Windows7とMP770。

 職場のある部門で、関係者からお下がりを譲ってもらったというCanon製の複合機MP770をWindows7環境にインストールしたいが上手くいかないとの連絡あり。
 USBプリンタなら、CanonのWEBサイトからWindows7対応のドライバをダウンロードして展開、普通に実行していけばPlug&Playでインストールできるのでは?と思ったのだが、確かに上手くいかなかった。具体的にはダウンロードした自己解凍アーカイブを展開しドライバファイルのインストールを開始すると、USBデバイスの自動認識でMP770をUSB接続しても認識されず、タイムアウトで作業が進めなくなる。
 インストール画面には再取付する旨の説明が表示されているだけで、タスクトレイにWindowsのデバイスの取り外しアイコンも表示されていないため、単にUSBケーブルの不良またはその時に使用したUSBポートの不具合のように思える。ケーブルを別ハードウェアで使用中だったものに取り換えたり別のUSBポートで作業してみたりしたが改善せず、30分ばかりケーブル・ポートの組み合わせを変えるなどして作業してみたが無駄に終わった。
 ちなみに失敗するのはプリンタとしてのMP770だけで、スキャナとしては正常にインストールが完了できる。
 WindowsXPまでなら、大抵はUSBケーブルを挿した瞬間に各メーカ別のUSBポートドライバのインストールが始まり、その後プリンタの認識とドライバのインストールに進むはずだが。
 自分のデスクに戻ってネットでググると、やはりWindows7とMP770の組み合わせでドライバがインストールできないという現象が度々起きているようだ。2〜3分程調べたが、試行錯誤の上でいつの間にか正常動作するようになったというような事例ばかりでインストールできない直接の原因は分からない。
 しばらく別の仕事をしていて、ふと昔のWindows98Microsoft Updateサービスが始まった頃のことを思い出した。それまでのWindows Updateと違いハードウェア固有のドライバも自動で配信可能になったものの、必ずしも適切なドライバが配信されるわけではなかったので毎回非表示にしていたのだった。
 待て待て待て…もしかして、今失敗していたUSBポート認識作業の裏で、Windows7用のUSBポートドライバが必要と判定されてWindows Updateでダウンロードされたりしていないか?。
 当該PCでWindows Update画面を開き更新プログラムの取得を行うと、思ったとおり「Canon driver update for Canon Inkjet MP770 Series 5.4MB」が推奨される更新プログラムに新たに出現した。
 これを適用しWindows7を再起動、その後MP770のドライバインストールを行ったところ正常にMP770が認識され、プリンタの登録まで完了。
 その後Canonのドライバダウンロードページの手順説明を読んだところ、このWindows Updateによる更新プログラム適用についての記載があった。
 読み飛ばしがちな自分を擁護するわけではないが、WindowsXP以前のドライバファイルと別にWindows7Vista用ドライバとしてリリースされているのなら、展開時・実行時にWindows Updateを要求するユーザ向けダイアログをひとつ表示してくれてもいいだろうに。なければインストールできないほど重要な事項ならなおのこと。
 また事前ダウンロードしたアーカイブからのオフラインやスタンドアロン環境への展開が事実上できないのは不便。CanonほどのメーカーならWindows Updateに頼らずとも自社サイトで必要なデバイスドライバファイルは全て提供できるのではないのか。
 次バージョンの公開では、必須ファイルはぜひアーカイブファイルに吸収してくれることを願う。