日本は第一次世界大戦の反省が足りない。

 日本では、「第一次世界大戦でドイツに不当に高額な賠償金を課した事がナチスの台頭を招いた」という知識と「ナチスの台頭で大勢の人がまた死んだ」という知識は知れ渡っている。
 ところが「日本がドイツに不当に高額な賠償金を課した」事を反省している人をほとんど見かけた事が無い。
 これらはおそらく、前の記事(http://d.hatena.ne.jp/gureneko/20170121/1484962450)でも書いた話題であるが、日本人の多くが謝罪と反省とを混同している事が原因である。現在どの勢力からもこの件に関しては謝罪を求められていないので、反省もしないのであろう。
 だが繰り返しになるが、明日を今日より良くするためには、謝罪を求められなかった失敗こそ、意識的に自ら反省しなければならないのである。
 外部勢力をスポンサーとして職業的に過去の反省を訴える集団は反省の部門と内容とが偏るのは仕方がない事かもしれないが、そうでない個々人はもっと自由に反省をすべきである。
 なお「具体的に第一次世界大戦の反省をしていない事で、どんな弊害がありますか?」と聞かれたら、私は真っ先に以下の例を挙げる。
 日本では、前述の知識に加えて「過激なフェミニズムナチスに似ているので「フェミナチ」と呼ぶ」という知識もまた知れ渡っている。
 そうであるならば、「フェミナチを弱体化し孤立させるためには、女性全般への過酷な扱いを止めればいい」という発想が直ぐにも湧きそうなものであるが、そういう主張をするフェミナチの批判者は少ない。
 何故こうした発想が湧かない固い頭になったかといえば、第一次世界大戦の反省が足りないからであろう。