THE HIRO Says

2012-12-02

もっと面白い世界の先を拓きに往く

2012年11月30日付で、株式会社オージス総研を退職しました。


6年3ヶ月。決して短い期間ではないです。むしろ私のキャリアの半分以上を占めるので、私のコアキャリアといってもいいでしょう。

正直、特に誰にも何も言わずに済ませてしまっても良いのかな?とも一時は考えました。しかし、それでは一緒に長い事苦楽を共にしてきた仲間たちに対しても、またコミュニティなどで関わらせていただいている仲間たちに対しても失礼だと思いましたので、自分の気持ち・考えを述べさせていただきたいと思います。



1.「今に不満があるのか?」の使い方は正しいか?

退職する旨を伝えた際、多くの人から「今に不満があるのか?」という質問を受けました。

まぁ、普通にありそうな質問ですよね。

でも、今一度この質問の意味についてみなさんに考えてもらいたいのです。


退職するか否かに関係なく、本当のプロフェッショナルであれば、私はこの質問に対して常に「当たり前だろ!」と答えるべきだと思っています。


現状に不満を感じない人間に、凄いことは成し遂げられません。

そもそも現状の中にまだまだ良くできるところを見つけ、それを改善し続けることこそ、真のプロフェッショナルと言えるのではないでしょうか。

だからこそ、現状をもっともっと良くして行こうと考えている人間は、絶対今に不満があるはずです。

逆に言えば、「今に何の不満もありません」なんて回答する奴ことお先真っ暗です。


そういう意味で言えば、私は胸を張って「今に不満がある、だから改善し続ける」と言います。


ちなみに、それまでの不満が転職の原因ではないことは、ここにはっきりと明記しておきます。



2.自分の脳みそのブレーキを壊しても良いのだと気付いた

私は最近でこそ DevLOVEPOStudy といったコミュニティに参加し活動させていただいていますが、当初はコミュニティを敬遠していました。理由は色々なものが複雑に絡み合っているのですが、あえて一言で言うと、「私ごときがコミュニティといった崇高なものに参加してはいけない」と勝手に思い込んでいたからです。


私は昨年(2011年)夏頃まで、技術的にも文化的にも極めて閉鎖的なプロジェクトの中にいて、ひたすら火消しをやっていました。そこでは、常に組織のヒエラルキーが絶対で、ランクが下位である私は「上司と比較して常に正しくない」と言われ続けていました。私はそういうものとうまくつきあいながら火消しをしていたつもりでしたが、知らず知らずのうちに「自分はあまり価値がないのではないか?」・「自分はこれをやりたいけれども言ってはいけないのではないか?」といった心のブレーキを自分にかけるようになってしまっていました


そうした自分の心のブレーキに気付かせてくれたのが、Scrum Gathering Tokyo 2011 であり、Jim Coplien さんの認定スクラムマスター研修であり、Agile Japan 2012 東京サテライトでした。もっと広くいうと、アジャイルでありスクラムでした。


◆Scrum Gathering Tokyo 2011 の衝撃

私は昨年10月、この年新設された「アジャイル開発センター」という部署を兼任となり、仕事でセミナーコミュニティに参加する機会を得られました。そして、最初に参加したイベントが、Henrik Kniberg さんと Jeff Patton さんをお招きした Scrum Gathering Tokyo 2011 でした。

正直このイベントは、私の中では衝撃でした。

私も2003年と2006年にスクラムのプロジェクトを経験しましたが、それからは外界から閉ざされたような環境にいたため、スクラムがこれほどの市民権を得ていることに正直驚きました。また、そこに参加されている皆さんが、自分たちの失敗談を包み隠すことなく話し、それをみんなで聞きながらもっとよりよい方法をポジティブに考えていこうと当たり前のように話している。

そうした考え方自体が、「いかに正しく仕事をするか」を知らず知らずに暗黙的な前提としていた私にとっては衝撃でした。


◆認定スクラムマスター研修でコンパスを確認する

Scrum Gathering Tokyo 2011 で感銘を受け、nawoto さんスクラムブートキャンプも受講した私は、自分の中のそれまでの考え方の前提が崩れつつあることに気付きました。そして、その崩れつつある考え方を整理するために、アジャイルスクラムを本腰いれて学ぶことが有用なのではと思うようになりました。それから、スクラムの原典である『Agile Software Development with Scrum』を即購入して読み始めました。

