最新のゴルフクラブ試打日記
2009-05-21 フォーティーン TC−770 フォージド アイアン を試打
■[フォーティーン]TC−770 フォージド アイアン
今日はこのクラブを試打しました。
試打クラブは フォーティーン TC−770 フォージド アイアン の7番 です。
シャフトはNS PRO950GHです。
ロフトは32度、シャフトフレックスはS、シャフト重量は98g、トルクは1.9、キックポイントは中調子です。
久し振りのフォーティーンのニューアイアンです。
これまで『TC−1000』『TC−550』という、名器を試打したことがあるので、このアイアンにもそれに相応しい雰囲気が伝わってきます。
外見は、TC−550にすごく似ていると思いました。
フォーティーンのアイアンは、これまでの物もそうですが、シンプルなデザインでセンスが良く、余計な物がついていないので、プレーヤーの技量が測られ、感性を活かしやすいところが好きです。
ゴルフクラブに限らず、あまりにも高機能過ぎる物は、それが邪魔となり却って難しくなったり扱いづらくなり本来のあるべき性能が発揮されなくなることも多いような気がします。
その点、フォーティーンのクラブはその辺の所をよくわきまえていて、節度のある所に好感が持てます。
素振りをしてみると、これまで出会った『本格的なNSプロアイアン』そのものだと感じました。
私には、やはりやや軽いクラブではありますが、『NSプロ』を愛用されている方には、とても振りやすいのではないでしょうか?
バランスもいいので、ヘッドの位置もつかみやすく、タイミングも合いやすい感じがしました。
ボールを前にして構えた感じは、すごく構えやすく感じました。
『惚れ惚れする』とか、『ずっと見つめていたくなる』といった美しさは、正直あまり感じなかったのですが、変なクセのないすごく構えやすい『顔』だと思います。
フォーティーンのセンスの良さが伺えます。
それほどシャープな印象もなく、やや『グース』が目に付きますし、『トップライン』も少し厚いですが、全く構えづらい感じはしませんでした。
私はアイアンにはシャープで、『鋭く切る』といったイメージが欲しいのですが、このアイアンにはそういった感じよりも、『マイルドに包み込む』といったイメージがしやすいように感じられました。
私の求めるイメージとは、やや違ったタイプのアイアンなのですが、それによる『構えづらさ』は全く感じることがありませんでした。
むしろ好感が持てる『顔つき』です。
誰にでも親しみやすく、決して苦手を作らない・・・。そんなタイプのアイアンだと思いました。
試打を開始しました。
最初の5球ほどは、この『軽さ』からなのか、やや薄目に当たってしまいミスをしてしまいました。
最近は『NSプロ』にも、だいぶ慣れてきた感じがしていたのですが、今日は何故かミスをしてしまいました。
やはり、まだ完全に自分のものにはなっていないのだと思いました。
このミスの結果が弾道にも表れましたし、打感にもそれがはっきりと伝わってきました。
その後、ようやく『ナイスショット』を打つことが出来ました。
その時の打感はやはり、『軟鉄鍛造』が持つ、洗練された感触だと思いました。
すごく心地良くなる打感です。
やはり、フォーティーンは、決して『フィーリング性能』を怠らないメーカーだと思います。
『ミスショット』と『ナイスショット』の区別が打感で解りやすいのも、すごくいいと思いました。
『ナイスショット』の時は、何ともいえない心地良い感触を楽しむことができましたが、ミスしたときは手にミスショット独特の衝撃が手に残りました。
このアイアンはキャビティで、見た目もすごく易しそうですが、それほど易し過ぎないところも気に入りました。
『シビア』な印象は決して無かったのですが、易し過ぎずに、ある程度の練習量が必要なアイアンだと思いました。
『球のあがりやすさ』という点では、『通常のアイアンそのもの』で、全く自然な感じがしました。
何と言いますか、とても『ナチュラル』な感じといいますか、『アイアンらしいアイアン』とでもいうのでしょうか?
最近は『ユーティリティ』と間違えてしまいそうなアイアンも見かけるようになりましたが、このアイアンは昔からある、『ノーマル』なアイアンです。
私の大好きなボクシング漫画『あしたのジョー』の『WBC世界バンタム級チャンピオン』の『ホセ・メンドーサ』は、その圧倒的な強さとボクサーとしての完成度の高さから
『キング・オブ・キングス』
と呼ばれていましたが、差詰めこのアイアンは
『アイアン・オブ・ザ・アイアンズ』
とでもいったところでしょうか?
