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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

「煮詰まる」という言葉の意味が、いつしか正反対になりつつあることこについて

せっかくだからちょっとだけ、上に関連した記事を追加。
長期連載の中で作者や編集部がわけわかんねー方向にあやうく行きかける、という状況を「煮詰まった状況」ということも(近年は)多い。

ところで、こんな歌がある。

勉強が煮詰まつてますと泣く子あり まず<煮詰まる>を辞書にひけ君

私は例の、編集手帳子の書いた

名文どろぼう (文春新書)

名文どろぼう (文春新書)

でこの句を知った。某県で教師を務める寺井淳氏が作句し、俵万智氏が紹介して広く知られることになったらしい。
こういう変化の例は他にもあるけど、「気のおけない」や「情けは人のためならず」と同じく”正反対”で使われる言葉になりつつあるから注意が必要。
「きみ、頼んどいたあのプランどうなった?上に報告しなきゃいけないんだが」
「いやー、検討を重ねてきましたが、最近煮詰まってまして…」
「ああ、そうかね。じゃあ役員にも、そう報告しておくよ」

なんてやり取りがあって、この中間管理職の方が「担当者の報告では『煮詰まっている』そうです。もう間もなく実現しますよ」なんて言っちゃたら、その後混乱が起きそうだネ。

ちなみに実際にネットで辞書検索をすると、最近の、誤用が定着しつつある状況に付いての注釈がなされている。