相撲見物

 テレビで半世紀前の「栃若時代」の優勝決定戦をやっていた。ボーッと見ていたら父が砂かぶりに座っていた。なんだかじーんとした。
 久しぶりに13日目の本場所に誘っていただいて見物に。ご一緒のT先生は必ず初日と千秋楽にテレビに映っている。お父上が横綱審議委員長だったので、その溜席がキープされているとかで、先生曰く「墓参りのつもりで行ってます。」そうだ。年とって見る相撲は昔とずいぶん違った。実物の相撲取りを見ていると体調とか調子とか一目瞭然だ。気を抜いたアヤシイ取り組みなんかもすぐ判る。こーいうの見る目が出来たってことかしら。両横綱の強さ充実振りは際だっていた。白鵬は柔らかくて全盛時代の大鵬のようだし、朝青龍はバランス良くついた筋肉が全身バネのようで、甲乙付けがたかった。昨日の優勝決定戦でふだんぱきぱき解説する北の富士が勝敗予想を口ごもっていたのがよく判る。他は顔見てもわかんないお相撲さんが多いので、もっぱら焼き鳥と枝豆お酒を楽しんで良い墓参りでした。