Hatena::ブログ(Diary)

名付けられぬ領域のほとりにて このページをアンテナに追加

2017-12-15

[]奈良家裁の人工授精に関する父子関係の判断について(16日一部追記)

民法772条1項に「妻が婚姻中懐胎した子は、夫の子と推定する」とあります。別居であっても条文を素直に読めば婚姻中の男女の間に生まれた子は基本的に婚姻中の男女の子となります。推定する、というのは、推定できない事情があればひっくり返るのです。たとえば収監されてたり、とかです。

奈良家裁で今日、わりと興味深い判断が下りました。別居になる前に夫婦して体外受精に関して病院を受診しており、しかしその後別居にいたり、別居後に男性側の主張によると女性が勝手に書類を代筆して病院に提出し、出産に至り、その後に離婚し、男性側が父子関係を否定するために訴訟を起こして、裁判所は父子関係を否定しなかった事例です。

争点の一つとしては、別居が推定が覆ることになるかなんすが、それだけでは覆りませんでした。民法の772条の婚姻中の男女の間に生まれた子に関しては夫の子と推定すという条文に関して言うと、推定を覆すのがここのとこと厳格化していまして、簡単に答えの出ない親子がなにかということにもつながるのですが、DNA鑑定で血縁関係がありえないとしても法律上の親子関係は否定されない判断を2014年7月に最高裁がしていて、奈良家裁も本人の意思よりもどちらかというと親子関係を安定させたい判断が働いたのかなあ、と。

もうひとつ争点があるとしたら、男性の意思が介在することに関してで、以前松山で冷凍した精子を使って夫の死後に出産した事例(H17・9・4)があり強制認知の条文をつかって父子関係を争ったのですが、最高裁はその子と死んだ父親の父子関係を認めませんでした。その判決書きの中に「自然生殖による懐胎は夫の意思によるものと認められるところ、夫の意思にかかわらずその保存精子を用いた人工生殖により妻が懐胎し、出産した子のすべてが認知の対象となるとすると、夫の意思が全く介在することなく、夫と法律上の親子関係が生じる可能性のある子が出生することとなり、夫に予想外の重い責任を課すこととなって相当ではない」と述べていて、ああこれが最高裁の意見なのかと印象に残っていて、それを踏まえると今回の奈良家裁のケースは男性側の意志が介在していないなら父子関係を認めないであろう、と思っていました。なので奈良家裁の判断はちょっと意外でした。

個人的には奈良家裁の判断は理解できなくはないものの、本人の意思の不在によって親子関係ができることに関しては違和感がありますって私の見解はどうでもいいのですが、16日の毎日東京版を読むと高裁へ係属しそうで、高裁の判断がどうなるか注目したいところです。生殖医療の進歩とともにこういう案件は増えてゆくのかもしれませんが。

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2017-12-14

[]年賀状

ネットというのは便利なもので字の汚さがバレませんがこれを書いてる私は字がきれいではありません。ひとつだけ弁明するとここでは書けませんがひらがなも漢字も本名が長かったりします。しかし名前の欄は長曾我部や一番ケ瀬なんて苗字は存在していないかのようにそこらへん考慮していないことが多いです。きれいに書くというよりも長い名前故に限られたスペースにどちらかというと詰めて書くくせがつき、名前以外でも字と字がわりと密着しがちでした。もちろんいくらかカイゼンはなされてて、他人が「読めねーよ」といわれるレベルではないものの、書いた字を褒められたことは私の人生で一度もありません。

世の中に毛筆っぽくみえる年賀状印刷という便利なシステムがあることは知っているのですが、お世話になった人を含めて片手ほどなんすが手書きで書くことにしているところがあります。字を褒められたことはないやつが書くのですから迷惑かもしれないけど、続けています。ただ大晦日まで働いてることがここ数年多く、また手書きで書くときは汚い字をそれなりにするために集中したくて後顧の憂いがない心境で書きたいので毎年それが正月準備のわりと最後になってしまうことが多いです。場合によっては(住んでいるところのそばに寺があるので)除夜の鐘をききながらとか年が明けてから書くことがあります。

はてな今週のお題が今年中にやっておきたいことなのですが、嵐の大野くんが「早めに投函を」って去年は云っていた気がするので、できれば年賀状は嵐の大野くんの顔を立てて今年のうちに出したいです。もっともいまだに年賀状、買ってないんすけど。

