9999-00-00 難関大学への数学

「難関大学への数学」です。実際に大学で出題された入試問題の数学過去問題を中心に、受験生の方が数学の知識や考え方を身につけることのできるような記事を掲載しています。数学が苦手な方でもスラスラと読むことのできるよう、丁重な記述を心がけたいと思っています。
月の前半では文理共通の基本的な問題,後半では文系で意欲的な方や理系の方のための発展的な問題を取り上げます。
また、12月中旬から1月にかけて、通常の記事と平行して、数学のセンター試験対策向けの記事も配信していく予定です。
(カテゴリごとにまとまった記事の一覧をご覧いただくには、ページトップの「日記一覧」をクリックして頂けると、見易いページが出てきます)。
難易度,解答時間について
基礎的な問題
標準的な問題
難しい問題
知らなければ解けない、あるいは試験場では物理的に無理な問題
解答時間については、あくまで目安です。各自の勉強のスタイルに合わせて,あくまで参考としてご利用ください。
物理屋
2008/05/29 23:56
すみません?ホ問題が若干見にくいのですが、こういうものなのでしょうか
2008-05-14 ベクトルの置き換えと計算、内積と絶対値
moomin-s
(以下、ベクトル記号を省略して書きます。)
少し細かいことですが、a+3bを固定したとき、3a-bの偏角が0からπまで自由に動けるかどうかは自明ではないと思います。やはり、厳密には、cosθ=1,-1となる具体的なa,bを与えて十分性を確認するのが筋なのだとは思います。
gould2007
>>moomin-s様
問題では「を満たすように動く」とありますが、これは数学の問題では一般に「を(すべて)満たすように動く」と解釈されるのではないでしょうか。例えば、「二次の行列AがA^2=Oを満たすとき」と問題にあるとき、私たちは「A^2=Oを満たす(全ての)二次の行列」を考えます。
もし仰るように、
>>a+3bを固定したとき、3a-bの偏角が0からπまで自由に動けるかどうかは自明ではないと思います。
だとすると、a+3bと3a-bとの間に何らかの制約(例えば、この二つのベクトルの成す角が何度である、とか何度から何度の間である、とか)があるものと解釈されますが、そうは書いてありません(もしそうであるならば、そもそも最大値、最小値は求めようがありません......)。
と思い敢えて個別にベクトルa,bは求めなかったのですが、やはり問題でしょうか......?
私の性格からか、どうしても解答の記述が雑になりがちですし、頂いたようなご指摘は受験生の方にとっても大いに気になる点だと思われますので、是非ご教授頂けるとありがたく存じます(ご指摘に対しての返答のポイントがずれていましたら申し訳ないです)。
moomin-s
>>gould2007様
2つのベクトルa+3bと3a-bを別々に自由に動かせるかのように扱っているところを問題にしているわけです。a+3bを固定してしまったとき、aやbの動ける範囲に制限がつくかもしれないので、3a-bを自由に動かせる(偏角が0から2πまで動く)かどうかは自明ではないのではと書いたわけです。
拘束条件付きの最大最小問題は変域や定義域に注意する必要があります。上のことを言い方をかえれば、|a+3b|=1かつ3a-bが大きさ1で偏角πとなるようなa,bが存在することは自明だろうかというわけです。
あくまでも必要条件として議論しておき、最後にcosθが1,-1になる具体的なa,bの例をつくって等号が成立している(=十分条件である)ことを確認する方が少し厳密になるのではないでしょうか。
ただ、トラックバック先の記事にもありますが、そもそもどうしてa+3bを(1,0)と限定できたのかが問題です。そこにも少し飛躍があるように思います。
gould2007
>>moomin-s様
>>2つのベクトルa+3bと 3a-bを別々に自由に動かせるかのように扱っているところを問題にしているわけです。a+3bを固定してしまったとき、aやbの動ける範囲に制限がつくかもしれないので、3a-bを自由に動かせる(偏角が0から2πまで動く)かどうかは自明ではないのではと書いたわけです。
a+3b=x,3a-b=yとしたときx,yは別々に自由に単位円周上を動くことができます。問題文で述べていることは冗長に書くと、次のようになります。
