2007-05-29
■[100冊読書・2期]27冊目 『三国志1の巻 天狼の星』
- 作者: 北方謙三
- 出版社/メーカー: 角川春樹事務所
- 発売日: 2001/06
- メディア: 文庫
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前に人力検索はてなにて三国志に関するアンケートを実施した時に、また『三国志』が読みたいと思って、試しに買ってみたうちの一冊。しばらく積んだままでしたがこのたび読んで見ました。
う〜ん、『波王の秋』もそうでしたが、私には北方謙三の文章は合わないのかな。
どうしても面白いとは思えませんでした。
会話が多くを占めているので武将のキャラクターがよく描かれているという評価がありましたが、はっきり言って単調です。主要人物と配下の会話ですが、固有名称を入れ替えれば誰と誰が会話しているのか区別つきません。
ただし、呂布については不器用だけど一途な男として書かれ、他の三国志物と比べても遜色ないです。
そう言えば、三国志でも後漢末の時期はまさに群雄伝と言ってもいいくらい人物が豊富で出ては消えていくのですが、なんかやけに登場人物が少ない*1し、扱いに差があり過ぎるような。
そして会話中心にして状況描写が少ないので、街とか城とかの風景、人物の服装とかイメージが全く浮かびません。これは他の中国史を書く作家と比べると歴然としています。
あと「旗本」とか「軍人」とか、後世の用語を濫用するのが興ざめでした。
手厳しくなってしまいましたが、三国志が好きなせいもあって、自然に求めるハードルが高くなっているのかもしれないです。
■[100冊読書・2期]28冊目 『襲撃者の夜』
- 作者: ジャックケッチャム,Jack Ketchum,金子浩
- 出版社/メーカー: 扶桑社
- 発売日: 2007/05
- メディア: 文庫
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本屋で目立つところにあったので買ってしまいました。初ジャック・ケッチャム。
さて、どれくらい凄いのだろうと覚悟というか期待して読んだけれど、思ったほどでもなかったです。*2 『オフシーズン』の続編ということなのですが、前作に比べて残虐シーンの描写が控えめっぽいのだとか。
まぁそうは言っても、よくホラーものであるようにこの世の物でない存在だの見るからに気色悪い生物といった魑魅魍魎が襲ってくるのではなく、人間の形をしているのにまったく人間らしくない「襲撃者」*3なところが逆に怖いといや怖い。途中からもう「襲撃者」の正体のネタばらしはされているので不安は感じないけれど、洞窟内のシーンはやっぱり痛い。痛すぎる。
あのぅ、ナイーブな人はこれ読んだ後に食事はしない方がいいです。
特色としては、DVというか人格障害な男(クレアの夫・スティーブン)を配置したところ。おそらく現代では絶滅していそうな「襲撃者」の一族よりも、現実にいそうなスティーブンのような男に嫌悪感を覚えますな。
そして「一見したところ、無力な人々が、自分でも思ってもいなかった力を発揮」*4するところ。母は強し。そのへんがただのホラー物に終わらない点として感じましたね。
順番が違ってしまったけど、やっぱり『オフシーズン』も読まなきゃ。読後まともなレビュー書けるか心配ですけど。
■[100冊読書・2期]29冊目 『妖獣の村』
- 作者: 西村寿行
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 1984/11
- メディア: 文庫
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実家から持ってきた本第2弾。
ほんの一時期ですけど、ハードボイルドを読んでいた頃があって、たぶんその時買ったものだと思います。
本屋で購入する本を選ぶ時に、裏表紙のあらすじを読むというのは今でもしますが、ネットで評価を見ることなんて出来ない頃は、タイトルから直感で買ったこともありましたね。*5 たぶん『妖獣の村』のその中の一つらしいです。
ぷっつりと消息を絶った旅行者・排他的な山奥の村・謎に包まれた奇祭。それに「妖獣」だって??
何だか怖そうなストーリーを期待しますよね。(実際は全然そんなこと無いのだけど・・・)
じゃあ村に隠された秘密とは?一言で言うと「それなんてエロゲ?」って感じ・・・。いやそんなこと言っては失礼でしたね。これはバイオレンス・アクションなんですから。*6
偶然にも最近読んだ開高健『パニック』でも取り上げられていた、30年周期で実がなる笹の習性と白子の獣が絡んで生贄伝説があり、それが現代に陰湿な形で復活したという設定です。
うーん、でも舞台の設定としては現実味に乏しい気がするし、村人たちの行動もワンパターンさが見える。敵ボスらしき村長も最後は情けない。
たぶん最初に読んだ時に比べて、ハラハラドキドキ感が少ないのでしょうね。自分の感覚が鈍くなったのかなぁ。
とは言うものの、ハードボイルドではよくありがちである無敵な強さなど無くごく一般人に近い主人公が、何度も絶体絶命なピンチに遭いながらも、切り抜けていくさまが見どころでしょうか。敵を倒す為には絶対諦めずに何度も立ち向かっていくところに主人公の精神的な強さ、そしてどこか切ないラストが印象に残りました。
*1:多彩な人物が登場するところが歴史長編の魅力であって同時にとっつきにくいところである気がするんですが。
*2:あくまでもジャック・ケッチャムという作家の評判と比べて、ということで
*4:著者あとがきより
*5:解説は読みません。たいていネタバレあるから
*6:暴力とエロは必須です