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2017-12-12

東京は氷点下になっていませんし雪も降っていないのですが、けっこう寒いです。通勤に使う駅は高架で、やはり朝は風があたると寒いです。朝にホームなどで足踏みしながら電車を待ちつつ考え事をしてるとなんとなく悲観的になることがわりとあります。逆はお茶などを飲んでいるときです。どちらかというと楽観的になります。悲観が抜けそうにないときは自販機で温かいお茶を買うことにしています。もしかしたら普遍性はないかも・個人的体験に過ぎないかもですが、寒さというのは悲観的になるのではないかと思っています。

ペルー沖の海面の温度が変化するとなぜ日本が影響を受けるのかいまいち理解できていないのですが、この冬の寒さが厳しくなるってのを天気予報でやっていました。思考がどんどん悲観に寄りがちになるかもなので「勘弁してよー」と思うのですが、こればっかりはどうしようもないです。温かいお茶でお茶を濁します。

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2017-12-10

歯科にはもう何年も行っていません。学生の頃にはお世話になっていました。大人のくせしてあの歯を削る器具がなんとなく苦手でできれば避けたいと思っていて、虫歯にだけはならないように努力しています、っていうか歯磨きを精励しています。いままでずっと普通の歯ブラシをつかっていたのですが、もしかしたらこのほうが虫歯にならないかもと考えて今年になって電動歯ブラシに変えてみました。変えてみたもののなんだか歯磨きをした気分にならないというか便利なものを買ったはずなのに磨きのこしがあるのではないかという不安が消えず、結局元に戻し、燃えないゴミとして処分しました。今年買って失敗したものといえば電動歯ブラシです。

[]ちょっとした理不尽

週末に住んでいるところに泊まりに来る相手がいるのですが、同じベッドで寝ています。今秋布団を買い替えたのですけど、羽毛布団で買ったばかりなので軽いのです。私は寝相が悪くないというか夏以外は寝床であんまり動く方ではないのですが一緒に寝てる相手が動くと軽い布団がそちらへ行ってしまい、先月末くらいから朝に足先から冷えてくるというかうっすら寒くなって目が覚めます。眠いので相手のほうにもそもそと寄らざるを得ません。買い物としては失敗はしてないのですが、なんだろ、ちょっとした理不尽感があったり。

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2017-12-04

[]悪意のない小さな意地悪

ほぼ一日中ハードのコンタクトレンズを装用していて、常にコンタクトケースとメガネ、それにコンタクトソークを持ち歩いています。以前はコンタクトソークはスクリューキャップでキャップをくるくる回さないと開かないタイプでした。めんどくさいといえばめんどくさいのですが特に問題はありませんでした。ここでコンタクトソークがキャップをくるくる回さなくてもなんとかなるフタ式のタイプのキャップに変更になっていました。つかうと「おおこれは便利だ」と思えるものです。いつもの通りに持ち歩いていたのですが、帰宅してコンタクトケースの入ってる袋を開けるとびちょびちょです。きちんと閉めたつもりだったのですがフタ式キャップがきちんとしまってなかったか・なにかのきっかけで開いてしまったかして、そこからコンタクトソークが漏れ出していて、メガネはともかくメガネケースは使い物にならなくなっていました。これならきちんときつく締めておけば漏れることなかったくるくる回すスクリュー式キャップのほうが良かったなあ。

おそらく世の中便利になってるのですが、なんだろ、悪意はないけど結果として些細な意地悪になってるものってほかにもありそうな気が。

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2017-12-03

田無の東大の演習林に見学に行ってました。

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写真はメタセコイアなのですが、北山杉であるとかポプラであるとかメグスリノキであるとか各地から取り寄せた樹木も保存しています。大学施設なので週末は原則非公開なものの年に数回、公開日が設定されてて見学ができます。以前、ハンカチの木が咲いてた頃の公開日に一度来たのですが、秋ははじめて。

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演習林というのは林学の研究や実習等を行うところです。

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右奥の方は意図的に下草を刈ってあるのですが、手前はほったらかしにしてあります。それが樹木や生態系にどういう影響を与えるかとかなどの研究であるとか、マツクイムシ対策、街路樹の剪定による影響の度合い、環境変動に関して樹木の影響について水分生理などの側面からの生理生態的解明であるとか多岐に渡ります。解説ツアーにも参加してきたのですが、専門家のお話を聴いてる限りでは林学ってけっこう興味深いです

