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2011-11-14

自転車の歩道通行のルール

またまた自転車の交通ルールの話題です。

今回は道路交通法や関連する法令で自転車*1の歩道通行についてどういうルールが定められているのかを解説してみたいと思います。なお、道路交通法やその関連法令については記事執筆時点のものに基づいて記載しています。実際の走行時はその時点での法令に従ってください*2

まず大前提として、繰り返しになりますが自転車は道路交通法上は軽車両の一種で、従って車両の一種でもあります道路交通法第2条第1項)。ですから車道の左側の通行が原則で(道路交通法第17条)、歩道を通行するのは例外となります(道路交通法第63条の4)。ただし、自転車を押して歩く場合は歩行者扱いとなります(道路交通法第2条第3項)。

自転車が歩道を通行できる要件とは?

先述のとおり、自転車の歩道通行は例外的なものとして規定されています(道路交通法第63条の4)。その要件は以下のようになっています。

一  道路標識等により普通自転車が当該歩道を通行することができることとされているとき。

二  当該普通自転車の運転者が、児童、幼児その他の普通自転車により車道を通行することが危険であると認められるものとして政令で定める者であるとき。

三  前二号に掲げるもののほか、車道又は交通の状況に照らして当該普通自転車の通行の安全を確保するため当該普通自転車が歩道を通行することがやむを得ないと認められるとき。

道路交通法第63条の4第1項

一で触れられている道路標識は写真で示した自転車及び歩行者専用の標識です。街中で実際に見たことがある人というも多いでしょう。この標識が有る歩道は自転車で通行することができます

自転車及び歩行者専用

二の政令での規定は以下のようになっています。

法第六十三条の四第一項第二号 の政令で定める者は、次に掲げるとおりとする。

一  児童及び幼児

二  七十歳以上の者

三  普通自転車により安全に車道を通行することに支障を生ずる程度の身体の障害として内閣府令で定めるものを有する者

道路交通法施行令第26条

令第二十六条第三号 の内閣府令で定める身体の障害は、身体障害者福祉法 (昭和二十四年法律第二百八十三号)別表に掲げる障害とする。

道路交通法施行規則第9条の2の2

ここで言う児童とは6歳以上13歳未満、幼児とは6歳未満(道路交通法第14条)です。また、身体障害者福祉法 別表に掲げる障害というのは身体障害者福祉法で身体障害者手帳の交付の条件となっている障害です。

従って13歳未満、70歳以上、身体障害者*3は先程の道路標識が無くても自転車で歩道を通行できるということになります。

三の車道又は交通の状況に照らして…というのは、事故、工事、自然災害などで車道が狭くなっていて車道走行が危険な場合等に緊急避難的に歩道通行を認めるものです。やむを得ない場合とありますから、単に交通量が多いというだけではこの要件に基づいて歩道を通行するのは認められないでしょう。

なお、道路交通法で言う歩道とは、歩行者の通行の用に供するため縁石線又はさくその他これに類する工作物によつて区画された道路の部分です。縁石やさくなどの工作物がなく白線で区切ってあるだけの路側帯*4では少し事情が異なり、軽車両は著しく歩行者の通行を妨げることとなる場合を除き路側帯を通行できます*5道路交通法第17条の2第1項)。

自転車による歩道通行の方法は?

次に歩道通行の仕方についてのルールを見ていきましょう。先程の道路交通法第63条の4の第2項には歩道通行の方法が規定されています。

2  前項の場合において、普通自転車は、当該歩道の中央から車道寄りの部分(道路標識等により普通自転車が通行すべき部分として指定された部分(以下この項において「普通自転車通行指定部分」という。)があるときは、当該普通自転車通行指定部分)を徐行しなければならず、また、普通自転車の進行が歩行者の通行を妨げることとなるときは、一時停止しなければならない。ただし、普通自転車通行指定部分については、当該普通自転車通行指定部分を通行し、又は通行しようとする歩行者がないときは、歩道の状況に応じた安全な速度と方法で進行することができる。

道路交通法第63条の4第2項

少し条文がごちゃごちゃしていますが、まず重要なのは「普通自転車の進行が歩行者の通行を妨げることとなるときは、一時停止しなければならない」とあるように歩道では常に歩行者優先であるということです。たとえ、歩道や標識に歩行者優先の記載が無くてもです。

そして歩道では原則として自転車は歩道の中央から車道寄りを徐行*6しなければなりません。ただし、普通自転車通行指定部分がある歩道*7では、自転車はその部分を通らなければならないものの、そこに歩行者が居なければ例外的に徐行せずに安全な速度と方法で通行できます。しかし、この場合でも歩行者優先は変わりません。

なお、路側帯の場合は歩行者の通行を妨げないような速度と方法で進行しなければならないとされており(道路交通法第17条の2第2項)、こちらも歩行者優先であることに変わりはありません。

その他に歩道通行時に気をつけたい自転車のルールやマナーは?

歩道通行時にも自転車は車道通行時と同様のルールやマナーを守らなければなりません。自転車で歩道や路側帯を走る上で特に気をつけたいルールやマナーには以下のものがあります。

最後の3つは都道府県ごとにルールが異なるのでルール違反とならない場合もありますが、危険ですから止めましょう。

*1:話を簡単にするため道路交通法で条件付きで歩道通行が認められている普通自転車についてのみ記載します。以下この記事では自転車=普通自転車として記載します。ちなみに普通自転車でない自転車というのは二人乗り用の自転車(タンデム車)、側車付きの自転車、牽引部分のある自転車などです。

*2:最新の法令はこちらで参照できます。→道路交通法道路交通法施行令道路交通法施行規則

*3:正確には身体障害者手帳交付の有資格者。

*4:二重線の歩行者専用路側帯を除く。

*5:ルール上は道路の右側の路側帯も通行できますが、障害物を避けるために路側帯からはみ出したり、路側帯が途切れたりしたら右側通行で道路交通法違反となるので出来れば右側の路側帯の通行は避けた方が良いでしょう。

*6:ここで言う徐行とは直ちに停止することができるような速度で進行することです(道路交通法第2条第1項)。

*7:普通自転車通行指定部分に該当するのは法令で定められた白の実線と白の自転車の記号の道路標示(普通自転車の歩道通行部分(114の3)、下図参照)がある場合のみです。法令で定められたものと異なる標識やペイントによる場合や単に舗装が色分けされているだけの場合は普通自転車通行指定部分に該当しません。
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bearistabearista 2011/12/18 15:03 三の車道又は交通の状況に照らして…というのは、事故、工事、自然災害などで車道が狭くなっていて車道走行が危険な場合等に緊急避難的に歩道通行を認めるものです。やむを得ない場合とありますから、単に交通量が多いというだけではこの要件に基づいて歩道を通行するのは認められないでしょう。

貴殿がブログに引用されている警察庁の通達は、もうすこし広く解釈し、自動車が多くて危険な場合も歩道走行を認めているように読めます。

guimoguimo 2011/12/18 16:42 コメントありがとうございます。

私の書き方が悪かったのですが、この文で言わんとしたのは「自動車の交通量が多い」のみでは危険とは言い切れないから歩道通行も認められない、歩道通行が認められるのはそれに「車道の自転車走行空間が狭い」「路面状況が良くない」等の条件が重なって車道走行が危険である場合に限られるということです。従ってこの内容はご指摘の警視庁の通達の内容とは矛盾していないと考えています。
誤解を与えてしまいすみません。

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