2007-04-15
■[100冊読書・2期]16,17冊目 『天下城(上・下巻)』
- 作者: 佐々木譲
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2006/09
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1人の石積み職人を主人公に、城をめぐる戦国の英雄たちの時代を描くという斬新な視線での作品。
生まれ育った城が武田軍によって落とされ一族離散の悲惨な目に遭ったことが原体験になった主人公はいつしか絶対攻め落とされない城を作ることを夢に抱きます。その後紆余曲折を経て、ひょんなきっかけで石積みの技術者集団である穴生衆に仲間入りするのですが、職人としての優れた資質だけでなく、それまでの経験で城作り全体をも見ることができ、数多くの人物との知己を得ます。築城の面での松永久秀や丹羽長秀・木下籐吉郎らとのやりとりが興味深いです。*1
いくつもの城を手がけ、名の知れた棟梁になった主人公は、織田信長の命によって天下城とも言うべき安土城に全力を向けて取り掛かることになり・・・。
戦国時代というのは鉄砲をはじめとする新しい技術の導入や、生産性の向上などによって戦いの様相がだいぶ変わった時代でした。その一つとして城作りも変わっていき、山城・平山城・平城と変遷(単純な変遷というより混在しながらなんですけど))していったことも教科書で習うくらい有名な事実です。
それまで一部の地方でしか使われなかった石垣が広く使われだしたのも戦国時代後半で、主人公たち穴生衆はいくつもの城の石垣積みに携わっていく様が描かれます。そういう技術面で見る戦国史というのも大変面白いもの。お馴染みの流れですが、つい夢中になって読ませてもらいました。
ただ、城に関する用語が頻出するので、ある程度知識が無いとイメージが掴みにくいでしょうね。私は昔読んだ戦国合戦の図解本を何とか思い出しながら読みました。
『ローマ人の物語』で挿入されているような解説図があったら、わかりやすくて良かったのでしょうけど。
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