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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

アンドレ・ザ・ジャイアントの異名「世界8番目の不思議」には、先輩がいた・・・(日曜民俗学)

2014年2月14日の読売新聞「編集手帳」より抜粋。

・・・米国の名子役として一世を風靡したシャーリー・テンプルさんが亡くなった。85歳という。その愛らしさは、世界七不思議に次ぐ<8番目の不思議>と呼ばれた・・・(後略)

いや驚きましたね。
だって我々の中では「世界八番目の不思議」と言うたら、ほぼ一択でアンドレ・ザ・ジャイアントとなりますから。もっとも、日本では国産(古館伊知郎産)の異名「人間山脈」「ひとり民族大移動」などが使われ、もっぱら「海外では『世界八番目の不思議』と呼ばれ・・・」という紹介のされかただったと記憶しています。

ウィキペディアの「アンドレ」
カーペンティアに連れられ1970年にカナダ・モントリオールに移住し、現地ではジャン・フェレ(Jean Ferré / 日本では英語風に「ジーン・フェレ」と読まれた)の名で活躍した。ここで映画『キング・コング』をモチーフにした世界八番目の不思議(The 8th Wonder of the World)というニックネームが付けられた。巨人選手対決として、キラー・コワルスキーやドン・レオ・ジョナサンなど超大物選手とも対戦した。


しかしまぁ、世の中検索は便利なのか味気ないのか、ウィキペには「世界八番目の不思議」ちゅう項目もある。シャーリー・テンプルは今、自分が付け加えたのだが(笑)、要は映画に出てきた「キングコング」のことをこう呼んだんだね。
もともと、世界の七不思議は「こりゃ奈良の大仏様もひっくり返るゼッ!」てな【巨大な】建造物のことを言うのだから、キングコングアンドレにつながるのが本道で、おそらくは小さくてかわいかったのであろうシャーリーにその異名がついたのは「小さな巨人」的な逆説なんだろう。それとも男塾の大豪院邪鬼のように、威圧感やオーラで巨大に見えたのか(笑)?

まあ、それはそれで、最後にこの話を紹介したい。
その後月日はながれ、アンドレが40代の若さで逝去する前だろうか、直後だったろうか・・・WWE(当時WWF)には、筋肉が異常に発達し、女子プロレスラーでありながら、普通にパワーとフィジカルでは男子と互角に戦える、というギミックの・・・まさにアメリカ版神取忍、的な「女子プロレス最強の男」という扱いを受けた「チャイナ」という選手が登場した。
そのときの異名が「The 9th Wonder of the World」・・・世界9番目の不思議!!
WWFが、プロレス界が、このような形で、かつての名選手アンドレの伝説を継承し、リスペクトしている・・・もちろん、そこに乗っかることが商売になる!という計算もあるのだろうけど、逆に「伝説と歴史が商売になる」というのは、その継続において不可欠のことだ。


「世界八番目の不思議」という言葉を新聞で読んで、そんな風なことを思い出し、胸が熱くなった。