G★RDIAS このページをアンテナに追加 RSSフィード

2007-05-23

[][]男をバカにした『モテる技術』

モテについては、近々新しいエントリーを書くが、その前に、私のテーゼ「モテる男とは一人の女性を大切にできる男である」を全否定するモテ本がある。それが、ここに紹介する『モテる技術』である。

この本で言う「モテる」とは、いろんな女と、とっかえひっかえセックスを堪能するという「豊かなセックスライフ」を送ることであり、これが「モテる」ことだとされている(私の言うモテ1)。著者たちは米国人だが、この本を実際に読んでみると、まことに男をバカにした本であることが分かる。以下、同書から引用してみたい。

今やわたしたちは、この本の技術を用いるだけで、望むままに女性を手に入れられるようになった。(2頁)

恋愛はゲームだ。人生における重要なゲームであるが、ゲームであることに変わりはない。(5頁)

あなたの周りにも、魅力的な女性との恋があとを絶たない男がいるだろう。何の苦労もなく、思うままに女性をモノにし、まさに望みどおりのセックスライフを堪能している男が。・・・(中略)・・・この本を読んだあなたが、その行動様式を自分のモノにして女性とつき合えるようになったとしたら、それだけでこの本のもとは取れたと言えるだろう。しかもより多くの女性とセックスできるというおまけつきで。(50〜51頁)

モテる男は常に複数の女性を追いかける。・・・(中略)・・・モテる男は、目標を一人に絞ることはない・・・モテる男性から聞き取り調査を繰り返し、彼らの行動を真似するうちに、著者はある恐ろしい真実に気がついた。それは、あなたがモテる男を目指すなら、ことセックスに関するかぎり、たった一人の女性を追いかけることは、誰も追いかけないよりも悪い結果を引き起こすと言うことだ。(62、66頁)

要するにこの本は、いかに多くの女とセックスをできるようになるか、というそれだけを目標にしている。そういうことができる者が、「モテる男」だというのだ。では、モテる男になったら、どういう女とセックスできるようになるのか。

さて、著者のうちの片方のかつての恋人であり、今はよき友人であるドーンという女性がいる。年は二四歳。ブロンドの長い髪にぱっちりとしたブルーの瞳。長身ですらっと伸びた足、見事なバスト。ボディコンのドレスが大のお気に入りだ。しかもセックスが大好きで、何時間でもオーケーときている。要するに、ドーンは多くの男性たちの夢を現実にした女性なのだ。(40頁)

ギャグじゃないですよ、大まじめでこう書いている。少なくとも私はこのような女性と恋愛もセックスもしたくない。男をバカにしていると思わざるを得ない。

と同時に、次の文章も読んでほしい。

女性の言葉を、バカな子供のたわごとぐらいに考えることができれば、女性をモノにするという目標を見失わずにすむのだ。(423頁 「バカな子供のたわごと」がゴチックで強調されている)

女のことも完全にバカにしている。

このような本が、米国だけではなく日本でもよく読まれている(アマゾンでは評価5点満点中4.5、ランクは5000くらいだった)。このような本を評価している男子諸君、目を覚ました方がよい。そしてこのような言説を垂れ流すような本こそが、真に批判されるべきなのだ。

______________________

追記:ブックマークコメントで、私のこれまでの主張を知らずにコメント書いている人もいるようだから、私の過去の記事も併読しておいてほしい。

http://d.hatena.ne.jp/gordias/20070501/1177947000

↑この記事の改訂版を書いた。↓

http://d.hatena.ne.jp/gordias/20070609/1181322127

toyo123toyo123 2007/05/23 02:06 お初です。片思いしていた女の子が、自分がうじうじしている間に、僕からみればいかにもなこの手の手口に篭絡され、それを「恋愛」と言っているのをみると、報われないという気持ちが募ります。

世界の全てであるような彼女を前にして「自然」にリラックスしてお話しするなんて僕には無理な話です。それが僕の自然なわけです。だから「自然」にいろんな女の子とお話して結婚とは無関係なセックスをして何人かと「恋愛」ができるような男は全て意識的にせよ無意識的にせよ上掲本にあるような態度をとっているように思えてきます。う〜ん、なんというか女をモノ扱いするというかパターン処理していくというか。

インドの話にこんなのがあったと思います。修行者がグルに連れられて市場へ行った。屠殺屋の前に立って弟子に言う
「お前がやったら殺生の罪だけど、彼は自然にやってるんでカルマにならん。」
「恋愛」の「自然」が身についていない人にとって、それは修行者にとっての屠殺のように躊躇いを覚えることです。

どんな人が読んでいるのかわかりませんが、似たような本を読んで、少なくとも僕はちょっと気が楽になりました。いいことかどうかは知りませんが。身動きがとれないくらいの思いを中和するためには、これくらいの言葉がちょうどいいようで。

最近は最近は 2007/05/23 09:01 日本でも恋愛依存症、セックス依存症の患者さんが精神科や心療内科を受信するケースが増えているそうです。男女問わず。ご本人が気づいていないだけで、発達過程、生活過程における心の傷が恋愛依存症、セックス依存症をもたらすことは実は意外に日本ではあまり知られていません。

