最新のゴルフクラブ試打日記
2009-01-20 NEW ゼクシオ フォージド アイアン を試打
■[ダンロップ]NEW ゼクシオ フォージド アイアン
〈左)旧モデル 〈右)新モデル
今日はこのクラブを試打しました。
試打クラブは NEW ゼクシオ フォージド アイアンの7番 です。
〈左)旧モデル 〈右)新モデル
シャフトはどちらもNSプロ950GHです。
新モデルのスペック
ロフトは30度、クラブ長さは36.75インチ、シャフトフレックスはS、トルクは1.8、シャフト重量は98g、バランスはD2、キックポイントは中調子です。
旧モデルのスペック
ロフトは32度、クラブ長さは36.75インチ、シャフトフレックスはS、トルクは1.8、シャフト重量は98g、バランスはD2、キックポイントは中調子です。
ゼクシオのニューアイアンです。
先日『プライム』を試打したばかりですが、『プライムシリーズ』が『最高級シリーズ』だとすると、この『フォージドシリーズ』は『最上質シリーズ』といえると私は思います。
『プライムアイアン』は、なかなかいい感じのアイアンでしたが、やはりアイアンは『フォージド(鍛造)』が基本だと思いますし、最適なのだと思っております。
今日は、以前試打したこともある、旧モデルと一緒に試打をしてみることにしました。
旧モデルは以前試打した時に、私はすごく気に入って『ゼクシオのアイアン』また『ポケキャビアイアン』に対する、イメージがより良くなっていったという記憶があります。
店員さんの説明によると、このNEWアイアンは、旧モデルとは違い『軟鉄鍛造』ではないそうなのですが、『FORGED』というだけでも、期待がもてます。
〈左)旧モデル 〈右)新モデル
〈左)旧モデル 〈右)新モデル
〈左)旧モデル 〈右)新モデル
〈左)旧モデル 〈右)新モデル
〈左)旧モデル 〈右)新モデル
〈左)旧モデル 〈右)新モデル
〈左)旧モデル 〈右)新モデル
こうして見てみると、旧モデルは『丸形』、新モデルは『角形』といえるのかもしれません。
『丸み』は『やさしさ』を感じさせるのに対し、『角型』は『シャープさ』を感じさせます。
様々な角度から見ても、全体的にそれほど大きな違いはないような感じがしました。
あまり大きな性能の変化はないのではないかな・・・・・?と思っていました。
素振りをしてみても、どちらもほとんど同じ感じがして、やはりそれほど違わないような感じがしました。
新モデル
旧モデル
ボールを前にして構えた感じでは、どちらも『ゼクシオらしい』といいますか、『易しさ』と『安定性』をイメージさせる形状だと思いました。
『操作性』の良いアイアンというのは、『ネック周り』がシャープな感じがするのに対し、このアイアンや最近他のアイアンにもよく見られる『易しさ』を全面に打ち出したアイアンというのは、この『ネック周りの丸み』に特徴があるような気がします。
ネック周りが丸みを帯びていても、それが即『構えづらさ』には、つながらないのですが、『フェースが上手くターンする』といいますか、インパクトからフォローにかけて自然に閉じていく・・・・・。というイメージはシャープな方がしやすい感じがします。
その方が、より球も自然につかまりそうな感じがします。
〈左)旧モデル 〈右)新モデル
そういった意味でも、私の好みではもう少しシャープな感じが欲しいところですが、こういった形状のアイアンが、今はすごく多くなっていると思いますし、時代の流れなのでしょうか?