「ベクトルa,bがあって、a+3b=x,3a-b=yとすると、それが|x|=1,|y|=1を満たしながら自由に動く。つまり、x,yは任意の単位ベクトルである(以下は省略させていただきます)」
文字二つに式二つ、式を連立方程式と見たとき、対応する行列式が0でないことからa,bを逆にx,yで表す事ができるのは自明です。つまり、このようにおいたときx,yは「拘束条件」にはならない筈です。この置き換えは「必要十分条件」になっています。
厳密である、ないという以前にこの問題の場合、a,bについて具体例を作る論理的必要性は感じられません。
そして、xの成す角(x軸kの正の方向から測った角)を¥alpha、yの成す角を¥betaとしたとき、問題になるのはx,yとの間の相対的な位置関係(角度関係)だけですから、「平面全体を-¥alphaだけ回転させて、それを改めて座標平面とする」という操作を行っても、一般性を失う事はありません。このようにして、どちらかを固定していまい、変数を一つだけにすることはよく行われます。
上のようにせずとも、a+3b=(¥cos {¥theta}.¥sin{¥theta}),3a-b=(¥cos{¥phi},¥sin{¥phi})などとおいて計算してから、改めて¥phi- ¥thetaを一つの変数(これは¥thetaも¥phiも自由に動ける事から、0から2¥piまでを自由に動きます)としても同じ事です。
moomin-s
>>gould2007様
>>対応する行列式が0でないことからa,bを逆にx,yで表す事ができる
その通りです。そこが本質的な点です。でも高校生はそういうことを自明として用いても良いのでしょうか。(もう少し言うと、それ以前に、なんの断りもなく理解できることなのでしょうか。)
また、問題文に「自由に動ける」という言明が内包されているという見解は、支持できません。自由に動けると見抜けるかどうかは解答者に委ねられていると考えます。「拘束条件にならない」ということを根拠付けて述べることができるかどうかは、解答者の試されている点だと。
厳密という言葉は不適切かもしれません。僕が言いたかったことは、a,bの具体例を挙げるのは非常に簡単なことなので、それを明記しておいた方が「安全」でしょうということです。
やよい
a+b=(2/5)(a+3b)+(1/5)(3a-b)ゆえ3角不等式
|(2/5)|a+3b|-(1/5)|3a-b||≦|a+b|≦(2/5)|a+3b|+(1/5)|3a-b|
が成り立ち,左辺は1/5,右辺は3/5で,a+3b=-(3a-b)つまりb=-2a,a+3b=3a-bつまりa=2bのときそれぞれ中辺に一致します.
やよい
上記のような解法を述べた私が申し上げるのもなんですが,解答(答案?)としてはa+3b=(1,0),3a-b=(cosθ,sinθ)をa,bについて解き,必要なθに対するa,bの存在を明示された方が良いかと思います.
gould2007
>>moomin-s様
>>やよい様
そうですね。お二人ともお時間を割いて丁重にコメントしてくださり、本当にありがとうございます。
現時点ではお二人に説明していただいた上でなお、私は数学の論理上ベクトルa,bを具体的に構成する必要があると考えてはいませんが、もしかしたら私の解答は入試では減点になってしまうものかもしれません。moomin-s様の仰る通り、「安全」であること間違いないと思います。
そのことを答案の前に明記した上で、後はここをご覧下さっている受験生の方にご判断いただくということでも構わないでしょうか?(私が主張したいことは既にコメント欄で述べてありますし、問題があればコメント欄でさらにメッセージを頂くことも可能です)
本当はmoomin-s様のご指摘下さった事項はとことん突き詰めて考える重要なことだと思うのですが、如何せん私の乏しい数学の力では物理的に厳しい部分が多く(......)、また出版物と違い、今後の訂正も可能であるということで、現時点での曖昧な形のつけ方をお許し下さい......。
通りすがりの医学生S
いまさらって感じもしますが…。
2009年4月号の大学への数学の雲先生の記事で同じ問題を扱っています。
解答の方針を見る限りではgould2007氏の方針で特に問題がないように思われます。
2008-05-13 単位円周と直角三角形、ベクトルor座標?
