はじめて798に行った時の記録を読み返す

北京のアートスポットで有名な798芸術区。
初めて行ったのは2004年だった。


14年も前である。
当時にもっと写真など撮っておけばよかったと、いまさらに思うほど今では全然違う様相となっている。


798芸術区には、幾度と無く訪れていたが、近くほぼ6年ぶりに再訪する。

http://d.hatena.ne.jp/golmut/20120321/1332342309
2012年、前回の訪問の様子。


どのように変わっているか、楽しみである。



↓当時ブログより再掲

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北京/大山子798芸術区探訪録 (04/05/05)
















大山子芸術区は、北京国際空港からほど近いところ(市街地から考えると東の北のほうやね。)にある。
もともとは、文革時代から使用されていた国営軍事工場跡地で、798工場と称されていた。
施設はそのままに、いつのまにか、芸術家さんたちが、このあたりを拠点に創作活動をはじめた。
気がつけば、バーやアトリエ、ギャラリー、ライブスペース、デザイン会社などが次々と誕生し、普通の郊外の工場跡に一大芸術村が誕生したのだ。
ただ、この先、何年後かには、この798工場跡地が取り壊されてしまうかも知れず、突然あらわれた異質な一大空間も知らぬ間に消えていくかもしれないのです。


丁度、大山子芸術区では、大山子芸術フェスティバルが開催されていて、様々なギャラリー・パフォーマンス・ライブ・映画鑑賞会などが約1ヶ月にわたり繰り広げられている最中でした。


まずは、ぶらぶら、芸術村を探索し、ギャラリーや書店などをまわりました。


いろいろありますね。
芸術村といっても、結構広く、いい散歩になります。
書店でぼんやりしたり、仁倶楽部でギャラリーをみたり、雰囲気がいいので、歩いているだけで楽しくなります。
本当にかっこいい労働者のおじさまとか、出くわしちゃって、極上の笑顔とかくれるし。
あまりにも有名な、張大力のポップアートをいくつも拝むことも出来ます。
有名な芸術家、毛さんのバーにお邪魔させてもらって、3書体を用い、右から般若心経、文革時代の語録、HipHopバンドのラップを並べた作品を見させてもらいました。
白い壁に3種の緑の漢字がとても映え、美しい作品でした。


大山子798芸術区のイベントスペースに、798スペース時態空間がある。
この空間は、まさに、この芸術村がいかに特異なものであるかを体感するに充分である。


上の壁に赤い文字で書かれている、文革時代のスローガン。
白いレンガに、点々とちりばめられた作品たち。
非常に個性的な油絵の作品をバックにふつうのご老人が談笑する姿。
青の液体に物憂げな人物が印象的な画、擬態の電話ボックス、赤い武道僧、浴槽につかる偽人体アート・・・
これらの作品がなぜ、この空間にあって、かつ、工場跡に奇妙な共存をはたしているのだろうか、不思議になる。
中国の前衛アートで、比較的多いのが、肉体の誇示だ。しかも、醜さを露呈するのが多い。
やはり、このスペースにも存在していた。

すると、はじまりの合図もとくになく、現代舞劇《時間・空間》のリハーサルが始まった。
何もかもがおおらかに、大胆にすすめられて、演者も観客も関係なく、即興的にことが目の前で進んでいた。
自由すぎるパフォーマンスだ。
とにもかくにも、不思議な空間だ、広いはずなのに、何もかもが混在しすぎている。
ただし、その何もかもをこの時態空間は受け止めていた、その一切はこの世界に確実にあるものだった。

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