そう感じさせるほどの、レベルの高いバランスのとれたアイアンだと思います。
『ソール幅』も広すぎないところに好感が持てます。
これまで通りのスイングで全く何の不具合もなく、いい感じで球は上がっていきます。
『はらう』というイメージよりは、『ダウンブロー』のイメージの方が遙かに易しく打てるのではないかな?と思います。
『ロフト』が『32度』ということは、私の感覚では『6番アイアン』なのですが、普通の7番アイアンの弾道の高さと変わらない感じがしました。
『安定性』という点では、『キャビティ』の長所がよく出ていると感じました。
『フェース面』がブレにくい感じがしましたし、ボールに『当たり負け』することなく、安定してターゲットへ運んでいける感じがしました。
ただ、易し過ぎるアイアンではないので、アイアンにミスの許容範囲の広さを求めておられる方には、ややシビアに感じられるかもしれません。
『マッスルバック』を普段手にされておられる方は、何の不都合もなく打っていけると思いますが、『キャビティアイアン』の中では、決して大きなミスを許してくれるタイプではありません。
『慣性モーメント』も、大き過ぎないはずです。
ある程度の『スイングの復元性の高さ』と『ミート率』の高さ』が要求されるアイアンだと思いました。
『速いヘッドスピード』よりも『高いミート率』が求められると思います。
このアイアンは、『TC−550』と『TC−1000』の中間点に位置するクラブなのかもしれません。
見た目は『TC−550』に似ていますが、どちらかというと性能的には『TC−1000』の方に近いのかもしれません。
試打をしながら、そんなことを感じていました。
『操作性』という点では、私はとてもいい感じだと思いました。
左右に曲げる練習も楽しく行うことができました。
『キャビティの易しさ』と『マッスルバックの操作性・反応の高さ』を兼ね備えているアイアンだと思いました。
いろいろと細工をしてみても、割と鋭い反応が返ってくる感じがしたので、自分のイメージに球を乗せていきやすい感じがしました。
大きなミスは決して見逃してはくれませんが、こちらがミスをしない限り、かなり精度の高い『活きた球』を打つことができるアイアンだと思います。
私は自分のイメージ通りに飛んだ球というのは、時々そのボールが光りながら飛んでいるように見えることがあるのですが、今日は何度かボールが光って見えました。
練習場の夜間の照明のせいではありません。
ボールに『魂』が込められた感じなのでしょうか?
ただ、やはり『操作性』という点では、私は『ダイナミックゴールド』の方が易しい感じはすごくしたのですが、これはやはり『慣れ』とか『好み』という点が大きく関係してくるように思います。
『飛距離性能』という点では、私の中ではやはり『ナチュラルな6番アイアン』といった感じがしました。
普通に打てば、確実に私の7番アイアンよりも飛びますし、シャフトが『NSプロ』ということもあり、やはり1番手以上違うように感じられます。
ただ、他の『ストロングロフトアイアン』では、なかなか感じることのできない『弾道の力強さ』というか、『球筋の素直さ・安定感』のようなものを感じることができました。
私の感覚では、どちらかというとやはり『飛びアイアン』なのですが、このアイアンはその『飛距離性能』よりも『正統派』といいますか、より『アイアンらしい』感じがしました。
このような正統派のアイアンが『ロフト32度』という7番アイアンなのだから、これからはこれが標準となってしまうのでしょうか?
私の7番アイアンは『ロフト36度』であり、私がゴルフを始めた頃は『37度』とか『38度』が『標準』といった感覚がありました。
アイアンのロフトが立ち過ぎると、あまりろくなことはないので、これくらいで何とか収まって欲しい感じがします。
物事には何事も『加減』というものが必要ですが、このアイアンはフォーティーンらしい『加減の良さ』を感じることのできるクラブだと思いました。
味噌汁は『塩気』がないと美味しくありませんが、それが多すぎると辛くてとても飲めません。
このアイアンはそんなちょうどいい『塩加減』で作られたアイアンなのだと思います。
まさに『塩梅(あんばい)がいいアイアン』といえるのだと思います。
基本的性能の高さを持ちつつも、それが度を超していない、『適度な幅』を持っているといえるような気がします。
最近はゴルファーよりも、クラブの方が目立つというか、主役になってしまっているのではないかな・・・?と思えるクラブもありますが、このアイアンは決して出しゃばらず、かといって控えめすぎない感じがして好感を持てました。
人によって、クラブに求めるものは様々だと思いますが、こういったアイアンを使っていると間違いなく上達すると思います。
やはり『クラブ主導』というよりも『プレーヤー主導』が正解なのだと思います。
地道な練習を積み、ゴルファーの技術が向上してくると、それに応じてこのようなアイアンは力を出してくれるような気がします。
『マッスルバック』のような『シビアさ』はなく、『芯』も決して小さいとは感じませんでしたし、感性を活かしながら楽に打っていけるアイアンだと思います。
『ワイドソール』『超・グースネック』『慣性モーメント大』といったアイアンとは、はっきりと『一線を画す』と思いますし、このアイアンは上達したいけれども、難し過ぎたり易し過ぎるアイアンは嫌だ・・・。と感じておられる方にはとてもいいのではないでしょうか?
私は今日、久し振りにフォーティーンのニューアイアンを試打することができて、改めてフォーティーンの『クラブ作りの確かさ』のようなものを感じました。
間違いなく、今年の私の中での『アイアン・オブ・ザ・イヤー』の候補に入る高レベルなアイアンだと思いました。




































