最近読んだ新刊系
まずは『ブログスフィア』。マイクロソフト唯一の公式ブログ『チャンネル9』の運営者とかが著者みたいなんだけど、文中に「本書の著者の○○は」みたいな記述が出てくるもんだからちょっと混乱しました。
向こうのちょいワルエンジニアみたいなハッカー系の若者が本を書くときって、ちょっといきがって読者に語りかける口調で、内輪ネタのジョークを交えたりしながら話を進めていったりするじゃないですか? 仮に昭和軽薄体にあやかって“21世紀西海岸軽薄体”と勝手に名付けましょう。
ひょっとしたらこの本は、その21世紀西海岸軽薄体で書かれた文章から、いきがってる部分を削ってマジメな感じに意訳してるんじゃないかなんて思ったりした。
いや、アメリカのブロガーがブログで何を書いたりしてるんだろうとかいうのがわかってとてもオモシロイ本ではありました。
- 作者: ロバート・スコーブル,シェル・イスラエル,酒井泰介
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2006/07/20
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 99回
- この商品を含むブログ (50件) を見る
『インターネットの法と慣習』。YouTubeと著作権についての議論なんかがあつかったりしていたしタイムリーに発売されたと思う。内容がおもしろければ、こういうアバウトな本の書き方もありなのかと自信を持ったり持たなかったり(全般に渡って「僕は思う」的な言い回しや、引用元がアバウトだったり)。著作権法原理主義者の人、例えばid:ululunさんなんかも読めばいいとおもった。
インターネットの法と慣習 かなり奇妙な法学入門 [ソフトバンク新書]
- 作者: 白田秀彰
- 出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ
- 発売日: 2006/07/15
- メディア: 新書
- 購入: 9人 クリック: 223回
- この商品を含むブログ (151件) を見る
『検索エンジンがとびっきりの客を連れてきた!』。「Web2.0が来るよ!」って漠然と言われても困るという人のために、鯖寿司屋さんとか小規模事例を集めた良本。
信者を作り上げて、自社のロゴ入りTシャツで収益を挙げるという某渋谷の会社のビジネスモデルも事例に入れればよかったのに。
検索エンジンがとびっきりの客を連れてきた! 中小企業のWeb2.0革命
- 作者: 佐々木俊尚
- 出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ
- 発売日: 2006/08/01
- メディア: 単行本
- クリック: 44回
- この商品を含むブログ (22件) を見る
それから『団塊パンチ』の2号目。ビートルズ特集。サージェントペパーズのジャケットに張られている人物を征木高司が全部紹介するという良企画。高校時代に初めてジャケを見たときは、ほぼ誰も知らなかったに等しく、32歳になった今の僕が見ても半分以上知らない。
あと、中山康樹による『オノ・ヨーコの罪と罰』がすごい。ジョンの死後のジョン・レノンのPRをいかにうまくやったかみたいな話。
たった5枚しか存在しない「ジョンが単体の名義で生前に発売したアルバム」の選曲を変え、ジャケットを差しかえるというのは確かにひどい。
これ↑が↓こうなったのか。
あと先日、団塊パンチの赤田祐一編集長にインタビューをさせていただきました。カルチャー系の雑誌がすべてパブ雑誌と化しているこの時代に赤田氏が何を感じているのかはとても興味があったし、憧れの人の1人であるので今インタビューができたのはとてもよかった。掲載が決まったらお知らせします。
- 出版社/メーカー: 飛鳥新社
- 発売日: 2006/07/01
- メディア: 単行本
- クリック: 3回
- この商品を含むブログ (7件) を見る