対談 秘伝剣術極意刀術

10月30日(金)
朝 萱田公園 棒術・杖は、型とフリー
昼から きらめき。

読んだ本

対談 秘伝剣術極意刀術―日本剣術と中国刀剣術 その興亡と流伝の秘密を探る
笠尾 恭二 (著), 平上 信行 (著)  BABジャパン出版局 (1999/02)

日本の長剣の技術が、明の時代に和冦を通じて、中国に伝わり、中国の刀術に
影響を与えた。また中国で学んだ小笠原玄信斎は、八寸の延金と呼ばれる秘伝
を得て日本に戻った。この技術は、日本の各流派に伝わった。
この本には、八寸の延金の技法説明まで解明している。これは、収穫であった。
”八寸の延金とは、右手を柄をスライドさせて八寸(柄の長さ)の間合いを稼ぐ
技法である。体をさばき一瞬で片手打ちを放つ。その時巧みに鍔元と柄頭を持ち
変え、瞬時に間合いを稼ぐ。”

また日本の剣術の歴史について沢山の知識を学ぶ事ができた。
”日本剣道は、明治以降の現代武術。
しかし、剣道の防具竹刀競技は、ほとんど一刀流的である。
向身晴眼に構え中墨をとる方法論。
晴眼を取ると間合いを計り、敵の武器先に触れる事で敵の動きを知れる(聴勁)。
向身は、無構え自然体。向身から左右の気を中心に集め、剣先から敵の中心線
を攻め合気の状態を作る。それから敵のあらゆる攻撃から自分の中墨を守りつつ
敵の防御を中央から破壊して敵の死命を打つ。切り落とし・一つ勝。
― 形意拳と似ている。寄り足
  中段突きの極意が崩拳。

新陰流は、半身で転身して密着していく。
単に敵を打突するのでは、無く、
敵の刀に添い、力に乗って行く密着系の刀法。
― 太極拳に似ている。敵の側面に入って相手の攻撃力を無力化し、
  後は一方的に敵を打ち倒す。”

良い本である。

対談 秘伝剣術極意刀術―日本剣術と中国刀剣術 その興亡と流伝の秘密を探る