これまで練習で培ってきた自分のテクニックを存分に発揮する・・・・・。というソリッドな形状のアイアンではなく、『おおらかさ』といいますか『マイルドさ』を持ち合わせた形状だと思いました。
惚れ惚れするほどの美しい顔ではありませんが、どちらも違和感なく『スッ』と構えられます。
多少の『グース』はついているのですが、これくらいは『許容範囲内』だと思いました。
試打を開始しました。
まず感じたのは、その『打感の違い』です。
はっきりと、新モデルの方が『重い』というか『硬い』感じがしました。
旧モデルの方が、自然な柔らかさを持っています。
『芯』に当たると、やはり新モデルの方も、なかなかの柔らかさを持っているのは当然なのですが、それでも私は旧モデルの方がソフトでいい感じがしました。
新モデルの方は、少しでも打点が違ってくると、手に衝撃が来る感じがしました。
それに比べ、旧モデルは多少打点が違ってきても、それは伝わりますがあまり嫌な衝撃は手に残りません。
打点がバラつき気味の方は、この新モデルはやや難しく感じられるかもしれません。
あくまでも私の感覚上でのことなのですが、この新モデルは少し『厚め』にインパクトした方が、打感がマイルドになるような気がしました。
私はだいたい『スコアライン』の下から『2〜3番目』くらいに『打球痕』が集中するのですが、このアイアンは気持ち『もう一本上』といった感じかな・・・・?と思いました。
『重厚な厚み』とか『ボールの重さが伝わりやすい』感触ともいえなくもないのですが、それがいいフィーリングにつながるかといえば、そうでもないような気がします。
キャリアが長くなってくると、『打感』や『音』で、打球を目で追わなくても、ある程度打球の方向はつかんでいけるようになると思いますが、それは硬すぎても柔らかすぎてもつかみづらい感じがします。
そういった点で考えてみても、私は旧モデルの方がいいフィーリングをつかんでいけるように感じられました。
同じ『フォージド』でも、やはり『軟鉄鍛造』にはかなわないんだなあ・・・・。と思いました。
ちなみに店員さんの説明によると、このヘッドの素材は『クロムバナジウム鋼』の鍛造ということなのだそうですが、あまり聞いたことのない名前ですし、相変わらずよく調べてくれるなあ・・・・・。と感心させられます。
打点の違いで、よりその違いが分かりやすい『シビアさ』は新モデルの方があるような気がしました。
この2つのモデルで『打感』という点で比較すると、ボクシングのラウンド毎の判定に例えると『10対8』で旧モデルの勝ちだと思いました。
『音』という点では、どちらもいい感じの音だと思いました。
ドライバーなどのウッドに比べ、アイアンでは耳をふさぎたくなるほどの『異音』は発生しづらいと思いますし、そのようなアイアンに出会った記憶がありません。
それに『ダンロップ』のクラブでは『音』の悪いクラブはこれまでも、そしてこれからも無いと思います。
こういった音だと『左耳』の感覚で方向を追っていきやすくなってきます。
私の悪い癖である『ヘッドアップ』が解消されそうです。
最近では昔に比べ、『音』にこだわっておられる方もずいぶんと増えてきたように思うのですが、それはとてもいいことだと思います。
練習場でも、あまりにひどい音だと周りに迷惑をかけてしまうこともありますし、自分の練習にもなかなか集中できません。
それに比べ、『耳に心地よい音』というのは練習に没頭できますし、プレーヤーの感覚を研ぎ澄ましてくれると思います。
だから、私は『音』には昔からすごくこだわっています。
このとても大切な『音』という点では『10対10』のイーブンだな・・・・。と思いました。
『球の上がりやすさ』という点では、私は旧モデルの方が少しいいような気がしました。
それは『ロフト』が2度、新モデルの方が立っているということもありますし、この『硬め』『重め』の打感が、やや上がりにくい印象を与えているようにも感じられました。
もちろん、決して上がりにくいタイプのアイアンではありませんし、むしろ上がりやすいタイプのアイアンなのですが、こうして比べてみると旧モデルの方も、私にとっては『ストロングロフトアイアン』なのですが、それを感じさせない上がりやすさを感じますし、『程良い高さ』といったところでしょうか?
ここ数年よく見かける、『低重心過ぎるアイアン』というのは、私にとっては却って打ちづらく、上がりにくくも感じるのですが、この2本のアイアンは『ちょうど限度いっぱい』といった感じがしました。
おそらく、これ以上『低重心』過ぎると、私は難しさを感じるだろう・・・・。と思いました。
やはり何事も度が過ぎるとかえって駄目になってしまうのだと思います。
そういった意味でも、この2本は『ダンロップ』のクラブらしい、『程良い感じ』がします。
『安定性』という点では、なかなか甲乙がつけがたい感じがしました。
おそらくこの新モデルは旧モデルに比べ、若干『彫り』が深くなっているようにも見えますし、より様々な改良や工夫が施されているように想像できるのですが、私は打っていてそれほどの大きな差は感じられませんでした。
新モデルは少し打点が違ってくると、その感触は大きく違ってくる・・・・。とは先ほど書きましたが、安定性はそれほど下がらない感じでした。
打感は違ってくるけど、打球は手のフィーリングほど散らばらない感じでした。
ちょっと意外だと思いました。
新モデルの高い安定性を感じつつも、私は旧モデルでじゅうぶん満足できるレベルにあると感じたので、この勝負は『10対10』かなあ・・・・・?と思いました。
『飛距離性能』という点では、やはり『ロフト』が2度違う・・・。ということもありますし、新モデルの方が少し出ているのは間違いないと思いました。
しかし、それほど劇的な大きな差ではありませんし、私にとってはどちらも『とても飛距離のでるアイアン』ですので、アイアンの飛距離性能にこだわっておられる方にも、どちらも満足できるレベルにあるのではないでしょうか?
『ロフトが2度違う』ということは、理論上どれだけの飛距離差を生むのかは、私は知りませんが今日試打した限り(今日の練習場はほぼ無風に近い)では、おそらく『4〜5ヤード位』じゃないのかな?と思いました。
アイアンの番手というのは『ノーマルロフトアイアン』だと、番手によっても多少違ってはきますが、だいたい『4度刻み』が基本だと思います。
そういった意味でも、『2度』という違いだと『0.5番手』の違いということに、なるのでしょうか?