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解説ツアーは質問オッケイであったのでなぜカエデ類などで同じ木なのに場所によって葉が赤くなったり黄色くなったり差異があるのか、ということを質問しました。紅葉は葉の中の葉緑体が壊れつつアントシアニンという物質の合成と蓄積が関係してくるのですが、蓄積すればするほど赤くなるそのアントシアニンは光の刺激が必要で、光の当たり具合によりアントシアニンの蓄積が少ないのなら赤くならない、ということで「ああそういうことか」と長年の疑問が氷解。

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実習林内に猛烈にきれいな色合いのカエデがあって解説ツアーのあともう一回そこへ戻ったのですが、不思議なことにカメラ越しにするとすっごくつまらないのです。そのこととつぶやいたら同行者は「目に焼き付けておけってことなんじゃないの」と返ってきたので、悔しいけど言うとおりに目に焼き付けてきました。

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2017-11-30

[]人生おいしく

顔見知りの消化器科の先生が「食欲はすべてを癒す」と云っていたので一時期それをちょっと信じていました。働いているとある程度のお金は自由になります。なので親が病気になったとき食費はケチりませんでした。たとえば干物は高島屋か大丸の干物売り場で一枚300円くらいのを買ってましたし、山形産の洋梨の缶詰でも2個700円くらいのをけっこう平気で買っていました。ただし食欲がすべてを癒すといってもがんに勝てませんでしたが。でもその残滓か、食べ物にちょっとだけお金をつかうことがあります。

冬から春にかけ十二指腸潰瘍をやっちまったのですが、久しぶりに「食欲はすべてを癒す」と思い出してあれこれ試行錯誤していました。ジャガイモは食べて良い部類であったので、キタアカリをイトーヨーカドーで買って食べていました。キタアカリは一般的な男爵より実が黄色くていくらか甘く美味で、でもけっこう煮崩れしやすそうで、おそらく煮物には向かない食材です。しかしマッシュポテトや砂糖醤油のイモ餅とかにはけっこうはまります。痛み止めがNGの中、後日もう一回作って食べようという気になり、だいぶ助けられました。はてな今週のお題が「今年買ってよかったもの」なのですが、筆頭はやはりキタアカリです。潰瘍がなんとかなったいまでもキタアカリは買っててジャーマンポテトを作ったりします。

お会いしたことはないもののe_pyonpyon21さんからアドバイスを受けて夏前から買うようになったのがフンドーキンの八本木樽醤油です。東京で売っているヒゲタの本膳もすっきりとして旨味がうっすらあり美味しい醤油です。ですが、ほんのちょっとの差異であるものの刺身などの場合は「ヒゲタ醤油に未練はないが」と歌いたくなるくらいフンドーキンのほうが「あうなあ」と思いました。今夏は八本木樽醤油をつかってみりんや白ごまや日本酒をあわせて鯵やマグロにつけた「りゅうきゅう」をわりと食べていて「食欲はすべてを癒す」であまり夏バテせずに済んでいます。惜しむらくは常においてるのが日本橋高島屋のみで東京ではどこでも置いているわけではないのと、150mlで300円超という強気の値段設定である点です。でも美味いものを喰わせたい相手がいるのと、働いてある程度はお金は自由になりますからちょくちょくは手を出していて高島屋のポイントカードのポイントがこまめに貯まっています。これからの時期は餅を焼いて八本木樽醤油をつけて喰うつもりです。

私は朝が強いほうではなく、毎朝、朝が来たことを恨みながらパンを毎朝一枚焼いて食べて出勤するのですが、パンに塗るのはアヲハタのオレンジマーマレードをずっと使ってきました。大丸で見つけてちょっと浮気しているのが明治屋の宮崎育ち日向夏マーマレードです。酸いも甘いも噛分けてっていう年齢になっちまったのかもですが(ジャムですから甘さはありますが)酸味がわりとあります。前日の疲労感が残ってる朝でも日向夏のマーマレードを一口でも味わうと食欲が出てきて気は紛れてきてちょっとは「いまのところは世界を恨まなくていいかな」的な状態になります。すべてを癒しはしませんが日向夏が思考をいったんシャットアウトするのかもしれません。でもって「たまに」というのが重要で、それがあたりまえになってしまうと意味がないとおもってて、浮気程度にとどめています。

ほんとに「食欲はすべてを癒す」のかはわかりません。たぶん科学的にはそんなことはないでしょう。でも「あれ食べようかな」くらいのものが複数あったほうが、そこそこ人生おいしく生きていけるんじゃないかなと思ったり。

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