9月18日の気になる経済記事

世界的景気減速でフェデックスが業績予想を引き下げ(MARKET HACK)
http://markethack.net/archives/51841544.html

今回の会社側予想の引き下げは9月4日に続いて2回目です。フェデックスの決算は〆のタイミングが他の企業とズレていて、直近の景況感を測り知る良い機会を提供しています。

それに加えて同社は緊急を要する航空貨物では世界一の規模を誇っているため、リアルタイムでの世界の景気を知るデータポイントとして、貴重です。

9月11日の気になる経済記事

大統領選の結果を左右する米国景気の行方、政治で経済の足を引っ張る日本(小宮一慶)
http://bizacademy.nikkei.co.jp/seminar/marketing/suisui_keizai/article.aspx?id=MMACl6000006092012&page=1

米国で起こった干ばつの影響で、穀物価格が上がり始めていることです。そのため、今後は食用肉や乳製品などの値段も上がるだろうと予想されています。

 食料品価格が上がると、米国内でもQE3に対する反発が強まるでしょう。さらに米国では、原油価格の上昇に伴ってガソリン価格も上がり始めているのです。ですから、物価という点でも判断が非常に難しいところだと思います。

 次に、消費の指標を見てみましょう。2012年7月の「個人消費」は前年比プラス3.3%と悪化し、依然として弱い状況が続いています。しかし、同年同月の「販売自動車」は1404万台、8月は1452万台と好調で、「住宅着工」は74万6千戸と絶対数は低いものの底堅さが見えてきており、耐久消費財は比較的安心できる数字が出ています。特に住宅は、価格の面でも、少し底堅くなってきました。このように、消費はいい数字と悪い数字が入り混じる微妙な状況と言えます。

製造業の購買担当者に対して景況感を調査した「米ISM景気指数」を見ますと、2012年7月は49.8、8月は49.6と3カ月連続で50を切っている状態です。この指標は先行指数ですので、今後、この数字の動きのように景気が失速してくる可能性があります。一方、株価を見ますと、2012年8月のNYダウは1万3090ドルと若干回復してきています。

 以上、物価、消費、景況感、株価等の主要な指標を見ますと、米国景気は底堅いという意見もありますが、結局は微妙なところにいるのです。GDPも伸び率が鈍化し続けていますから、必ずしも堅調とは言えません。

9月9日の気になる経済記事

8月の中国鉱工業生産は3年超ぶり低水準、前年比+8.9%(ロイター)
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE88800N20120909

中国国家統計局が9日発表した8月の鉱工業生産は前年比8.9%増加で、2009年5月以来39カ月ぶりの低い水準となった。前月の9.2%から鈍化し、ロイターがまとめたエコノミスト予想の9.1%も下回った。

8月の小売売上高は前年比13.2%増。エコノミストの予想(13.2%増)に一致した。前月比では1.28%増だった。

1─8月の固定資産投資は前年比20.2%増。エコノミスト予想の20.4%増を若干下回った。8月の固定資産投資は前月比1.33%増だった。

発表を受け、市場では景気浮揚のため一段の政策調整が実施されるとの見方が強まると予想される。

【今週の米株見通し】FOMCと独憲法裁判所の判断が焦点(WSJ)
http://jp.wsj.com/Finance-Markets/Stock-Markets/node_508794?mod=WSJFeatures

今週の米国株式市場はドイツ憲法裁判所の判断と米連邦準備制度理事会FRB)の政策決定会合が焦点となりそうだ。ドイツの憲法裁判所は今週、ユーロ圏の金融支援プログラムについて判断を下す予定。FRBは12−13日の連邦公開市場委員会FOMC)で追加の金融緩和措置について議論するとみられている。

 今週は8月の米小売売上高や8月の米鉱工業生産(発表日はともに14日)などの経済統計が発表されるほか、アップル AAPL +0.62% がスマートフォン(多機能携帯電話)「iPhone(アイフォーン)」の最新機種を発表する見通し。

