する素晴らしい話である。

クラークの「楽園の泉」やニーヴンの「リングワールド」が如何に知的レベルの低い話かがよく判る。

シェフィールドが考え付いたアレ(クラークは考え付かなかった)も出てくるので

本書を読む前には「星ぼしに架ける橋」を読んでおくことを勧める。

教養も知的好奇心もない日本のSFファンの為にゲーデルについて補足しておこう。

<完全性定理>
論理体系には自己矛盾があってはならない。

不完全性定理
自己矛盾のない完全な論理体系には、必ず、証明できない正しい命題が存在する。

<時間論>
時間は時間軸とか時間流とかで、一次元的に表現するとパラドックスが発生する。三次元的円筒状が回転しながら移動していると解釈すべきである。

<無限論>
カントール連続体仮説は正しくて、アレフゼロとアレフワンの間の階層に別の無限は存在しない。


詳しいことは、現代思想の特別増刊号、「ゲーデルの宇宙」を読め。

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goldius
goldius

日本、海外、小説、ノンフィクション、オールジャンルで面白い本と芸術を語るブログ。時々ゲームリプレイ。