Agile Software Development with SCRUM (Series in Agile Software Development)

Agile Software Development with SCRUM (Series in Agile Software Development)

そんな折り、『Organizational Patterns』で有名な Jim Coplien 氏による認定スクラムマスター研修が開催されることを聞きつけ、即参加登録をしました。

Jim さんの研修は、まさに「今ある前提にとらわれるな」・「必要な改善のために出来ることを自分たちで考えて責任持って実践しろ」ということを体感させられるものでした。来年1月に再来日されるそうなので詳細は伏せておきますが、Scrum Gathering Tokyo 2011 で衝撃を受けた「新しい考え方」の認識が間違っていないことが確認できたこと、その方向に進んでも良いのだと気付けたことは、私にとってはまさに振り返りであり学習でした。


Agile Japan 2012 で世界が変わった

少しずつアジャイルスクラムで自分の立ち位置を模索し始めていた今年の3月に参加させていただいた Agile Japan 2012 は、私にとってはまさに転機でした。

  1. 楽天の藤原さんのセッションを受講し、愚直なまでに改善を実践されているそのあり方に、さらに衝撃を受けました。
  2. 東京サテライトのクロージングで、ソニックガーデンの倉貫さんによる「脳みそのブレーキを壊せ」というお話を伺った時に、自分の中でここしばらく壊れ始めていた考え方の前提がまさに「自分でかけていたブレーキ」であり、それを「壊しても良い」と気付けたことで、自分の頭と心の中のモヤモヤが一気に晴れていくのが見えました。
  3. 懇親会の帰りに、当時アギレルゴのかわぐちさんに上記の思いをお伝えし、何か良い書籍は無いかお尋ねしたところ、書籍を紹介していただいた上に読書会まで用意していただきました。

このイベント以降、私の風景が一変しました。そして、脳みそのブレーキを見つけては壊すようになりました。



3.発信しても良いのだと気付いた

Agile Japan 2012 以来、私自身は劇的に変わってきたつもりだったのですが、それが周りの人にもはっきりと伝わったのは Agile2012 だったようです。

Agile2012 に参加し、ManasLink さんでレポートを書かせていただいてから、また私の風景が一変しました。


◆イベント
  1. Agile2012 の参加報告ということで、XP祭り2012 で発表させていただきました。
  2. 一緒に記事を書かせていただいた縁で、ぱぱんださんDevLOVE に迎えていただきました。
  3. Agile Conference Retrospective で登壇させていただきました。
  4. POStudy Conference でスタッフをさせていただきました。
  5. Ultimate Agilist Tokyo でスタッフ&発表をさせていただきました。

◆レポート
  1. ManasLink
    1. Agile2012 記事一覧
    2. Rakuten Technology Conference 2012 記事一覧
    3. POStudy Conference
  2. オージス総研
    1. Scrum Gathering Tokyo 2011 レポート

◆スライド





今年の8月以降、本当に色々な方からチャンスを与えていただきました。

自分の学んだこと、失敗したこと、他の方のプラスになり得ることを発信する。そしてそこからさらに学びを得る。

つい1年前までは閉ざされた環境にいた自分が発信をしている。正直不思議であり、痛快でもありました。



4.もっと改善・発信を深化させたいと思った

セミナーコミュニティなどを通して非常に多くの方とお話をさせていただき、多くの学びを得たことで、

  • もっともっと愚直に自身も仕事も改善し続けたい
  • 発信も続けたいし改善し続けたい

と考えるようになりました。それが面白いこと、楽しいこと、続けたいことだと心の底から思えたんです。


そう思っていた時に、愚直なまでに改善を継続し、情報発信も積極的に行っている面白い会社に出会ったんですね。

私のやりたいこととも合致しているし、会社の価値にもより貢献できる。そして何より面白い。

みんなでワーワー騒いで喜んで泣きたい。楽しみたい。そんな会社で働きたくなった。

これが、私の転職理由です。


今後も東京界隈のコミュニティには普通にいますので、見つけたら声をかけていただければと思います。

また、Facebooktwitter に普通に生息しているので、メンションとか愛のあるツッコミとかいただければ幸いです。


別に今回の転職がゴールではありません。

もっと激しく痺れる、ロックな人生のスタートです。

If you smell what the Hiro is cooking!!!