東北鈍行旅行:その2


なが〜い距離を
なが〜い時間をかけて
エッコラエッコラと青森・弘前までやってきた私たち。

青森での旅の目的は、
?奥入瀬渓流を見に行くこと
?八甲田山をドライブすること


天気も良く、
素晴らしい自然の景色を眺めながら
奥入瀬渓流を自転車で爆走・・・
途中でおにぎりを食べて、それの美味しいこと


約2時間かけて渓流を下り、
その後は八甲田山へドライブに。
まだ紅葉には早かったけど、
青い空・緑色の山・山が映る澄んだ湖・・・
本当にキレイでした。



その帰り・・・

相方のお父さんからメールが・・・

酸ヶ湯温泉に挑戦してきたら?』

酸ヶ湯温泉に『挑戦』?
『挑戦』という言葉は
温泉には不似合いだ。

酸ヶ湯温泉でゆっくりしてきたら?』

なら、まだ分かる。

「なんで『挑戦』なのかねぇ?」

と相方に聞いたら、

「ん〜なんでだろうね?
 あ、混浴だからかな?」

ふ〜ん、混浴ねぇ。
でもさ、混浴ってそんなに人いないんでしょ?

「そうだね〜
 今日、平日だし。」

じゃ、せっかくだから行ってみようか。

私の「混浴」イメージは、
更衣室を出たら、とりあえず男女別の内風呂があって、
露天風呂が混浴になっているというもの。
とりあえず内風呂に入って、外をチラチラ見てみて、
人がいなかったら「挑戦」してみればいいかな。

そんな軽い気持ちで、酸ヶ湯温泉に向かった。

酸ヶ湯温泉に着いたら、
まず入り口にこんなポスター・・・

へ?なに?
「千人風呂」って・・・

相方「風呂がね、大きいんだよ」

これ意外にも、男女別のお風呂があるんだよね?

相方「ここにはないよ。
   奥の方にはあるみたいだけど。
   でも、せっかくだから、千人風呂に挑戦したら?」

えぇ〜??
まじ??
入るの、止めようかな・・・

相方「えぇ〜ここまできたんだから、
   せっかくだから入ろうよ。
   あ、これいいじゃん!!」

と、相方が売店で見つけてくれたのは、
端にゴムが入っている布で、
胸から下を隠すことができるモノ。
小学校の時、プールで着替える時に使ったアレ。

ん〜これならいいかな。
見えないし。
よし、これで入ろう。

そう思って更衣室に入っていった。

全部脱いで、
売店で買った布を着てみた。
うん。いいかんじ。長さも大丈夫。
胸とアソコはちゃんと隠れてる。
毛も透けて見えないね・・・

そして、浴室の扉を開けようとしたとき、
おばさん3人組が風呂場から更衣室に戻ってきた。
そして私を見て、こう言った。

おばA『あら?お嬢さん、それを着て入るの?』

え?えぇ・・・そうですけど・・・

おばB『やめなさいよ!
    そんなの着たら、目立つわよ!
    裸で入りなさい。」

いや・・・
(君らはいいけど、私はまだ20代、嫁入り前だよ)

おばC『私も、そういうタオルを作ってきたんだけど、
    誰も着てないから脱いじゃったわよ。
    さあ、あなたも!!』

そう言われて、
私の巻きタオルははぎ取られてしまった・・・

仕方ないので
小さなタオルで胸とアソコだけ隠し、
浴室を覗くと、
私が出てくるのをソワソワ待っている相方の姿が・・・
相方は目が合って一瞬ニコッとしたけれど、
その直後、買ったはずの巻きタオルを着ないで、
全裸でいる私を見てびっくりした顔をした。

さすが『千人風呂』と言われるだけあって、
そこにはど〜んとでっっっっっかいお風呂が!!
そして老若男性が20人ほど。
女性は・・・
よろよろのおばあちゃんが一人・・・

夏のせいか、湯けむりもなく、
私は前は隠しているものの、
お尻をプリプリさせながらお風呂に入った。

相方「買ってあげたタオルは?
   ちょっと〜
   お尻丸見えだよ〜」

でも私の心は、
なぜか吹っ切れていて、
『見たけりゃ見ろ!!』
ぐらいなもんだった。

あぁ〜気持ちいね、と
お風呂に浸かっていたら、
女性はずっと私とおばあちゃんの2人だったけど、
男性はどんどんどんどん入ってくる。
しかも、みなさん、若い女性が入っているなんて思わないんだろう、
ちっとも隠す様子もなく入ってくるのだ。

私は正直、
家族と彼氏以外のアレを見るのが初めてだった。
普通そうかな??

ほほ〜

私は、湯船に深く浸かり、
入ってくる男性をいつの間にか、
ひとりひとりチェックしてしまっていた。

いろんな人がいるんですね。うふふ

おじいちゃんはどうでもいいけど、
若い男性はすかさずチェック・・・

私が入っているのに気づいた人は、
慌てて前を隠していた。

もう遅いですよ、お父さん・・・


そんなこんなで・・・
私の人生初混浴は終わったのです。



入浴が終わり、
更衣室に戻ると、
60代ぐらいのおばさんが2人。
「いや〜ん、やっぱり恥ずかしいわね・・・」
と、風呂場に行くのをためらっていた。

『ぜんぜん大丈夫ですよ』

私は余裕の表情で、おばさん達に笑いかけた。