BLACKBIRDBLACKBIRD 2007/05/23 09:57 >モテる男とは一人の女性を大切にできる男である

この定義が既に論理破綻なのですけど。
「モテる」と言う言葉の定義が複数の異性から好感を抱かれると理解出来ます。
所謂セックスアピールって奴ですな。

一人の女性を大切にする人にとっては、多くの場合、他の女性から好意を抱かれると言う事には、然程意味有る価値を持たないでしょう。
一番重要なのは交際相手の一人の女性なのですから。
後は普通に社会生活をおくる事が出来る程度に他人から好感を抱いてもらえばいいのです。
交際相手以外の異性からモテるかモテないかは全く無意味です。

勿論社会性・社交性の観点から言えば、モテないよりモテた方がいいかも知れませんけど。
少なくともモテる事と一人の女性を大切にする事の相関関係を見出す事は困難に思われます。

交際異性を社会的地位の装飾品扱いして居る人には交際異性がモテるかモテないかは重要だと思われます。
そう言う価値観の持ち主は交際異性の人格を尊重して無いと言えるるでしょう。

kanjinaikanjinai 2007/05/23 12:14 この話題はどうしても荒れますね(笑)。Blackbirdさん、私の以前のエントリーを読みましょう。ブックマークコメント:「女もバカにしているのならトントンでいいじゃないか」→ぜんぜんよくありません(いちおうマジレス)。「方便としてバカっぽい表現」→本書をぜひ読んでみてください。私には方便とは思われません。「世間で売れたことを受け止める」→それがこのエントリーでひとつの言いたいことですね。「受け止める」とは「受容せよ」の意味じゃないでしょう? アマゾンで激賞している男子諸君目を覚ませ!というのが私の受け止め方。「バカにしているのはどっちだ?」→バカにしているのはこの本の著者。モテたいと思っている読者をバカにしている。私のエントリーで批判しているのはこの著者のこと。「私たち恋愛富裕層の行う本当の恋愛はこのような軽薄なものではないのだ」と喚くネオリベ保守」→はぁ? どこにもいない仮想敵を勝手に構想して批判してもはじまらないと思うよ。「死ねよ」→これは脅迫語、NG。こういう言葉遣いをする時点で終わり。「この著者がバカに見える」→それはそうかもしれない。

kanjinaikanjinai 2007/05/23 18:36 ブックマークコメント:「技術論と倫理は分けて考えた方が良いのでは」→分けたほうがよいです。そのうえで、この本には男性をも女性をも内容的にバカにする倫理が横溢していると私は思います。「この本は徹底した技術書なので」→と同時にこのような徹底した技術書を支える「哲学」も底辺にはしっかりとあります。私はそこを問題視しています。このような「哲学」を持たない、まったく別種の「哲学」で書かれた技術書は、まったく異なった相貌の本になることでしょう。

kanjinaikanjinai 2007/05/24 00:14 ブックマークコメント:「一周遅れているような・・・」→誰が誰に一週遅れている?しかしてその意味と根拠は? 「いい本だぞ!」→「いい」の意味は?

レヴューよりレヴューより 2007/05/25 11:14 「好きな一人にだけモテたい」という人には向かない!
などという人は、読みが浅いと思います。
「好きな一人にだけモテたい」という考え方の人でも
活用できるテクニックがちゃんと載っています。
(どう接すれば好感度が上がるかとか)

それくらい、この本は網羅的です。

1回通読したくらいでは、うまく実生活では使えません。
実行しようと思った部分については
何度も読み返す必要があるでしょう。
「即効『魅惑術』」と「コミュニケーションの為の催眠誘導」
のテクニックと併用すると、成功率は高まるでしょう。

kanjinaikanjinai 2007/05/25 15:21 はいはい、僕ちゃんは「「即効『魅惑術』」と「コミュニケーションの為の催眠誘導」」でもがんばっててくださいね。

toyo123toyo123 2007/05/25 16:25 kanjinaiさんは、スピーチの授業などで言われる
「聴衆のことはカボチャかナスビだとでも思いなさい」
ってアドバイスも駄目だと思いますか?
これもかなり非人道的な言葉だと思いますが。

それともこの本が性に関わるから駄目なんでしょうか?

