2009-11-29 子供の頃怖かったもの・しょにょに
先日、「番頭はんと丁稚どん」の映画を見た。この映画は四作あって、それぞれ「続」「続々」「続々々」というのがついていて、映画館の前でどこまで続くのかなぁ…と思い悩んだものだ。本当はテレビ番組で、楽しみにしていた。大村崑が間抜けな丁稚崑松で、芦屋雁之助が番頭はんである。この番頭はんがいじめっ子で、とにかく丁稚をいじめ倒すのだ。かなり小さい頃だったから雁七はんが怖くて怖くてしょうがなかった。後に裸の大将とか、割と好い人の役をやっていた雁之助さんだが、私にとってはいつまでも番頭はんのイメージがついてきて生理的に怖かった。役柄とはいえ役者さんてそういう損なところもある。
映画版はひょっとしたら初めて観たかもしれない。ただ、丁稚崑松がドジをして叱られたり、お金を盗んだと疑われたりして店を出てさまようシーンなど、自分の小さい頃とダブって胸がキュンとなった。そんなところが記憶の底に残っている理由なんだと思う。
2009-11-19 エノケン「らくだの馬さん」
二十歳代の頃、映りの悪いテレビでTVKがやっていたエノケンの映画をずいぶん観た。ワシの年代だとエノケンの映画はそう観られるものではなかったので貴重な体験だった。そしてとてもはまってしまった。戦争を挟んだ波乱な時代だっただろうに、喜劇に賭けて生きたエノケンの健闘を讃えずにはいられない。
この時代のお話は短編小説のようなもので、簡単だけど奥が深い。エノケンは背も低く、猿みたいな顔で、はっきりいって今で言う負け組の人間だ。それが必死に頑張るところが可笑しくも哀しくて心を打つのである。チャップリンの影響も受けたのだろうけど、負けないくらい哀しくて面白い。
さて、「らくだの馬さん」だが、これはもちろん落語の「らくだ」を映画化している。よく知っている話だけどエノケンがやると自然に屑屋に見えてしまう。お話は「唐茄子屋政談」や「宿屋の富」のエピソードも入ってハッピーエンドなんだけど、この話の聞かせどころの「死人のカンカンノー」と屑屋とやくざ者の立場が逆転してしまうところは見事に絵になっていて笑っちゃいました。単純だけどなんでこんなに心に染みるのかな…、と考えたんだけど、やっぱりエノケンはじめ役者の力量なんだろうなぁ…。今度はなにを観ようかな……。
2009-11-07 子供の頃怖かったもの・しょにょいち
幼稚園か一年生くらいの頃だと思うんですけど、「月光仮面」とか「七色仮面」だとか子供向けの番組を見ておったわけですよ。ほとんと訳も分からずに、ただヒーローが出てくると嬉しかったんですね。そんな中で怖くて怖くてそれが出てくると手で目を覆ってしまう悪役がおりまして、今でも鮮明に覚えておるのです。その一つは「マンモスコング」。「月光仮面」の第4部くらいだったかなぁ。オープニングでアップになるんだけど、その顔が怖くて見れなかったですねぇ。それから「恐怖のミイラ」。でもこれは記憶が正しければ3,4年生になっていたと思うなぁ。
もう一つ、どの番組かも分からない悪役がいて、それがずっと気になっていたんですねぇ。とにかくグロテスクな仮面を被って、夜の住宅街を屋根から屋根へ跳んで歩くんですねぇ。ワシは東京の大塚で育ったんだけど、当時はやっぱり夜になると暗くなりまして、その怪人が今自分の家の屋根にいるかと想像すると震えるほど怖かったんですねぇ。
で、最近「遊星王子」を見ていて遂に発見しました。名前は無いんですけど、中東風の組織の怪人で、深夜に相手の家に忍び込んでくるんですねぇ。怖かったところが全部出てきましたよ。子供の頃は夜の町が怖かったんだなぁ、とつくづく感じました。
でもまさか「遊星王子」だったとは思わなかったなぁ。ずっと「七色仮面」だと思っていたんですよねぇ。「コブラ仮面」とか「スリーエース」とか感じは似ているんですよ。でも、見てみるとちょっと違うんだなぁ。この辺がけっこう記憶が鮮明なんですね。
まぁ、たぶんこんな気持ちを共有している人はいないと思いますが、その怪人の写真をアップしておきますね。ついでに悪人の方なんだけどカンフーを使う女性も出ていました。この時代にこんなキャラクターがあったなんて意外でしたのでアップします。
でもね、つまらないことのようだけど、ずっと喉に引っかかったままの骨が取れたみたいな感じがあるんですね。よかったよかった。
2009-11-05 Lynsey de Paul/Surprise
まだ20歳そこそこの頃、フォークからポップスへ自分の指向が見え始めていた頃だったと思います。当時青山に住んでいたギタリストのノーマンのところで聴いたのがこのレコードでした。メロディが意外で、コード進行なんかも斬新で、それでいてスマートで、とにかく気に行ってしまいました。彼女のこのデビューアルバムからは「シュガー・ミー」が大ヒットしたんですけど、ワシは「Mama Do」「クロスワードパズル」「ドクタードクター」なんかが好きであります。
ジャケットもカッコ良くて、開くと歌詞とともにイラストがあったりして、当時としては斬新でしたねぇ。よっぽど欲しかったんですが、当時のワシは極度の金欠病でとても手が出ませんでした。ノーマンのところに行っては聞きながらコードを採ったりしてました。
それからウン十年。彼女のCDは四枚ほど出たのですが、この作品はありませんでした。ご当地イギリスでもなかったようです。ところがどっこい、ネットで探していたらついに発見しました。嬉しかったなぁ。
彼女のアルバムの中ではやっぱりこれが一番好きですね。ただ、今聞くとちょっとゆっくりな印象です。時代ですかね。でも、機知に富んだ曲作りはいまでも通じるものがあると思います。ちょっと年上の、大人のお姉さんに憧れていたのかもしれませんね。
2008-01-19 クリスマス・ジャグ・バンド
やっちゃんと言えば、二年ほど前になりますか、愛川町の学習塾「ニュートン」で野澤師、おやじBANDと一緒にライブをやった楽しい思い出があります。やっちゃんとおやじBANDの演奏は、弧高な野澤師の音楽とは違ってジャグバンドに近い、楽しい気持ちに人を巻き込むような魅力がありました。私もいつかああいう演奏がしたいなぁ、とつくづく思ったものでした。
おやじBANDの演奏に近いのがHOT LICKSでお馴染みのダン・ヒックスがやっていた「クリスマス・ジャグ・バンド」だと思います。私としてはダン・ヒックスのものでは一番ではないかとさえ思っております。一癖も二癖もありそうなおやじが集まって、それぞれの持ち味を出しつつもなにげにまとまった演奏を聞かせてくれます。聴いていてワクワクします。特にライブ盤などは、「アア、自分もその場所にいたいなぁ、」と思わずにはいられません。
やっちゃん達と一緒にやって以来、私の頭の中に自分がそんな音楽を今はまだ見知らぬ人達と楽しげに演奏している姿を空想しています。なかなか現実になりそうな気配はないんだけど、でもきっと、いつかそんな場面に自分がいるのだと信じておるのであります。アア、人生の終わりにでもそんな風にできたらいいなぁ…
「クリスマス・ジャグ・バンド」は三枚のCDが出ています。私はアメリカのAMAZON.COMで買ったんだけど、とにかく素晴らしいのでぜひ聞いてみて下さい。特にダン・ヒックスのようなスィングが好きな方にはお勧めであります。
