あくまでも他のスペックが全く同じで、全く同じスイングで打ったとしたら・・・・・。という条件がつきますが・・・・。
それらのことを総合すると『飛距離部門』では『10体9』で新モデルの方に分(ぶ)がある・・・・。といえるように思いました。
『操作性』という点では、私は旧モデルの方が扱いやすい感じがしました。
それは『打感の違い』ということもありますし、やや旧モデルの方が『小振り』な印象も受けたからのように思われました。
どちらもやや『グース』がついていますし、球のつかまりは良く、かといって『インパクト』のタイミングがずれやすい感じもせずに、いい感じで打っていけます。
『フック』や『スライス』も打ち分けることができましたが、どちらかというと旧モデルの方が『マニュアルタイプ』、新モデルの方が『オートマチックタイプ』なのかなあ・・・・・・?と打っていて感じました。
『操作性』はあまり重視しない、とにかく『高い安定性』を求めたい・・・・・。と思っておられる方には新モデルの方が扱いやすいのかもしれません。
ただ先ほども書いたと思うのですが、より自分のフィーリングが活かしやすいのは旧モデルのような気がしますし、『適度なくっつき感』とでもいうのでしょうか?
『軟鉄鍛造』独特の『フェース感覚』があります。
それに比べ、新モデルはやや『球離れ』が早いような気もしてきました。
『操作性』という点で考えてみると、旧モデルの『10対9』といった感じかな・・・・?と思いました。
今回試打した、この新モデルはダンロップらしい、落ち着いたデザインで派手さはないものの、あらゆる『ハイテク』がほどこされているようにも感じられました。
ただ残念だったのが、やはり『軟鉄鍛造』ではなかったということです。
『FORGED』というのなら、やはり『軟鉄鍛造』にこだわって欲しいように強く感じました。
アイアンはドライバーと違い、より正確に距離を打ち分けていかなければなりませんし、状況によっては球を大きく曲げなければなりません。
そして困難な『ライ』に立ち向かわなければならないことも、しばしばです。
そういった時に、頼りになるのが、やはり『フィーリング性能』だと思います。
何度もピンチに見舞われて、その都度頼りになるのは『飛距離性能』などでは決して無く、いかに自分の感覚を伝えやすいか・・・・・。ということだと思います。
これから打つボールがどんな球になるのか・・・・?そしてどう打っていけば良いのか・・・・?ということがイメージできずに打ってしまうと大変な目に遭うこともよくあります。
私はこれまでもたくさん苦い思いをしてきました。
そういったことから、私はクラブ(特にアイアンやウェッジ)には『フィーリング性能』を求めていますし、それには『軟鉄鍛造』が最強なのだと思います。
時代が進むにつれ、ドライバーの素材が『パーシモン』から『メタル』『チタン』へと変わっていても、この『軟鉄鍛造アイアン』は、ずっとなくならずに存在し続けています。
技術革新が著しい現在でも、この軟鉄鍛造は素晴らしいのだと思いますし、これに代わる物が出てきません。
『打感』などが素晴らしいのもそうですし、自分に合わせて『ライ角』や『ロフト』を調整できるのも大きな魅力です。
より自分に合ったクラブに改良できます。
そしてそれによって大きなスコアアップが期待できます。
そういった点からも『フォージド』であるのならば、私は『軟鉄鍛造アイアン』であって欲しかったと思いました。
ダンロップが『クロムバナジウム鋼』という素材を採用しているのにはきちんとした理由があるのだと思いますし、大きな長所があるのだろうと思います。
しかし残念ながら、私の低い感性ではそれを感じ取ることができませんでした。
全ての点で比較して、今回は『大差』で旧モデルの『判定勝ち』だと思いました。
ゼクシオの『フォージドアイアン』の新製品が発売される頻度はそれほど高くはありませんが、私は次のモデルに期待したい・・・・。と思いました。
最新!日本未発売! タイトリスト 909D COMP ドライバー
もの凄く、丁寧な記事のですね、大変参考になりました、私、2006年度の通常モデルを使っているので、まだ、当分使ったほうがいいかなと思いました。
この度は私の記事を読んで下さり、またコメントを寄せて下さいまして、誠にありがとうございます。
ゼクシオの2006年モデルは、とてもいいアイアンなので、ずっと使い続けてあげてください。
きっとこれからもいい結果をもたらしてくれるクラブだと思います。
この度はどうもありがとうございました。
これからもお時間のあります時は、また私の記事にお付き合い下さいませ。
それでは失礼致します。
この度は私の記事を読んでくださり、またコメントを寄せてくださいましてありがとうございます。
返事が遅くなり申し訳ありませんでした。
これからもよろしくお願いします。