9月7日の気になる経済記事

8月米雇用9.6万人増、FRBの追加緩和観測高まる(ロイター)
http://jp.reuters.com/article/mostViewedNews/idJPTJE88600G20120907

労働省が7日発表した8月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比9万6000人増にとどまり、市場予想の12万5000人増を下回った。
雇用の伸びが大幅に鈍化したことを受け、来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、米連邦準備理事会(FRB)が追加緩和に踏み切る公算が大きくなってきた。

9月6日の気になる経済記事

欧州中央銀行(ECB)がアウトライト・マネタリー・トランザクション(OMT)を発表(Market Hach)
http://markethack.net/archives/51839438.html

かねて予想されていた通り、欧州中央銀行(ECB)が南欧諸国の国債を直接買い入れるプログラムを発表しました。このプログラムはアウトライト・マネタリー・トランザクション(OMT)と名付けられました。欧州中央銀行(ECB)は償還までに1〜3年を残すスペインやイタリアの国債を不胎化しながら買うというものです。

スペインからドラギ総裁へ 「ありがとう、でも当面、間に合っています」(Market Hach)
http://markethack.net/archives/51839443.html

若しOMTを正式に要請すると財政緊縮プログラムをキッチリ履行してくれという条件が突き付けられます。

この面に関してはスペインは過去に二転三転態度を変えています。厳しい財政切り詰めの条件を呑まされたギリシャが、ひどい目に遭ったので、出来れば切り詰めを余り厳格に実行しなくても、なんとかやりくりする方法をスペインは模索しているわけです。

もちろん、スペインのそういう日和見主義的な態度は10月の国債大量償還時にスペイン国債が急落したら、改まると考えるべきでしょう。

9月4日の気になる経済記事

明るい兆しも見える米国経済、欧州の影響で厳しいアジア経済(小宮一慶 日経Bizアカデミー)
http://bizacademy.nikkei.co.jp/seminar/marketing/suisui_keizai/article.aspx?id=MMACl6000031082012&page=1

8月米ISM製造業景気指数、3カ月連続で節目割り込む(ロイター)
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTJE88300T20120904

米供給管理協会(ISM)が4日発表した8月の製造業部門景気指数は49.6で、約3年ぶりの低水準だった。また景気判断の分かれ目となる50を3カ月連続で下回った。雇用指数は51.6と、7月の52.0から低下し、2009年11月以来で最悪となった。先行きを占う新規受注指数は47.1と、2009年4月以来の低水準に落ち込んだ。7月は48.0だった。

今週の株価の見通し(9月第1週)

【今週の米株見通し】米雇用統計、ECB理事会が材料 スマートフォンの新製品発表も(WSJ)
http://jp.wsj.com/Finance-Markets/Stock-Markets/node_504973?mod=WSJFeatures

雇用統計はこれまでも投資家心理を左右してきたが、米連邦準備制度理事会FRB)のバーナンキ議長が8月31日の講演で、労働市場の回復は「痛ましいほど遅い」と述べ、量的緩和措置の活用に前向きな姿勢を示したことから、7日発表の8月の米雇用統計への注目度はいつも以上に高い。

米雇用統計と同様に、ECBの政策金利決定会合(6日)にも注目が集まりそうだ。ドイツの裁判所が欧州安定化メカニズム(ESM)の合憲性について判断するのは12日で、ECBが6日の会合でどのような決定をするかは推測の域を出ない。ESMは欧州金融安定基金(EFSF)の後継機関として資金援助プログラムを引き継ぐ予定。ESMがドイツで違憲と判断される可能性があることから、ECBの政策決定に暗雲が漂っている。

NY市場は3ヶ月連続上昇中。これは米国の経済指標がまあまあよかったのとQE3の期待によるもの。たとえ9月12〜13日のFOMCでQE実施が発表されたとしても、サプライズはないので株価はここらが天井だと見る。日本は米国と連動、EUも緩和期待により上昇してきたが、その見通しは米国より厳しかった。6日のECBの政策金利決定会合で新たな進展があれば、EU株はさらに上昇するのでは?