昨日発売のユリイカに原稿を書きました。

3年ぶり。無頼派の作品は『ファントム無頼』くらいしか読んだことがないけど、太宰と安吾のぶらっと無頼派特集で書いてます。

ユリイカ2008年9月号 特集=太宰治/坂口安吾 無頼派たちの“戦後”

ユリイカ2008年9月号 特集=太宰治/坂口安吾 無頼派たちの“戦後”

人間失格 (新潮文庫)
人間失格 (角川文庫)
人間失格 (集英社文庫)
ケータイ名作文学・人間失格 (ケータイ名作文学)

僕のテーマは『人間失格』のケータイ小説度を測るというテーマ。
デスノート表紙のヒット以降、角川が松山ケンイチで対抗したり、ゴマブックスが横組のケータイ小説フォーマットに落とし込んだ人間失格を発売したり、なにかと熱い市場になっている『人間失格』。
まあ、出版界では旧作の再パッケージが流行っているわけです。カフェコンピ的な河出の世界文学全集や新訳ブームなどもそう。
これは、レアグルーブ、カフェコンピ、『bounce』といった旧作のCD化を伴った再評価が流行り、ベスト盤、リマスター、リミックスなどの再パッケージ化が流行った90年代の音楽業界によく似ているわけで、それが意味するところは……、なんて分析の部分が自分的には興味深かったんですが、あまりユリイカらしくない原稿だったか。