『嗤う闇―女刑事音道貴子』 乃南アサ

嗤う闇―女刑事音道貴子 (新潮文庫)

嗤う闇―女刑事音道貴子 (新潮文庫)

文庫化されたので早速購入。内容がどうこうというわけではなく(もちろんハズレなく面白いんですが)、音道シリーズということで反射的に読んでいた。
今回は、4本の短編集で、どれもよかったのだが、長編も読みたい。

今まで文庫化されている音道貴子シリーズ
凍える牙 (新潮文庫)
女刑事音道貴子 花散る頃の殺人 (新潮文庫)
鎖(上) (新潮文庫)
鎖(下) (新潮文庫)
未練―女刑事音道貴子 (新潮文庫)

 『地下鉄(めとろ)に乗って』浅田次郎

地下鉄に乗って (講談社文庫)

地下鉄に乗って (講談社文庫)

映画化されたということで話題書のところからピックアップ。さすが面白いぞ。

地下鉄をトリガーにして時代をさかのぼりつつ、憎しみさえ抱いていた自分の父親の人生を見つめなおしていくというストーリー。前提がすでに「ありえない」んだけど、本書にはグイグイ引き込まれて、一気に読んだ。

が、映画を見ていないうちから言うのもなんだが、これは映像化しないほうがいい作品なんじゃないかなと思った。映像にした方が必然性のない時代旅行に違和感が残るだろうし、時代考証なんかも気になってしまうだろうから。それでなくても、昭和レトロブームにのっかったような映画が増えているのに。