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2011-06-11 カズと読むNBAの潮流: 強くなるための道程

 カズと読むNBAの潮流: 強くなるための道程

| 23:33 |  カズと読むNBAの潮流: 強くなるための道程を含むブックマーク  カズと読むNBAの潮流: 強くなるための道程のブックマークコメント

今日もカズの本を読みながらNBAの現在を読み解いていくシリーズ第3弾


やめないよ (新潮新書)

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階段を上がっていくと、どこかで必ず厳しい壁に突き当たる。でも、その悔しさがバネになる/

相手チームが優勝カップを掲げる姿を下から見上げて、そこで初めて優勝と準優勝の違いを知る。優勝争いに加わるだけではだめだ、やっぱり勝たなければだめだと思い知らされるんだ。


NBA優勝への道は、階段を一段ずつ上っていく道程だ。一気に三段跳びで優勝したチーム、または勢いだけで1回優勝してしまうケースは稀だ。

理由としては、1試合負ければ終わりのトーナメント方式ではないためだろう。

どのシリーズも4勝しなければならないため、まぐれで勝ち上がるケースは少ない。

歴史も物語っている。

トーマス率いるピストンズはバード率いるセルティックスの壁を乗り越えて初めて優勝したし、そのピストンズを何年もかかって破った後にブルズの黄金時代がやっと到来した。

さすがのジョーダンでもいきなりリーグに入ってすぐに優勝したわけではなく、階段を一歩ずつ上がっていたのだ。

この視点で見ると、今回のNBAファイナルは興味深い。

この10年ほどNBAウェストは群雄割拠でどこのチームもしのぎを削っている。

そのためどのチームが階段を一つずつ上がってきたとは言いにくい。

しかしレイカーズが昨年まで3回連続でファイナルまで駒を進めているので、その覇者を破ったという意味ではダラス・マーベリックスも一つ階段を上がったと言えるかもしれない。

一方のヒートは昨年プレイオフを逃しているばかりか、承知の通りスーパースターを集め全く違うチームに様変わりしたため、階段を一段上がるどころか本当に三段跳びしたレアケースである。

個人に焦点をあてると、ノビツキーは一度ウェイドとシャック率いるマイアミ・ヒートとファイナルで対戦して敗れている。

優勢に進めながら一気に逆転されてしまったその経験は、まさにカズが言う「相手チームが優勝カップを掲げる姿を下から見上げて、そこで初めて優勝と準優勝の違いを知る。」ものだっただろう。

一方のウェイドは、このファイナルでプレーしているスターで唯一の優勝経験者だが、逆に「相手チームが優勝カップを掲げる姿を下から見上げて、そこで初めて優勝と準優勝の違いを知る。」経験はない。

その経験があるのが、レブロン・ジェームズだ。

キャバリアーズ時代にファイナルに進出し4連敗を喫している。

彼はその後毎年セルティックスのビッグ3の壁に阻まれ、今年チームを変えてやっとその階段を一段上がったわけである。

こうやってみていくと、どちらのチームにも、どのスーパースターにも勝者の資格があるように思える。

しかし、どうしてもスターの言動を見ていると、ノビツキーが一番優勝を欲しているような気がしてならない。

ヒートのスター二人の調子に乗った行動が度々表面化し、優勝の重みがわかっていない気がしてしまう。

第2戦の勝利確定前のお祭り騒ぎしかり、そして今日のこの報道だ。

Sick impression Dwyane Wade and LeBron James mocked Dirk Nowitzki before Game 5.

第4戦で高熱でプレーしたノビツキーを小馬鹿にするような仕草をウェイドとジェームズが報道の前でしている。

三段跳びでファイナルに進出してしまった彼らには、カズが言う「階段を上がっていくと、どこかで必ず厳しい壁に突き当たる。でも、その悔しさがバネになる」気持ちが薄いのだろうか?

ボストンの壁を乗り越えてしまったジェームズには、ファイナルのリングが欲しい気持ちが薄いのだろうか?

覚悟を決めて何が何でもこのチャンスを逃さない意思が伝わってくるのはノビツキーだ。

ウェイドとジェームズは優勝するモチベーションよりも、チーム結成時の批判者たちへの反発のモチベーションの方が強い気がしてならない。

確かにこのチームほど結成時から批判され続けたチームはないかもしれない。

それはファンや報道陣からステップを踏まずにいきなり優勝されてしまうことへの恐怖も含まれていたと思う。

もちろんジェームズの発表の仕方もまずかったし、選手主導で決めたことも嫉妬を呼んだだろう。

そのプレッシャーを一年背負って戦ってきたわけだが、そちらに意識が支配されてしまうことはわからなくなもないが、初心に返らない限り、ブレがないノビツキーの強い意志の前に屈服してしまうかもしれない。

ベテランが多いマブスには、そういった意志が強い選手が多いはずだ。

キッドしかりマリオンしかり。

彼らはこれが最後のチャンスかもしれないという強い気持ちがあるはずだ。

一方で未来が明るいヒートのビッグ3にはその切迫した想いはないだろう。

NBAファイナルはいよいよ終盤。

意志の力がどれだけ左右するか?三段跳びの優勝はありえるのか?

ただデータ上ではヒート有利のようですが。。

いずれにせよ、ますます目が離せない。



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