難関大学への数学 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2007-08-20 過去問解禁

[]過去問解禁 11:01 過去問解禁を含むブックマーク 過去問解禁のブックマークコメント

このblogでは実際に入試された大学入試の過去問を利用してきました。「一度出題された問題はもう一度出ることはない。過去問を幾らやっても無意味だ」という方も当然いらっしゃると思うのですが、最近流れが変わってきたように思われます。


下の記事を見てください。

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詳しくは記事を見て頂いたら良いのですが、早ければ2010年度にもセンター試験において過去問の利用が始まるそうです。また、下記の大学では、なんと来春から過去問の共有を開始するそうです。

過去問の共有を開始する大学一覧

国立大学:旭川医科大、弘前大、岩手大、秋田大、山形大、宇都宮大、お茶の水女子大、山梨大、信州大、静岡大、名古屋市立大、岐阜大、岐阜薬科大、滋賀医科大

公立大学:名古屋市立大学

私立大学:順天堂、桜美林、日本医科

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受験生の方が、するべきことは何でしょうか。上の大学の赤本を買ってきて、必死に解くことが得策だとは思えません。上に挙げただけでも、20近くの大学がありますから、全大学について10年分解こうと思ったら、軽く1年近くはかかってしまうでしょう。それならばもっと他の効率的なやり方がある筈です。

また、今後の流れとしては、過去問を共有する大学の数の増加が考えられます。もし仮に日本中の大学が過去問を共有したならば、受験生の方にとっては、「共有しようがしまいが何の関係もない」ということになってしまいます。

過去問共有に至った背景として、やはり問題作成にかかる手間が増加してきたことがあると思います。また、共有により出題ミスを減らすことも出来ますし、問題作成に投入していた労力を他に回すこともできるでしょう。

気になるのは共有が与える入試問題への影響ですが、私個人の意見ですが、「ない」といってしまって構わないと思います。今現在でも予備校のテキストや、問題集などは過去問を中心に作られていますし、同じような問題が毎年のように色々な大学で出題されることはままあります。受験生の方も、今後共有への参加大学が増加すれば、過去問を漁っても労力が追いつかないでしょう。そんなことができる受験生の方ならば、そもそも大学入試くらいなんでもないでしょう。

じゃあ、このニュースを気にしなくても良いのかと言うと、そういう訳でもなく、何回も申し上げていることですが、基本を重視した学習を継続されるのが一番だと思います。恐らく、共有が始まると、極端な難問というのはより少なくなっていくと考えられます。そして、高校数学の本質を捉えた良い問題がより多く出題されるようになる筈です。そういった問題を解くには、知識を詰め込んでも無駄で、やはり基礎をしっかりと把握するのが一番の近道だと思われます。

こんなニュースに浮き足立つことなく、今までされていたことをじっくりと継続されるのがベストだと思いますよ。

*補足

上の大学の一覧には、医学系の大学や医学部を抱える大学が目立つ気がします。医学部のカリキュラムが変わり、ほとんどの大学が教養学部を廃止したため(現在でも教養学部を抱えるのは東京大学と東京医科歯科大学の2校のみです)、教官の方にとっても、入試問題作成は「余分な負担」と映るようになってしまったのでしょうか。また、国立にしろ私立にしろ、医学部の問題は極端な難問が多いのですが、問題の共有によって、その傾向がなくなることを期待しましょう。