けんたろ
(2) 円の中心を原点として、点A、B、Cの位置ベクトルをそれぞれa,b,c(長さは全て1)とし、さらに位置ベクトルd=a+b+cで表される点をDとします。
題意より、│d│=1ならば点DはA、B、Cと同じ円周上にあり、このときベクトルa,b,c,-dは平行四辺形を作るので、逆向きで大きさが等しいベクトルが2つずつ2組あります。ここでa,b,cはそのうちの3つなので打ち消しあう組が1つだけあり、それに対応する△ABCの辺は円の直径になります。
この解答でも大丈夫でしょうか…
gould2007
>>けんたろ様
>>このときベクトルa,b,c,-dは平行四辺形を作るので
d-a=b-(-c)=c-(-b)またはd-b=a-(-c)=c-(-a)またはd-c=a-(-b)=b-(-a)
ですから、平行四辺形を作るのはベクトルa.b.c.-dではなくベクトルa,b,-c,dまたはベクトルa,-b,c,dまたは-a,b,c,dではないでしょうか。
すいません後できちんと読んでみます。
やよい
けんたろさんの解答が正しいことは http://d.hatena.ne.jp/gould2007/20070728 の問題2前提が「少なくとも3点が異なる」でもよいことから判りますね.またOが外心のときvector{OA}+vector{OB}+vector{OC}は垂心の位置ベクトルなので「△ABCの垂心が外接円周上にある⇔△ABCは直角三角形」を初等幾何などで示してもよいかと思います.
やよい
(2)A,B,Cは中心Oの単位円周上の異なる点なので,例えばvector{OA}=a,vector{OB}=bは独立でvector{OC}=c=xa+yb(x,yは実数)とおけます.すると|a|=|b|=|c|=1より|a+b+c|=1⇔1+ab+bc+ca=(1+x+y)(1+ab)=0ゆえx+y=-1(∵ab=-1⇒a//b)となり,|c|=1⇔x^2+y^2+2xyab=(x+y)^2+2xy(ab-1)=1⇔xy(ab-1)=0ゆえxy=0(∵ab=1⇒a//b).つまりc=-aまたは-bです.
なお,受験生向き?ではありませんが,複素平面で|α|=|β|=|γ|=1より|α+β+γ|=1⇔(α+β+γ)(1/α+1/β+1/γ)=1⇔(α+β)(β+γ)(γ+α)=0とする方法もありますね.
arakik10
座標を設定ならば(1)はA(a,b),B(-a,b),C(a,-b)または(-a,-b)とおける、(2)はA(a,b),B(-a,b)とおいてC(c,d)とおくと条件よりd=-bが導けますね。この程度のセットアップで十分ではないでしょうか。
2008-05-12 日本の国公立大学における入試問題の公開状況
■[その他]日本の国公立大学における入試問題の公開状況

日本の国公立大学で、サイト上で過去の入試問題、過去問を掲載している大学を調べてみました。私は以前に「採点基準を公開している大学はほとんどない」と書きましたが(大学入試採点基準の公開について - 難関大学への数学)、これは全くの誤りであったようです......。お詫びして訂正させていただきます。特に、小論文でもきちんと採点基準を公開している大学、教官の方、事務の方の苦労を考えると、頭の下がる思いです。
大学のサイトと、過去問題を掲載しているページを掲載してみましたので、ご覧下さい。県別にまとめてありますので、受験を考えておられる大学の位置する県で検索されると、便利かもしれません。
m.e.t.a.
数学の入試問題のサイトを運営している者です。入試問題の資料を収集するため,大学のサイトを調べていたのですが,こちらに私がみつけられなかった大学がたくさん掲載されているのをつい最近発見し,勝手ながらいくつか掲載させてもらいました。
ご無礼の段お許しください。本来なら掲載前にご許可を願うべきでしたが,ご連絡が前後しましたこと,重ねてお詫びいたします。
なお,私が掲載しているページは
http://mathexamtest.web.fc2.com/sonota/daigakulink.html
にあります。よろしければ,ご覧いただいて,必要なリンクがありましたら,転載していただいても結構です。
今後とも,ときどき拝見させていただきます。
貴サイトのご発展,お祈りいたします。
2008-05-11 内積計算と平面、図形的考察
やよい
ベクトルらしく?扱うなら,(i),(ii)の辺々の和と差よりa=ke,b=e/k (k=t/(1-t)).よって|x-a|=k|x-b|⇔|x-ke|=|kx-e|⇔|x|^2=1.このとき(x-a)(x-b)=0⇔1-(k+1/k)xe+1=0⇔xe=2k/(1+k^2).