kanjinaikanjinai 2007/05/25 17:21 >Toyo123さん コメントありがとうございます。いちばん大きな理由は、この本全体に流れる「女性蔑視」の態度・視線を、私は受け入れられないからです。単に、ひとつの言葉のみを取り上げて批判しているわけではありません。同様に、男性蔑視も感じます。それと、おっしゃるように、性にかかわるということもあると思います。

luminlumin 2007/05/26 23:25 よい本を教えていただきました。早速読んでみます。

韓流てるてる韓流てるてる 2007/05/27 20:47 「宮廷女官チャングムの誓い」に出てくるクミョンは、ミンジョンホから愛されたいのに、ミンジョンホがチャングムを愛してしまったので、チャングムを殺そうとするのですが、チャングムの師匠のハン尚宮と、ハン尚宮の師匠のチョン尚宮を殺すことはできたのに、チャングムだけは殺すことができず、反対に、師匠のかたきをとられてしまうのです。しかも、ミンジョンホは、チャングムが師匠のかたきをとるのを手伝うのです。最後にクミョンが宮廷から出て行くとき、ミンジョンホは、「すまない、としか、いえない」といいます。クミョンは、「来世でも、すまない、という言葉だけはききたくありません」と言って、去っていきます。
こういう、クミョンのような人には、モテる技術よりも、正確に標的を仕留める技術のほうが役に立つと思います。ミンジョンホは、武道の達人で、王様が、ミンジョンホからチャングムを奪ってやろうと思って、弓の試合を仕掛けてきますが、ミンジョンホの方が勝ちます。それでも王様は権力があるのでミンジョンホを流刑にしてしまいます。でもチャングムは王様の側室にならずに主治医になります。そして、正三品堂上官大長今という称号をもらいます。王様が死んだ後、チャングムとミンジョンホは結婚します。ミンジョンホはモテる男ですが、彼は障害、チャングムだけを愛しました。こんなミンジョンホさまは、日本の中年女性達の愛を一身に受けています。ミンナウリ、サランヘヨー!!

韓流てるてる韓流てるてる 2007/05/27 20:48 ミンジョンホはモテる男ですが、彼は障害、チャングムだけを愛しました。こんなミンジョンホさまは、日本の中年女性達の愛を一身に受けています。

ミンジョンホはモテる男ですが、彼は生涯、チャングムだけを愛しました。こんなミンジョンホさまは、日本の中年女性達の愛を一身に受けています。

kanjinaikanjinai 2007/05/28 00:21 なるほど。ということは、モテる男とは一人の女を・・・、という私の命題は、少なくとも中年女性たちには賛同してもらえそうだということですね。

流星雨流星雨 2007/05/28 00:36 それは一人の相手を愛せばモテるのではなくて、もともと複数にモテる奴が一人でも複数でも愛す権利を持つということではないのですか?一人の男を愛したクミョンは報われなかったんですから。

kanjinaikanjinai 2007/05/28 01:56 >流星雨さん それほど単純ではないと思います。複数にモテる男が、誰ひとりからも本気で愛されないというのは、非常によくある話です。また、私の命題は、一人の女を大切にしたら<必ず>そのひとりの女から愛される、ということではありません。「モテ」の概念については、他のエントリーで解説しています。近々、改訂版を投稿します。

流星雨流星雨 2007/05/29 18:41 >複数にモテる男が、誰ひとりからも本気で愛されない
そうでしょうか。複数にモテる男・女がやはり複数から本気で愛されるという話の方がよくあるんじゃないですか?特に恋愛ものでは。それに一人の相手といいつつ振られたら結局別の相手と付き合うというのは一途とはいわないでしょう。やっぱりよく分かりません。次回を期待します。

kanjinaikanjinai 2007/05/29 19:15 >流星雨さん 私の言いたいことをもうちょい正確に表現すると「同時に複数にモテることを実践している男は、自分の好きな一人の女と相思相愛になる経験をすることから疎外される、という現象はよく見られる」ということです。私の身の回りを見ていてもそれはよく感じます。

また、私の言いたいことは「一途」ということとは違います。そういう言葉は使っていません。いま自分がほんとうに好きな一人の女を大切にしようとする、ということがポイントです。失恋してもストーカーのようにその女に付きまとえ、と言っているわけではありません。

ということで、よろしく。

ブルースブルース 2007/06/17 17:10 はじめまして。モテる技術の愛読者です。この本にも、一人の女性と長くつき合うことについて書いてありますよ、第14章に。

ただし、第13章までの下積みがないと、お粗末なお付き合いに終わるそうです。どのようなお粗末なお付き合いになるのかは、読めば分かります。kanjinaiさんが陥っている状況も、手に取るように分かりますよ。

ちょこっとだけモテちょこっとだけモテ 2007/11/11 00:24 いろんな人もいるものですね。わたしはこの本からあふれるばかりの敬意を感じました。相手を大切にする、愛することは君(=読者)の仕事だという力強いメッセージです。

ほおほお 2008/02/16 22:40 >モテる男とは一人の女性を大切にできる男である

モテるという言葉の意味を歪めて解釈しているからこのような反論が出る。
そのことをまず自覚した方がいいよ。
一般的なモテとあなたの主観には大分ズレがあり、その自覚がないまま
本を否定してもあながた痛く映るだけ。

それとフェミニスト視点もいいけど、今時ずいぶん硬い恋愛への見方をお持ちのようで。。。
おそらくあまり多くの女性と恋愛をしたことがないのだと見受けられます。
あまり固く考えずがんばってくださいね。

へえへえ 2008/02/24 21:17 ↑この上の3人の書き込み、モテない臭がぷんぷんしてると感じるのはオレだけ??

はてなユーザーのみコメントできます。はてなへログインもしくは新規登録をおこなってください。