双子だから!一緒だから!うれしい!たのしい!大好き!『ふたごもんじゃ』

表題は結構適当に考えてるんですけど、何故か今更ドリカムです。今回は双子4コマ『ふたごもんじゃ』をご紹介。そういえばファミリー系の4コマを取り上げるのってあんまりなかったような…。

小学3年生の奈乃子と香乃子は見た目そっくりな双子ちゃん。姉はやんちゃな元気ッ子の奈乃子と、控えめで気にしぃ屋の妹香乃子。二人の区別は髪留めぐらい。今日もゆかいでたのしい双子ライフ!


俺の日常がこんなに楽しいわけがない
私は4コマ漫画が好きですが、好きな理由の一つに"ドラマがないから好き"というのがあります。「4コマ漫画はなにもない」と言う人がいますが私は「あるんだよ! そこには"日常"がっ!! 日常こそドラマだ!」と声を大にして言いたい。あ、普通にストーリー4コマもありますけどね。
それはこの作品にも言えることで、小学生らしい日常が「楽しい!可愛い!大好き!」と思うわけです。背が伸びたとか、クリスマスのプレゼントとか今日はカッパでわーい!とか。あの頃は純粋で楽しかったね…。まぁ、そんなノスタルジー的なことを思うわけです。「なにかあったの?」と言われてもおかしくないレベル。


対照的な双子の面白さ
双子4コマはそんなにないかと思いきや『ふたご最前線』『少女カフェ』等メインの4コマやサブキャラに双子がいる漫画等意外とあります。まぁサブだと「双子だからそっくりだね!」系統ばかりですけど。似てないと双子の意味合いが殆どないですけど。20世紀少年の双子キャラはマー坊ヤー坊のネーミング以外に双子である意味合いはありませんでしたが。

例によって双子超可愛い!!ということは言っておきたい。「お前それ以外に言わないじゃないか」と言われても言っておきたい。この4コマの重要部分は「双子の可愛さを楽しめるか、理解できるか」という部分にあると言っても間違いないでしょう。ちょっと大袈裟に言ってますけど
よくある元気っ子は「フリフリなお洋服なんて恥ずかしい!」とか「動きにくいからパンツがいい!」とかってパターンが普通だと思います。姉である奈乃子も典型的な元気っ子なんですけど、ただ元気なだけじゃなくてフリフリなお洋服に目を輝かせるんですよ! その可愛いお洋服で木登りとかしますけど。

妹である香乃子はしっかりしてますが隙の多さが魅力です。フリフリなお洋服にむずがゆさを感じたり、小学三年生なのに寝起きが悪くてグズっちゃったり、姉が太って自分と間違えられて気にしたり…。しっかりした子に隙があると可愛いですよね。これで中学に入学したら文芸部なんて理想的じゃないか…。


作中では双子を区別できる人とできない人がいます。これは読んでいる私たちも同じで中盤までは全然二人の区別はなんとなくしかつきません。でも、読んでいるとだんだん二人の区別がついてくるんですよね。終盤の入れ替わりイベントとか種明かしの前に分かりますし。父親ですら間違えるんで読者が分からなくなることもザラですけど。


未来の思い出
書き下ろしおまけでは双子が13歳になった中学生番外編が描かれています。「ふたご13」というどこかで聞いたようなパロディタイトルですけど。まぁ、アサルトライフルとかは出てきませんけど。妹は殆ど変化ないんですけど、姉である奈乃は髪を伸ばしてテニス部に入部しています。「奈乃が女の子になってるー!!」と叫ばずにはいられません。奈乃の心境の変化になにがあったのだろう…。男か! 男なのか!?
本編の中で

ずっと一緒なんてありえないよね

と香乃が愚痴る場面があります。と、いうのも奈乃はずっと一緒が良いらしくクラス替えの度に離れるのが嫌で発熱を繰り返していた過去があるそうで。マジパネェ。でも、中学編では「一緒にいられない」問題に答えを出しています。

いつまでも一緒なんていられないよ
でも心は一緒

二人の答えは出ています。3年でなにがあったのか。小学校の高学年から中学生にかけては子供なんですけど、限りなく精神的に子供から大人になるんですよね。それが本編で描かれるかは分かりませんが、その経緯が描かれることをちょっと期待したい。あまりにも生々しいのは嫌ですけど。


ファミリー系4コマは"普通に面白い"ことが多いのでちょっと紹介が難しかったりします。今回は全部書き直してたり、ギャグが少ない!と練り直したり…。ギャグ(ネタ)が少ないってどんなレビューサイトなのうちこれ。それはそうと『ふたごもんじゃ』お薦めですっ!! もんじゃ焼き食べたくなることうけあいっ!!