幾何を援用するなら,点Oを固定しe=vector{OE}などとおくと,(i)はEがABをt:(1-t)に内分,(i)は-EがABをt:(1-t)に外分するということですから,AX:XB=t:(1-t)を満たすX全体はE(-E)を直径とする円周,つまり,中心Oの単位円周となってOX=1.このとき∠ABX=sとおくと,k=tan(s),∠XOA=90°-2sゆえ,vector{OX}・vector{e}=sin(2s)=2k/(1+k^2).といったところでしょう.
gould2007
>>やよい様
どちらも簡潔で良い方法ですね。特に上の解法は素晴らしいと感じました。|x|=1は見落としていたようです。ご指摘ありがとうございます!
2008-05-10 ベクトルと内積、三角形、四角形、困ったときは座標設定
やよい
本問の主題は周を巡るベクトルの和はvector{0}であるということでしょう.例えば(2)でvector{AB}=aなどとおくとa+b+c+d=vector{0}より|a+b|=|c+d|,|a+d|=|b+c|.辺々2乗,ab=cd,da=bc適用,得られた2式の和と差より|a|^2=|c|^2,|b|^2=|d|^2.そして各ベクトルはvector{0}でないので内積の等式よりvector{BA}とvector{BC},…,vector{AD}とvector{AB}のなす角の大きさは等しく,与えられた内角の条件よりそれらは4角形の内角の大きさに一致するので,すべて90°.
やよい
(2)の解答の仮定b<dは与えられた内角の条件からは得られませんね.ここは最後に2通りのb,dから適するものを選ぶのがよいかと思います.
gould2007
>>やよい様
>>本問の主題は周を巡るベクトルの和はvector{0}であるということでしょう.
なるほど!そうすると解答のように座標設定する必要は全くないのですね。a+b+c+d=¥vec{0}を見落としておりました......。
仰る通りです。意味がきちんと通じて正しくなるように、文章を訂正させて頂きたいと思います。
ご指摘ありがとうございました!
2008-05-09 空間における平面の方程式
ケアン
ベクトルを色々と使えて、なかなか良問で、入試問題としてはいい練習問題だと思います。
京大が、平面の方程式は出題範囲だと宣言してますが、他の大学でも、平面の方程式を使えると非常に便利だと思います。
ただ、僕は個人的に外積を使いたいですが(笑)
外積を使えば、(1)(2)は瞬殺で、(3)は頑張ればいけそうですが・・・
いま初めて問題を見たのでなんともいえないですが
やよい
(3)恐らく作者は高さを|vector{AP}・vector{n}|/|vector{n}|として欲しかったのでしょうね.
gould2007
>>ケアン様
>>やよい様
(3)だけですとやよい様の方法が最も望ましいと思うのですが、(4)をベクトルで解き進めるのは中々難しそうですね。
特に単科の医科大学では、「これは平面の方程式や外積を使ったら一発なのになぁ」という問題が多く出題されている気がします......。
やよい
(4)もvector{AP_2}・vector{n}=(vector{AP_1}+t vector{R_1R_2})・vector{n}==vector{AP_1}・vector{n}となりますね.というか(4)の仮定はP_1=P_2またはvector{P_1P_2}//平面ABCなので,P_1,P_2と平面ABCとの距離が等しいのは当たり前かも.
yuji
古い日記に今更コメントを書き込ませていただきます。申し訳ないです。
「座標もベクトルの一種だ。」っていう意識を受験生には持って欲しいですね。私も受験生時代にはそれに気がつけなくて、座標とベクトルを全く別物だと解釈していましたから。そういう認識が深まれば、平面をベクトルという観点から見るとどうなるかっていう方向に思考が進むと思うのです。そうすれば、法線ベクトルとその平面上のベクトルの内積がゼロっていう方向は一本道ですよね。
外積が使えればそれはもうベストですが、高校数学レベルの思考であれば上記のことが自然ではないかなと個人的には思いました。










